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認知症サポーターが増加中!地域で支える取り組みとは?

在宅介護サービス
日本国内の認知症患者数は2012年で約462万人でしたが、2025年には約700万人と、65歳以上の高齢者で約5人に1人は認知症になると考えられています。 認知症は薬を内服すれば完治できる病気ではないため、認知症の高齢者がそれぞれの地域で認知症という疾患を抱えながら日常生活をすることになります。 そうなると、私たちの住んでいる地域にも認知症の高齢者が増えてきますし、その地域住民や近隣で働く人々も認知症高齢者と接する機会は今よりも格段に多くなると考えられます。 買い物で困っていたり、銀行で困っていたり、散歩で道に迷って家に帰れなくなってしまう認知症の方も出てくるでしょう。そこで必要になってくるのが、認知症を知り、対応が出来る「認知症サポーター」なのです。今回は認知症サポーターとはなにか?そのなり方や、役割について解説します!
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(1)認知症サポーターとは?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2019679

もともと認知症サポーターは、国が掲げる認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)の中にある、 認知症への理解を深めるための推進事業として始められました。認知症の人の視点に立ち、理解を深めるために立ち上げられた事業です。

(新)オレンジプランについて、より詳しい記事はこちら

→『オレンジプランとは | 認知症カフェなどの施策や新オレンジプランとの違い

したがって、認知症サポーターを受けるにあたり、資格はありませんし、どなたでもなることができます。

何か特別な技能や知識を持って、特別なことをするわけではありません。まずは認知症とはどのような疾患であるのかを学び、どのような症状が出てくるのかなど正しい知識を学びます。

それだけでも認知症の方や認知症の家族の方にとっては大きな安心に繋がるのです。その認知症サポーターは家族かもしれませんし、ご近所の方かもしれませんし、 お店で働く方々かもしれません。

地域に多くのサポーターがいればいるほど、認知症の方々には住み良い街になるのです。そして、それはノーマライゼーションという、 認知症の方々だけでなく、身体に障害を抱えた方や妊婦などの地域住民にとっても住み良い街に他なりません。

そのような意味でも、私たちの街には、今後一人でも多くの認知症サポーターが必要になってくるのです。

(2)認知症サポーターになるためには?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/650678

認知症サポーターになるためには、様々な場所で開催されている「認知症サポーター養成講座」を受講して終了する必要があります。 この養成講座はキャラバンメイトと呼ばれる、養成講座を開催できる資格を持つスタッフがメインとなって開催します。

養成講座の内容は、認知症サポーター養成講座を受ける対象者によって、比較的柔軟に組むことが出来るようになっています。

なぜなら、現在全国で行われている養成講座は、一般の地域住民や地域で働く人々に加えて、小学生や中学生なども含まれているからです。

一般的な内容としては、

  1. 認知症サポーターとはどのようなものかという説明の時間が設けられます。
  2. 認知症の理解として、医療的な側面から認知症とはどういった疾患なのか、そしてその疾患が引き起こす中核症状と周辺症状およびその支援方法についての説明がなされます。
  3. 認知症の治療、認知症を支えて行くにあたってどのような関係の職種や権利擁護事業があるのかなどの説明があります。
  4. 認知症の方と接する時の心構えや、その方々を介護する人の気持ちを理解するためのロールプレイの時間などが設けられる場合もあります。

(3)認知症サポーターとしてやること

認知症サポーターとしての資格を取得したからと言って、何か特別な業務を行う分けではありません。認知症の理解をして、適切な対応をするだけなのです。

認知症サポーター養成講座では、対応方法を学ぶために寸劇や参加者によるロールプレイが行われます。

具体的な一例として、ロールプレイのテーマとしてよく挙げられるのが「徘徊」です。徘徊している高齢者がいても、なかなか声をかけにくいですし、 認知症で徘徊している高齢者に「名前は?」「どこから来ましたか?」と質問をしても、なかなか答えてはもらえません。

認知症への正しい理解がある場合ならば、まずは困っているであろう高齢者に優しく声をかけて安心させるところから始まります。 本人の不安を少しでも解消してから、本人がどう思ってどこに行こうとしているのかをゆっくり聞きます。

具体的な地名や場所が分からなくても構いません。本人が話している情報から、一人暮らしなのか家族と暮らしているのか、どれぐらい徘徊しているのか、 何に困っているかなど、多くの情報が聞き取れることが出来るでしょう。

そのような落ち着いた対応が期待されて求められるのが、認知症サポーターなのです。

(4)まとめ

一昔前に比べて、三世代同居の家庭がどんどん減ってきて核家族化が進んで いると言われています。 高齢者の数は団塊の世代の高齢化に伴って、数こそは増えているものの、高齢者と接する機会はどんどん減ってきていて、認知症のへの理解も進んでいるとは言えないのが現状です。

認知症という疾患は完治することはありませんが、多くの場合、入院することもなく、私たちの地域で暮らしていくことが十分に可能です。

しかし、そのためには地域住民の理解と協力、支えが大切なポイントになってきます。認知症サポーター養成講座を受けて認知症サポーターになることによって、 認知症のみならず、地域に暮らす高齢者への理解も進むこととなります。

そして、私たちが暮らす街をより良くしていくためにも、認知症サポーターは不可欠な存在なのです。

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