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介護記録の書き方 | ポイント・目的・テンプレート例・保存期間

テクニック
介護記録は利用者に行ったケアを証明するものです。いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どうした、をポイントを抑えて書くことで情報共有とケアの立案修正に活用することができます。その場で見るべきポイントを知り、メモを取り、テンプレートに沿って記録を書くことで分かりやすく書きやすい介護記録が書けるようになります。本記事では、書き方をご紹介します。
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(1)介護記録とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1997119

介護の仕事は、利用者の日々の生活をサポートすることにあります。その中で起きたことや行ったことなど、文章として残すことが介護記録です。

この介護記録は、介護職員・看護師・リハビリなどとの情報共有に使用したり、いつ何があったのか知るためのツールになったり、ケアプランの立案修正などに活用したりします。

(2)介護記録を書く目的

介護記録を書く目的は、多くの介護職員が関わる施設や、在宅で過ごされるご家族との情報共有です。この介護記録を残すことで、適切なケアを行ったという証拠にもなります。

ケアをしたことも文章に残っていなければ、それを行ったという証拠にならず、事故や不具合がおきた時に証明することができなくなってしまいます。介護記録を書くということは利用者と介護職員も守ることにつながります。

(3)介護記録に書く内容

介護記録は利用者一人ひとりで分けて書きます。書くときは利用者目線で書くことと、過去形の文章にすることを心がけましょう。

ケアを行った際の、利用者の表情・言葉・行動・服装など、文章を見てその光景がわかるように書きます。

また、職員が利用者に対して行ったこと・利用者の反応・話した内容・解決したことなども介護記録として残します。その他にも、家族とのやり取りやケアプランの内容など、間接的に利用者に関わることなども記録の中に残すことで、情報統一ができます。

(4)介護記録の書き方① 専門用語・略語は避ける

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/232833

介護施設や介護職員と他職種との会話の中には、介護や医療的な専門用語が数多く飛び交っています。

また、その専門用語を簡略化して使っていることも多くあります。これらは介護や医療に携わる専門職だからわかる言葉です。介護記録を書くときは誰が見てもわかる内容で書くことが必要です。

しかし、どうしても専門用語を使わなくては行けない場面や病名や薬の名前が出てしまう時もあり致し方ないときもあります。

すべてを噛み砕いて書くことは難しいですが、カッコ()書きで意味がわかるようにしたり、使用するクスリの効果を一緒に書いておくことで、だれが見ても理解できる文章にすることができます。

(5)介護記録の書き方② 5W1Hを意識する

介護記録を書くときは5W1Hを意識して書くことで、文章を見ている人によりわかりやすく出来ます。

  • WHEN(いつ)…日付と時間
  • WHERE(どこで)…場所
  • WHO(誰が)…記載する内容に関わる人物
  • WHAT(何を)…利用者や職員が何をしたか
  • WHY(なぜ)…それはなぜなのか
  • HOW(どうした)…その後どうしたか

一つの文章にすべてを入れるのではなく、項目ごとに分けて書くようにすると書きやすく・見やすい介護記録になります。

(6)介護記録の書き方③ 客観的事実と主観的事実を分ける

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1504416

介護記録を書くときは「客観的事実」を書くようにします。利用者と関わったときや事故があったときなど、見た・聞いたものをそのまま書くことが必要です。

それに加えて、利用者自身が何を言ったかも一緒に書くことで、その行動の意味合いがわかるようになってきます。

しかし、客観的事実だけではすべてを理解することは難しいです。介護・看護などの専門職がいて、専門的知識や観察眼から感じとることも多くあります。それら主観的事実も介護記録の中に残しておくことで、ケアプランの立案・修正の材料にすることが出来ます。

この場合は、客観的事実とはわけて別の文章で残すことがコツです。

(7)介護記録の書き方④ ケアを行った根拠を書く

利用者との関わりの中で様々なケアを行いますが、介護記録に「〇〇を行った」と書くだけでは物足りません。

それをなぜ行ったのか?どういう理由があったのか?それらも合わせて書くことでケアを行った一貫性が見えてきます。

また、認知症のケアや精神的ケアに至っては、会話がつながらないことや、そもそも会話ができない場合があります。それでも専門的知識や経験などによりケアを行っています。

相手の表情・目線・首振りや指差しなどのジュスチャー・筆談など、どういった方法でコミュニケーションを取ってケアを行ったかも文章に残されていると良いです。

(8)介護記録を効率的に書くコツ① その場でメモをとる

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1504414

介護記録を書くのはケアが終わってからです。そのため過去系で記録を書くことが原則ですが、いろいろな人がいて業務やケアをこなしている中では、すぐに介護記録を書くということが出来ない場合があります。

