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精神対話士はどんな仕事? | 資格取得の方法や難易度、給料、心理カウンセラーとの違い

資格
精神対話士は、心に深い傷を負った方や悩みを抱える方に寄り添い、対話を通して前向きに生きることをサポートする「話を聴く専門家」です。精神対話士になるためには資格を取得することが必要です。資格取得の方法や難易度、活躍の場、臨床心理士や心理カウンセラーとの違いなど詳しく解説しています。
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(1)精神対話士とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1340969

対話を通じて精神を癒す「話を聴く専門家」

精神対話士とは孤独感や不安、寂しさといった心の痛みを感じている人に寄り添い、対話を通して気持ちを共感し、より良い日常生活を送れるよう精神的に支援を行う「話を聴く専門家」です。薬の処方や精神療法といった医療行為は一切行いません。

精神対話士として活動されている方は17歳の女子高生から80歳を超える高齢者まで、幅広い年齢層で構成されています。男女比は3:7で女性のほうが多くなっています。中には94歳の方がメンタルケア・スペシャリストの実践課程を修了しています。

(2)精神対話士になるためには

メンタルケア・スペシャリストという資格を取得する必要がある

精神対話士になるためには、一般財団法人メンタルケア協会が開催する「メンタルケア・スペシャリスト養成講座」を修了後、精神対話士の選考試験に合格しなければいけません。この資格は民間資格で国家資格ではありません。この資格を取得する機関はメンタルケア協会のみとなっており、他の資格学校では資格取得をすることはできません。

「精神対話士」「対話士」はメンタルケア協会の登録商標で、すべての精神対話士は、メンタルケア協会と業務委託契約を締結した上で活動を行っています。

そして精神対話士の講座内容自体が、メンタルケアに役立つ内容になっており、実践課程ではロールプレイングを通してその活かし方について学ぶことができます。そのことから精神対話士の資格取得に併せて認定カウンセラーの資格取得もおすすめです。

(3)精神対話士に必要な資格取得の流れ

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2303738

講座修了ののち、試験

精神対話士の資格取得の流れは以下の通りです。

日程は基礎課程全5日間(15講座)、実践課程全3日間(7講座)となっており、合格率はレポート採点の基礎課程・実践課程ともに80%、選考試験は15%となっています。また、精神対話士の資格は5年毎に更新手続きがあり、定期的に行われるフォローアップ研修があります。

  • Step.1 メンタルケア・スペシャリスト養成講座・基礎課程修了
  • Step.2 メンタルケア・スペシャリスト養成講座・実践課程修了
  • Step.3 精神対話士選考試験(精神対話士派遣業務参加選考試験)合格
  • Step.4 業務委託契約締結
  • Step.5 精神対話士資格取得

精神対話士の資格取得費用

精神対話士の資格取得までに掛かる費用は下記です。

  • メンタルケア・スペシャリスト養成講座の基礎課程受講料:136,200円
  • メンタルケア・スペシャリスト養成講座の実践課程受講料:62,800円

合計:19,9000円

費用の内訳にはシラバス、テキスト代も含まれており、「精神対話士選考試験」は無料で受験することが可能です。

(4)受講資格

精神対話士の資格取得のための「基礎課程」「実践課程」「精神対話士選考試験」それぞれの受講資格について説明します。

メンタルケア・スペシャリスト養成講座・基礎課程 受講資格

年齢・学歴・職歴は不問。

メンタルケア・スペシャリスト養成講座・実践課程 受講資格

基礎課程を受講、メンタルケア・スペシャリスト認定証を交付された方で、ステップアップを希望される方。

精神対話士選考試験

実践課程を受講、メンタルケア・スペシャリスト実践課程修了証を交付された方。

(出典:一般社団法人メンタルケア協会「講座案内」

(5)臨床心理士や心理カウンセラーとの違い

「治療」よりも「対話」

精神対話士に類似する資格として、「臨床心理士」や「心理カウンセラー」などが挙げられますが、彼(女)たちは「治療」や「心理療法」を用いて心理的な問題を抱えたクライアントに対して問題解決に努めます。

