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フェイスシートとは【介護の用語解説】 | 様式・テンプレート・注意点

テクニック
介護現場で使うフェイスシートとは、介護が必要な方の基本的な情報が記載されている書類のことをいいます。情報共有により、スムーズな介護サービス提供を実現するために重要なフェイスシートについて、その書き方や保管方法などをご紹介します。
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(1)フェイスシートとは

介護現場で使用するフェイスシートとは、介護が必要な方の基本的な情報を記入する書類のことです。

介護現場では、実際に介護をする介護士だけでなく、ケアマネージャーや医師、看護師などさまざまな専門家が関わっており、全員が連携する必要があります。全員が適切に連携するためには、正しい情報共有が必要です。

フェイスシートはサービス利用者の基本情報が記載されており、一読するだけで利用者の様々な情報が把握できるようになっています。

フェイスシートには主に、

  • 氏名
  • 年齢
  • 性別
  • 家族構成
  • 健康状態

などを記入します。他にも性格や趣味、経済状況などといったことも記入しておくと、より本人に寄り添ったサービス提供につながります。

(2)フェイスシートの役割

フェイスシートは、利用者の基本情報を共有するために用いられます。

介護サービスを利用するにあたり、異なるスタッフから同じことを何度も聞かれては、ご本人も家族も不快感や不安感を覚えます。事業所内やスタッフ間で、利用者さんの情報共有をスムーズに行う役割があります。

アセスメントシートとの違い

フェイスシートとセットで作成されることの多い書類に、アセスメントシートがあります。

フェイスシートとアセスメントシートは似た要素をもちますが、違う役割を持ちます。

フェイスシートは、どんな人でどんな生活を送っているのかを知る目的をもち、アセスメントシートは、その人の身心の状況や課題を調査することを目的とした書類です。

違いを知って、用途別に使用することができるようにしましょう。

(3)フェイスシートで問われること

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/781934

フェイスシートには、利用者にとって何度も聞かれたくないことや、こちらが把握しておくべきことを中心に作成します。

例えば、「お仕事は何をされていたのですか?」、「お子様はいらっしゃるんですか?」などの質問を、担当者が入れ替わるたびにされることは嫌な思いをされる可能性が高いです。

家族との仲がうまくいっていない人にとっては、家族のことはあまり質問されたくないことです。

家族が介護に対して前向きなのか、介護サービスに任せきりなのか、利用者本人との関係性に問題がないかなどを記入しておくと、緊急時の対応もスムーズに行うことができます。

必要な介護サービスを提供するときに役立つ

また、フェイスシートは情報を集約しただけのものではなく、利用者に必要なサービスを提供するときにも役立ちます。

利用者や家族の生活形態や、経済状況でサービスの利用頻度や種類が変わってきます。一人ひとりに合わせたケアプランの作成のためにもフェイスシートは重要です。

新規の利用者の場合、担当者が利用者へのヒアリング内容を一度だけ質問します。それをフェイスシートに記入して皆で把握できるようにしておくことで、コミュニケーションも円滑に進む可能性が上がりますし、不用な質問を避けることができます。

(4)フェイスシートの様式

フォーマットは、事業所によって独自のものを使っている場合や、介護ソフトなどに用意されているものを使っている場合があり、どのようなものを利用しても構いません。

参考として、日本看護協会のものを紹介します。フェイスシートの書き方の例が掲載されています。

下記のURLからご覧ください。

https://www.nurse.or.jp/nursing/zaitaku/kaigoshisetsu/pdf/sample.pdf

こちらのフォーマットにある項目は、行政から必要とされている内容を網羅しています。

事業所独自でフォーマットを作成する場合は、項目漏れがないように作成しましょう。必要に応じて項目を増やしてもかまいません。

フェイスシートのリンクを掲載していますので、ぜひクリックしてダウンロードしてください。

日本看護協会 フェイスシート

世田谷区 フェイスシート(区参考様式)

(5)フェイスシートの書き方① 訪問介護の場合

訪問介護で使用するフェイスシートは、主に利用者と信頼関係を築くことを目的として作成すると考えてよいでしょう。訪問介護においては、在宅介護サービスの中で一番利用者と近い存在になることがほとんどです。

介護度が上がるにつれて介護士やケアマネージャーが毎日訪問することになる場合もありますし、新規利用者の場合も、訪問する機会が一番多い職種ですので、担当者は、必ずフェイスシートの記載内容を把握しておきましょう。

信頼関係を築くために使う

他の職種では、詳細な病状や医師との連携項目などが必要になることがありますが、訪問介護での使用方法としては、信頼関係を築きやすくなるツールとしての利用となるでしょう。

