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介護職の給料 | 今後アップする?低いまま?職種別に比較

就職・転職
介護職の給料はどのくらいなのでしょうか?介護職の給料は低いイメージがありますが、今後の動向について解説します。具体的には、「各種介護職の平均給与」「資格・勤務施設・勤続年数など、給料に影響を与えるいくつかの要素」「介護職の待遇の改善」などのトピックを扱っています。
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(1)介護職の給料はどのくらい?


出典:https://www.photo-ac.com/

「給料が安そう」という介護職のイメージは正しいのか

高齢者の方や、障がいを持つ方のケアを行う介護職は、現代においては、非常にニーズが高まっている職業です。また、介護職がとても社会的意義のある職業である、ということは、少子高齢化が進んでいる現代日本においては自明であるとさえ言えるでしょう。

しかし、実際に自分自身が仕事として介護職を選ぶ場合には、きちんと生活していけるだけの給料がもらえるのかどうか、ということが気になる方も多いのではないでしょうか。

介護職の給料は職種によっても大きく異なっているほか、勤続年数によってもかなり差が見られます。今まで介護職の給料などの待遇面は決して恵まれているものではありませんでしたが、現在では、介護を行う人員が不足している現状が反映されていることもあって、介護職の給料・平均年収は年々上昇傾向にあります。

(2)介護職種ごとの給料の違い

介護職の中には、様々な職種があります。代表的な職種としては、

  • 「介護職員」
  • 「看護職員」
  • 「生活相談員・支援相談員」
  • 「理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は機能訓練指導員」
  • 「介護支援専門員(ケアマネージャー)」

が挙げられます。

この4つの職種の給料には、かなり大きな差が見られます。では、具体的に介護職の職種ごとの給料について見ていきましょう。

  • 介護職員の平均月額給料 常勤:276,940円、非常勤:155,900円
  • 看護職員の平均月額給料 常勤:366,460円、非常勤:211,810円
  • 生活相談員・支援相談員の平均月額給料 常勤:319,840円 非常勤:206,480円
  • 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は機能訓練指導員の平均月額給料 常勤:350,640円 非常勤:213,600円

介護支援専門員の平均月額給料 常勤:333,380円 非常勤:213,600円

介護職の給料は看護師を除くと介護支援専門員が一番高く、どの職種でも常勤と非常勤ではかなり差があることがわかります。

(※データは厚生労働省の資料「職種別にみた介護従事者の平均給与額」より抜粋)

(3)介護職の勤続年数による給料の違い


出典:https://www.photo-ac.com/

介護職の給料は、勤続年数によっても大きく異なります。

介護職員処遇改善加算Ⅰ~Ⅴを取得している事業所を例に挙げると、勤続年数ごとによる平均年収は、1年で約260,000円・2年で約268,000円・3年で約275,000円・4年で約279,000円・5年~9年で約290,000円・10年以上で約325,000円となっています。

このように、勤続年数が積み重ねられ、経験値が高まるにつれ、徐々にそれが給料にも反映される、ということです。

このデータによると介護職の給料は2016年から2017年の1年間で、勤続年数が短い方を中心に、大きくベースアップされていると考えられています。

(4)介護資格保有による給料の違い

介護職の給料は、職種・勤続年数のほかに、保有している資格によっても違いが見られます。

保有することで給料が優遇される介護資格の代表としては「介護福祉士」がありますが、「介護福祉士」を取得する前段階に取得する必要のある資格である「実務者研修」「初任者研修」の保有も、給料に反映される場合が多く見受けられます。

では具体的に「介護福祉士」「実務者研修」「初任者研修」「資格なし」の4つのパターンに分けて、それぞれの給料がどのくらいなのかについて見ていきましょう。

  • 介護福祉士の平均月額給料:約307,000円
  • 実務者研修の平均月額給料:約285,000円
  • 初任者研修の平均月額給料:約276,000円
  • 資格なしの場合の平均月額給料:約258,000円

職種による給料の違いほどではありませんが、保有資格によってもかなり差があることがわかります。

(5)介護施設ごとの給料の違い

介護施設には、以下の5種類があります。

  • 介護老人保険施設
  • 介護療養型医療施設
  • 訪問介護事業所
  • 通所介護事業所
  • 認知症対応型共同生活介護事業所

介護職の給料は、これら5種類の施設の中のどの施設で働くか、によっても大きく変わってきます。

この5種類で働いている介護職の平均給与は、以下のようになっています。

  • 介護老人保険施設の平均給与:291,300円
  • 介護療養型医療施設の平均給与:263,800円
  • 訪問介護事業所の平均給与:264,680円
  • 通所介護事業所の平均給与:253,230円
  • 認知症対応型共同生活介護事業所:243,380円

(※上記データは、厚生労働省発表の平成25年度「介護従事者処遇状況等調査結果の概況」より抜粋)

(6)介護職の給料は低い?

