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リハビリパンツでトイレの不安を軽減│介護紙パンツの種類と選び方

ノウハウ
リハビリパンツとは、介護用の紙パンツであり、使用することで尿漏れなどトイレの不安を解消できます。リハビリパンツには、パンツタイプ・テープタイプ・パットがあります。使う人の体の状況などに応じて使い分けましょう。リハビリパンツは医療費控除の対象になる場合があります。
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(1)自分で排泄することの重要性


出典:https://www.irasutoya.com/

高齢者のトイレの失敗

高齢になると、尿漏れなど排泄をうまく出来なくなる、いわゆる”トイレを失敗する“人が増えてきます。例えば、

  • くしゃみの際に尿漏れをしてしまった
  • 便器内に排泄ができずトイレを汚してしまった

などです。これは、尿道の変形や骨盤まわりの筋肉の機能低下、尿道のたるみなどの老化によって、尿のコントロールが出来なくなってしまうために発生します。

自分で排泄することの重要性

排泄がうまくできなくなると、

  • 自信を無くす
  • 尿臭がする
  • 外出を控え、閉じこもりがちになる
  • 水分を摂らなくなるので、熱中症のリスクが高くなる。

など、本人の尊厳にかかわる問題になります。また、その他にも

  • 汚れたパンツを洗濯する
  • 汚れたトイレの掃除
  • 排泄介助を行う

といった家族など周りの人にも影響があります。

特に排泄介助は、家族が介護で苦労するケアの一位であり、ケアされる本人もケアする家族にも精神的な負担が大きい介助です。なるべく自分で排泄をしていけるようにしたいものです。

(2)リハビリパンツとは

トイレの不安を解消する方法に、「リハビリパンツ」を使うという方法があります。この章では、リハビリパンツについてご紹介します。

リハビリパンツとは

リハビリパンツとは、履くタイプの紙おむつです。最近のリハビリパンツは、薄手で吸水量が増えるなど改良がされています。また、リーズブルなタイプから、履き心地を重視したタイプなどバリエーションも増えています。

どこで買えるの?

リハビリパンツは、介護用品のお店だけでなく、スーパーやホームセンター、ドラッグスストアなどでも買うことができます。もちろん、インターネットでも買うことができるので、人目を気にせず購入できます。

リハビリパンツは3種類

リハビリパンツには、パンツタイプ、テープタイプ、パットの3タイプがあり、使う人の身体の状態や使うときの状況に応じて使い分けます。次の章では3種類のリハビリパンツの特徴と対象者についてご紹介します。

(3)介護紙パンツの種類①パンツタイプ

特徴

パンツタイプは、まさにパンツのような紙おむつなので、

  • 薄手で下着のような履き心地で抵抗感がない
  • 自分で履いたり脱いだりできる
  • トイレの失敗の心配がない

といった特徴があります。さらに自分で排泄ができるようになることで、

  • 自信を保てるので尊厳を確保
  • 安心して出かけられるので、活動量を減らすことがない
  • 住み慣れた自宅で日常生活が継続できる
  • 家族の介護負担や掃除の手間が減る

といったメリットがあります。

対象者

パンツタイプを使用する対象者は

  • 自分で立って歩ける
  • 自力でトイレに行けるが、外出などが心配な方
  • 病後のリハビリ中の方

などです。

(4)介護紙パンツの種類②テープタイプ 

テープタイプの紙パンツは、オムツをお尻に充てた後に下腹部辺りにあるテープで強弱を調整しながらオムツを固定するタイプで、構造は赤ちゃんのオムツに似ています。

特徴

テープタイプの紙おむつの特徴は、テープで調整できるので介護する人にとって扱いが楽という点です。

特に寝たきり状態の方のケアでは、履くタイプよりも簡単に交換ができます。

また、パンツタイプは自分で上げ下げして脱着するため、握力が弱くなってきている方や足やひざが悪い方は脱ぎ履きが大変です。そのような方は、テープタイプの方がおすすめです。

