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お葬式の流れとは | それぞれの儀式にかかる時間や注意点など

ノウハウ
人が亡くなると必ず行われる「お葬式」ですが、経験していないと詳しい流れはあまりわからないものです。亡くなった当日から遺族はさまざまな手続きや儀式を行うことになります。いざというときに大切な家族との別れの時間をしっかりと持てるよう、お葬式の流れを把握しておきましょう。
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(1)お葬式の流れとは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/608881

亡くなったあと人生最後の儀式として行われる「葬儀(お葬式)」ですが、喪主の経験や葬儀への参列経験がない場合、お葬式の流れとはどんなものなのかをイメージすることは難しいでしょう。

宗教・宗派や地域によって葬儀に関するマナーや習慣などには違いがありますが、一般的な流れとしては以下のようになります。

  1. 葬儀が始まる1時間前には喪主と遺族は葬儀会場に集まり、葬儀会館の担当者と最終打ち合わせをします。
  2. 親族や故人の友人・知人などが葬儀会場に到着し、葬儀開始の10分前までには全員が着席できるように受け付けの準備をします。
  3. 葬儀の時間になると僧侶が入場し、葬儀会館の担当者による司会進行のもと、葬儀の開式となります。
  4. 読経が始まり、喪主から焼香を始めます。弔辞や弔電がある場合は焼香の前に読み上げられます。
  5. 喪主、遺族、親族、一般参列者の順に焼香を行い、僧侶が退場したら閉式となります。
  6. 遺族や親族で棺に花を納めて故人と最後のお別れをし、棺のふたをして出棺となります。

(2)お葬式の流れの注意点

冒頭で述べたように、葬儀に関する習慣は宗教・宗派や地域によって異なります。

お葬式を行う場合は、親族で葬儀経験のある年長者や近所の世話役などで地域事情に詳しい方に相談するのが一番です。周囲に相談できる人がいない場合でも、葬儀を葬儀会館などで行うなら専属の担当者が喪主や遺族のサポートをしてくれるので相談してみましょう。

葬儀会館の担当者はさまざまな宗教・宗派の葬儀に精通しているうえに地域の事情にも詳しく、とても頼れる存在です。

葬儀だけでなく、逝去に伴う儀式や手続きはたくさんあるので、全体を通してどのような流れになるのかを詳しく見ていきましょう。

(3)逝去後の全体的な流れ

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/792788

まずは亡くなった当日からお葬式まで、どのような流れなのかを簡単に把握しましょう、

逝去当日から通夜まで

  • 医師に「死亡診断書」を書いてもらい、亡くなった直後のエンゼルケア(死後の処置)を行います。
  • 葬儀社に連絡し、ご遺体を安置場所まで運んでもらいます。法律により死後24時間は火葬ができないので、自宅や葬儀会館の安置室などにご遺体を安置することになります。
  • 故人と血縁の深い者が「喪主」となり、葬儀会館と葬儀に関する打ち合わせを行います。その他の遺族も親族に連絡したり、「死亡届」や「火葬許可証」など役所での手続きを手分けして行います。
  • 「納棺式(ご遺体を清めて死装束を着せる)」をし、故人が好きだったものなど棺に一緒に納めるものの準備をします。
  • 納棺に続いて通夜の準備を始めます。喪主と遺族は通夜の2時間前には会場で受け付け準備などを行います。
  • 通夜の30分前には親族や故人の友人・知人など一般参列者も会場に到着するので参列者の対応を行い、通夜の10分前には全員が着席できるように進めます。
  • 僧侶が会場に到着したら通夜の開式となります。進行は葬儀会館の担当者が行うので、僧侶の読経に続いて合図があれば喪主から遺族、親族、一般参列者の順に焼香を行います。
  • 全員の焼香が終われば喪主があいさつをし、閉会となります。
  • 遺族、親族と故人が生前お世話になった方で通夜ぶるまいをし、担当者と翌日の葬儀の打ち合わせを行います。

