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(1)道具いらずの体操レク
まずは準備が必要なく、すぐにできる体操レクリエーションから紹介しましょう。体操は参加する人のレベルに合わせて、自由に難易度を変えられるのも便利な点です。 口や指先の運動は脳の活性化にも繋がりますので、ちょっとした空き時間にもオススメです。
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口の体操
最初に舌の運動から始めましょう。前後左右に舌を動かした後は、口の周りを一周させるように動かします。
それから頬のマッサージを行います。 円を描くように頬をマッサージするとともに、耳たぶの下あたりを刺激しましょう。唾液が分泌されるのがわかるはずです。
その後に発声練習や歌などを組み合わせるとなお良いでしょう。口の体操を行うことで、嚥下機能の低下を防ぐことができます。
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指先の体操
指先の体操の基本はグーパーです。これにグーチョキパーや数を数えながら指を折り曲げる動作を組み合わせます。他には「むすんでひらいて」も楽しく指先を動かすことができる体操です。
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ラジオ体操
誰もが知っていて、説明不要という意味ではこれに勝る体操はないでしょう。
ラジオ体操は全身を効率よく動かせるようになっていますから、 毎日するだけで全身の筋力維持に大きな効果が期待できます。
ただしその分だけ難易度も高めで、高齢者が立ってラジオ体操をしようとすると、転倒のリスクがあることも忘れてはなりません。
下肢筋力が低下している人は無理をせずに座って行いましょう。
(2)白熱のチーム戦!
次に少し準備の必要なレクリエーションを紹介します。そうはいっても、用意するものはどんな事業所にもあるようなものばかりですから、明日からすぐに実践することが可能です。 チームに分かれて行えばより盛り上がることでしょう。
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風船バレー
高齢者施設の定番ともいえるレクリエーションです。認知症の有無に関係なく誰でもすぐに理解でき参加出来る点が、定番になった一番の理由でしょう。
風船1つあれば楽しめる気軽さも魅力です。チームに分ける場合、あいだに紐を張って行うことで、より本格的な戦いになります。
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ボール渡し
こちらも手軽で、誰でも参加できるレクリエーションです。
渡されたボールを次から次へと渡していくだけの単純なルールですが、高齢者施設で行うと思わぬハプニングに見舞われることもあります。
認知症の人がボールを持ってどこかに行ってしまう、隣の人に渡そうとしない、なんてことも起こります。
このようなハプニングを乗り越えるために、 認知症のある人とない人が隣同士で協力し合えるのも、このレクリエーションの魅力です。
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ちり紙落とし
用意するものは長い紐と人数分のうちわ、それにティッシュペーパーです。
一度の参加者は3〜4名が望ましいでしょう。参加者は横一列に並んで、うちわを持って座ってもらいます。
職員が両端を持った紐にティッシュペーパーを乗せます。参加者には「よーい、どん!」の合図でティッシュをあおいでもらいましょう。
最初に落とすことができた人の勝利です。簡単に落ちそうで案外落ちないこのゲーム、普段は大人しい人が必死になってうちわであおぐ姿を見ることができるかもしれません。
(3)童心にかえって遊ぶ
最後に紹介するのは、子どもの頃多くの人が遊んだであろうレクリエーションです。高齢者を子ども扱いするのではなく、一緒になって遊ぶことで昔を思い出してもらうキッカケにしてはいかがでしょうか。
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ジェスチャーゲーム
ジェスチャーを使って次の人に物事を伝えていき、最後の人に答えを言ってもらうゲームです。
上手くいかないことがほとんどですが、失敗をみんなで笑いあうことに、このゲームの面白さがあります。 あえて難しいお題を与えてみてもよいでしょう。
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スリッパ飛ばし
スリッパを履いて座ってもらい、足を大きく振ってスリッパを飛ばしてもらいます。
スリッパの飛距離を競う簡単なゲームですが、それだけに熱中しやすいようです。 特に男性は昔を思い出すのか熱中する傾向にあるようです。
すぐに優劣が決まりますからトーナメント形式にして、優勝者を決めても面白いかもしれません。
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後出しジャンケン
体を使うレクリエーションとは少し毛色が違いますが、ここで紹介しましょう。前に立った職員が「じゃんけんぽん」と自分の手を出し、一呼吸おいて「ぽん」と言ってそれに勝つ手を出してもらいます。
最初はゆっくりと、慣れてくると段々早くしていきましょう。判断スピードと正確性が求められますから脳の運動にピッタリです。
勝つ手ばかりでなく、 負ける手や引き分けなどを出してもらうようにするとより難易度が上がります。
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期間限定!?二人羽織
お正月の季節に行われることが多い二人羽織も盛り上がるレクリエーションです。
二人一組になり、前の人が見て指示を出す役、後ろの人が手だけを出して実際に動く役を行います。 この状態でゲームをしてもよし、食事をしてもよし、何をしても笑顔になれる、そんなレクリエーションです。
とはいえ前が見えないのでそれなりに危険を伴います。 事前にリスクについて十分検討しておく必要があるでしょう。
(4)まとめ
体を動かすレクリエーションを10個紹介しました。レクリエーションの一番のコツは、主導する介護士自身が楽しむことです。
恥ずかしがっていたりおどおどしていたりすると、 高齢者も楽しむことができません。一緒になって楽しめる内容を考えることが、結果的に高齢者も楽しめるものに繋がります。
自分も利用者も楽しめるレクリエーションで、 何気ない日々を彩りあるものに変えていきましょう。