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居宅介護支援では56.9%が事前説明なし
介護施設・事業所が取り組むハラスメント対策について、昨年10〜11月にかけて調査が行われました。
記事によると…
契約時に利用者・家族へハラスメントに関する説明をしていますか?
この質問に対する答えは、ほとんどのサービスで「していない」が最も多くなっている。居宅介護支援で56.9%にのぼったほか、特養では48.3%、小規模多機能では47.5%、訪問介護では45.7%を占めていた。特定施設では必ず説明しているところが多いようだ。
くわしい結果は、以下のとおりです。
サービス | 必ず実施 | 利用者ごとに違う | 実施していない | その他 |
---|---|---|---|---|
訪問介護 | 27.2% | 22.2% | 45.7% | 4.9% |
訪問看護 | 35.2% | 18.2% | 44.3% | 2.2% |
通所介護 | 31.9% | 20.2% | 45.3% | 2.6% |
居宅介護支援 | 19.0% | 18.2% | 56.9% | 6.0% |
小規模多機能 | 33.3% | 15.2% | 47.5% | 4.0% |
特定施設 | 49.0% | 12.5% | 34.4% | 4.2% |
特養 | 35.0% | 12.2% | 48.3% | 4.5% |
ルールを重要事項説明書などに明記
事前説明の内容としては、どのサービスでも「サービスの適正な範囲を重要事項説明書などに明記」が最多となりました。
ほかにも、以下のような回答が得られています。
○ ハラスメントによる解約について重要事項説明書などに明記している
○ 重要事項説明などの際にハラスメントの例を示し、その禁止を伝えている
○ 事業所側が担当職員を決定・変更することを重要事項説明書などに明記している
ハラスメント対策の課題については、職員間による意識差や、利用者・家族との関係構築、2人対応の人材確保、などをあげる回答が目立ちました。
(記事URL:「契約時、利用者にハラスメントの説明してる? 介護事業者『していない』最多」
Twitterの反応
契約時、利用者にハラスメントの説明してる?介護事業者「していない」最多https://t.co/3LZdjoHurE
— 介護データベース(ダーク教授) (@kaigodatebase) June 14, 2021
介護事業者「できるわけないでしょ!」
していると答えた大半は
○ ハラスメントによる解約について重要事項説明書などに明記
なのだろうな
介護事業者「難しい場合は退所になることも・・・」
うち、4月から重説に入れ込みました。
— イキテ ヨシコ←クズデ ダメコ (@YaskomS) June 14, 2021
ハラスメントは客観性が難しいので、「一応後で読んでおいてくださいね」と説明後も確認いただいております。
コッチ、ほぼないんですけどね…ハラスメント…
10年前から私
— 山田方式ケアプラン構造 (@bxVpYz4UQqLuwDz) June 14, 2021
がっちりハラスメント説明してます
説明受けた時は嫌がるご利用者・ご家族もいましたが
のちのち理解してくれました
私、自称「規定ハラスメント」
これでは介護職員が守られる訳がありません。
— 覇勢川 (@henri_hasegawa) June 14, 2021
そして、それ以上に衝撃的なのは「管理者のハラスメントに関する受講状況」で、約7割が「受講した事がない」とありました。
守れないというより“守る気がない”のですね。 pic.twitter.com/sPtLMtIYst
ネットの意見
意識を変えるだけでは解決にならない、というのが現場を経験している私の本音です。
認知症であっても、ひとりの人間です。社会的、法的に咎められる行為があった場合は、正々堂々とこちら側が「NO」と言えるルールの作成を望んでいます。相手を尊重しているからこそ、ハラスメントのような不道徳な行為をして欲しくない、と思うのです。
先日大学の先生をお呼びしてこのテーマを勉強しましたが、
利用者さんもですが、「あなたの対応が悪かったんじゃない?」みたいにスタッフからも追い詰められるケースも多いみたい
どうも感覚が麻痺してきてしまうみたいですが
このくらい当たり前ではなく、ダメなものはダメという姿勢を見せないと、みんなで流されてしまいます
事業所や管理者の姿勢が問われますね
病院でも少なくないのだと思うのですが、当然のようにあるので笑って受け流していて問題化しないことが多いのかもしれないな、と思っています。
たまに問題になった時には、一度話題に上がると「私は◯◯された」「私は××された」と今まで何も言っていなかったスタッフが口々に訴え始めることも。。。そして、それをセクハラと捉えるかはかなり人それぞれ違うものだなと聞いていて思ったことがあります。
治療関係を築くためにも患者さんと話して注意することもありますが、氷山の一角なのかもしれません。
女性が多く、近い距離での仕事ということがあるのか、自分は弱い立場だと甘えているのか、サービスを受ける立場と強く出ているのか、、、されど介護・看護スタッフの安全のためにも早急に対応すべき事案。
マニュアル策定で終わりでなくて、策定後もう一度、調査して改善状況を確認すべきかと。しっかりPDCAを回して、課題を解決しないといけない問題だと思います。
まとめ
介護現場での利用者からのハラスメントについては、これまでにも多くの事例が報告されています。しかし、なかには利用者や家族との関係性を考慮し、泣き寝入りしているケースも少なくありません。
そのような事態をふせぐためにも、事前に明確なルールを示しておくことは重要です。
事前説明は人間関係をそこなうのでは、と心配する事業者も少なくないようですが、ルール化はトラブルそのものをふせぐことにもつながります。結果的に、利用者と職員の双方を守ることが目的であることを、丁寧に説明していく必要があるでしょう。
「介護現場におけるハラスメント対策」については、厚労省の公式サイトでも紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。