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新型コロナ死亡者の遺族が介護事業者を提訴|ヘルパーの注意義務違反が原因と主張

最新情報
新型コロナ感染で亡くなった女性の遺族が、介護事業所の運営会社を提訴しました。陽性となったヘルパーには事前にうたがわしい症状が出ており、注意義務をおこたったと主張しています。運営会社に対しては、それに対する安全配慮が欠けていたと使用者責任を問うています。
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ヘルパーは事前に発熱などの症状あり


出典:https://www.photo-ac.com/

新型コロナ感染症により亡くなった女性の遺族が、介護事業所の運営会社を提訴しました。

女性にサービス提供を行っていたヘルパーは、のちに陽性が判明しています。

記事によると…

 このヘルパーは3月31日に発熱と味覚・嗅覚異常があったが、翌日にいったん症状が改善した。原告側は、ほかに母親を感染させたと考えられる人がおらず、ヘルパーの親族にも新型コロナが疑われる症状が出た4月1日までには、自身の感染可能性を十分に認識できたとする。ヘルパーが訪問サービスを回避すべき注意義務を怠り、運営会社に損害を賠償する責任があると主張。運営会社は安全配慮義務を怠ったとも指摘する。

当時は4日以上の発熱を診断の基準としており、そのあたりの判断も争点となりそうです。

介護施設の責任を問う初の裁判となる可能性も

このようなかたちでの訴訟は、現時点ではほかにないと見られています。

 新型コロナ関連を担当する広島弁護士会災害対策委員会の砂本啓介委員長は「現時点では、全国でも新型コロナに関連して病院や介護施設などの責任を問う訴訟はあまりないのではないか」とみる。

今後の介護業界に大きな影響をあたえる可能性もあり、司法の判断が注目されます。

(記事URL:「三次の介護業者を提訴 『ヘルパーから感染』、82歳死亡」)

Twitterの反応

ネットの意見

福祉職をしています。
できるだけの予防はしています。

しかし、利用者の中には、マスクのできる人もできない人もいます。
入所施設で生活してる人もいれば、自宅で暮らしている人もいます。
職務上、職員は色々な利用者とやむを得ず濃厚接触をしています。
障害特性上、利用者同士の接触も防ぎきれません。
コロナが流行してもう何か月でしょうか、余暇の機会を作らなければ、ストレスで健康を害したり、自傷他害をする人もいます。

もし、担当する人がコロナになって亡くなりでもしたら…、立ち直れるだろうかと考えることもあります。
不安と一緒に仕事をしています。

ヘルパーは、お付きの執事ではありません。
今、何らかのサービスを受けるのであれば、どうか、感染のリスクはお互いにあるのだという認識でいてください。

訪問介護の仕事してます。感染予防に訪問しませんという訳にはいかないです。今多いのが、県外から家族が帰省したのでデイサービスは2週間お休みしないといけない場合、2週間の間はヘルパーが対応となる事が多々あります。ヘルパーも予防策はしっかりしてますが、感染可能性のある方かもしれないというリスクがありながらも援助しない訳にはいかないんです。
感染予防に休みの日は必要な用事以外は家に引きこもり、世の中はGO TOキャンペーンでも、何処で感染するかわからないから何処にも行けないです。
この訴訟が通るようなら、介護職はもっと少なくなると思います。

新型コロナに限らず、人に移してしまう病気は多々あります。もちろん重症化するリスクを有するわけです。例えばインフルエンザ。体調不良で働くこと、体調不良のものを勤務させること罪になれば、他のすべての感染症においても、感染させる事が罪になります。過去の事例においても言ったもん勝ちです。職員が多少の症状でもお休みが取れる環境を整備するために、利用料の高騰を受け入れなくてはならないかもしれません。行き過ぎた感染防御策のために入所者に会えなくなってしまうかもしれません。介護に限らず、医療においても及ぶ話です。どこまでの感染防御を求めるかはよく考えて欲しい。

3月下旬から4月初旬は、新型コロナウイルス感染症について未知の部分も多かった時期です。医療機関などと比べ、介護現場はこの感染症への対策の知識やノウハウに乏しく、その責任を問うのは酷なようにも思えます。しかし、訪問介護は行政が指定する事業所において一定の資格を有する職種が提供するものですから、報道内容から考える範囲では、確かに「ヘルパー自身の注意義務」「運営会社の安全配慮義務」については争点になりえるでしょう。一方、介護サービスについては感染拡大期や緊急事態宣言のもとであっても、政府は「可能限りのサービス提供継続」を求めており、リスクと隣り合わせで懸命にサービスを続ける介護現場への理解も欠かせません。いずれにしても、この訴訟が介護現場の萎縮を招かないように願いたいと思います。新型コロナ禍で介護サービスの提供が縮小・停滞することにより、高齢者の心身機能が悪化するという問題も報告されています。

まとめ

感染症においては、実際にどのような経路でウイルスが伝播したかは確認しようがありません。当然、ヘルパーに悪意があったわけではなく、このように加害者と被害者というかたちで責任を追及しあうことは、不毛な争いとならざるをえないでしょう。

もちろん、それを前提としてどのような点に落ち度があったのか、またどのような対策をすれば防ぐことができる可能性があったのかを、おたがいに考え、実践していくことはとても大事なことです。

今回は、両者の間でそのような話し合いで決着させることができなかったことが残念です。せめて、司法を通し、そうした認識が広まる結果となることをのぞみたいです。

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