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介護予防運動指導員とは | 資格取得がキャリアアップに繋がる可能性も!

資格
介護予防運動指導員とは、介護予防のためのプログラムを作成・評価し、軽運動や筋力向上トレーニングなどの指導を行う仕事です。本記事では、そんな介護予防運動指導員について、具体的な仕事内容や2020年時点での資格の取得方法、費用について説明していきます。
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(1)介護予防運動指導員とは?提供サービス等も解説!


出典:https://www.pakutaso.com/

そもそも、介護予防運動運動指導員とはどのような資格なのでしょうか?

まずは、その仕事内容や資格取得方法について見ていきましょう。

介護予防運動指導員の仕事内容

介護予防運動指導員は、地方独立行政法人「東京都健康長寿医療センター」が認定を行う資格です。

高齢者が自立した生活を送れるように、その人に適した介護予防のためのプログラムを作成・評価し、軽運動や筋力向上トレーニングなどの指導を行います。

必要に応じて、医療や福祉の専門職と連携をはかっていくこともあります。

介護予防運動指導員養成事業の目的

その介護予防運動指導員を養成するために行われているのが、介護予防運動指導員養成事業です。

センター研究所の指定を受けた事業者によって実施され、各種介護予防プログラムの理論や、高齢者筋力向上等トレーニングなどの講義・演習を行っています。

指定事業者の一覧(2019年11月現在)は、こちらとなります。
(参照URL:「東京都健康長寿医療センター研究所 指定事業者一覧」)

講習は23講座31.5時間にわたって行われ、これらをすべてを受講したのち、修了試験に合格すれば資格取得となります。なお、介護予防運動指導員の資格は、取得後3年ごとに登録を更新していく必要があります。

(2)介護予防運動指導員養成研修の受講対象者とは?

介護予防運動指導員養成研修は、以下の資格取得者が受講対象者となります。

医療 医師・薬剤師・保健師・助産師・看護師・准看護師
特殊医療 臨床検査技師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士
歯科 歯科医師・歯科衛生士
介護 社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・介護支援専門員
鍼灸 あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師
生活 栄養士・健康運動指導士等

また、以下の研修などで条件を満たした人も受講対象者となります。

介護職員基礎研修 課程修了
訪問介護員 2級以上かつ実務経験2年以上
実務者研修 課程修了
初任者研修 課程修了かつ実務経験2年以上

ほかにも、ここに記した国家資格の養成校などでの卒業見込み、かつ資格取得見込みがある人(国家試験受験者)も受講することができます。

(3)介護予防運動指導員がいて施設側が受けるメリットとは?


出典:https://www.irasutoya.com/

介護予防運動指導員の資格取得者がいることで、施設にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか?

現在では、以下の2点が大きなポイントとなっています。

コロナ禍で運動不足の高齢者が増えている

2020年からつづく新型コロナ感染拡大による影響で、外出する機会などが大きく減り、多くの高齢者が運動不足となっています。

日本能率協会総合研究所が行った「健康ニーズ基本調査2020」によれば、運動不足を積極的に改善したいと回答した人は、全体で前年の29%から37%に伸びています。なかでも、男性60代では前年20%前半から30%超、女性70代では前年30%未満から40%超と、わずか1年で10ポイント以上の大幅増となっています。

このような状況下で、施設に介護予防運動指導員の資格取得者がいれば、そのニーズにも適切に対応していくことができるようになるでしょう。

(参照URL:「健康ニーズ基本調査2020 | 日本能率協会総合研究所」)

介護予防・生活支援サービス事業基準を満たす場合がある

介護予防・生活支援サービス事業では、日常生活の動作などを改善するため3〜6ヵ月の短期間で集中して行うプログラムのことを「通所型サービスC」と分類しています。

介護予防運動指導員は介護予防・生活支援サービス事業の加算対象になることがあります。

また介護予防・生活支援サービス事業の加算内容は自治体によって変わるため、各自治体の加算対象を確認する必要があります。

今回は例として、長野県御代田町の通所型サービスCを挙げてみます。

(参照URL:「介護予防・生活支援サービス事業基準 | 長野県御代田町」)

その人員基準のなかに、介護予防運動指導員もふくまれています。

介護予防運動指導員によるサービス提供を行えば、町独自の目安単価として1回(2時間送迎あり)につき、3,100円の加算も得られるようになります。

このように、加算要件を満たすという点からも、介護予防運動指導員の資格取得者がいることは施設にとって大きなメリットとなるでしょう。

(4)介護予防運動指導員はキャリアアップにつながる可能性がある資格である!

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2348636

介護予防運動指導員の資格を取得していると、施設側にとってもさまざまなメリットがあります。

特に、コロナ対策で運動不足の高齢者が増えている現在においては、より充実したサービスを提供していくうえでは資格取得者が欠かせない存在といえるでしょう。

また、介護予防運動指導員が加算対象となっている自治体の通所型サービスCでは、資格取得者がいたりサービス提供をしたりすることで、加算要件を満たすことができるのも重要なポイントです。

これらの点をふまえると、今後施設でますます介護予防運動指導員の存在感が高まっていくことは間違いありません。就職や転職の際のアピールポイントとなり、キャリアアップにつながる可能性も高くなります。

(5)介護予防運動指導員講座が受けられる指定事業者とは?

