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親の介護を考え始めたら|老人施設の種類やサービス内容を把握しよう

施設サービス
老人施設といっても、様々な選択肢が存在します。民間・公的に分けて、老人施設の種類や特徴について解説します。ご自身の施設やご家族の施設をお考えの方は参考にしてみてください。
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(1)老人施設の特徴

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/497273

老人施設とは、高齢者の方が加齢や病気により介護が必要となった場合や、在宅での介護が難しくなった場合に利用する施設のことです。具体的には、老人ホームや介護施設などを含みます。

老人施設にはサービスを提供する運営主体や利用の目的、入居の条件などのより様々な種類のものがあり、大きく公共型施設、民間型施設の2種類に分類されます。

公共型施設とは社会福祉法人や自治体が運営する施設のことで入居費用や月額利用料が安く抑えられるという特徴があります。

民間型施設とは民間企業によって運営されている介護施設のことで訪問介護事業や通所介護事業などを行っている会社が運営している場合が多くあります。

民間型施設は公共型施設に比べて利用が割高な場合が多いですが、サービスの種類の豊富さや入居しやすいといった特徴があります。

(2)老人施設の種類一覧

老人施設の種類は大きく2つに分けられる

老人施設は大きく「公共型」、「民間型」に分けられます。それぞれ、様々な老人施設が含まれており、入居対象者やサービスなども異なってきます。

主な公共型の老人施設には以下の4種類があります。

  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 介護老保健施設(老健)
  • 介護医療院(旧介護療養型医療施設)
  • ケアハウス

また主な民間型の老人施設には以下の5種類があります。

  • 介護付有料老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • 健康型有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • グループホーム

このように老人施設の種類は数多くあります。自分や親にはどの施設が適正か、みていきましょう。

(3)要介護状態の人を対象とした民間型・公共型老人施設のサービス内容

要介護状態の方を対象とした民間型の老人施設には以下の3つがあります。

  • 介護付有料老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • グループホーム

要介護状態の方を対象とした公共型の老人施設には以下の3つがあります。

  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 介護老保健施設(老健)
  • 介護医療院

これらの施設では、利用者の介護状態に合わせて運動の補助リハビリといった機能訓練や食事・排せつ・入浴などの日常生活の介助介護サービス、健康管理や看護、医学的な管理のもとの療養上必要な世話などを受けることができます。

(4)要介護状態の人を対象とした民間型・公共型老人施設のサービス特徴

介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、グループホーム、 特別養護老人ホーム(特養)、介護老保健施設(老健)、介護医療院はそれぞれ受けられるサービスや設備などに違いがあります。

介護付有料老人ホーム

介護付有料老人ホームは運営主体が民間企業のため提供されるサービス内容は施設によって大きく異なります。プライベート空間である「居室」と、食堂、浴室、リビングなどの「共有スペース」で構成され、医務室や健康管理室、機能訓練室も設置されています。

また、経済的に余裕のない層から高所得者までと入居対象者が幅広く、入居金は0円のものから数億円のところまであり、月額費用も15万円程度から50万円近くかかるところもあり必要な費用も施設によって大きな差がある点も介護付き有料老人ホームの特徴です。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは生活援助や緊急時対応、レクリエーションなどが受けられ、介護が必要な場合は、外部の介護や医療サービスを利用しながら生活できる点が特徴です。多くの場合、初期費用と月額利用料が必要となり初期費用は0~数千万円、利用料金は10万円~30万円に設定している施設が多くあります。

グループホーム

一方、住宅型有料老人ホームは生活援助や緊急時対応、レクリエーションなどが受けられ、介護が必要な場合は、外部の介護や医療サービスを利用しながら生活できる点が特徴です。多くの場合、初期費用と月額利用料が必要となり初期費用は0~数千万円、利用料金は10万円~30万円に設定している施設が多くあります。

