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地域包括支援センターとは | 役割・業務内容・対象者など

在宅介護サービス
地域包括支援センターは、高齢者や高齢者を家族に持つ方のための相談窓口です。介護サービスを上手に利用するための、地域包括支援センターの活用方法を解説します。
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(1)地域包括支援センターの役割

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/497273

地域包括支援センターは、高齢者の方や、家族に高齢者を持つ方々のための相談窓口です。高齢者の健康や、介護、認知症による徘徊など、家族やご本人自身が困った時に相談できる場所です。

各地域に必ず配置されているため適切なアドバイスをもらうことができます。相談は無料ですので、安心して相談できます。

地域包括支援センターに直接行くことが難しい場合は、状況により事前に申し出をすることによって、自宅に訪問してもらうこともできます。

(2)地域包括支援センターの業務内容

地域包括支援センターの業務としては以下の内容が挙げられます。

地域保活支援センターの業務内容
総合相談支援業務 住民の各種相談に幅広く対応し、適切な介護サービスを提案します。
権利擁護業務 青年後見制度の活用を推進したり、高齢者虐待を防止するための相談に応じたりします。
包括的・継続的ケアマネジメント支援業務 地域ケア会議などを通じた自立支援型ケアマネジメントの支援、ケアマネージャーへの日常的個別指導・相談、支援困難事例などへの指導・助言を行います。
介護予防ケアマネジメント業務 二次予防事業対象者に対する介護予防ケアプランを作成します。
介護予防支援

要支援者に対するケアプランを作成します。※ケアマネ事業所への委託が可能

(参考:厚生労働省「地域包括支援センターの概要」

(3)地域包括支援センターの対象者

地域法買う支援センターの相談事業などの対象者は、要介護認定を受けている方だけでなく、要支援認定を受けている方、自立状態の高齢者、高齢者の家族などです。

地域包括支援センターの利用に年齢などの制限はなく、介護予防が業務内容に組み込まれていることからもわかるとおり、現時点で介護が必要でない高齢者やその家族の方も気軽に利用できます。

将来的な介護への不安を相談することができるので、要介護の方もそうでない方も積極的に利用しましょう。

(4)地域包括支援センターの職員体制

地域包括支援センターには、社会福祉士や保健師、ケアマネージャーといった不安を解消できる頼もしいプロがいます。

社会福祉士(ソーシャルワーカー)

高齢者や障がいを持った方、そのご家族の不安や問題、要望に関して、アドバイスを行います。

介護保険などの制度に関することや、障がい者の方の就労支援に関することなど、幅広い分野の相談に乗ることが可能です。

また、必要に応じて、施設や医療機関、各種機関への橋渡しを行ってくれます。

保健師

一人暮らしの高齢者の方を訪問して体調を確認したり、健康維持のための運動教室を行ったりしてくれます。また、地域包括支援センターに来る方に対しては、医療分野に関する専門家として、社会福祉士と並んで相談に乗ってくれます。社会福祉士と連携して医療機関との調整も行います。

ケアマネージャー(介護支援専門員)

ケアマネージャーは、1人の高齢者に対し担当として専属でつきます。

具体的には、介護が必要な高齢者や、その家族の相談を受け、介護保険を利用するためのケアプランを作成するのが主な業務です。書類の手続き業務から介護用品の手配まで、相談者の必要に応じて、様々なアシストをしてくれます。

地域包括支援センターの職員は、たくさんの高齢者のケースをみていますので、専門的な知識が豊富にあります。どうしようと困ったときに、この方法はどうですか?と提案してもらえる場が地域包括支援センターなのです。

(5)地域包括支援センターで受けられるサービス

地域包括支援センターでは、高齢者やそのご家族の相談を受ける他に、さまざまなサービスを運営しています。

高齢者の方・ご家族の相談、支援

高齢者の方・ご家族からの関する相談をもとに、施設や医療機関等と連携してサービスの提案を行います。介護保険制度をはじめ、高齢者の方が地域で生活していくための支援をおこないます。

介護予防ケアマネジメント

要介護認定を行う際に、「要支援」の認定になった高齢者の方や、認定が出ない(自立)の方に対して、介護予防ケアプランの作成を行ったり、介護予防や健康維持の教室を開催したりしています。

