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介護施設の業務改善で働き方改革|事例や手順・ポイントなど

テクノロジー
介護施設の業務改善は、負担の大きい事務作業が効率化できるだけでなく、職場のコミュニケーションの円滑化、仕事への満足度、やりがいが向上するため、離職率の低下に繋がります。業務改善には多くの課題を効率的に改善できるICTの導入がおすすめです。
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人口減少時代の到来に加え、厚生労働省が提唱している「働き方改革」や総務省が推進するICT化などから、あらゆる産業で業務改善が行われています。

この記事では介護施設における業務改善をするべき理由と効果的に業務改善を行う方法についてご紹介します。

(1)介護業界で業務改善が進んでいる

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1051832

介護業界の働き方改革・業務改善が進んでいる

介護業界においても、働き方改革や業務改善が進んでいます。

そもそも介護業界は慢性的な人手不足や職場内の人間関係で悩んで辞めてしまう離職問題、身体介助の際に腰などを痛めてしまう安全衛生の課題などがあり、業務改善の取組みが必要となっていました。

そんななか、「新しい総合事業」による新しい介護の概念が提唱され、さらに働き方改革やICT化の活用といった要素が加わったことで、業務改善を進める事業所が増えています。

厚生労働省も補助制度で後押し

厚生労働省は「業務改善助成金」を創設しました。

これは、生産性を向上し、賃金を引き上げるために行う業務改善の支援を目的とした、20万円から最大で100万円を助成する制度であり、業務改善を後押ししています。

出典:厚生労働省「業務改善助成金のご案内」

(2)介護業務で挙がる主な改善点・抱える悩みとは

介護現場で業務改善を行う場合、どのような課題があるのでしょうか。この章では、多くの介護施設において挙がる介護業務の主な改善点、抱える悩みについて3点ご紹介します。

職場の改善点

介護施設では、24時間体制で、多くのスタッフが勤務しています。

これらをマネジメントする施設長やサービス提供責任者、ユニットリーダーなどは、通常のケア業務に加え、申し送りなどの事務作業やシフトの作成などの業務に追われてしまい、十分なマネジメントができていないことが少なくありません。

このため介護の職場では、次の4点が問題点・改善点として挙げられます。

  • 職場の状況の見える化
  • スタッフの適材適所の配置
  • 各スタッフ個人の特徴の理解
  • 入居者さんに合わせた人員配置

事務作業の改善点

介護現場のスタッフでは、入居者さんへのケア以外にも、多くの事務作業があります。

例えば、入居者さんのその日の出来事やバイタルチェック、服薬状況などを記録する申し送り書の作成などは、全体の業務のなかの約1割(9.8%)を占めています。

事務作業を見直し、改善を図ることは必要不可欠と言えます。しかし、事務作業の一部を省略したり、作業を簡素化するといった改善だけでは、表層的に解決しただけで問題の根本は改善されていません。改善するにはしっかりと根本的に行う必要があります。

就業者の3分の2が3年以内に離職している

介護職の離職問題は長年の懸案事項で、介護の仕事に就いた人の3分の2(65%)は3年以内に離職してしまいます。

しかし、離職した多くの人は、別の業種を選ぶのではなく近隣にある別の介護事業所へ転職するケースが多いというのも特徴のひとつです。

このため、離職率を低下させるには、「この事業所で働き続けたい」と思わせるための定着支援が重要です。

出典:厚生労働省「介護労働の現状」

(3)業務改善をすると離職率が低くなるケースも

一見すると業務改善は、介護現場における事務作業を効率化することで作業の間違いが無くなり、短い時間で作業が終了するだけに思えますが効果はそれだけではありせん。

業務改善により事務負担が軽減することで、

  • スタッフの労働時間の短縮
  • 事務負担の軽減によるストレスの解消
  • 事業所への満足度が高くなり、良質な介護を提供

など、業務改善で離職率が低下に繋げることもできます。

実例では、IT業界のサイボウズが業務改善で離職率28%を4%へ激減、人材サービスのビースタイルでは20%だった離職率を8%に引き下げています。業種に限らず業務改善は離職率の低下につながります。

