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外国人介護人材の受け入れをうまく行うには|社会福祉法人「千里会」の取り組み

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社会福祉法人「千里会」では、EPA制度による外国人介護福祉士候補者の受け入れを毎年行っています。これまで合格者は32人、そのうち19人が現在も同法人に勤務しています。高い定着率の背景には、学習や報酬などで候補者を特別あつかいせず公平にする工夫があるといいます。
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勤務のなかに学習時間を組み込まない

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1471377

横浜市の社会福祉法人「千里会」では、EPA (経済協力協定)がスタートした翌2009年から、毎年インドネシア人を中心に介護福祉士候補者を受け入れています。

EPA制度による受け入れでは、候補者と事業者の間でマッチングが行われます。そこで相手に興味を持ってもらうには、まず介護福祉士の合格率を高くすることが重要だと牧野裕子理事は考えました。

記事によると…

神奈川県では、外国人介護福祉士候補者に関する各種学習支援策が取られているが、当時は用意された専門学校の授業数などは少なかった。そこで、試験に合格することに特化した教材を作成し、最初の2年間は、牧野理事が自ら学習指導した。

試験に合格するためにもう1つ重視したのは、学習時間を週40時間勤務の中には組み込まず、専門学校への登校も、法人での学習も、公休・有休休暇を含むそれ以外の時間にさせるようにしたことだ。

それは、「外国に行って仕事をしながら試験に合格するためには、必死にならないと難しい。そのためには、自分の時間を使って勉強してもらったほうがよい」(牧野理事)という考えによる。

その後、専門学校の授業数が増えたこともあり、希望者への補習のみとなりました。しかし、すでに合格している職員の協力で、現在も候補者にいろいろ学習の機会をあたえています。

その結果、毎年4人の候補者がほぼ全員合格となり、不合格で帰国する人はあまりいないということです。

仕事でも私生活でも日本人と公平にあつかう

千里会では、これまで合格した外国人は32人、そのうち現在も勤務しているのは19人となっています。この約60%というまずまずの定着率を保つうえでもっとも重視していることは、仕事でも私生活でも日本人と同じようにあつかうことだといいます。

仕事面では、給料は日本人と同一にしていることはもちろん、仕事上のポジションも能力に応じて与えており、特養の現場でリーダーとして活躍している外国人は6人に上る。

私生活上も公平・公正に扱うというのは、「外国人だから面倒みてあげるという事業者は多いと思う。しかし、例えば、月1回、(職場のみんなで)食事をするというようなことを行っても、自分が休みの日に、気を遣わなければならない人と食事をするというのは嫌だと思う人が多いのは、日本人も外国人も同じだ」

同様に、日本人に対しても不公平感を生じさせないようにすることが大切です。勤務時間外に勉強させるのもそのひとつで、特別あつかいしないことで日本人スタッフの間にも尊敬や負けられないといった気持ちがはたらくようになり、人間関係もうまくいくそうです。

現在では外国人の候補者だけで十分に人材確保ができているため、千里会では日本人の求人は行っていといいます。

(記事URL:「人手不足の『介護業界』外国人材は定着するのか 文化や習慣などを理解し教育することが大切だ」)

Twitterの反応

我々の親世代が苦労しないように
きちんと制度を整える必要がありますね

人手不足の「介護業界」外国人材は定着するのか 文化や習慣などを理解し教育することが大切だ | 家庭 - 東洋経済オンライン https://t.co/wM575Yml1K #東洋経済オンライン @Toyokeizaiより

— スミヨシ@ボンド㍿代表 (@rskwork) March 29, 2021

介護の仕事は、工場の生産ラインとは違う。言葉の壁は大きいと思う。
人手不足の「介護業界」外国人材は定着するのか 文化や習慣などを理解し教育することが大切だ | https://t.co/eAAhTJMSk7 #東洋経済オンライン @Toyokeizaiから

— 介護業界に身をおく野良猫 (@AwWMzhoekWoHKo6) March 28, 2021

フィリピンの治安が良い地域には、日本人高齢者向けマンション群が成立する
その日本人年寄り相手の家政婦が、日本語と家政婦の仕事を覚える学校が現地にはある

安価な単純労働やキツくて辛い業務だけをさせる為に労働力を海外から買うのが今の日本のやり方

政治経済素人だが、先行き不安感しか無い

— 涼月 (@suzutsukixxx) March 28, 2021

人手不足が深刻な介護業界。打開策として外国人材の受け入れを掲げているが、定着を疑問視する声もあるという。
介護技術だけでなく、言語・文化・習慣の違いへの丁寧なフォローがカギだという。

コロナが終息するまでは難しいでしょう。
賃金面でも、いつまでも途上国が低いと思わない方が良いです。 https://t.co/vsW0kB89el

— 覇勢川 (@henri_hasegawa) March 29, 2021

ネットの意見

自分が接した限りだと日本語で意思疎通は問題ない。技能や対応も問題が無い
それだけに低賃金の労働力と見るのは申し訳ないし行き詰まると思う
日本人も含めて待遇が問題になる

定着させるには十分な日本語教育と人材育成、そして何より日本人と同じ水準の給料が欠かせませんね。使い捨ての安価な労働力として使おうとする企業は絶対に排除しなければなりません。

まだ、施設なら働くにも問題無いと思うが、介護福祉士って、施設だけじゃないから…居宅…つまりホームヘルパーも、ヘルパーの管理も出来る資格。
居宅介護としては、難しそう。特に料理がね…

長い目で見れば結論は定着しないと思う。
東南アジア諸国の賃金が上昇し、日本の経済力は低下し賃金も下落する。
この状況を考えると外国人自体が日本で働くのをやめて、自国で普通に働くと思う。
それどころか、日本人が東南アジア諸国に給料を求めて出稼ぎに行くことも考えられる。
それくらい日本経済の凋落が急速な勢いで進んでいると思う。
ゆえに介護業界はおろかその他の業界でも外国人労働者は定着しないと思う。

まとめ

記事内ではほかにも、日本語学校の設立や住まいのサポート、母国の文化や習慣などを考慮した研修プログラムなど、さまざまな面で丁寧なケアを行なっている法人も紹介されています。

いずれにしても、相手をただ安い労働力として見るだけではなく、ひとりの人間として尊重してあつかっている心配りがうかがえます。

今後、超高齢社会をむかえる日本では、このような工夫をしていったとしても、十分に人材確保を行っていけるかどうかは不透明な部分があります。しかし、そのスタッフに向けられた真摯なまなざしは、外国人・日本人の垣根を超え、介護の現場を支えていくうえでとても重要なヒントをあたえてくれているのではないでしょうか。

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