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簡単比較!老人ホームの種類まとめ|入居条件、サービス内容、費用等

施設サービス
老人ホームにはさまざまな種類があり、施設によって提供するサービスや費用、入居条件は異なります。広範囲に広がる老人ホームの種類を簡単に把握また比較できるようにわかりやすくまとめました。 老人ホームの種類、それぞれのサービス内容、費用をしっかりおさえてから施設選びを始めましょう。
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(1)老人ホームにはどんな種類があるの?

老人ホームや介護施設にはさまざまな種類があり、運営主体や入居目的、入居条件、サービス内容、費用などに違いがあります。

大きく分けると、自治体や社会福祉法人などが運営する「公共型の施設」と民間が運営する「民間型施設」に分けられます。

さらに要介護状態の方を対象にした施設、自立状態の方を対象にした施設などに分けられ、それぞれの施設では受けられるサービスや入居条件、契約システムなどが異なります。

老人ホームの種類を公共・民間施設別、また利用者の状態別に分けてその特徴などを説明していきます。

まずはご両親など施設を利用する人がどのような状態か把握するために要介護状態・自立状態について理解しましょう。

(2)要介護状態・自立状態とは

老人ホームや介護施設は入居を希望する人が日常生活を送る上でどの程度自立しているか、あるいはどの程度の介護が必要なのかなどその人の状態によって入居できる施設が異なります。

介護が必要のない場合やごく軽度の支援を必要とする場合は自立状態といえますが、日常生活で何らかの介護を必要とする場合は、国によって定められた基準によって要介護状態として認定されます。これを「要介護認定」といいます。

要介護認定では介護が必要な程度によって軽い方から、要支援1~要介護5(要支援1・2、要介護1~5)までの7段階に区分されます。

例えば、食事や排泄、入浴、衣服などの着脱などは概ね正常にできるが、生活管理など時々支援を要する場合は「要支援(1もしくは2)」に区分されます。

食事、排泄、着脱は何とか自分でできるが、入浴や掃除など一部に支援を要する場合は「介護1」、食事は何とかできるが、排泄、入浴、清掃などには一部介助を要する場合は「介護3」、寝返りをうつことさえできず、食事、着脱、排泄、入浴などを一人で行うことが困難で介助を要する場合は「介護5」というように、必要となる介護の程度によって要介護状態が区分されます。

この要介護認定によって、入居できる老人ホームや介護施設の種類が異なる場合があります。

(3)民間の要介護状態対象の施設の種類

(1)でも述べましたが、老人ホームや介護施設には運営主体として公的施設と民間施設があります。

公的施設、民間施設はさらに多くの種類に分類され、自立の度合いや要介護認定による要介護状態のランク(区分)によって受け入れできる施設がある程度異なります。

民間の場合、要介護状態の人が入居できる施設の種類には

  • 「介護付き有料老人ホーム」
  • 「住宅型有料老人ホーム」
  • 「グループホーム」

などがあげられます。

ここでは、要介護者が入居可能な民間施設であるこの3タイプの施設について、それぞれ簡単に説明していきます。同時に、それぞれの施設についてのより詳細な記事へのリンクも横に掲載していますので、入居を少しでも検討する場合はぜひご参考ください。

要介護者が入居対象の民間施設の主な3タイプまとめ

介護施設の種類

介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム グループホーム

サービス内容・施設の特徴等

介護付き有料老人ホームとは、各都道府県から指定を受け、

  • 食事
  • 入浴
  • 日常のお世話
  • 見回り

など、生活に密接に関わる活動について、「特定施設入居者生活介護」と呼ばれるきめ細やかな介護サービスを提供する施設です。

基本的には施設に常駐するホームスタッフが支援や介護などのすべてを行います。

また、施設によっては、ジムやプール、温泉施設など健康を保つために必要な施設が充実していたり、24時間体制で看護師やスタッフなどが常駐し、緊急時の対応を行ったりする施設も増えています。