参考:HR NOTE

また、介護事業所においては、新しくできた事業所ほど離職率が高い傾向があります。

そのため、新しい事業所を開設したり、比較的新しい施設を運営されていたりする方はより注意が必要です。離職率を下げられるように、業務改善を行っていくことが重要だといえるでしょう。

(4)離職率低下がもたらす施設へのメリット

業務改善により離職率が低下することで、介護施設にとっても4つのメリットが得られます。

採用・教育コストの削減

離職率が低下することを言い換えれば、スタッフが施設に定着することになるので、新規人材確保に必要な費用の削減や、研修や教育の労力や時間コストの削減を行うことにつながります。

介護施設が新しい人材を募集・採用するには、数十万円から高い時には100万円を超えることもあります。その費用は、スタッフに長く働いてもらうことで不要になる費用と言えるでしょう。

参考:neocarrer

組織力の向上

離職率が低下すると、同じスタッフが一緒に働く期間が長くなることになるので、お互いに信頼関係が築きやすくなり、スタッフ間の組織力が向上します。

モチベーションの向上

介護職は離職率が高い業種のひとつですが、離職の原因は主に次の3つが挙げられます。

人間関係

介護施設ではいろいろな職種、幅広い年代のスタッフがチームケアを行っており、積極的なコミュニケーションが不可欠です。

しかし、忙しく仕事に追われていることもあり、スタッフ間のコミュニケーションが不足していることが要因の一つとして挙げられます。

多忙な業務

ケア以外にも、申し送り書の作成や記録の更新などの事務作業が全体の作業の1割を占めており、事務作業の負担は、他の業務や人間関係にも影響を及ぼします。

事務作業に労力をとられるため、入居者への満足なケアができない

ケア以外の業務に労力をとられた結果、入居者へのケアを満足に行えず、「やりがい」を感じられなることが離職につながるケースもあります。

特に、20~30代が仕事におけるモチベーションの要因の1位は「やりがい」なので、仕事で充実感や満足感が得られないことは離職率を挙げる原因になってしまいます。

顧客満足度の向上

離職率が低く、同じスタッフで働き続けているということは、ケアを受ける利用者にとっても恩恵があります。

例えば、

  • 担当者が利用者の個性や特徴を理解しており、自分に合った対応が受けられる
  • 体調や気持ちの変化にも築きやすく、きめの細かいケアが受けられる
  • リハビリや食事、入浴などそれぞれの担当者を覚えやすいので、親しみや信頼関係が築ける

などが挙げられます。

利用者のメリットは、利用者本人だけでなく、家族やケアマネジャーなどからの高評価につながるため、結果的に顧客満足度が向上し、事業所の評価に反映されます。

(5)業務改善をする主な方法の紹介

業務改善を行うときの5つの手順

いざ業務改善を行うといってもどのように始めればよいのでしょうか。この章では業務改善の主な方法について、5つの手順に沿ってご紹介いたします。

①施設の現状把握をしよう

まずは、施設の現状把握を行います。把握することは、

  • スタッフの職歴や個性、所有している資格など
  • 業務手順や事務作業の内容
  • 事務作業に充てる時間や労力
  • 事務連絡などの周知方法とその浸透度
  • 入所者のデータをケアに活かしているか
  • スタッフ間のコミュニケーション

などがあります。

②施設の問題点を挙げる

次に施設における問題点をスタッフなどから挙げてもらいます。例えば、

  • スタッフが長続きせず離職してしまう
  • 業務手順は口頭での説明しかない
  • 毎月末に行うスタッフの勤怠管理や月初めの報酬計算や請求にかかる時間が大きい
  • 申し送りや事務連絡が徹底されていない
  • 入所者の情報が一部のスタッフしか知らない事がある
  • 仲間のスタッフのことで知らないことが多い

など、“多忙”から、棚上げされている問題をすべて挙げていきます。

③改善ポイントの洗い出し

問題点を挙げたら、次にその問題点に対する改善ポイントを洗い出します。例えば、

  • スタッフの個性や特徴を業務に効率的に活かし、離職率を下げる
  • 業務手順は、いつでも、どこでも見られるものが必要
  • 月末や月初めの事務作業の効率化が必要
  • 事務連絡や申し送り事項は、一度にスタッフ全員が見られる環境が必要
  • 入所者の情報をスタッフで共有する
  • スタッフ間のコミュニケーションを活性化する

