介護に関わるすべての人を応援します

認知症ケア資格の種類や難易度 | 介護士や看護師の方におすすめ

資格
認知症に対して専門的ケアをするための資格を紹介します。認知症の患者は世界的にも年々増加しており、世界保健機関(WHO)発表によれば、2015年の統計では5000万人、2050年には1億人を超えると言われています。認知症の資格を持っている人材はこれから需要が高まると考えられるので、自分のキャリアアップのために資格を取得してみてもいいかもしれません。 3つある資格内容、取得メリットデメリット、試験概要、合格基準などをそれぞれ詳しく説明していきます。
公開日
更新日

(1)認知症に関する資格とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1504414

認知症には、

  • アルツハイマー型
  • レビー小体型
  • 脳血管性
  • 前頭側頭型

などの種類があり、それぞれ症状や対応の仕方などが異なってきます。対応を間違えると症状が重くなったり進行が早くなったりする場合もあり、適切な対応が必要になります。

そのため、認知症に対し専門的なアドバイスが行えるライセンスが作られました。

専門的なライセンスとしては、

  • 認知症ケア専門士
  • 認知症ライフパートナー
  • 認知症ケア指導管理士

があります。それぞれの資格内容、メリット・デメリットなどを詳しく説明していきます。どのような違いがあるのか比較しながら各々の資格について理解してみてください。

(2)「認知症ケア専門士」はどんな資格か

この資格は、認知症に対するケア技術と知識を備えた専門家を育成し、保健・ 福祉に貢献することを目的として作られたものです。国家試験ではなく民間の「一般社団法人日本認知症ケア学会」が2005年より認定を行っており、専門性が高く評価されています

また2009年からは、より高度な知識を有していると認定されるケア上級専門士というライセンスも作られました。さらに2018年からは、受験資格に制限がなくなったケア准専門士も作られ、ケア専門士よりも敷居が低くなり、受験しやすくなっています。

受験資格

受験資格は、試験実地より過去10年の間に、認知症ケアに関わる業務を3年以上行っていることが必要です。またこのライセンスを維持し、新しい知識を取り入れるために学会の講演を聴講や発表、論文の提出などにより必要な単位を取得や、5年ごとの更新も必要になります。

認知症ケア専門士について、より詳しくは以下の記事もぜひご参考ください。

(3)「認知症ライフパートナー」はどんな資格か

このライセンスは、「一般社団法人日本認知症コミュニケーション協議会」が2009年より認定している民間ライセンスです。患者やその介護者の現状を正しく理解し、その人らしく生活が行えるようサポートすることを目的としています。

言語によってのコミュニケーションが困難になった患者に対しても、音楽やその他非言語によってコミュケーションが図れるようにサポートを行います

1級から3級まであり、2級と3級は誰でも受験が可能でありまた併願受験も可能ですが、1級は2級を合格していることが受験資格になります。

(4)「認知症ケア指導管理士」はどんな資格か

このライセンスは、「職業技能振興会」と「総合ケア推進協議会」が2010年より共同で認定しています。このライセンスが他の2つと異なるところは、患者や家族へのケアやサポートだけに留まらず、介護の現場で働いているスタッフへの指導や管理が行える人材の育成を目的としているところです。

受験資格

このライセンスには初級と上級があります。上級を受験するためには初級に合格する必要があり、また資格取得後も2年ごとに更新が必要になります。

認知症ケア指導管理士の詳しい取得方法については、以下の記事もぜひ参考にして下さい。

(5)「認知症ケア専門士」を取得するメリット・デメリット

認知症ケア専門士の資格を取得するメリット・デメリットを紹介します。

取得するメリット

ケアの向上ができる

このライセンスの目的である、ケアの向上ができるということが一番に挙げられます。これは、専門的な知識を取得しているスタッフとして、一目置かれることにも繋がります。

知名度が高い

またケア専門士の知名度は高いため、認知症の専門職がいるということは、事業所にとってもアピールできることになり、スタッフにライセンスを取るよう勧める事業所が増えてます。

取得するデメリット

取得後も費用・時間がかかる

他のライセンスと比べると取得まで、また取得後も費用がかかります。ライセンスを保持するためには、5年ごとの更新のために単位を取らなければならず、講演に参加する費用や、移動にも費用がかかることになります。

また、更新には学会の講演に参加や論文の提出などで、必要単位数を取っていることが条件となります。参加するために、論文を提出したり、講演のために仕事の調整を行うことになり、激務の人にはデメリットとなるかもしれません。

(6)「認知症ライフパートナー」を取得するメリット・デメリット

認知症ライフパートナー資格を取得するメリット・デメリットを紹介します。

取得するメリット

質の高いケアを行えるようになる

患者のケアに対し専門的な知識を得られ、質の高いケアを行えるようになります。特に言語でのコミュニケーションが困難になった人に対し、傾聴技術や回想法技術、アクティビティプログラムの指導などが行えるようになり、コミュニケーションが図れるようになれます。

