介護に関わるすべての人を応援します

要介護3の状態や受けられるサービス | 介護保険受給の限度額も解説

在宅介護サービス
要介護3の状態とは一人で立ち上がったり、排せつをしたりすることが困難であることをさします。ここでは要介護3について、受けられるサービスや実際の費用例を紹介します。また、要介護認定の申請方法も解説します。介護保険を活用したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
公開日
更新日

(1)要介護3とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1564944

まずはじめに要介護認定について説明していきます。

要介護認定とは

要介護認定とは、介護を求めている利用者が「どの程度の介護が必要なのか?」を定めるための制度です。

●要介護認定の基本情報について、詳しくはこちら

要介護3をボーダーラインに介護の必要性を判断するので、5段階に分かれている要介護度の中で「要介護3」は特に重要だといえます。

状態の例

次に要介護3みられる状態の例をみていきましょう。

  • 1人で身の回りの作業ができない(掃除、食事、身だしなみ、etc)
  • 1人で立ち上がることができない(片足の立位保持も含む)
  • 1人での排泄が困難
  • 物事の理解の低下や不安行動が見られる

このような状態が主に要介護3では見られます。

(2)要介護3の状態とはどのようなものか

要介護3は、「身体的機能」と「認知症進行具合」の側面から判断されることが多いです。それぞれの特徴を見ていきましょう。

身体的機能

入浴、排泄、食事、歩行、立ち上がり等を行うときに「全面的なサポート」が必要なぐらい身体的機能が衰えていると、要介護3と判断されやすいです。ちなみに、これらの動作を行うときに「部分的なサポート」が必要な場合は、要介護1、あるいは要介護2と判断されます。

つまり、要介護3の高齢者は24時間の介護サポートが必要ということです。家族がそのサポートをするのは限界があるため、介護施設への入居がおすすめされています。

認知症進行具合

身体的機能の衰えがそこまで見られない場合でも、認知症進行具合によっては、要介護3に割り振られる場合があります。具体的にいうと

  • 徘徊
  • 妄想
  • 誤食
  • 不潔行為
  • 自分の名前、年齢、生年月日の記憶

などを判断にしています。その結果を「日常生活自立度」と照らし合わせます。日常生活自立度は7段階に分かれていて、レベルが高くなるほど自立した生活は困難と判断されます。ここで、重症だと判断された場合は、在宅介護は難しいと判断され、介護施設への入居をおすすめされます。

(3)要介護3で受けられるサービス

要介護3と認定された方には、24時間体制での介護サポートが必要です。それを家族がカバーするのは難しいケースが多いため、介護施設がサポートしてくれます。

要介護3で受けられるサービス内容は在宅介護か施設介護かで変わってきます。

まず、在宅介護の場合は次の4つのサービスを受けることができます。

訪問介護

ホームヘルパーが買い物や料理などの生活援助から身体介護まで行ってもらえます。

通所介護

デイサービスともいい、利用者は指定の施設に通うことで、自立した日常生活を送れることを目的とした生活機能向上のためのリハビリや口腔機能向上サービスなどを日帰りで受けることができます。

訪問看護

疾患のある利用者のもとに看護者が訪問し、療養に必要なお世話や診療の補助などのサービスを行います。これらのサービスは主治医の指示のもとおこなわれます。

福祉用具貸与

福祉用具貸与のサービスでは介護者の負担の軽減や、利用者の日常生活における自立のサポートをはかる福祉用具をレンタルすることができます。

また、施設介護の場合だと要介護3の方は入浴、食事、排せつ、立ち上がり、福祉用具貸与などのサービスを提供してもらえます。

サービス内容は施設によって異なる場合があるため注意しましょう。

(4)要介護認定までの流れを説明

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/7521

要介護認定は申請をして、ある程度の段階を踏んだ上で認定を受けられます。大まかな流れを説明していきましょう。

申請方法

要介護認定を受けたい本人が、お住まいの市区町村で、申請手続きします。窓口は、市区町村によって異なるため、ホームページなどで問い合わせてください。

本人or家族が申請する

要介護認定の申請手続きは、申請を受けたい本人が行うのがベターです。しかし、家族が申請することもできます。家族が遠方に住んでいる場合は、窓口に出向けない場合も多いです。その場合は、住宅介護支援事業者or地方包括支援センターに相談すると代行してもらえます。

申請の際に準備するもの

要介護認定の申請する際は、次の準備をしておいてください。

  • 印鑑
  • 介護保険要介護(要支援)認定申請書(市区町村のホームページ、あるいは窓口で入手可)
  • 介護保険被保険者証
  • 主治医の意見書

主治医の意見書は、市区町村が主治医に作成を依頼してくれます。お住まいの市区町村に、病院名、主治医の名前、連絡先などを伝えてください。主治医にかかっていない場合は、地区市町村が指定した医師のもとで診察を受けなけて、その上で申請書類に必要事項を記入します。