などです。

④改善ポイントをどうしたら解決できるかを検討

改善ポイントの洗い出しが終わったら、次は、どうしたらその改善ポイントを解決できるかを検討します。

例えば、

  • スタッフ情報や利用者情報のデータ管理
  • 電子マニュアルの作成
  • ICT化による事務作業の効率化
  • スタッフ間のコミュニケーションツールの確保

などが具体的で現実味のある解決方法といえます。

ここで注意してほしいのが、

  • みんなで、しっかり意識しよう
  • 手が空いている人は、忙しい人を手伝ってあげよう
  • 事務連絡などは時間を見つけて、ちゃんと見るようにしましょう

といった精神論で解決しないことです。これでは改善結果が見えてこないので解決方法にはなっていません。

例えば、ケガで歩行に課題がある利用者さんに「歩けるように頑張ろう」や「転ばないように注意しましょう」だけでは一向に改善ができませんが、リハビリや運動、栄養、杖の使用などの方法で歩く課題を解決することができます。

業務改善もしっかりと改善が見込める方法を検討しましょう。

⑤改善案の実施

解決方法が出揃ったところで、改善案を実施します。実施に当たっては、①の課題にはAの解決方法、②の課題にはBの解決方法を、とバラバラに改善しては、時間も費用も労力も大変です。

そこで、「ひとつの解決策で、多くの課題をいっぺんに改善する」という方法が最も効率的です。

そんな都合のいいことが可能なのでしょうか。ICTのシステムを導入すれば、ここまで挙げてきた課題が解消されます。それがICTの特徴であり、様々な分野で導入が進んでいる理由です。

人間関係やモチベーションが課題となる施設が多い

ICTのシステムを導入は、事務の効率化を改善できるだけではありません。システムの導入は、これまで事業所が抱えていた人間関係の問題やスタッフのモチベーションの課題も解消することができます。

例えば、

  • スタッフ間のコミュニケーションツールとして活用することで、仕事上の悩みや相談、プライベートの交流が円滑になる
  • 入居者情報をスタッフ間で共有化したり、ケアに反映させるなどデータ運用することで、仕事への満足度、やりがいが高まり、スタッフのモチベーションが向上する
  • スタッフが働きやすい環境になることで、施設内の業務がスムーズになるだけでなく、業務レベルを上げることができる

といった課題を解決することができます。

厚生労働省もガイドラインで後押し

厚生労働省でも、「介護サービス事業(施設サービス分)における生産性向上に資するガイドライン」を作成し、介護現場での業務改善を支援しています。

出典:厚生労働省「介護サービス事業(施設サービス分)における生産性向上に資するガイドライン

(6)良い介護の実現をサポート!業界初のチームICT「ケアズ・コネクト」

ICTを導入するといっても、さまざまなサービスが提供されています。介護施設には介護事業所向けに作られたICTサービスがおすすめです。今回は「ケアズ・コネクト」をご紹介します。

ケアズ・コネクトとは

(出典:ケアズ・コネクトHP

ケアズ・コネクトは、「働き続けたい介護現場をICTで作れないか」という声から生まれ、職員のメンバーリストを作ることが出来たり、アンケートやカレンダーなどの情報共有が簡単に出来たりする便利なサービスです。

ケアズ・コネクトは単なるグループウェア(企業内の情報共有のためのシステム)ではなく、職員が働きやすい環境を整えるためのシステムです。

私用チャットでは、事務所情報や利用者の個人情報の漏えいの危険性が大いにあります。セキュリティで守られたビジネスチャットで業務連絡や申し送り、仲間とのやりとりまでを行うことで、情報漏えいを防ぐことができます。

ケアズ・コネクトにはたくさんの機能がありますが、ここでは業務改善に役立つ「介護版タレントマネジメント」機能を紹介します。

(出典:ケアズ・コネクトHP

(2)でも述べたように、介護施設では、職場環境の改善のために下記4点を行うのが良いとされています。

  • 職場の状況の見える化
  • スタッフの適材適所の配置
  • 各スタッフ個人の特徴の理解
  • 入居者さんに合わせた人員配置

それらを満たすことができるのが「介護版タレントマネジメント」機能です。各スタッフの基本情報だけではなく、得意な分野や勤務希望を登録することができ、それらの情報をすぐに参照することが可能です。

