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最大規模の介護報酬改定で現場に混乱|算定要件に不明な部分も多く注意が必要

最新情報
過去最大規模となった今年度の介護報酬改定により、現場に多くの混乱が生じています。なかでも柱とされた介護データベース「LIFE」は、開始当初からシステム障害で利用できない状態が続きました。居宅介護支援の運営基準減算にもあたらしい要件がくわわったので、十分に注意が必要です。
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稼働開始からシステム障害が続いた「LIFE」

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1504416

介護保険施行から20年目を迎えた今年度は、過去と比較しても最大規模の介護報酬改定が行われました。そのため、多くの介護現場で混乱が避けられない状況となっています。

記事によると…

 厚生労働省老健局で発生したクラスターの影響もあるのだろうか。4月に入っても算定要件に不明な部分が多く存在し、日常業務に支障を来していることも多い。4月1日から稼働のLIFEデータベースが、当初からシステム障害で利用できない状態が続いた。介護記録ソフトの開発も遅れて、納品が初夏となるケースも後を絶たない。

居宅介護支援事業所向けの給付管理ソフトも同様で、コロナ特例措置などの対応が遅れています。

居宅介護支援にサービスの割合などの説明を義務づけ

居宅介護支援事業所には、前6ヵ月間のケアプランについて、サービスごとの割合と担当事業所の割合を「利用者に書面の交付、口頭説明、署名を得ること」が義務づけられました。実施しなかった場合、初月が50%、それ以降は100%の運営基準減算となります。

 また、この減算を受けると、特定事業所加算の算定要件を満たさないため、実地指導で指摘されると返還指導となる。基本的に、重要事項説明書に別紙で添付する形での対応になるが、毎年、前期(3月1日から8月末日)・後期(9月1日から2月末日)ごとに集計して、新規契約の時点での文書交付、口頭説明、署名が求められる。ただし、この4月については、集計と計算が間に合わない場合は、5月以降のモニタリング訪問時でも可能とされている。また、既存の契約者については、4月以降のケアプランを見直す時に説明するのが望ましいとされた。ケアプランは基本的に3月ごとの見直しのため、6月をめどに全ての契約者に実施する必要がある。

これらの点によく気をつけて、運営を進めていきましょう。

(記事URL:「21年度介護報酬改定は前途多難を思わせる船出に 介護経営はどう変わる? 小濱道博が今を語る(13)」)

Twitterの反応

「公正・中立なケアマネジメントの確保を図る施策の一環。違反した事業所は運営基準減算の対象となる。」
いい加減にしてほしい。そこまでするならもう自治体が直接担当すればよい。いつまでこんなことしてるんだ。https://t.co/syBWDrs5KY

— mitsu (@mitsu0088) March 29, 2021

情報提供、有り難うございます。「前6カ月の紹介率等の説明」ですが、3月までに契約済みの方々にも「説明する事が望ましい」と記載がありましたね…。運営基準減算項目でもあるので、報酬改定の説明と同時に説明した方が無難そうですね。

— 山田 達也 @佐賀のケアマネジャー (@yamada_tatsuya_) March 27, 2021

利用者にとってのメリットはいかほどか?文書の交付に加えて口頭で丁寧に説明すること、それを理解したという確認を利用者から得ることも求めており、これらに違反した場合、「運営基準減算」を適用する規定も盛り込んだ。厚労省は一体何をしたいのだ!

— 身寄りドットコム (@miyori_support) March 12, 2021

そもそもこの割合説明のバカバカしさは、中立性をますます損ねるだけだということ

だって、紹介率50%の事業所があれば、いい事業所、信頼できる事業所だと本人や家族は思うでしょ。
ますます特定の事業所に集中するだけ。
こんなアホみたいな制度改正にケアマネの業界団体は何もアクションしないの?

— welconnect 介護とウェブをつなぐ (@welconnect) March 11, 2021

ネットの意見

システムの事はよく分からないが、厚労省のやる事何とかならないのかね。
自分達の給料も発注する仕事も、全て税金という事分かっているのかな。
あまりに馬鹿げたミスで使えない物であれば、給料から引く、くらいの事をしてもらわないと、これから先もやるだろうな。

国が運用するシステムってどんな企業で作ってるのでしょうか?

みんな笑えるレベルの物ばかりでとてもお金をもらえる様な物ではないですね。

介護報酬改定について、以前は経営者と一部の現場職が資料をあくせく読み込んで、有料のセミナーで学ぶというような世の中でしたが、たくさんの情報が発信されて、現場での関心も高まっているように思います。良くも悪くもみんなが国の方針を追いかける世界が加速しているということ。
2025年を見据えてこの15年ほど制度設計がなされてきました。これまでのテーマは「地域包括ケアシステム」日常生活圏域で医療介護福祉、生活支援、住民参加型サービス、その他をシームレスに享受できるという地域ごとの仕組み。
良くも悪くもコロナによってオンラインなどが加速。個人的には一定の形や先行事例は出来たのではないかと思います。
次は既に2040年。テーマは科学的医療介護なのでしょう。専門職業界以外もテクノロジーや市場参入が増えて医療と介護が革新的に変わる20年になりそうです。
一方で、人の手、目、心で提供する医療介護も、それに応じた進化、深化を遂げたいものです。こちらのテーマは人材育成とマネジメントなのでしょうね。

制度変更で改善できるのは経営者の負担だけです。

現場のケアマネは基準よりも多い件数の仕事を抱え、介護支援専門員は「人数不足、低賃金、スタッフの高齢化」の3セット。
老々介護という言葉がありますが、一部現場も同じような状況です。
誰がその仕事に就きたいと思いますか?

現場への抜本的な改革が出来ない限り、生き残る事業所、法人はほとんどないでしょう。
現場の負担軽減のためにできることは、システムの構築を行う、賃上げによる定職率と就職率の増加などが挙げられます。

大手(SONPOetc)だけが生き残っても、介護業界は支えられません。

まとめ

今回の介護報酬改定では、科学的介護の導入という大きな方針転換を行なっています。それに加え、コロナ対策の特例などもあり、内容がかなり広範囲にわたって複雑に置き換えられています。

全体では0.7%の増額となっていますが、運営基準減算などに気をつけないと、かえってマイナスとなるケースも出てくるでしょう。

厚労省の解釈通知やQ&Aをそれぞれよく確認して、かならずミスのないようにしておきましょう。

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