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【ケース別】退職後の社会保険の手続き| 月末退職が有利な理由も

就職・転職
会社を退職した際は社会保険の支払いがなくなるため、保険証が利用できなくなります。ですので、自分ですぐにどの健康保険に加入するか選ぶ必要があります。退職後の保険はどうすればお得か、どのような保険があるか、手続き後に後悔しないようにしっかり自分に合った保険を選ぶようにしましょう。
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(1)会社を退職した後、それまで加入していた社会保険はどうなるのか

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1504436

会社を退職した後、今までの健康保険の被保険者資格は喪失します。一般的には、必要な書類と同時に保険証の返却を行います。会社に保険証を返却すると、会社は組合健保に保険証を返します。

退職した次の日からは使えなくなるので、退職した日付を忘れないようにしましょう。退職後は、皆保険制度と言って、国民全員は健康保険に入る事になっています。社会保険脱退後は自分でどの保険に加入するか選択するのですが、様々な保険があり、自分の収入や進路によって保険料が変わります。

今まで以上に料金を払うことになる保険もありますので、自分に合った保険はどれか確認して、保険に加入します。

(2)社会保険の資格喪失日はいつか

年金や社会保険の資格喪失日は、原則で退職日の事実があった日の翌日になります。常勤の正社員から時間の短いアルバイトになった場合は、アルバイトに転換した日になります。

年金記録の問題が発生したケースがあり、会社のミスで「退職日=資格喪失日」として年金事務所に届けていた事で年金の未納期間があったというケースです。会社に任せておけばいいとは思わず、年金記録の確認もしておくようにしましょう。

(3)社会保険の資格を喪失した後の選択肢4つ

会社を退職し、社会保険の資格を喪失した後の保険の選択肢に4つ種類がありますが、それぞれの特徴と注意点があります。最も注意したいのは、保険料の違いです。選んだ医療保険によって保険料の違いが大きく違ってくるので、しっかり調べてから保険に加入するようにします。

任意継続被保険者の加入

任意継続保険は、直前に勤めていた会社の健康保険制度を最大で2年間継続する制度です。会社に勤めている場合は、会社が保険料を半分払っていましたが、退職後は全額自己負担となります。しかし、退職前の給料が高かった人は、国民健康保険より任意継続保険の方が安い事が多いといえます。

国民健康保険の加入

国民健康保険とは、都道府県に住所がある75歳未満の人で、被保険者や生活保護を受けている人以外が加入している保険です。国民健康保険の特徴として、加入者全員が被保険者で自己負担の割合は、健康保険と同じになります。保険料は都道府県や市町村で違いますが、前年度の所得によって決まります。前年度の所得が高かった人は、1年目は任意継続保険に加入し、2年目からは国民健康保険の方が安い場合があります。

家族の健康保険の被扶養者となる

家族の健康保険に加入したい場合、一定の条件を満たしていれば健康保険の被扶養者になることもできます。しかし、被扶養者になれるのは、退職してから75歳になるになります。

家族の健康保険における被扶養者となるための条件

  1. 3親等以内であること
  2. 同居している場合は、被扶養者の年収が130万未満で、かつ被保険者の年収が被保険者の半分以下であること
  3. 別居の場合は、被扶養者収入が130万円未満で、その金額が被保険者からの仕送りよりも少ないこと

後期高齢者医療保険

後期高齢者医療保険とは、75歳以上が入る医療保険制度で、今まで加入していた保険から、誕生日を迎えると誕生日と同時に自動的に切り替わります。必要な手続き等もありません。

(4)退職後の社会保険の手続き① 協会けんぽを任意継続する場合

退職後の保険の選択肢に任意継続健康保険があります。任意継続保険は、前職の会社で加入していた保険を最長2年間継続することができる保険の制度です。

任意継続保険は、下記2つの条件を満たす必要があります。

  • 資格喪失日までに健康保険の被保険者期間が継続して2ケ月以上あるこ
  • 退職の翌日から20日以内の手続き、最長で2年間しか使用できない

任意継続保険の手続きは、必ず退職後20日以内に手続きを済ませる必要があります。ですので、退職するとすぐに必要な書類を受け取ることができるよう、計画的に担当者に確認をとっていくことが重要となります。