葬儀から火葬まで

  • 葬儀開始の1時間前には喪主と遺族は葬儀会場に集合し、担当者と最終打ち合わせを行います。
  • 葬儀の開式時間10分前には参列者全員が着席できるように受け付けをします。
  • 僧侶が入場したら担当者の司会進行で葬儀の開式となります。読経が始まり、弔辞や弔電が読み上げられ、喪主から順に焼香を行います。
  • 僧侶が退場したら閉式となり、出棺の準備を行います。一般参列者は会場の外で待機し、遺族や親族だけで棺に生花を飾り、故人との最後のお別れをして棺にふたをします。
  • 棺を寝台車に乗せ、出棺となります。
  • 火葬場に到着したら「納めの式」を行い、火葬します。納めの式は火葬炉の前で行う故人との最後の別れで、僧侶が同行している場合は読経をし、焼香をします。
  • 火葬後は「骨上げ(こつあげ)」をし、遺骨を骨壺に納めます。
  • 火葬後は納骨で必要になる「埋葬許可証」を受け取ります。
  • 火葬後は「還骨法要(かんこつほうよう)」を行います。僧侶の読経と焼香を行う短い儀式で、このときに「初七日法要」も合わせて行う場合が多いです。
  • 還骨法要のあとは親族と精進落としの会食をし、葬儀当日の儀式は終わります。会食の始めと終わりには喪主があいさつをします。

(4)それぞれの儀式にかかる時間

亡くなった当日からお葬式まで、さまざまな儀式がありますがそれぞれにかかる時間の目安は以下のとおりです。あくまでも宗教・宗派や地域によって違いがあるので、一般的な目安としてとらえてください。

亡くなってからご遺体の安置まで…3時間程度

現代では病院や介護施設で亡くなることが多いので、亡くなったあとは速やかにご遺体を安置場所まで運ぶ必要があります。死後のエンゼルケアと死亡診断書を書いてもらってから、ご遺体を運ぶ距離にもよりますが3時間程度で安置が終わります。

納棺式…1時間程度

ご遺体を清めて死装束を着せ、棺に納める「納棺式」は長くても1時間程度です。湯灌の儀式には遺族が立ち会い、装束や化粧の仕上がりを確認します。

通夜…1時間程度

参列者の人数にもよりますが、通夜の儀式自体は1時間程度で終わります。

通夜ぶるまい…1時間30分程度

こちらも会食に参加する人数にもよりますが、長くても1時間30分~2時間程度です。翌日の葬儀の準備や打ち合わせもあるため、早めのお開きとなる場合が多いです。

葬儀から出棺…1時間程度

葬儀の開式から出棺までで1時間程度となります。火葬場に速やかに移動するため、儀式の時間自体は短めとなっています。

火葬から骨上げ…2時間程度

火葬場に到着し、納めの式を行い火葬が始まります。火葬の間の待機時間が一番長く、到着から骨上げまで2時間~2時間30分程度です。

還骨法要(初七日法要)…30分程度

火葬場から葬儀会館へ戻り、還骨法要と初七日法要を行います。遺族と親族だけで行うため、儀式の時間は短めです。

精進落とし…1時間30分程度

還骨法要のあとは遺族と親族で精進落としの会食をします。長くても1時間30分~2時間程度で、会食の始めと終わりには喪主があいさつをします。

(5)お葬式までの流れ①逝去からお通夜まで

逝去からお通夜までの流れ (病院で亡くなった場合)

お葬式までの流れをさらに詳しく見ていきましょう。

逝去から通夜までの流れは以下のとおりです。また、病院で亡くなった場合と病院以外で亡くなった場合では少し流れが変わってきますので、どちらも合わせてご確認ください。

病院で亡くなった場合

死亡診断とエンゼルケア

病院で亡くなった場合は看護師や病院の提携業者の担当者が故人に「エンゼルケア(死後の処置)」を行います。この間に遺族は葬儀会館などに連絡し、ご遺体の搬出と安置の準備をします。医師に「死亡診断書」を書いてもらうのもこのタイミングになります。