介護予防運動指導員の資格を取得するには、指定業者の実施する講習を受講・修了する必要があります。

東京都健康長寿医療センター研究所によると指定事業者数(2021年1月現在)は、全国で83事業者となっています。

(参照URL:「介護予防運動指導員養成講座 指定事業者一覧 | 東京都健康長寿医療センター研究所」)

その中で講座の受けられる代表的な指定事業者を2つ紹介します。

セントラルスポーツ㈱ 健康サポート部

セントラルスポーツは、全国に150以上のスポーツクラブを展開する企業です。

その健康サポート部が開講する介護予防運動指導員の講座は、以下のような概要となっています。

  • 受講費用:80,000円(税別)
  • 受講期間:5日(目安)
  • 定員:西台24名 (最少催行人数6名)/その他10〜16名(最少催行人数6名)

同一団体、同一企業などで同一会場に2名以上申し込む場合は、団体割引キャンペーンで受講費用が1人70,000円(税別)となります。

会場は、以下の11ヵ所となります。

  • 北海道会場(KGセントラルフィットネスクラブ山鼻)
  • 宮城会場(セントラルウェルネスクラブ北仙台)
  • 山形会場(東根市中央運動公園)
  • 千葉会場(セントラルウェルネスクラブ我孫子)
  • 東京会場(セントラルウェルネスクラブ24 京成小岩)
  • 東京会場(セントラルフィットネスクラブ西台)
  • 神奈川会場(ザバススポーツクラブ/鶴見)
  • 神奈川会場(セントラルフィットネスクラブ湘南平塚)
  • 愛知会場(セントラルフィットネスクラブ大曽根)
  • 大阪会場(セントラルフィットネスクラブ新大阪駅前)
  • 兵庫会場(セントラルウェルネスクラブ六甲道)
  • 福岡会場(セントラルウェルネスクラブ天神ソラリア)

(参照URL:「介護予防運動指導員の養成講座 | セントラルスポーツ」)

㈲プログレ総合研究所 藤仁館医療福祉カレッジ

プログレ総合研究所は主に、関東圏で展開している企業です。

プログレ総合研究所が開講している介護予防運動指導員養成講座は、以下のような概要となっています。

  • 受講費用:88,000円(教材費・修了試験受験料・登録費用込み、消費税別)
  • 受講期間:4日間
  • 1年を通じて隔月開講をしているため、ご希望時期に合わせた学習計画が可能

会場は、以下の2ヵ所となります。

  • 藤仁館医療福祉カレッジ 池袋校
  • 藤仁館医療福祉カレッジ 大宮校

(参照URL:「介護予防運動指導員養成講座 | 藤仁館医療福祉カレッジ」)

(6)介護予防運動指導員講座の主なカリキュラム

セントラルスポーツと藤仁館医療福祉カレッジでは、それぞれ以下のようなカリキュラムで介護予防運動指導員講座を行なっています。

セントラルスポーツ

科目 時間 内容
老年学/介護予防概論 1.5 高齢化社会における介護予防の必要性と社会的意義
介護予防統計学 1.5 データベースの構築と個人情報管理
介護予防評価学 3.0 包括的介護予防健診の特論・実習
介護予防・日常生活支援総合事業と介護予防コーディネーション/行動科学特論 1.5 介護予防のしくみ/行動科学の理論と行動変容のメカニズム
転倒予防 3.0 転倒、骨折の理解と転倒予防の方法論(特論・実習)
尿失禁予防 3.0 失禁の理解と失禁予防の方法論(特論・実習)
認知症予防 3.0 認知症の理解と認知症予防の方法論(特論・実習)
高齢者筋力向上トレーニング 6.0 虚弱高齢者の理解と高齢者筋トレの実際(特論・実習)
高齢者栄養改善活動 1.5 高齢者の栄養学と低栄養予防の方法論
リスクマネジメント 1.5 リスク予防と顕在化した後の対応
口腔機能向上 3.0 口腔機能とその評価法・トレーニング法(特論・実習)
フレイル・サルコペニア予防特論/うつ・孤立・閉じこもり予防特論 1.5 フレイル・サルコペニアの定義の解説と予防の理論や実践方法
地域づくりによる介護予防論/高齢者の社会参加と介護予防 1.5 社会参加が心身の健康に及ぼす影響、精神的健康への影響と機序

(参照URL:「介護予防運動指導員の養成講座 内容・タイムテーブル | セントラルスポーツ」)

藤仁館医療福祉カレッジ

介護予防運動指導員養成研修:4日間

講習では、実際に器具を使用した演習を行いながらご高齢の方のための筋力向上トレーニングや運動訓練等を行います。

(参照URL:「介護予防運動指導員養成講座 | 藤仁館医療福祉カレッジ」)

(7)介護予防運動指導員を取り必要とされる人材になりましょう!

昨年から長引くコロナ対策で、介護サービスはさまざまな面で縮小・休止を余儀なくされています。

施設でも、外部から運動指導員やトレーナーを呼ぶ機会がかなり減ってきているといいます。このような状況下では、施設が独自に介護予防運動指導員の資格取得者を配置していくケースも増えていくでしょう。

資格取得者がいることで加算要件を満たす可能性もあるので、施設側にも大きなメリットがあります。今後の需要の高まりは確実なので、キャリアアップのためにぜひ資格取得を考えてみてください。

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