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2021年度に行われる介護報酬改定のポイントは?|介護給付費分科会での論点をチェック

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厚生労働省の社会保障審議会給付費分科会では、来年度に行われる介護報酬改定の議論が進められています。おもなポイントとなっているのは、「介護人材の確保・介護現場の革新」や「制度の安定性・持続可能性の確保」などです。その論点を、くわしく見ていきましょう。
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「夜間人員配置基準の緩和」は反対多数

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1872769

11月9日に行われた社会保障審議会介護給付費分科会で、来年度の介護報酬改定について、以下の3つのポイントが議論されました。

  • 介護人材の確保・介護現場の革新
  • 制度の安定性・持続可能性の確保
  • 感染症や災害への対応力強化

「介護人材の確保・介護現場の革新」については、「処遇改善加算Ⅳ・Ⅴの廃止」がおおむね了承されました。「特定処遇改善加算の見直し」については、より柔軟な配分ができるよう検討する案が示されましたが、本来の趣旨に反すると複数の委員から反対意見が出ています。

また、夜間人員配置基準などについて以下のような案が示されました。

記事によると…

「ICT活用による夜勤職員配置加算の要件緩和、特養における夜間人員配置基準の緩和」については、見守り機器を導入した場合の夜勤職員配置加算について、見守りセンサーの入所者に占める導入割合の要件を緩和するとともに、全入所者にセンサーを導入した場合の新たな要件区分を設けること、および特養・ショートステイのみでなく介護老人保健施設、介護医療院、グループホームにも適用拡大すること、との方向案を提示。加えて、従来型特養における夜間人員配置基準の緩和を検討することも盛り込んだ。

しかし、これについてはセンサーの有効性が分からず、かえって現場の負担増につながる可能性もあると、多くの委員が反対意見を表明しています。

「区分支給限度基準額」はより公平に見直し

「制度の安定性・持続可能性の確保」については、以下のような議論が行われました。

「区分支給限度基準額の計算方法の見直し」では、通所系サービス、小多機および看多機における同一建物減算などの適用に係る公平性の観点から、減算の適用を受ける者の区分支給限度基準額について、適用前の単位数を用いることを検討。同様に、通所系サービスにおいて大規模型の報酬が適用される事業所を利用する者の区分支給限度基準額については、通常規模型の単位数を用いることを検討するとの方向案が提示され、委員らから了承を得た。

しかし、「生活援助の訪問回数が多い利用者への対応見直し」については、一律の廃止に複数の委員から反対意見が出され、財務省がもとめる「軽度者へのサービスの地域支援事業移行」についても強い反対が示されました。

もうひとつのポイントである「感染症や災害への対応力強化」については、義務として運営基準に入れ、必要な費用は介護報酬で評価していく方針です。

(記事URL:「【介護給付費分科会 論点を見る】夜間人員緩和に異議」)

Twitterの反応

グループホームの夜間の人員配置。
日本認知症グループホーム協会は、特養などに合わせて、2ユニット1人体制への緩和を要望しているみたいだけど、むしろ、特養などがグループホームの基準に合わせる議論をするべき。

— 山田拓郎|スター行政書士事業所 (@stargyousei) December 8, 2020

夜間の2ユニットを特養で一人で夜勤できるけど
休憩時間をとれてない施設が多い事

この事
人員配置基準決めるときには
話されているのだろうか?

まぁ無理か
現場にいない人間が現場を話す会議なんだから

だから
リアルで働いている人が声を上げる必要がある

— ぴろくん(好き猫)天ぷら座 残り547キロ (@kamenokotarou) November 16, 2020

◎訪問介護の『特定事業所加算が区分支給限度額の対象外に』

せっかく人材要件を満たしていても、利用者様の限度額が越えるからとあえて低い加算率を算定してる現実  

実態に基づいた算定になって欲しいし、有資格者の方の時給が上がって欲しい   https://t.co/yYwv5EJjei

— なな/優しくなりたい福祉関係者 (@NANA_Yasashisa) November 13, 2020

『訪問介護の特定事業所加算が限度額の対象外に』
事業者には朗報。
20%アップ!!なので職員の待遇も更に改善します。パートタイマーでも訪問介護の介護福祉士ならば正看護師の時給と並ぶまたは超えるでしょうね。無資格や初任者との差はさらに大きくなるな https://t.co/NbUucHEUdX

— さくら珈琲@ (@Ducati_899p) October 25, 2020

ネットの意見

見守りセンサーやロボット、ICTの更なる活用とあわせて事業所の人員配置基準を緩和する − 。政府が俎上に載せている対応案の1つだが、こうした方向性を支持する介護サービスの経営者は多い。

毎度思うが、点数が上がるから医療・介護従事者が取り組む、というのは本質的ではないと思っている。一定の普及は見込めるけれど、診療・介護報酬改定と同等以上の効力が働く仕組みが必要。過去分の改定箇所を振り返るとその時何が国が大事にしていて、そしてできているのか?みたいな差分は見えてきます。

まとめ

今回の議論の内容を見てみると、全体的にスタッフの負担軽減や施設の報酬増などを考えた、現場に配慮の行き届いた意見が委員から出ていることが分かります。

厚労省がもとめる総合事業への移行についても、強く反対を示していることからもその姿勢がうかがえます。

来年度の介護報酬改定は、新型コロナ対策で疲弊しきった現場を回復させるために、とても重要な鍵をにぎることとなります。今回のように、現場に対する配慮をしっかり行っていく方向性で、今後も議論が進んでいくことを期待したいです。

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