そのため、スタッフの働きやすい環境づくりや、得意を伸ばす業務配分を行うことができるため、業務改善に大きく貢献できるツールとなっているといえます。また、ケアズ・コネクトはオプション機能として介護記録システムを利用することも可能です。

ケアズ・コネクトについて詳しくはこちら

(7)「ICT活用で業務改善できた!」介護現場からの声

これまで業務改善の仕方や業務改善がもたらすメリット、業務改善におすすめなICT「ケアズ・コネクト」などについて解説してきました。ケアズ・コネクトは業務改善に大きく貢献できるツールです。具体的にどのようなことがケアズ・コネクト活用で業務改善できたのか、介護現場から上がった声を見ていきましょう。

事例①:コピー機の使い方や手順書なども動画でマニュアル化

東京都 特別養護老人ホーム 定員80名
マニュアル・手順書*の機能は特に秀逸。
ケアの手順や、コピー機の使い方など様々なものを動画でどんどんマニュアル化。
発行されるQRコードをスマホから読み取ることで、すぐに閲覧できるので業務効率がとてもあがっている。

*マニュアル・手順書…ケア手順や新人研修動画などを、動画や画像を使い、分かりやすくいつでも確認できる機能

事例②:数式のミスが無くなり労務管理の効率がUP!

茨城県 社会福祉協議会 定員20名
労務管理の効率が大幅にあがった。
これまでもエクセルは活用していたが、数式のミスが毎月のように発生していた。
ケアズの勤怠管理は、月末がおわるとすぐに給与計算に入れるので大変ありがたい。

事例③:ポイント制度でモチベーション向上

埼玉県 訪問介護 定員20名
出勤するとポイントがたまる。
まだポイントの還元方法は検討中だが、スーパーの来店ポイントのようで出勤自体が1つのイベントのように楽しく感じる。
趣味の登録を増やすことでポイントがついたり、フォーユー*を送ることでポイントをつけたり、「こんな施設になってほしい」と思い描くストーリーに、ポイント設計を重ねあわせていきたい。

*フォーユー…スタッフ同士の良い所を探し、「ありがとう」を文章で伝えられるサンクスカード機能やスタンプなどで気軽に気持ちを伝えられる機能

事例④:紙での回覧・押印が無くなりペーパーレス化へ

千葉県 特別養護老人ホーム 定員80名
ワークフロー機能により、紙での回覧・押印がほとんどなくなった。
ワークフロー書式は自由にケアズ・コネクト上で作成できるので、
今後、口頭でうけていた申請も電子化し、ペーパーレスを推進していきたい

事例⑤:見やすくかわいいUIも大事な要素

神奈川県 訪問看護 定員20名
ユーザーインターフェイスの良さはケアズ・コネクト採用の大切な要素となった。
これまで見てきたシステムは、どこか古く見づらいものが多かったが、ケアズ・コネクトはホームページでの印象含めて、とても楽しい雰囲気を感じていた。
私達の事業所は女性スタッフが多いが、パンフレットを見せた時から「このシステムかわいい!」という声があがっていた。

(8)業務改善をして働きやすい職場環境を作ろう

業務改善は、これまでの課題を解消や作業を効率化するという、「マイナス要因」を解消して「0」にするだけではありません。

業務改善の方法によっては、スタッフが働き続けていくうえで重要としている職場の人間関係や仕事への満足度、やりがいを得るという「マイナス要因」を「プラス要因」に転換していくことも可能なのです。

多くの課題を効率的に改善するのであれば、ICTの導入がおすすめです。

最近では国や都道府県からのICT導入のための助成制度があったり、システムによっては1ケ月間無料で試せるサービスもあったりします。先ほど紹介した、「ケアズ・コネクト」は無料期間や導入のためのサポートもあるので、初めて試すのにおすすめのシステムです。

ケアズ・コネクトは、「業界初の介護向けチームICT」を掲げており、介護業界に特化したサービスです。そのため、介護施設・介護事業所の方が使いやすい設計となっています。

ケアズ・コネクトは、定期的にWEBセミナーを開催しており、セミナーに参加することでサービスについて詳しく知ることができます。

ケアズ・コネクトやWEBセミナーについて詳しくはこちら

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