高齢者の権利擁護

近年の「振り込め詐欺」等の悪徳商法の被害防止や、高齢者虐待の早期発見等、高齢者の方の権利を守るための対応を行っています。

また、認知症の方をはじめとする、金銭管理や法律上の手続きをご自身で行うことが難しくなってしまった方に対して、「成年後見制度」の利用手続きのサポートや、その他の制度についての案内を行ってくれます。

地域のケアマネージャー支援

ケアマネージャーに対して研修会を実施したり、地域のケアマネージャー同士のネットワーク作りを行ったりと、ケアマネージャーを支援する活動を行っています。

地域のケアマネージャーを支えることによって、結果としてその地域の介護・福祉サービスを支えることになるのです。

(6)介護予防ケアマネジメントサービスを利用できる人の条件

地域包括支援センターには介護予防ケアマネジメントサービスというものがあります。

高齢者が安心して生活できるように、介護が必要になる前に予防をしようという意図となります。高齢者自身が身の回りのことを自分でできる状態を維持することを支援する取り組みです。

この介護予防ケアマネジメントサービスを利用できる人の条件は、要介護認定において、要支援1または要支援2と判断された方のみとなります。

(7)地域包括支援センターの総合相談・支援サービスを利用する場合

はじめて自分の家族に介護が必要かも?と感じた際、本当に介護が必要なのか?どこに相談したらよいのか?と迷うことがあるでしょう。

身近に介護をしている方・されている方がいる場合、相談したり、参考にしたりすることもできるかもしれません。しかし、介護が必要かどうかや、生活環境は家庭によって違いますので、専門家に相談することが、問題解決の近道といえます。

高齢者のいる家族ができる限り生活に快適を求めたい場合や、介護保険の対象なのかどうかを知りたい場合、今後どういったサービスを利用できるのかを知りたい場合などは、地域包括支援センターの総合相談を利用しましょう。

些細な相談も専門の職員が丁寧に教えてくれるので何から手をつければいいのか1から教えてもらえるのも、安心できます。

(8)地域包括支援センターを利用するメリット・デメリット

地域包括支援センターを利用するメリットは、行政機関や医療機関、その他介護サービスを提供する事業所等、様々なサービスに関する支援を一括で相談できるということです。地域包括支援センターの役割がなければ、サービスによって異なる機関に出向く必要があり、大きな負担となります。

しかし、そのメリットを享受するまでの過程で、デメリットが生まれてしまうケースもあります。

高齢者とその家族との信頼関係や相性が、地域包括支援センターと合致していなければなりません。

地域包括支援センターには高齢者とその家族関係やある程度の生活状況を伝えなくてはいけない場合があります。その際、自身のきわめてプライベートな情報を、初めて会う人に対して開示してもよいのか、という不安を抱く人は少なくないでしょう。

「情報」や「相談相手」に関する不安は、地域包括支援センターを利用する際のデメリットと言えます。

(9)利用している人の実際の声

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/92485

実際に地域包括支援センターを利用している人は、要望にすぐ対応してもらえることが一番助かるそうです。

役所からの書類も文字ばかりでよくわからないと言う人も少なくなく、提出する際もケアマネージャーを介し、わかりやすく説明してもらったり、

困った時は自宅に来てもらったりすることで安心できると言う声もあります。

1人で介護をしている方や、1人で生活している方、高齢者の扱いが慣れている人に相談した方が的確な回答が得られることが、地域包括支援センターを利用する理由だそうです。

(10)地域包括支援センターが増えてきている理由

地域包括支援センターが多く増えて来ているのは、ただ単に高齢化社会だからという理由だけではないのです。

ここ数年は介護サービスもテレビやネットで大きく取り上げられ、日常的な会話のように介護が遠い存在ではなくなりました。

地域包括支援センターが増えてきている背景として、高齢者が多いだけではなく、「周りの家族がここまでやらなくても、もっと楽に出来ますよ」といった小さなアドバイスや、こうしたいなどの要望を求めている人が多くなっていることがあげられます。

(11)近くの地域包括支援センターを活用してみよう

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1564944

地域包括支援センターは、高齢者本人の周りに居る家族や環境、状況を把握し、1人1人に似合ったプランを提供できるのが地域包括支援センターの得意とするところです。

「自分の家庭はどんな部分で援助をしてもらえるのかな」と少しでも興味を持った方は、地域包括支援センターで気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

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