グループホームとは、要支援2以上の介護認定を受けた主に認知症の方向けの施設のことです。グループホームでは、9人以下の少人数で共同生活を送りながら身体介護と機能訓練、レクリエーションなどが受けられます。基本的な設備である居室、浴室・トイレなどの共同設備、食堂とリビングを兼用する共同生活室のほか、機能訓練室などの設備が備えられています。

グループホームの入所には、多くの場合に初期費用と月額利用料が必要となり、初期費用は0~数百万円、月額利用料は15~30万円程度に設定されています。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは要介護3以上の方向けの施設で終身に渡って介護が受けられる点が特徴です。居室、浴室、トイレ、医務室などの設備は全て定められた基準をクリアしたものが備えられています。

費用については介護保険が適用され、自己負担額が比較的安い介護施設となっています。負担は月々の利用料のみで施設介護サービス費は介護度と収入によって変化します。

介護老人保健施設

介護老保健施設は、医療ケアやリハビリを必要とする要介護状態の高齢者の方向けの施設です。

自宅復帰を目的としており、介護サービスは提供されますがリハビリを中心として提供しています。在宅復帰を目的としてため入所期間は3~6ヶ月の期間限定に設定されており居室も4人部屋などの多少室が多く設置されています。

費用は施設や居室のタイプによって変化しますがおおよそ9~20万円程度に設定されています。

介護医療院

介護医療院は要介護1以上の方を対象にした施設で食事・入浴・排せつなどの身体、生活介護、医師・看護師による医療的管理、リハビリなどが提供されます。

居室、浴室・トイレなどの共同設備、機能訓練室や診療室、食堂と共同リビングを兼用する共同生活室などで構成され、病院に併設されていることが多くあります。

月額費用はおおよそ9万~17万円程度必要となります。

(5)自立状態の人を対象とした民間型・公共型老人施設のサービス内容

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2142844

自室状態の方向けの老人施設には健康型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、軽費老人ホームやケアハウスなどがあります。主に高齢者の方が健康的に生活することを目的として作られ民間型の施設の場合は娯楽設備が充実している点が特徴です。

生活相談員などの専門のスタッフが常駐し日常生活のサポートを行なっていますが、介護サービスは含まれないため、介護が必要となった場合は外部の介護サービス事業者と契約することなります。

(6)自立状態の人を対象とした民間型・公共型老人施設のサービス特徴

健康型有料老人ホームは日常的な家事などの代行サービス付きの高齢者向け住宅のことを指します。高齢者の方が健康的に日常生活を送ることを目的に作られ図書室やスポーツジム、シアタールームなどの設備が充実している点が特徴です。

初期費用と月額利用料が必要になり初期費用が0円~高級なところで数億円、月額費用が10万~40万円程度必要となります。

サービス付き高齢者向け住宅とは自立状態の高齢者を対象とした食事サービスが付いた高齢者施設で、民間事業者が運営するバリアフリー対応の賃貸住宅のことを指します。

生活相談員が常駐し、入居者の安否確認や様々な生活支援サービスを行っており、必要に合わせて訪問介護などの外部の介護サービスを利用できます。

バリアフリー設計が施されている点のほか、見守りセンサーや緊急通報装置が設置されている点が特徴で、施設によってはカラオケルームやスポーツジムが設置されていることもあります。

費用は初期費用が数十万円程度、月額費用が5~25万円程度に設定されています。

そのほかにも高齢者専用の賃貸住宅や分譲住宅も増えつつあります。

自立状態の人向けの公共型の施設もあり、軽費老人ホームやケアハウスなどがそれにあたります。

軽費老人ホームとは生活に不安があり身寄りのない高齢者が、自治体の助成により低価格で入居できる施設で居室、浴室・トイレなどの共同設備、共同生活室などで構成されます。

食事を提供する「A型」、食事を提供しない「B型」の2種類があり、A型の場合は初期費用が0~30万円、月額費用が6万~17万円必要となり、B型の場合は初期費用が0~30万円、月額費用が3~4万円必要となります。