一方で精神対話士はあくまでも「心に寄り添う」ことを優先し、クライアントの不安や孤独感に共感することでより前向きに生きる援助を行います。また、クライアントのところに直接赴くことも精神対話士の重要な役割です。

(6)精神対話士の仕事内容

精神対話士は「精神対話士資格証」の交付を受けたのち、メンタルケア協会からの派遣依頼によって、報酬を得て活動を開始します。仕事内容としては、精神対話士派遣(メンタルデリバリー)というシステムを使います。

具体的には後述の個人宅や学校、一般企業などを派遣先とし、原則として週1回、同じ曜日の同じ時間帯に4週(4回)連続でクライアントの指定場所に出向き、「暖かな会話」による心のケアを80分行う形をとります。

派遣時間は原則9時~21時までとなっています。精神対話士の資格を取得後、専門課程を修了した方は、精神対話士の指導や講演会の講師を担う「指導精神対話士」という道もあります。

(7)精神対話士の職場

普段の日常生活が困難な方や、気持ちが不安定な方の深い傷を負った心を癒し、助けを求める人の場所へ出向き、話を聴くのが精神対話士の基本的なスタイルです。

子どもの不登校やいじめ問題、高齢者の孤独や不安、企業のリストラや被災者のPTSD(Post Traumatic Stress:心的外傷後ストレス障害)といった心に深い傷を負った人や悩みを抱えた人たちに寄り添う形で援助していくのが精神対話士の役割です。そんな精神対話士の主な職場は、個人宅や学校、一般企業や福祉施設、病院や老人ホームなどです。

災害などの被災地での活動も広がっています。阪神・淡路大震災や新潟中越沖地震の際には、震災の被害者に対して心のケアを行い、マスコミに大きく取り上げられたことで精神対話士の活動が高く評価されました。

(8)精神対話士の給料

出典:https://www.photo-ac.com/

精神対話士の給料は、クライアントの数に応じて変動します。契約や派遣として働く場合、一般的に一回の報酬が4,000円ほどなので、クライアント一人との週一回の対話で一か月に16,000円ほどの給料を得ることになります。

会社によって報酬は差がある場合がありますが、クライアントを10人持ったとしても1か月16万円前後と、それだけで生計を立てるのは難しい職業になっています。精神対話士として働きたい場合は、キャリアアップできるカウンセラーなどの資格の取得を目指しながら働くのがおすすめです。

(9)精神対話士の資格はこんな人におすすめ

精神対話士の資格は、「心のケアの専門職として働きたい」「副業をしたい」「定年後の生活に活かしたい」「パートタイムで働きたい」と考えている方には非常におすすめです。

もし仮に精神対話士の資格に不合格した場合でも、それぞれの課程から再度受講すれば再試験を受けることは可能ですが、再度費用も掛かることになります。そこはしっかりと押さえておきましょう。

資格取得後の「バックアップ体制」

メンタルケア協会には、資格取得後の業務に不安を感じている方にも安心の「バックアップ体制」が整っています。毎回のクライアントとの対話内容をレポートにて報告し、それに対するフィードバックを精神科医などから受けることができます。

また、もしも何か問題が発生した場合には、メンタルケア協会に連絡を入れることで、専門家の指導・助言を受けられるようになっています。

(10)ニーズが高まる精神対話士の資格取得を検討してみては

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/430332

人間関係の悩みが増加している社会で、精神対話士に対する需要は高い

家族や友人に話をすることで解消できた心の痛みや悩みは、最近では社会との関わり方や核家族化といった変化により、誰にも相談できずに心を閉ざしてしまう人や周囲との関わりを断絶し、家に籠ってしまう人が増えています。

精神対話士はそんな人たちに寄り添い、対話を通じてケアを行うことに重点を置いています。そのため医療現場だけに留まらず、老人ホームや福祉施設といった多くの施設や学校、一般企業などでも活かすことのできる、プロフェッショナルかつ実践的な資格として各方面から高い評価を得て、注目されています。

また、精神対話士の資格は年齢・学歴・職歴は不問のため、定年退職をした方でも気軽に取得することができます。「少しでも悩んでいる方の力になりたい」と感じている方はチャレンジしやすい資格の一つです。


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