手続きの場所は、健康保険組合の窓口に直接書類を持参するか、郵送も受け付けています。

必要な書類は、任意継続保険資格取得申出書、扶養事実を確認できる書類「扶養家族がいる場合」が必要です。任意継続保険の健康保険料の納付方法は下記の3つとなります。

  • 毎月届けられる納付書でコンビニや銀行で納付
  • 6ケ月分か12ケ月分をまとめての納付
  • 口座での納付

(5)退職後の社会保険の手続き② 国民健康保険に加入する場合

退職した後すぐに転職しない場合、国民健康保険に切り替える必要があります。切り替える方法は、住所のある市町村の国民健康保険の窓口で行います。

退職後の国民健康保険の切り替えの時に同時に年金の手続きも行います。手続きに必要な書類は下記の4点です。

  • 健康保険の資格喪失証明書
  • ご自身、扶養家族全員のマイナンバーがわかるもの(通知カード等)
  • 届出人の本人確認書類(免許証等)
  • 印鑑

(6)退職後の社会保険の手続き③ 家族の扶養に入る場合

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1726324

退職後の健康保険選びで一番金銭的負担が軽いものが、家族の健康の扶養に入り被保険者になることです。家族の健康保険に入る事ができれば保険料は払う必要がありません。手続きには、下記3点が必要です。

  • 被保険者届
  • 収入が確認できる書類
  • 続柄が確認できる書類

(7)退職後に社会保険を使用したらどうなる?

退職後にうっかりして、在職後の保険証で病院を受診するケースがあります。退職する月末まで保険証が使えると思っていたり、勤務先から保険証の返還を求められなかったために使えると勘違いしてしまったりするケースです。

しかし実際には、在職中の保険証が使用できるのは、退職日までです。

保険証にはICチップや磁器データが組み込まれていないため、医療機関では有効期限がわかりません。ですので、そのまま期限がすぎても使うことができてしまいます。

もし、すぐに気付くことができれば、その月内に新しい保険証を提出してレセプトの番号を書きかえるとすぐに処理できますが、日数がたってしまうと、7割の差額を一旦保険者(例:退職する前の会社)に(請求書が送られてくるので)支払ったのち、翌月以降に全部清算する事になります。

もしも請求書が届いても払わない事態が続けば、最悪の場合少額訴訟にもつながる恐れがあるため、「在職中の保険証が使用できるのは、退職日まで」という大原則だけは忘れないようにして、本記事の(3)から説明してきた4つの選択肢のどれかを行動に移し、お金のことを心配して病院に行きたくない、という状態を抜け出しておきましょう。

(8)給料からの社会保険料の控除が2倍になるケース

社会保険料は1ケ月単位で徴収しており、日割り計算はありません。社会保険料は、退職日と給料の締め日と支払日によっては2ケ月天引きされるケースもあります。2ケ月天引きされるのは、社会保険の仕組みがポイントになり、退職日や会社が社会保険料をいつ給料から天引きしているかによって変わってきます。

退職日に2ケ月分給料から天引きされてしまうのは、以下の3つのポイントにすべて該当している時になります

  • 退職をする日が月末日
  • 社会保険料が翌月控除の会社
  • 締日が毎月20日や25日で給料日がその月末の会社

(9)月末退職のメリット

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2366515

退職日を月末にすると、社会保険のルールによって、資格喪失日の次月までの保険料を徴収される事になり、2ケ月分社会保険料を支払うことになり、損をしていると思われがちです。

ですが、月末に退職すると、その分社会保険料を徴収される期間がのびて、老齢厚生年金と老齢基礎年金の両方を受給できる期間が増えることになるので、結果的に長い目で見ると月末退職の方がお得になります。

(10)退職後、忘れずに社会保険関連の手続きをしよう

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/143875

退職後は、今まで使っていた健康保険証は使えなくなります。自身の状況によっては、まだ就職が決まっていなかったり、次の転職先まで日にちがあくなど、それぞれの保険の加入に違いがでてきます。

もし手続きをしないままで病気になると多額の医療費を払わなければならない事もあります。そうならないためにも、忘れずに早めに手続きをするようにしましょう。

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