対象者

テープタイプの対象者は、

  • 握力が弱くなってきている方
  • 足やひざが悪い方
  • 寝たきり状態の方
  • 寝たままオムツを交換する方

となります。

(5)介護紙パンツの種類③パットタイプ 

特徴

紙パンツの種類3つ目はパットタイプです。これは、尿が排出する部分だけに充てる吸水パットで、パンツタイプやテープタイプの紙おむつ、通常の下着に付けて使うものです。特徴としては、

  • オムツに抵抗がある方でも下着に着用できるので抵抗感が少ない
  • リハビリパンツと併せて使えばパットのみの交換で済むのでオムツ代の節約になる

などが挙げられます。また、パンツタイプやテープタイプ専用のパットを使えば、パットがずれることがないので安心です。

対象者

対象は、これから紙おむつを使い始める方から、寝たきり状態の方まで誰もが対象者となります。

(6)リハビリパンツの選び方

リハビリパンツにも、いろいろなメーカーから様々な商品がでています。リハビリパンツを選ぶ際のポイント3点をご紹介します。

尿の量

利用する人の尿の量や使用する時間などに応じた吸水量のものを選びます。

オムツのパッケージには〇回分と表記されていますが、この回数は、トイレに行く回数と考えます。(一般的な高齢者が1回に排出する尿の量は100~150㏄といわれています)

日中、自宅で使うのであれば吸水量が少なめで頻繁に交換する方が衛生的です。遠方に外出する場合は、吸水量が多い方が安心できます。

また、夜の就寝時であれば、寝ている時間が長いことや介護をする家族の負担を軽減するために、吸水量の多いものが安心です。

サイズ

サイズは、MやL、LLが主流ですが、商品によってはSSや3Lサイズのものもあります。

パンツタイプを選ぶ際には、ヒップのサイズに合ったものを選びます。また、テープタイプを選ぶ際には、太もものサイズに合ったものを選びます。買う前に使う人のヒップや太もものサイズを測っておきましょう。

履き心地

最近では肌荒れ防止や高級志向などから、肌触りがよく質感の高いものも売られています。毎日使用する者なので、価格だけでなく、本人の履き心地も重視して選びましょう。

漏れている場合の対処法

サイズが合っているものを使っても、体型や動き方などの影響で、布団やズボンなどに尿が漏れている場合があります。このような時は、

  • おむつがしっかり装着できているかどうか確認する
  • パットを使って調整する

などの対処法をとってみましょう。

(7)おすすめのリハビリパンツ

この章では、おすすめのリハビリパンツをご紹介します。

パンツタイプ

白十字「サルバ やわ楽パンツ」

この商品の特徴は、全方向にフィット感があるので漏れにくいこと、ギャザーが外側に向いているのでおむつ交換がしやすしことです。

参考価格:1,455円(Ⅿ~L18枚入) 2021年3月現在

大王製紙「アテント 夜1枚安心パンツ」

この商品の特徴は、尿取りパットがなく、おむつ全体で吸水します。このため、吸水量が8回分と多いので夜でも安心です。

また、パットではなく「背モレ防止ポケット」が装備されているので、動いた時やパンツがズレても尿漏れの心配がありません。この商品は、おむつ交換を頻繁にできない認知症の方にも愛用されています。

参考価格:1,564円(Ⅿ~L14枚)2021年3月現在

テープタイプ

リブドゥ「リフレ 簡単テープ止めタイプ 横モレ防止

この商品の特徴は、クロスフィットテープで隙間を作らないので漏れを防ぎ、中心の位置が分かりやすいので着けやすく、前後にあるギャザーで尿や軟便をせき止めできることです。