住宅型有料老人ホームとは主に軽度から重度の介護を必要とする人が利用できる施設です。

入居者は自身で外部の介護サービス会社などと契約した上で、食事、掃除、洗濯、入浴など身の回りのお世話や介護サービスなどを受けることができます。

介護付き有料老人ホームとは異なり、重度の要介護状態の人でも受け入れが可能です。

また、「特定施設入居者生活介護」を行う都道府県の指定はありませんが、最近ではそれと同等なサービスを行う施設も増えています。

要介護度が中程度(2~4程度)の人が、5~9人を1ユニットとして、共同で生活するグループホームと呼ばれる施設があります。

一般的な支援・介護サービスを受けることもできますが、基本的には入居者同士で食事や掃除、洗濯などを協力して行い自立した生活を促進する施設となっています。

詳細記事

介護付き有料老人ホームとは | 施設の特徴・費用・入居の手順など

住宅型有料老人ホームとは | 施設の特徴・費用・入居の手順など

グループホームとは | 費用・生活保護指定・認知症や障がい者向けのサービス内容

(4)公的要介護状態対象の施設の種類

自治体や社会福祉法人など公的が運営する施設にも多くの種類があり、主に

  • 「特別養護老人ホーム(特養)」
  • 「介護老人保健施設(老健)」
  • 「介護療養型医療施設」

などがあげられます。

公的要介護状態対象の施設3タイプまとめ

介護施設の種類

特別養護老人ホーム(特養) 介護老人保健施設(老健) 介護療養型医療施設

サービス内容・施設の特徴など

特別養護老人ホームとは在宅で日常生活を行うことが困難になった要介護度が中程度(要介護3)以上の人が終身で入居できる公的な介護施設です。一般的に「特養」とも呼ばれます。

特別養護老人ホームでは、掃除や洗濯、食事、入浴、排泄など日常的な生活支援や介護を受けることができます。また、リハビリやレクリエーション活動、イベントの実施などアクティビティーなども行われています。

公的な施設のため費用が抑えられますが、待機待ちが非常に多く、入居に際しては緊急性や家族状況なども考慮されるため、入居するまでにかなりの時間がかかる場合もあります。

介護老人保健施設とは病院と自宅の中間的な役割があり、退院後の医療ケアやリハビリなどが必要ですぐには在宅生活を送ることが難しい要介護度1以上の人が在宅復帰を前提として入居できる施設です。

食事の補助、着替えや入浴、排泄などの介護を行います。在宅復帰が目的となるため、理学療法士や作業療法士など専門のスタッフによる医療的なサポートが充実しています。

数ヶ月から1年程度の短期間の利用が多く、原則として、特別養護老人ホームのように終身で入居することはできません。

介護療養型医療施設

介護療養型医療施設とは重い認知症や寝たきりの状態など比較的重度の要介護者で、容体が安定していて長期間の入居が必要な人に対して、充実した医療的処置やリハビリなどを実施する施設です。

多床室が多く、比較的看護師やスタッフの人員配置が手厚いため、インスリン注射や痰の吸引、経管栄養などの処置にも対応しています。

詳細記事

特養(特別養護老人ホーム)とは|種類/費用/申請方法など

介護老人保健施設(老健)とは | 施設の特徴・費用・入居の手順

介護医療院とは | 施設基準や、介護療養病床との関連等を解説

(5)民間の自立状態対象の施設の種類

老人ホームや介護施設には、日常生活での支援や介護をほとんど必要としない自立状態の人や要介護度が軽度の人に対する施設にもいくつかの種類があります。自立者が住居できる施設には、次のようなものがあげられます。

要支援~自立状態の方が入居対象の民間施設
介護施設の種類 サービス付き高齢向け住宅 健康型有料老人ホーム シニア向け分譲マンション

サービス内容・施設の特徴など

サービス付き高齢向け住宅は、60歳以上、もしくは要介護認定を受けた65歳未満の人が、住み慣れた地域で自分らしく暮し続けられることを目的とした施設です。

主に賃貸契約となっており、バリアフリーに対応している施設が多いです。介護などが必要となった場合には、訪問介護など外部の介護サービスを利用できます。

健康型有料老人ホームは、自立した高齢者を対象に食事や掃除、洗濯など家事をスタッフに依頼することができ、自分の時間を持ち、趣味や娯楽、運動などライフスタイルの充実をサポートをする施設といえます。

入居にかかる費用が高額で自立した人だけが対象となるため、有料老人ホームの1%程度の利用率となっており入居が難しい施設です。

シニア向け分譲マンションとは、比較的自立した生活を送れる高齢者向けにのサービスを充実させた、分譲タイプのマンションです。

身体機能が低下しても日常生活に支障が起こらないように、バリアフリー設計が強化されていたり、日常の生活を支援するコンシェルジュが常駐しているなどが、その具体例です。