ご遺体の安置

自宅や葬儀会館などにご遺体を運び、納棺まで安置します。ご遺体は死後24時間は火葬が禁止されているため、最低でも1日は安置する必要があります。

通夜とお葬式の準備

ご遺体の安置後、遺族は喪主を決めたりお葬式の段取りをし、葬儀会館の担当者と打ち合わせを行います。菩提寺があれば僧侶に通夜と葬儀の依頼をし、ない場合は葬儀会館からお寺を紹介してもらいます。

親族や故人の友人・知人への訃報連絡もこのタイミングで行います。遺族がお葬式を行うために会社や学校などへ忌引きの連絡が必要であれば、それもこのタイミングで行います。

役所で「死亡届」と「火葬許可証」の手続きをし、葬儀の日程を確定するために火葬場の予約もしないといけません。

そのほか、喪服の準備やお供え物、故人の棺に納めたいものや遺影など通夜・葬儀で必要なものはすべて納棺までに準備をしておきます。納棺式のあとは通夜まであまり時間がないため、通夜・葬儀に関することで時間が取れるのは納棺式までです。

納棺

通夜の前には「納棺式」があります。湯灌(ゆかん)でご遺体を清め、遺族や親族がご遺体に死装束(白装束)を着せます。故人に着せたい服がある場合は死装束は体にかけるだけの場合もあります。足には足袋や脚絆をつけて旅立ちの準備をし、手には数珠を持たせます。棺に納めたい故人の愛用品などがあれば、このときに一緒に納めます。

棺にご遺体を納めたあとは、通夜の準備が始まります。

病院以外で亡くなった場合

病院以外で亡くなった場合は死亡したのが本人であるか、事件性がないかなど警察による確認や死亡診断書を書いてもらうために医師を呼ぶという手順があります。ご遺体の安置以降は病院で亡くなった場合と同じです。

  • 病院以外の自宅などで危篤となり亡くなった場合は、かかりつけの医師に連絡し死亡確認と死亡診断書を書いてもらいます。
  • 急に容体が悪くなりそのまま自宅で亡くなった場合ではなく、「朝起きたら亡くなっていた」など死亡時の状況がわからない場合には、事件性がないことを証明するために警察の判断が必要になります。警察による現場検証を行い、事件性がない場合は死亡診断書の手順に移ります。
  • 事故などで警察から死亡連絡があった場合は警察署に行き、家族が本人確認をします。ご遺体を迎えに行く日程は警察の指示に従うことになります。

(6)お葬式までの流れ②お通夜からお葬式まで

通夜からお葬式までの一般的な流れは以下のとおりです。

通夜の準備

納棺のあと、続いて通夜が始まります。一般的には亡くなった日の翌日の18:00から行われます。

遺族は通夜の2時間前には会場に到着し、葬儀会館の担当者との打ち合わせや会葬礼状、供花・供物などの名前に間違いがないかをチェックし、受付の準備をします。

通夜

開始時間の10分前には参列者全員が着席できるように受け付けをします。

時間になると僧侶が入場し、葬儀会館の担当者の司会進行のもと僧侶による読経と焼香をします。

焼香の順番は

喪主 → 遺族 → 親族 → 一般参列者

の順です。

喪主があいさつをし、閉会となります。通夜ぶるまいがある場合はあいさつのときに案内をし、閉会のあとそのまま通夜ぶるまいをします。

葬儀の準備

通夜の翌日に葬儀を行うことが一般的です。通夜ぶるまいが終わり、一般参列者が帰ったあとに翌日の葬儀の打ち合わせを行います。通夜のあと、遺族は葬儀会館にそのまま宿泊することもあります。

(7)お葬式後の流れ①お葬式から火葬まで

お葬式当日の一般的な流れは以下のとおりです。

葬儀の受け付けの準備

葬儀が始まる1時間前には喪主と遺族は会場に集まり、葬儀の最終確認をします。会葬礼状や会葬御礼品のチェック、弔辞や弔電の名前の確認(誤字がないか、読み方があっているかなどをチェック)、読み上げる順番などを確認します。