ケアハウスは60歳以上の高齢者が、食事や洗濯などの介護サービスを受けられる施設です。

助成制度が利用できるため、低所得者の費用負担が比較的軽い点が特徴で初期費用が30万円、月額費用が7万~13万円となっています。

(7)老人施設を利用するメリット・デメリット

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2338002

老人施設を利用する場合には、それぞれメリットとデメリットがあります。

メリット

利用される本人に対して専門的で適切なサービスやケアが行われる点、また家族の方に対してもトラブルや体調不良が起きた時にすぐに対応してもらえるなど肉体的・精神的な負担を軽くさせることができるという点が挙げられます。

デメリット

住み慣れた自宅を離れてしまうこととなり精神的なストレスを与えてしまうことがある点、在宅での介護や介助を行うことと比べて費用負担が大きい、といった点が挙げられます。

(8)老人施設の入居条件の5つのポイントについて

老人ホーム・介護施設などの老人施設への入居にあたって重要となるポイントは大きく分けて5つあります。

①要支援・要介護度

介護保険制度では、限られた財源やサービス適切なサービスを必要な方が利用できるよう、対象者の要介護状態によって使えるサービスや料金、回数が決定されます。

介護度は全国一律の基準によって決定され、心身の状態に応じた介護サービスの提供が行われています。認定された介護度によって入居できる施設の種類が選別されます。

②年齢

介護保険法は原則として65歳以上を対象としているため、老人施設の利用も65歳以上と定められています。

例外的に65歳以下の方も受け入れる場合もありますが、介護サービスを利用する都合上、基本的には入居条件を65歳以上としている施設がほとんどです。

ただし介護サービスを提供していない老人施設は65歳以下の方も利用が可能です。

③必要な医療行為、医療支援の選別

利用される本人にどの程度の医療行為が必要かどうかについても入居条件に大きく関わります。

老人施設は医療機関とは異なり医療支援をあまり想定していない人員配置となっている場合が多く、希望している老人施設の看護体制によっては入居を断られることがあります。

④保証人・身元引受人

単身者や家族、親族のサポートがなく身元引受人がいない場合は、施設が負うリスクが高いため、入居を断られる場合があります。

最近では保証人・身元引受人を立てられない方のために保証会社が行なっている身元引受人代行が利用できる施設も増えてきています。

⑤収入

利用する施設によって価格の差はありますが、一般的な施設の場合、10から20万円程度の利用料金が必要となります。

長期間にわたって安定的に利用料の支払いを行える能力があるかどうかを資産などを含めた収入で施設側が審査を行います。

(9)老人施設を選ぶときの注意点

老人施設を選ぶときにはサービス、費用、周辺環境面について重点的に検討することが大切になります。

まずサービスについては、入居される方の心身の状態に合わせて適切なサービスが提供されているか、将来的に変化するであろう体調や介護度に合わせてサービスも対応してもらえるかどうかを検討する必要があります。

また、施設で働くスタッフの方の雰囲気や施設の設備の充実度をはかるためにも、体験入居などを行い本人の意見を参考にすることも大切になります。

そして、老人施設は長期間の入居を前提とすることが多いため、毎月必要となる費用についても在宅で介護を行うよりも高額となります。提供されるサービスと必要となる費用のバランスを考え、長期的に安定して支払える額の施設を選別する必要があります。

周辺環境についても施設選びには重要となります。

本人が生活する環境としての視点と家族が通いやすいかという視点が大切となり立地条件では本人の好みも参考にして、静かな環境か、にぎやかなところかや周辺に公園があるか散歩コースがあるかなども考慮すると良いでしょう。

また家族の方にとっても家や会社からの通いやすさなどアクセスのしやすやも大切なポイントとなります。

(10)多種多様な老人施設をそれぞれ理解して自分に合った施設を選ぼう

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/232833

老人施設には公共型と民間型がありそれぞれ介護度や施設によって様々なサービスを提供しています。

ご家族の利用を検討されている方、将来的に老人施設の入居を考えられている方はあらかじめそれぞれの施設の特徴を理解し、適切なサービスを受けられ費用的にも安心して利用できる施設を選ばれることをお勧めします。

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