詳細記事 サービス付き高齢者向け住宅とは | サービス内容・入居条件・利用料金 「健康型有料老人ホーム」の特徴 シニア向け分譲マンションの基礎知識|費用や設備・サービス等まとめ

(6)公的自立状態対象施設の種類

身寄りのない高齢者や自立して生活することに不安な高齢者に対して公的に自立を支援するための施設を「軽費老人ホーム」といい、「ケアハウス」とも呼ばれています。

ケアハウスには自立型と介護型の2つの種類があります。

自立型は自立して生活できる、もしくは介護度が低い人が利用できます。自立型ケアハウスでは、食事の提供や掃除、洗濯、買い物など日常生活を支援するほか、緊急時の対応なども行っています。

一方介護型ケアハウスでは、介護保険法で定められた「特定施設入居者生活介護」を受けることができ、比較的重度の要介護状態になっても居住できます。リハビリなどの機能訓練や医療ケアなどが充実しています。

(7)【種類別】老人ホームの費用

これまでにあげた、さまざまな種類の老人ホームや介護施設を利用する費用については、入居後に毎月支払う「月額利用料(家賃、管理費、食費など)」、「介護サービス費」、「その他(医療費やおむつ代)」などに施設の種類に応じた費用がかかります。

また、月額利用料のほか、入居時に初期費用などがかかる場合もあります。参考として種類別の老人ホームの費用相場を紹介します。

民間型・要介護状態対象

介護付き有料老人ホーム 約12~40万
住宅型有料老人ホーム 約12~35万
グループホーム 初期費用 約10~30万 

公的型・要介護状態対象

特別養護老人ホーム 約6~15万
介護老人保健施設 約10~20万
介護療養型医療施 約10~20万 

【民間型・自立状態対象】

サービス付き高齢者住宅 約12~35万
健康型有料老人ホーム 約12~35万
高齢者専用賃貸住宅 約15~35万
高齢者向け優良賃貸住宅 約15~35万
シニア向け分譲マンション 約20~40万

公的型・自立状態対象

ケアハウス  約8~20万

この金額はあくまでも目安であり、実際には施設の一つ一つの種類や特徴よって費用が異なります。入居する地域によっても金額の差が大きいので、入居を検討する施設などに直接、問い合わせするなど必ず確認する必要があります。

(8)介護保険制度をおさえておこう

介護保険制度は加入者が保険料を出し合い、必要な介護を受けられるようにする制度です。

介護保険の加入者は基本的には年齢により区分されますが、介護や支援が必要になった場合に要介護認定を受け、それぞれの要介護状態に応じた介護サービスなどを利用することができるシステムとなっています。

介護保険の被保険者が受けられるサービスには、民間施設あるいは公的施設によって異なります。詳しくは自治体などにお問い合わせいただき、説明を受けていただくのが確実です。

(9)老人ホームの入居の手順


出典:https://www.photo-ac.com/

どの種類にするかを決め、入居の意思が固まったら受け入れる施設などに申込み手続きをします。必要な書類を作成し、申し込みをします。預託金(初期費用)や連帯保証人などが必要な場合もあります。

また、これまで述べてきたように自立した生活を送れるかどうかや、要介護度などにより受け入れができる施設かどうか、確認する必要もあります。

入居の希望先によっては事前に見学ができる施設もあります。在宅での支援に復帰することもあり得ますし、終の棲家を決めることにもなる場合もありますから、慎重に検討することをお勧めします。

(10)希望に沿った施設選びを


出典:https://www.photo-ac.com/

種類別に入居条件や受けられるサービス内容、費用などを十分に検討し、入居を希望する老人ホームや介護施設が決まったとしても、その施設に空きがなく、順番待ちになり、待機しなければいけなくなるケースも増えています。

特に費用が比較的安く抑えられる公的な支援・介護施設では待機者数が非常に多く、希望した種類の施設に入居できない場合も多いといえます。できるだけ、早めに準備することをお勧めします。

まだ、老人ホームや介護施設に縁のない年齢だと思わずに、早めにご家族や周囲の方と相談の上、希望にあった施設を、できるだけ早めに決めておくなどの対策が必要です。

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