葬儀の時間の10分前には全員が着席できるように受け付けを行います。

葬儀

開式時間になると僧侶が入場し、葬儀会館の担当者の司会進行のもと開式となります。僧侶による読経が始まり、弔辞や弔電が読み上げられ、焼香をします。焼香の順は通夜と同じで喪主→遺族→親族→一般参列者の順です。

全員の焼香が終わり、僧侶が退場すると出棺の準備が始まります。

出棺

一般参列者は会場の入り口などで待機し、遺族や親族で棺に生花を飾り、故人との別れの時間を持ちます。

棺にふたをし、霊柩車に棺を乗せて火葬場へ向かいます。霊柩車には喪主と故人と血縁の深い者の数名が乗り、他の親族は別の車で火葬場へ移動します。

(8)お葬式後の流れ②火葬から法要まで

火葬から火葬後の法要までの一般的な流れは以下のとおりです。

火葬後から法要までの流れ

納めの式

火葬場に到着したあと、火葬炉の前で行う儀式で故人の顔を見られる最後の場面となります。遺族と親族は焼香をし、僧侶が同行している場合は読経をします。

納めの式のあとは棺を火葬炉に入れて火葬を行い、遺族と親族は控室に移動して火葬が終わるのを待ちます。

骨上げ

火葬後、遺骨を骨壺に納める「骨上げ」を行います。足元から順番に骨壺に遺骨を納め、最後に喉仏と頭蓋骨を納めます。

骨上げでも最初は喪主から、続いて故人との血縁の深い者から順番に箸で遺骨を拾います。

骨上げのあとは葬儀会館で法要を行うために移動します。このとき、骨壺は喪主や故人との血縁の深い者が持ちます。

還骨法要

葬儀会館に戻り、還骨法要をします。このとき、初七日法要も一緒に行うことが多いです。火葬に立ち会った遺族と親族のみで行うため、読経と焼香のみの短い法要です。

還骨法要のあとは遺族と親族、僧侶や故人が生前お世話になった人を招いて精進落としの会食を行います。

精進落とし

もともとは四十九日までは肉や魚を絶って精進料理を食べ、四十九日で忌明けをしてから通常の食事に戻すという習慣があり、これを「精進落とし」と呼んでいましたが現代では法要のあとに僧侶や親族などをもてなすことを精進落としといいます。

会食の始めと終わりには喪主があいさつをし、精進落としで通夜・葬儀に関する一連の儀式は終わります。

(9)逝去してから葬儀を終えるまでにかかる日数

亡くなってから葬儀が終わるまでには、さまざまな儀式があることがわかったかと思います。”死後24時間は火葬をしてはいけない”という「墓地、埋葬等に関する法律」の規定があるため、最短でも亡くなってから葬儀が終わるまでには2日かかります。

葬儀は友引の日には行わないのが一般的で、僧侶の予定が合わない場合や火葬場の空き状況によっては2日以上かかる場合もあります。

亡くなった日にご遺体の安置と納棺を行い、翌日に通夜、その翌日に葬儀を行うのが一般的な流れになりますが葬儀を行う日が友引にあたる場合は葬儀の日程をずらすこともあるので、その分ご遺体を安置する期間が延びます。

葬儀の日程を決めるときはまず火葬場の空き状況を確認して予約を行い、その次に僧侶の予定をもとに葬儀会館を使用できる時間の調整を行います。

都会ほど火葬場の混雑があるため、関東地方では亡くなってから葬儀までの日数が長い傾向にあり、4日~5日かかったという人が4割いるといわれています。

(10)お葬式の流れを事前に把握しておこう

亡くなってから葬儀が終わるまでには、思っていたよりもさまざまな儀式があります。参列した経験がないとなかなかイメージしにくいお葬式の流れですが、一般的な流れを知っておくといざというときの心構えができます。

お葬式は大切な家族との最後のお別れの儀式なので、準備や手続きなどに追われてしまい「ゆっくりと別れの時間を取ることができなかった」と後悔のないよう、ある程度は把握しておきましょう。


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