やむを得ない場合は4月分も算定可能
厚生労働省が「ADL維持等加算」について、新たにQ&Aを公表しました。
記事によると…
Q:今年4月から算定を予定していたものの、5月10日までにLIFEに昨年度のデータを提出できず、LIFEを用いて算定基準を満たすかどうかを確認できないが、どのように算定すればいいのか?
A:やむを得ない事情で5月10日までにLIFEへのデータ提出、算定基準を満たす確認が間に合わない場合、以下の1.か2.により、4月サービス提供分を算定することができる。
今回の介護報酬改定では、ADL維持等加算に介護データベース「LIFE」への情報提供などが要件として加えられています。しかし、利用申請にあたって手続きに遅延が生じるなどの混乱が起きています。
業務が混雑していて迅速な情報提供ができないなどの悩みを抱えている方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
遅れる際の具体的な対応方法
やむを得ない事情でデータ提供が間に合わない場合は、以下のいずれかの方法を取ります。
1. 各事業所において、LIFE以外の手法で加算の算定基準を満たすか確認し、その結果に基づいて算定すること。この場合であっても、速やかにLIFEへのデータ提出を行い、LIFEを用いて加算の算定基準を満たしているか確認すること。
2. 5月10日以降にLIFEへのデータ提出、算定基準を満たすことの確認を行い、
○ 月遅れ請求とし請求明細書を提出すること
○ 保険者に対して過誤調整の申し立てを行い(他の加算や基本報酬の請求は通常通り)、この取り扱いによる加算分を含めて請求明細書を提出すること
これらの対応には、利用者から事前の同意を得ておく必要があります。
また、5・6月分も同様の対応が可能となります。
(記事URL:「介護報酬改定のQ&A、第9弾公表 ADL維持加算とLIFEを解説 厚労省」)
Twitterの反応
ADL維持等加算、生活機能チェックシート、科学的介護推進体制加算、自立支援促進加算。
— K@科学的介護をつぶやく理学療法士 (@kaigo_pt) April 18, 2021
バーセルインデックスを評価記載する様式が多岐に渡るが、LIFEに1つ入れると連動してくれないんかな?
ADL維持等加算は「自分たちで」データをとって上がったとか下がったとか計算して一定以上だとOKなんだよね!?
— てっぺい@介護事業でみんなを元気に (@teppei_bestlife) February 1, 2021
なんだかなぁ・・・苦笑
まっ、OK!これまで短時間デイは算定できなかったけど要件緩和でおそらく算定できるはず。ということで、絶対に取らないといけない加算の一つですね。
ADL維持加算、生活機能向上連携加算、個別機能訓練加算、科学的介護推進体制加算…
— さんかくしおハッカ×介護の再定義 (@sankakusalty2) January 22, 2021
似たような名前で分かりにくい…
こんなにあっても分かりづらいし、もっと統合して柱となる枠組みを明示してほしい
こんなに加算があったら、実績もつけ辛いし、ケアマネさんも一苦労です
#ADL維持加算 、#自立支援促進加算 はCHASEへのデータ提供とFBが必須要件になっています。
— 福祉マネジメント&デザイン (@SW_MandD) January 18, 2021
この二つの加算は #特養 では積極的に取っていきたい加算といえるでしょう。
ケアプランの見直しが3月に1回という記載があるので、ケアマネジメントサイクルを見直す必要性も高いのでないでしょうか。 pic.twitter.com/0Nr7y8BjCO
介護保険の報酬改定に伴い、国は高齢者の運動機能維持に基づいた生活基盤の維持を目標としているように感じますね。
— ミケル みんなで地域を支える!-理学療法士が地域でできることはなんだ!?― (@k_physiotherapy) March 18, 2021
いろいろな加算に改定がありましたが、ADL維持加算については変化が大きく大きなメッセージの一つになっているのではないかな?#デイサービス #介護保険 #福祉施設
ADL維持加算が特養にも新設されるなど、アウトカム評価の強化がみてとれますからね。
— ロカキ (@7FVOFTZJ1OCmEGO) March 20, 2021
頑張って機能訓練したら、要介護度が下がって収入が下がるという矛盾に、ようやくメスをいれてくれたのはいいですね。
ネットの意見
介護という労力負担に対する報酬に加え、成果報酬を導入していくという考え方。
成果という意味では、ADL(Activity of Daily Living → 日常生活動作)が改善するのはもちろんですが、ADLは「維持」するだけでも大きな成果です。
アウトカム評価の方向はとても喜ばしいことですが、入力作業の煩雑化など課題も多いようです。介護だけでなく、医療分野も早期にアウトカム評価に移行するべきと考えています。
介護だけでは解決しません。記事にあるように口腔、栄養に関しても、医科、歯科、介護全ての分野にまたがる課題です。一色担に改革が必要です。
まとめ
今回の介護報酬改定では、多くのサービスでLIFEへのデータ提供が加算要件となりました。にもかかわらず、手続きに遅延が生じるなど、その利用申請が思うように進んでいない現状があります。
なかでも、ADL維持等加算は大きな変更となっているため、間に合わなかった事業所などでは、できるだけすみやかに対応を行っておきましょう。
手続きの遅延以外にも、データ入力の複雑さがかえって現場の負担になっている、などという指摘もLIFEについては目立っています。今回の経験をふまえ、厚労省にはさらなる改善を進めていってほしいところです。