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身体障害者手帳とは|等級ごとのさまざまな割引や優遇措置など

公的制度
身体障害者手帳は障害種類や障害の程度によって等級があります。持っていることで国や各地方公共団体、乗り物、娯楽施設等でさまざなサービスが受けられることをご存じでしょうか?そのさまざまなサービスや割引、優遇措置について紹介します。
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(1)身体障害者手帳とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2101415

身体障害者手帳は、身体障害者福祉法に定める障害がある者に対して、都道府県知事、指定都市市長又は中核市市長が交付するものです。交付対象者は身体障害者福祉法別表に掲げられている身体上の障害があるものとされています。いずれも一定以上症状が持続してしまうケースが適用対象とされています。

交付対象になる障害

交付対象となる主な障害の例としては、以下のものがあげられます。

  •  視覚障害
  •  聴覚又は平衡機能の障害
  •  音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害
  •  肢体不自由
  •  心臓、じん臓又は呼吸器の機能の障害
  •  ぼうこう又は直腸の機能の障害 ・ 小腸の機能の障害
  •  ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害
  • 肝臓の機能の障害

適用対象となる障害は、これら以外にも等級や状態によっても異なるので、細かい適用基準については、厚生労働省により公開されている身体障害者福祉法別表を確認するとよいでしょう

(参考:厚生労働省『身体障害者障害程度等級表』(外部リンク:pdf3ページ目より))。

身体障害者手帳を取得するとさまざまな福祉サービスを受けられます。国や地方自治体から支援を受けられるだけでなく、公共交通機関や娯楽施設などにおける割引サービスもあります。

等級について

交付される障害者手帳種類は、障害の程度によって等級が定められます。

障害の種類別に、重度の側から1級から7級の等級が定められています。ただし、7級はの場合単独では障害者手帳の交付対象とはなりません。7級の障害が2つ以上重複する場合、または7級の障害が6級以上の障害と重複する場合には交付対象になります。

障害者手帳の等級についての記事はこちら

障害者手帳の等級 | 持つメリットや受けられるサービス

(2)身体障害者手帳でできること① 医療費の控除  

国や地方自治体からの医療費の助成があります。国からは18歳以上の身体障害者の医療費を負担を軽減する自立支援医療の更生医療制度で、指定の医療機関で障害の軽減や進行の予防に効果のある治療を受けた場合、医療費の自己負担額が原則1割になります。

各地方自治体での医療費助成もあり、受給者証の交付を受ければ医療機関の窓口に提示することで一部負担金だけの支払いや全額補助を受けられる場合があります。各地方自治体で助成の内容が決まっていて、等級によっても変わってきます。

各地方自治体によって助成内容が違いますが身体障害者手帳を持っていると医療費の助成が受けられます。

(3)身体障害者手帳でできること② リフォーム費の給付

手すりの取り付けや段差の解消といった住環境を改善するリフォーム費用の給付が受けられます。障害の種類や等級、所得によって受けられるサービスや上限金額が変わってきます。

(4)身体障害者手帳でできること③ 補装具費の助成

視覚障害をお持ちの方は、生活をするうえで様々な補装具を必要とするケースがあります。

身体障害者手帳を利用することで、これらの補装具を用意するサポートを受けることができるのです。

具体的には、

  • 視覚障害者用の眼鏡
  • 盲人安全杖
  • 補聴器
  • 義肢
  • 車椅子
  • 歩行器など

の補装具の交付や購入、修理にかかる費用の助成が受けられます。自己負担金額は原則1割で9割を市区町村が助成してくれます。

一部の補装具については、借受け(レンタル)に要した費用についても補装具費の支給を行える場合があります。

(5)身体障害者手帳でできること④ 水道料金の控除

水道料金の割引制度があります。各地方自治体によって違いがあり、割引額の違いや割引制度がない地域もある為、利用される場合は問い合わせが必要です。

(6)身体障害者手帳でできること⑤ 一部の税金の優遇措置

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/224479

主に

  • 所得税
  • 住民税
  • 自動車税
  • 贈与税
  • 相続税

について、優遇措置があります。

所得税は納税者本人が障害者であるときは障害者控除として27万円(特別障害者のときは40万円)で、住民税は障害者控除として26万円(特別障害者のときは30万円)の控除があります。この控除金額は税金の割引金額ではありません。

所得税と住民税の計算では所得から障害者金額を差し引いて、それに税率をかけて実際の税額を計算します。つまり障害者控除に税率をかけた金額が税金の割引き金額になります。詳しくは国税庁のHPでご確認してください。