では、この現状というのは、ほかの業界と比較するとどうなのでしょうか。

ここでは、全体の平均給与の比較と、40代の平均給与の比較をしていきます。

平均給与の比較

まず、他の業界と比べて介護業界がどの程度の給与なのかを可視化していきます。

介護業界は比較的業界内での転職、もしくは業界外からの転職も活発なことから、ここでの業界は「転職の際の入社時給与」を参考にした業界比較を行っていくこととします。

具体的には、大手人材会社の転職サイトである求人情報・転職サイトdoda(デューダ)により収集された2017年9月~2018年8月の1年間の間のデータ(参考:doda『平均年収ランキング 最新版』)を参考に、全84業種の中から、「福祉/介護関連」の業種の平均年収がどの程度なのか、という比較をしていきます。

すると、以下のような結果となりました。

全業種の入社時モデル年収平均値が439.75万円なのに対し、福祉/介護関連業種のそれは334万円と、他業種と比べて平均と大きな隔たりがあることがわかります。この数値は、doda調べの84業種中83位となります(84位は「ホテル/旅館/宿泊施設」業界)。

もちろん、このデータのソースはあくまで実際に働いている人のその時点での年収です。これから先も同業界にて従事する場合、この334万円という数字が大きく伸びる可能性も大いにあることを考えると、平均収入だけでは十分な比較とは言えないでしょう。

40歳代のモデル年収の比較

そこで次に、業界に入ってからしばらく経ったのち、どれほどの年収を想定出来そうか、という比較を行うことで、より具体的な比較をしていきます。

すると、以下のようなことがわかりました。

(グラフ:東洋経済オンライン『最新版!40歳年収「64業界別」ランキング』をもとに、編集部が作成)

40歳時のモデル平均年収の比較では、残念ながら64業界の中で、63位と大きな差をつけられ64位にランクされるという形になりました。あくまで平均の値ではありますが、介護業界は他業界と比較して「長い間従事すること給与が大きく上がる」という、いわゆる「年功序列」的な色合いは強くない、といえるでしょう。

もちろん、これからのどの業界も様々な変化を目にするでしょうし、その中でモデル年収も多かれ少なかれ変化が起こることはまず確実ですので、あくまでもこのランキングは参考値としてご覧ください。

(7)介護現場の課題

介護現場で働く方たちの給料は年々上がっては来ているものの、業種別ランキングなどから見ると、まだまだ十分とはいいきれません。介護職のニーズは高まる一方なのに、介護に必要な人員がなかなか集まらないのは、賃金の安さが大きく関係しています。

気を使いながら、障がいがある方や高齢者の方のお世話をする介護職は、心身ともにハードな仕事なだけに、それに見合うだけの収入が期待できない場合には働けない、と判断する方も多いでしょう。

介護職に就く人びとのモチベーションをいかに上げるか・いかに勤務内容に見合った待遇を維持するか、といったことが、介護現場の課題といえます。

なぜ待遇改善がなかなか劇的に進まないのか、構造的な原因が気になる方は、以下の記事をご参考下さい。

介護職の給与が上がらない理由について、詳しい記事はこちら

→『介護職の給料・賞与の現状|業界内外の比較や、金額の理由など

(8)介護職の待遇は改善している

上記のような介護現場の課題を受けて、国や企業は待遇改善に乗り出しています。

実際に大きく改善されたケースも出てきており、介護職員処遇改善加算Ⅰ~Ⅴを取得している事業所で働くケアマネージャー(介護支援専門員)の給料を例に挙げると、平成28年9月の平均給与は337,500円、平成29年9月の平均給与は345,820円となっており、8,320円の増額となっています。(※厚生労働省調査データより)

つまり、介護の現場へのニーズが高まるにつれて、各事業所の待遇に改善の変化が見られている、ということです。

(9)介護職員処遇改善加算とは

国が定めた、待遇を改善した施設に対する加算制度

介護職員処遇改善加算とは、低い賃金形態のためなかなか必要な人手が確保できない介護職に就く人を増やすため、国が定めた制度です。この制度によって、介護職の給料アップが見込まれています。

(注:具体的に、介護職員処遇改善加算の対象になるのは、常勤・非常勤や資格の有無を問わず、直接介護を行っている職員です。すなわち、直接介護に従事しない管理者やケアマネージャーや、看護師や栄養士などほかの職種についている場合は対象から外れます。)

この加算は、施設ごとに5段階に分けられているほか、提供している介護サービスによっても異なっているため、具体的な加算金額も様々です。

介護職員処遇改善加算の仕組み

介護職員処遇改善加算とは

介護職員処遇改善加算は直接的に介護職の給料が上がる制度ですが、対象者は自動的に給料が上がるわけではありません。

この加算の取得のためには届け出が必要となっており、およそ3割の事業所が、手続きの煩雑さなどを理由に制度を利用していない、という実態があります。当然、事業所が届け出をしていないと職員に介護職員処遇改善加算が支給されることはありません。

また、たとえ支給があっても、施設ごとの加算額の差異や、分配が事業所に任せられているために思うように支給を受けられない場合もあります。

これらの理由により、介護職員処遇改善加算による、介護職員の処遇改善の効果はまだまだ十分とは言えませんが、介護職員処遇改善加算は国の問題意識の現れであり、これからも新たな政策が打ち出される可能性はあります。

(10)介護職で働くなら

介護職は、心身ともにハードな仕事ながら、社会的意義がとても大きく、また、目の前の方やその型の家族・友人などを含め、多くの人に感謝される、というように、やりがいをとても感じやすい職業であるといえます。

これから介護職として働くことを考える際、収入が一つのネックになっている、という方は、まずは希望する仕事に有利な資格を取ったり、働く施設を選ぶ際に、介護職員処遇改善加算を導入している施設かどうかという点について事前にチェックしたり、といった準備をしてみることをおすすめします。

この記事が、介護職に就くことを考えてえいる読者の方が持つ、収入面に関しての不安を少しでも解消できれば幸いです。


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