ケアマネージャーから共有資料として預かった内容を先に記入しておけば、利用者から聞き出す内容が軽減しますので、聞き取りする時間短縮にもつながります。

(6)フェイスシートの書き方② 介護給付の場合

フェイスシートは、介護給付(介護保険下で利用したサービスに支払われる保険給付)を申請する際に必要な書類になります。

利用者情報の基礎となる書類で、多職種への情報共有として使用することもありますし、利用者にとって必要なサービスを提案するためにも使用するものです。

病状や生活環境について、最新の情報があれば、連携している介護サービスへの提供も必ず行います。

認知症などで、利用者本人からの情報収集が難しい場合は、家族から情報をお聞きすることになります。その場合、利用者の立場を尊重した内容になるよう、質問を利用者目線で行なうなど、工夫が必要になります。

(7)フェイスシートの書き方③ 家族構成を書く場合

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2338002

フェイスシートを作成する際において、家族構成をわかりやすく図で表現したものを、ジェノグラムといいます。ジェノグラムには記入する際のルールがあります。

誰が見ても把握できるようにするには、ルールに従って記入することが求められます。主になる介護者や連絡の優先順位、子の住所地などを書いておくと、さらに使いやすいものになります。成年後見人制度を利用している方の場合、連絡優先順位に影響するので、記入しておきましょう。

フェイスシートで使う図形

ルールは、簡単ですので下記内容で覚えておきましょう。

シートで使用する図形 表すもの
四角□

男性

丸〇

女性

二重の丸◎や四角̻̻▣

利用者本人を表す

塗りつぶしている丸●や四角■

死亡していることを表す

縦線

親子関係

横線

夫婦や兄弟

囲い線

同居している

(8)フェイスシートの保管方法

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2450806

フェイスシートには、多くの個人情報が記載されているため、管理は厳重に行う必要があります。

フェイスシートが紙媒体やUSBなどの場合、施錠できる書庫などに保管し、責任者や信頼のおける人だけが鍵を持つようにします。もしクラウド保存の場合はパスワードで二重ロックするなど、万全を期する必要があります。

保存義務の期間に注意

更新などのタイミングで使用しなくなったフェイスシートは、指定を受けている地域によって、使用終了から5年間保管義務や、利用者がサービス終了してから2年間の保管義務があります。保管義務の期間については、地域によって異なるため注意が必要です。

もう使わないものだとしても、保管義務の期間内は同じく厳重に保存しておきましょう。

(9)フェイスシートにおける注意点

空白がないようにする

ご利用者さん本人から確認できることもあれば、同居しているご家族や、遠方に在住しているご家族に確認しなければいけない情報もあります。空白箇所を残したままにして情報がないと、後々困ったり緊急の対応がスムーズにできない可能性があります。キーパーソンの連絡先や、今までの病歴などについては必ず確認するようにしましょう。

誰でもわかりやすいものにする

ケアマネージャーから共有を受けるフェイスシートは、病名などが英語表記になっている場合があります。そのような場合も、一目見てわかるように、なるべくわかりやすく日本語表記にしておきましょう。また、専門用語はなるべく使わず、わかりやすく書き換えましょう。

またフェイスシートには文章を記入することもありますが、要点をおさえ簡潔にかけるように心がけてください。文章が難しい場合は、箇条書きにするなど、工夫しましょう。

緊急連絡先の確認

緊急連絡先は、家族や親族など、利用者への対応について決定権をもつ方にしてください。最低2件は記入するようにしましょう。これは日中連絡が取りづらいことがあったり、たまたま連絡がつかないなどで、対応が遅れることがないようにするためです。

かかりつけ医の連絡先に関しては、主となる薬の処方や往診対応していただけるところを記入しましょう。

管理をしっかりする

フェイスシートには利用者の個人情報はもちろん、家族の情報もたくさん記載されています。ファイルを施錠せずにおいたり、車内などに置いたままにしたりすることは、個人情報の漏洩に繋がりかねませんのでやめましょう。

業務が終了したら、ファイル数を確認するなどきちんと管理する必要があります。

(10)分かりやすいフェイスシートを作ろう


出典:https://www.photo-ac.com/

フェイスシートは、多くの介護関係者に共有されるシートです。必ず最新情報に書き換え、わかりやすく記入しましょう。特に、満年齢や主治医などの更新を忘れがちになるので気をつける必要があります。

利用者や家族の要望は、尊重するべきことなので変化があった場合は追記してください。こういった更新をおこなった場合は、いつ更新したのかも忘れず記載しておくとよいでしょう。フェイスシートを要点をおさえて書こうとすると、慣れも必要ですし、要点を見抜く力も大切です。

難しい書類ではありませんが、慣れるまでは書きづらい部分もあるでしょう。できるだけ情報を簡単に共有できることを意識して記入していくことが重要です。

フェイスシートを作ることで、スムーズに介護サービスの提供ができることにつながります。フェイスシートをわかりやすく作成できるように、日々作成に取り組みましょう。

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