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介護保険が使える住宅改修6つ|自己負担額、給付条件などを解説

在宅介護サービス
高齢者や要介護者が居住する住宅向けに、生活を送るうえでの負担やストレスを減らすための改修工事サービスが存在します。そんな住宅改修には、必要な施設や改修する場所・目的などにより、大きく分けて6種類のサービスが存在します。本記事では、各種住宅改修の特徴・改修場所などに関して説明していくと同時に、介護保険を利用することでどのようなメリットが得られるのかなどについても触れていきます。
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(1)介護保険の給付対象になる住宅改修とは

高齢化社会となった現代、ご家族が住宅介護のために住宅改修を行うというケースが増えてきています。

しかし中には
「住宅改修となるとお金がかかりそう」
「介護保険が適用される住宅改修ってどんなもの?」
「どんな人や物が給付の対象に当たるの?」

という疑問を抱く方も少なくないはずです。

そこで、本記事では、介護保険の給付対象になる住宅改修について詳しく解説をしていきます。

後ほど各項目について詳しく見ていきますが、介護保険の給付対象となっている介護のための住宅改修は大きく分けて6つの項目に分けられています。

実際に行われる工事計画では改修を行う場所であったり、高齢者の身体的な状況によって、設備や価格などが細かく調整がなされていきます。その際に注意すべきなのは、介護保険による住宅改修を行う際の給付金の支給が可能となる範囲が細かく決まっているという点です。

改修を行う前に、ケアマネージャーや工務店スタッフ・建築技師などの方々と、介護保険の給付対象となる住宅改修についてしっかり相談をする必要があります。

また、他にもホームヘルパーや作業療法士、医学療法士、福祉用具専門相談員や福祉住環境のコーディネートを行っている方などにも相談をすることができます。

そして、介護保険の給付対象になる住宅改修を行う工事の着工前には、必ず改修工事を行う事前申請をするようにしましょう。そうでなければ、その改修工事に要した費用はが給付対象として認定されなくなってしまうので注意してください。
 

(2)介護保険住宅改修の種類① 手すりの取付け

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1362731

1つ目の介護保険住宅改修の種類は「手すりの取付け」です。

介護者の転倒を防止する目的であったり、移動する際、移乗動作をする動作などの負担を軽減する目的として、
廊下やバスルーム、玄関や庭、トイレなどに設置をすることができます。

ただし福祉用具貸与としての「手すり」に当たるものは除外されていますので注意してください。

(3)介護保険住宅改修の種類② 段差の解消

2つ目の介護保険住宅改修の種類は「段差の解消」です。

敷居を低くしたり、スロープを設置したり、バスルームの床の高さを上げるなどの段差の解消は介護保険の給付金対象です。

他にもリビングであったり、廊下、バスルーム、玄関、トイレなどの個室の間の段差に高低差がある場合にその段差を解消することができます。

ただし福祉用具貸与としての「スロープ」であったり、福祉用具として購入される「バスルーム内のすのこ」などは対象から除外されますので注意してください。

(4)介護保険住宅改修の種類③ 床または通路面の材料の変更

3つ目の介護保険住宅改修の種類は「滑りの防止及び移動の円滑化等のための床または通路面の材料の変更」です。

簡単に言えば、高齢者が歩く際に滑ったり転んだりすることを防ぐことを目的として滑りの防止対策や移動する際の負担を減らすための改修工事のことです。

具体的には、次のような改修が可能です。

  • 畳敷きだったリビングから、板製の床材であったり、ビニール系の床材を使用したリビングに改修したりすること
  • バスルームの床材をビニール系の滑りにくいものに改修すること
  • 通路などの床材を舗装材などといった滑りづらい床材への改修にすること

(5)介護保険住宅改修の種類④ 扉の取替え


出典:https://www.photo-ac.com/

4つ目の介護保険住宅改修の種類は、「引き戸等への扉の取替え」です。

例えば、もともと開き戸であったドアを引き戸やアコーディオンカーテン、もしくは折り戸などに変えることで、高齢者でも負担が少なく開くことができるドアに改修する工事のことです。