永久にライセンスを取得しておける

1級以外では必要な受験資格がなく誰でも受験することができ、また更新の必要もないため、更新忘れなどの心配もなく、永久にライセンスを有しておけます。

取得するデメリット

知名度が低い

ライフパートナーは、現段階ではあまり知名度が高くありません。そのため、取得しても仕事上で優遇されるライセンスとはなりにくい傾向があります。

(7)「認知症ケア指導管理士」を取得するメリット・デメリット

認知症ケア指導管理士の資格を取得するメリット・デメリットを紹介します。

取得するメリット

指導者として成長できる

患者に対する専門的なケアの仕方を身につけ、ケアするスタッフを指導することができるようになります。そのため、このライセンスを取得していることで、指導者として職場での位置も高くなる可能性があります。

取得がしやすい

受験に関しては、初級であれば実務経験や保持しているライセンスが問われることはなく、誰でも受けることができます。試験内容も、テキストをしっかり学習しておけば合格しやすいとなっています。

取得するデメリット

更新手続きが必要

ライセンスを保持しようと思うと、2年ごとの更新手続きが必要になります。更新において必要な手数料と申込書を送付するだけですが、忘れると更新されないため注意が必要です。

(8)3種別の試験概要

ケア専門士

受験資格

二次試験の受験資格を取得するには、一次試験に合格し、論述問題を指定の期間内に提出しければいけません。

受験場所

試験は札幌・仙台・東京・名古屋・京都・福岡の6か所で行われています。

試験内容

一次試験と二次試験があり、一次試験は筆記試験で、4分野各50問合計100問で、時間は各1時間のマーク式・五者択一となっています。

また試験はその後6人を1グループにし、テーマに応じたスピーチとディスカッションという形で行われます。

ライフパートナー

受験資格

ライフパートナー3級と2級は併願受験が可能で、どちらも特に受験資格はなく、試験は3級・2級それぞれの公式テキストより出題され、マークシート式の試験となります。

ライフパートナー1級を受験するには、ライフパートナー2級を合格することが必要となります。

受験場所

ライフパートナー2級と3級の試験は、札幌・秋田・仙台・水戸・東京・長野・名古屋・大阪・岡山・松山・福岡・熊本の12か所で行われており、1級は札幌・東京・名古屋・大阪・福岡の5か所のみです。

試験内容

1級の試験問題は、公式テキスト外からも出題され、2級や3級と違うため注意が必要です。また、試験方式は、前半がマークシートによるもので、後半は記述式となります。

ケア指導管理士

受験資格

ケア指導管理士初級の受験資格は、特に定められておらず誰でも受験が可能です。

上級認知症ケア指導管理士の受験資格は次のようになります。

  • ケア指導管理士初級の資格保持者から1年以上たっている者
  • ケア指導管理士初級の合格から1年未満で、国家資格や国家資格に準ずる資格の保持者
  • ケア指導管理士初級と併願受験する人

受験場所

ケア指導管理士初級の試験は、札幌・秋田・仙台・東京・富山・名古屋・大阪・福岡・長崎の9か所ですが、上級認知症ケア指導管理士の試験は、札幌・仙台・東京・富山・名古屋・大阪・福岡の7か所となります。

試験内容

出題は公式テキストなどから行われ、60問のマークシートによる五肢択一となっています。また試験は一次試験が60問のマークシートによる五肢択一によって行われ、二次試験は一次試験合格者で90分の論述形式となっています。

(9)3種別の合格基準

資格別の合格基準を解説します。

ケア専門士

第一次試験は、各分野70点以上で4分野とも合格ラインより上であった場合となっています。
合格率は、平均で52%程度です。

第二次試験は、論述と面接総合の評価となり評価基準は次の通りです。

  1. 適切なアセスメントの視点を有している者
  2. 認知症を理解している者
  3. 適切な介護計画を立てられる者
  4. 制度および社会資源を理解している者
  5. 認知症の人の倫理的課題を理解している者  

ライフパートナー

ライフパートナーの合格基準は、1級・2級・3級ともに、100点満点で70点以上となっています。
3級の合格率は60~80%、2級の合格率は45~65%、1級は15%前後で、各年合格率に大きくバラつきがあります。

ケア指導管理士

ケア指導管理士初級の合格基準は、総得点の7割となっています。
初級の平均合格率は58%程度、上級では7.6%です。

上級認知症ケア指導管理士の合格基準は以下の通りです。

  • 一次試験については、その試験において通知された合格最低点よりも上の方です。
  • 二次試験については、課題に対しての対応力や判断力を考慮します。

(10)それぞれの資格を理解して興味ある資格をとってみよう

認知症患者への対応は、大変困難であると言えます。専門的な知識がないまま対応すれば、悪化する場合もあり専門的なライセンスを持つ方が介護の現場には必要になります。

また患者は間違いなく増加するため、ライセンスを取得していれば就職や転職時のメリットになるはずです。現在も認知症の方と接する機会が多い方やこれまでの説明で、認知症の専門的な資格に対して興味が出た方は、取得してみてはいかがでしょうか。


認知症ケア資格を取得した後は、その資格を十分に活かせる仕事を探してみるのもいいでしょう。資格を活かす仕事を探すには、求人サイトやハローワークなどを見る方法があります。

しかし、求人を見るだけでは、いい仕事が見つからない可能性もあります。そういった場合は、転職エージェントを利用してみるのもおすすめです。

介護ワークなら具体的な仕事内容や職場の雰囲気を教えてくれるだけでなく、転職エージェントしか知らない優良求人をご紹介。

↓↓まずは気軽にご相談ください↓↓

この記事が気に入ったら
いいねしよう!