参考価格:3,541円(M30枚)2021年3月現在

ユニ・チャーム「ライフリー横モレあんしんテープ止め」

この商品の特徴は、横モレ超立体3重ギャザーでフィット感が高く、横モレを防ぎます。また、腰回りの長い「交換らくらくテープ」がお腹の前方まで届くので交換が簡単にできることです。

参考価格:1,745円(M20枚)2021年3月現在

パンツ・テープ兼用

花王リリーフ「テープ式にもなるパンツ」

パンツタイプとテープタイプの兼用タイプです。特徴は、パンツとして履いたあとに、お腹のミシン目を切り開くとテープ式に変わることができ、リハビリ中など体調が不安定な方にお薦めです。また、全面通気性で蒸れにくく肌のトラブルを防ぎます。

参考価格:1,382円(Ⅿ~L14枚)2021年3月現在

パットタイプ

パンツ用

ユニ・チャーム「ライフリー ズレずに安心 紙パンツ用尿とりパッド うすさ約1/2」

薄さが通常の2分の1なので、パンツタイプに着用してもごわごわしません。また、パンツタイプ専用なので、ピタッとくっつきます。

参考価格:1,449円(34枚)2021年3月現在

テープ用

ユニ・チャーム「長時間あんしん尿とりパッド」

テープタイプのオムツ専用のパットで、吸水量が多いので交換の回数が少なくて済みます。寝たきりの方やお出かけの際などにも最適です。「昼用」と「夜用」があります。

参考価格:1,373円(42枚)2021年3月現在

(8)医療費控除の対象になる場合


出典:https://www.photo-ac.com/

リハビリパンツは毎日消費するものなので、1年間の費用は少なくありません。必要不可欠の日用品なのでやむを得ないとはいえ、家計に厳しい場合もあります。しかし、リハビリパンツは公的な助成制度があります。

医療費控除

リハビリパンツは、医療費控除の対象になる場合があります。控除対象となる条件は以下の通りです。

  1. 6ヶ月以上寝たきり
  2. 医師によりオムツの使用が必要だと認められる
  3. 本人か家族が税金を納めている

この3つの条件を満たしていれば、医療費控除が受けられる場合はあります。確定申告の時期の前に、

  • 納税証明書
  • 医師が大人用紙おむつの使用が必要であると認めた所定の証明書

などが必要となります。

詳しくは近くの税務署にお問い合わせください。

参考:社団法人日本衛生材料工業連合会 医療費控除と「おむつ使用証明書」について

社団法人日本衛生材料工業連合会 医療費控除のQ&A

おむつの購入補助

市町村によっては、リハビリパンツを含めた紙おむつの購入のための補助制度がある場合があります。

補助制度は、助成券をもらって自分で購入する、買った領収書を請求して清算、市に申請して市が一括購入など市町村によって違います。

是非一度、お住いの市役所や地域包括支援センターに問い合わせてください。

(9)リハビリパンツで自立排泄を

リハビリパンツで排泄ケア

リハビリパンツは、介護用の紙おむつで尿漏れなどトイレの不安を解消できます。種類は、パンツタイプとテープタイプ、パットの3種類で、状況に応じて使い分けることができます。

下着のような履き心地なので、はじめておむつを使う人でも抵抗感が少なく使用を始められます。また、脱着が楽なので、排せつケアをする介護側にもありがたいアイテムです。

最終目的は、「自立排泄」

リハビリパンツの利用は、単に尿漏れを防ぐため、介護を楽にするためだけではありません。あくまでも「リハビリ」なので、最終目的は、自立排泄です。

常にリハビリパンツに頼るのではなく、なるべく使う回数、使う枚数、使う機会を減らし、自身で排泄をコントロールできるようにしましょう。

リハビリパンツでQOLの向上を!

リハビリパンツを使うことで、トイレの不安が軽減され、自尊心を失わないで済むことができます。また、介護をする側の負担軽減にもなります。高齢者の身体や排せつ状況に応じてテープタイプやパットを使い分けましょう。

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