扉全体を取り替えることも可能ですし、他にもドアノブだけを変えたり、戸車をもともとあったドアに取り付けるといったことも可能です。

(6)介護保険住宅改修の種類⑤ トイレの変更


出典:https://www.photo-ac.com/

5つ目の介護保険住宅改修の種類は「洋式便器等への便器の取替え」です。

和式便器の使用は、高齢者にとって負担の大きな姿勢を要する行為です。また、車椅子の方や下半身が不自由な方はしゃがむ体制が非常にとりづらいです。

さらに、もし住宅で介護を行なっているご家族であれば、和式便器はトイレ介助の際にはかなり苦労をします。

この和式便器を洋式便器に取り替えるということが可能なのがこの改修工事です。

また、もともと洋式便器の住宅であっても、例えば洋式便器の高さをあげる「設置部分のかさ上げ工事」をすることも可能です。

他にもこの改修工事に含まれるのは、和式便器からの洗浄機能付きの洋式便器への取り替えや和式便器からの暖房便座への取り替えなどがそれに当たります。

しかし、すでに洋式便器である場合には、洗浄機能付きの洋式便器や暖房機能付きの洋式便器に変えることは給付対象とはなりませんので気をつけてください。

また水洗便所ではない便所に対して水洗便所にしたり、簡易水洗便器を取り付ける改修工事の場合には、水洗便所にする工賃や簡易水洗便器にする費用は介護保険の給付の対象外となるため気をつけましょう。

(7)介護保険住宅改修の種類⑥ 住宅改修に付帯して必要となる住宅改修

6つ目の介護保険住宅改修の種類は「1〜5の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修」です。

項目1〜5には該当しないものの、介護住宅への回収に伴って支払わなければならない改修工事の費用については介護保険給付の対象になります。


例えば「3.滑りの防止及び移動の円滑化等のための床または通路面の材料の変更」では、床材変更に伴って床の下地を補強するための工事も必要になります。この際の工賃は記載されていませんが、介護保険の給付対象となります。同じく「1.手すりの取付け」でも、手すりを取り付ける際に壁の補強が必要なのであれば、そのための費用も給付対象となります。

また、扉を取り替える際に、住宅の柱であったり壁であったりを改修しなければならない場合、もしくはバスルームの床の段差を解消する際に行う給排水設備の工事など、介護住宅に改修するためには各住宅そのものの設備状況を変えなくてはいけない場合もあるため、その施工状況に合わせて介護保険の給付対象の範囲は変わります。

そのため、項目1〜5に当てはまらない工事であっても、事前に先述の介護住宅改修の際に相談できる工務店の店員やケアマネージャーの方々と相談をしながら改修計画を考えていきましょう。

(8)対象となる人

介護保険の給付金対象となる人の条件は以下のようになっています。

被保険者が65歳以上であり第1号被保険者の場合には、介護保険は適用されます。また、介護が必要であることの理由についてはなんでも構いません。

被保険者が40歳から64歳までの第2号被保険者の場合には、介護保険法で規定されている16特定疾病(関節リウマチ・末期ガンなど)を持ち、介護などの支援を必要とした場合に介護保険が適用されることとなります。

上記の介護保険の適用者が在宅している場合にのみ、その住宅は介護保険の適用対象となります。

(9)自己負担額について

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/802317

介護保険での住宅改修の給付金は基本的に20万円を限度額としています。

また自己負担割合などについても適用されるため、計算方法としては20万円に自己負担割合をかけた額が実際の介護保険の住宅回収に対する支給限度額となります。

(10)住宅改修で体への負担を減らそう

住宅改修には、確かに大きなコストと時間がかかってしまいます。また、住み慣れた家に手を加えることに気がすすまない、という方ももちろん少なからずいます。それでも、高齢者の生活をストレスフリー・バリアフリーなものにする際には、一般的に歳をとるにつれ過ごす時間が増えていく「家」に存在する転倒のリスク・負担などの要素をできるだけ排除するのが理想である、ということは言えるでしょう。

さらに、介護保険を利用することで、通常よりかなり費用を抑えることもできます。

何も今回紹介した「住宅改修」等の大規模のものでなくても、家の生活環境に関してできる、高齢者・要介護者のためにできる整備はたくさんあります。そういった環境整備に関しては、ケアマネージャーに相談したり、本サイトで紹介する記事や類似記事を参考にしながら、できるだけ金銭的負担を抑えながらも真に自分たちの住みやすいように工夫をしていくことが、大切であるといえるでしょう。

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