自動車税の場合は、自動車税・軽自動車税、自動車取得税が減免になります。こちらは各地方自治体によって減免となる金額や対象となる等級が違っています。贈与税は特別障害者扶養信託という制度があり、障害者控除があります。

相続税は一般障害者と特別障害者との2種類の控除があります。詳しくは国税庁のHPでご確認ください。

(参考:国税庁『タックスアンサー(よくある税の質問)/所得税/No.1160 障害者控除』

(7)身体障害者手帳でできること⑥ スマホ・携帯電話料金割引

携帯電話各社も料金割引サービスを行っています。各社の割引サービスを紹介します。

NTTドコモはハーティ割引、auにはスマイルハート割引、ソフトバンクにはハートフレンド割引というものがあります。割引率やサービス内容は各社で異なっているのでいます。各社割引サービスには注意事項があるため確認が必要です。

(8)身体障害者手帳でできること⑦ NHK受信料割引

NHKの受信料の割引が受けられます。全額免除か半額免除がありますが、適用条件があります。世帯の誰かが身体障害者手帳を持っていて住民税非課税世帯であるかどうかや世帯主が1級・2級の重度障害か、世帯主が視覚・聴覚の障害があるかによって全額か半額かの免除が受けられます。

(9)身体障害者手帳でできること⑧ その他

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1981509

身体障害者手帳を持っていると適用されるそのほかのサービスや割引について紹介します。

手帳を持っている本人だけでなく、同伴者も割引を受けられる場合もあります。

バス

身体障害者手帳があれば全国ほとんどのバスで料金が割引になるサービスを受けられます。それぞれのバス会社によって割引率や手続き方法があります。市役所から補助券がもらえれることや半額になるサービスもあり、高速バスも割引になることがあります。

割引を受ける方法は3つあります。バスで運賃を支払う時に身体障害者手帳を提示する場合と、事前に窓口で障害者手帳を提示して割引券を購入する場合と、各自治体が事前に割引券を交付する場合の3つがあります。

タクシー

全国のタクシーで身体障害者手帳を提示すると1割引きになります。タクシーに乗る際に見せると適用され料金メーターに「障割」ボタンがあり自動的に割引運賃が表示されます。

ディズニーランド・ディズニーシー

「ディスアビリティアクセスサービス」と「合流利用サービス」があります。どちらも本人が長時間列に並ぶことが困難な場合、列以外の場所で待機することができるサービスです。障害者手帳を持っている方は「ディスアビリティアクセスサービス」の対象になります。このサービスは利用する際に登録が必要です。

車椅子の身体障害者はパレードやショーを専用スペースで見ることができます。

USJ(Universal Studios Japan)

USJでは身体障害者手帳を持っていると障害者向け割引スタジオパスが購入できます。同伴者1名も購入ができます。待ち時間に関しても、ゲストサポートパスを発行してもらえアトラクションの行列に並ばなくても別の場所で過ごせます。同伴者5名まで適用されます。

またUSJの公式駐車場でパーク入場ゲートまで近い距離の障害者ゲスト用区画があり、駐車場の料金所で身体障害者手帳を提示すると利用できます。

東京スカイツリー

東京スカイツリーでは当日の入場券が半額になり同伴者1名も半額になります。高さ350mの展望デッキと高さ450mの点棒回廊の料金が半額になります。

映画館

映画館で映画を見る時、全国ほとんどの映画館で障害者割引で1000円になります。大手の映画館では同伴者1名か2名も1000円で見ることができます。

就職活動

身体障害者手帳を持っていると就職の時に障害者雇用枠で採用してもらえる場合があります。障害者の雇用の促進等に関する法律ですべての企業には一定の比率で障害者を雇用する努力義務があります。大手企業ほどこの努力義務を守ろうとしている現状があるため、収入の安定しやすい大手企業への就職ができる可能性が比較的高いといえるでしょう。

(10)様々な優遇措置が受けられる身体障害者手帳

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2207139

身体障害者手帳は身体障害者福祉法による障害等級に該当する場合に役所から発行される手帳です。取得するには1~2ケ月程度かかります。手順としてはまず市町村の障害福祉関連主幹部署窓口や福祉事務所で申請します。申請窓口から申請に必要な書類と医師に作成してもらう診断書を受け取ります。

次に指定医のいる医療機関に行って診断書を渡し診断書の作成を依頼します。そして申請書類に必要事項を記入し医師に作成してもらった診断書と顔写真を添えて申請窓口に提出します。その際印鑑やマイナンバーが必要になります。提出した後、審査され障害等級が決定し身体障害者手帳が交付されます。

交付時にはどのようなサービスが受けられるか窓口で確認し活用していきましょう。

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