申請した後の流れについて

必要書類などを一通り用意して、要介護認定の申請をした後は、次の流れを踏んで認定を待ちます。

1次判定

市区町村の担当者or委託された介護支援専門員が、要介護認定希望者のもとを訪問して、聞き取り調査を行います。訪問調査の日程は、希望の日時を伝えておいてください。

2次判定

1次判定の結果を受けて、2次判定で要介護認定区分を判断します。2次判定を行うのは、介護認定審査会です。

認定結果

申請続きをして、30日以外に認定結果が郵送されます。この時に、介護保険被保険者証郵送されますので、紛失しないようにしてください。

●要介護認定調査について、詳しくはこちら

(5)要介護3が受けられる在宅介護のケアプランと費用の例

在宅介護の場合、要介護3の認定を受けるとどのようなサービスを受けることができるのか?また、それにかかる費用はどれぐらいなのか?ここが気になっている方は多いと思います。

費用はサービス内容で変動するため、はっきり値段を言い切るのは難しいです。

そこで、大まかな一例を紹介します。

サービスの内容 サービスの具体例 費用の目安
訪問介護18回/月 生活援助 4,378円
通所介護13回/月 デイサービス 13,462円
訪問看護5回/月 健康管理 4,640円
その他 福祉用具貸与 1,550円
車椅子 700円
歩行器 2,550円

(6)要介護3が受けられる住宅型有料老人ホームのケアプランと費用の例

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1896829

住宅型有料老人ホームで受けられる要介護3のプランや費用の一例を紹介します。

在宅型有料老人ホームとは、食事、洗濯、清掃等の生活支援サービスが付いた高齢者施設です。ホームのスタッフが介護サービスを提供するのではなく、訪問介護などの在宅サービス事業所と契約し、そこのスタッフによる介護サービスを受けながらホームで生活をします。

費用 29,045円

  • 入浴介助
  • 外出介助
  • 生活援助
  • 起床・就寝介助
  • 福祉用具貸与

●住宅型有料老人ホームについて、詳しくはこちら

(7)要介護3が受けられる介護付き有料老人ホームのケアプランと費用の例

今度は、介護付き有料老人ホームのケアプランと費用の一例を紹介します。

介護付き有料老人ホームとは、都道府県の指定(認可)を受けた有料老人ホームです。24時間介護スタッフによる介護サービスが受けられ、掃除や洗濯など身の回りの世話や、食事や入浴、排せつなどの介助サービスも受けられます。

費用 24,588円

  • 着替え、歯磨き、整容など
  • リハビリ、体操
  • マッサージ
  • ティータイム
  • 入浴介助

●介護付き有料老人ホームについて、詳しくはこちら

(8)要介護3は介護保険をいくらもらえるのか?

出典:https://www.photo-ac.com/

介護保険の支給額は、要介護度によって変動します。要介護3の支給限度額と自己負担額は以下のようになっています。自己負担の割合は、所得によって異なります。

要介護3 支給限度額と自己負担額
支給限度額 269,310円
自己負担分(1割) 26,931円
自己負担分(2割) 53,862円

(参考:厚生労働省「区分支給限度基準額について」

支給限度額を上回る介護サービスを受ける場合、超過費用はすべて利用者の自己負担になります。

ただし例外もあります。

高度な医療を必要としていて高額な医療費を支払っている場合や、極端な低所得者の場合は、支給額の上限を超えても費用が軽減される場合があります。

●介護保険サービスについて、詳しくはこちら

(9)要介護3が要介護度の中で大きな境目となる理由

要介護度は、1から5まであります。要介護3は、介護レベルを見極める大きな境目として注目されています。その理由を説明していきます。

入居希望者が多い「特別養護老人ホーム」との関係

数ある介護型施設の中で、高い需要を誇っている「特別養護老人ホーム」。社会福祉法人によって経営されており、手厚い介護サポートや費用の安さが評判です。そのため、入居を希望する高齢者が後を絶たず、1年2年入居待ちするケースは珍しくありません。

要介護3以上でないと入居できない

2015年に改正された介護保険法によると、特別養護老人ホームの入居は、要介護3以上でないとできなくなりました。特別養護老人ホームへの入居は狭き門になりましたが、このように定めることで本当に介護が必要な入居者を見極めて、行き届いたサービスができるようにしているのです。

●特別養護老人ホームの入所条件について、詳しくはこちら

(10)要介護3を理解することは老人ホーム選びに役立つ

今回は、要介護3に焦点を当ててみました。

5段階ある要介護度の中でも、要介護3がいかに重要なボーダーラインなのか分かってもらえたかと思います。家族や親戚に老人ホームに入居予定の高齢者がいる場合は、要介護度を意識して施設選びをしてみてください。

そうすれば、視野に入る選択肢が自然と絞られてくるので、照準を定めた施設選びができるはずです。これを機に、要介護3への意識を高めましょう。

他の要介護度については以下の記事を参考にしてください。

この記事が気に入ったら
いいねしよう!