あとから思い出して記録を書くと忘れてしまっていることがあります。

そのため、時間・人・場所・会話の内容や起きたこと・その対応などを、メモしておくと便利です。後で記憶を書くときにメモを確認しながら書くことで思い出しながら書くことが出来るようになります。

(9)介護記録を効率的に書くコツ② テンプレートを作る

介護職全員が文章に長けているということはありません。中には「文章を書くことが苦手でそうやって記録を書いたら良いかわからない」と悩んでいる人もいるはずです。

介護記録を書くときに悩まないようにするために、文章を書くときのためのテンプレートを5W1Hを活用して作っておくと便利です。

  • 日時
  • 利用者名
  • タイトル(何があったか一言で書く…事故・排泄・熱発など。)
  • 内容(何があったか最初に書く・関わった人を書く・それに対してどうしたか書く・その後どうなったか書く)

書く時の流れを決めておくことで、メモをする時や介護記録に実際に書くときに書きやすくすることが出来ます。一つの文章を書き上げるために、項目ごとに必要な情報を埋めていくと考えると簡単にかけるようになります。

(10)介護記録の保存期間

介護記録の中で、介護保険に関する記録(介護保険サービスを提供した際に発生する関係書類)は保存する必要があります。

厚生労働省令では介護保険の文書保存期間は「介護保険サービスが終了してから2年間」と記載されています。

介護保険サービスを提供した際に発生する関係書類とは具体的に以下の通りです。

  • 介護計画
  • サービス提供記録
  • 利用者が指示に従わなかった場合の市町村への通知に関する記録
  • 苦情の内容等の記録
  • 事故が発生した場合の事故状況及び事故に際して採った処置についての記録

また、管轄する行政・自治体によっては2年以上の保存期間を求めている地域もあるので、注意して調べましょう。

(11)介護記録のポイントをつかんで効率的に書こう

記録を書く・文章を書く・わかりやすく書くなど、考えれば考える程難しく思えてきてしまう介護記録ですが、見るべきポイントや書く時の内容をイメージしておくことで効率的に介護記録を書くことが出来るようになります。

記録を書くために見ておくと良いポイント

以下3つのポイントに注意しましょう!

利用者側の見るポイント

  • 相手の表情
  • 相手が発した言葉の内容や口調
  • 相手のとった行動やその時の動き

職員側のポイント

  • こちらの話しに対する反応や返答内容
  • こちらの対応した内容

その他のポイント

  • 複数関わった人がいる場合はその中で重要な人の行動
  • ケアの中で使った物や関わった物
  • ケアをしたあとどうなったか

ポイントを抑えておくことでメモをしやすく記録に落としやすくなり、介護記録を書く時間の短縮や文章のわかりやすさがアップします。

介護記録は難しくない!

介護記録は、利用者の生活・職員のケア内容・家族とのやり取りなどを文章で残し、それがあることで、ケアプランの立案や修正・他職種で情報共有・ケアを行ったことの証明ができるようになり、利用者だけでなく介護職員を守るものにもなります。

介護記録を書くときは

  • 専門用語や略語は避ける…誰が見ても理解しやすく書く
  • 5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どうした)を意識して書く
  • 客観的事実で状況をそのまま書き、主観的事実で専門職としての検知を書く
  • ケアを行った根拠(なんでそれをしたのか)を書く

介護記録を効率的に書くポイントは

  • ケアしたことをその場で簡単にメモしておく
  • 記録のテンプレートを作って書く内容を決めておく
  • 記録に残すポイント(相手の様子・職員の対応・その他関わるもの)を気にしておく

介護現場で働く中で、利用者と関わり最高のケアを行っていたとしても、介護の記録を書かないことでそれを証明することができなくなります。

せっかく行った介護を、職員みんなで共有し、次に活かして更に良いケアが出来るようにするためにも、介護記録の書くポイントや書き方を知って、効率よく介護記録を作成していきましょう。


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