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遺品整理の基礎知識 | タイミングや業者に依頼するメリット・デメリット

ノウハウ
遺品整理は残された人がやらなければなりません。それは故人のためでもあり、残された人のためでもあります。どんな遺品があるのかを確認し、処分の仕方などを調べておきましょう。そして役割をきめ、順序だててどう整理するかを考えていくようにしてください。
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(1)遺品整理とは

出典:https://www.pakutaso.com/20181103312post-18462.html

遺品整理とは、亡くなってしまった故人の物品などを整理することです。遺品といっても資産価値があるようなものだけではなく、衣類や日用品などの資産として価値がないものも含まれています。

故人の自宅や部屋の掃除と共に行うことが多く、必要のないものを処分しながら仕分けをして整理していきます。遺族が遺品を分け合うことを形見分けともいい、形見として物品を所有することもあります。

基本的に遺品整理は故人の血縁関係者や親族が行うことが多くなっていますが、遺品が多い場合などは業者に依頼することもあります。特に一軒家に独り暮らししていた場合は物が多いため、個人では片づけができないといったことも起こってきます。

近年では核家族化が進んでいることから、孤独死というケースも増加しており、時にこの遺品整理が残された遺族にとって大きな負担となることもあります。

(2)遺品整理をする目的

遺品整理を行う目的は人それぞれですが、主な目的として以下の3つが挙げられます。

空き家問題の防止

遺品整理は故人のためでもありますが、一般的には残った遺族のために行います。一軒家に住んでいた場合、一軒家は相続の対象となります。そのまま放置してしまうと空き家問題に発展してしまいますし、土地や家を売却するにしても片づける必要性があります。

賃料がかさむのを防ぐ

賃貸に住んでいた場合は契約を解除しなければなりません。そのまま賃貸契約した状態になっていると賃料が発生しますから、親族は荷物を整理して退居しなければなりません。

心の整理

また、心の整理をすることを主な目的として遺品整理をする方も少なからずいます。人が亡くなると喪失感で無気力になってしまいがちですが、遺品整理を通して心にひと段落をつけられることもあります。

(3)遺品整理のタイミング

出典:https://www.pakutaso.com/20181153312post-18480.html

特に時期は定められていないが、相続税がかかるものには注意が必要

遺品整理は特にいつまでに行うという決まりはありませんから、時期は人それぞれです。

一般的には49日経過し法要が終わったタイミングですることが多く、供養を目安にして遺品整理をするというケースが目立ちます。供養のタイミングであれば親族が集めまっているということもあり、その時にまずは形見分けを行うことも多いです。

しかし、故人が賃貸で暮らしていた場合にはそのまま契約していると賃料が発生するため、早々に遺品整理を行う場合が多くなります。

また、遺品整理をするものによっても時期が異なってきます。

目安にするのは相続税がかかるかどうかです。相続税がかかるものであれば故人が亡くなってから10か月以内に手続きをしなければなりません。

その期間を越えてしまうと重課税が発生するので、まずは相続税がかかるかどうかで判断していきます。

相続税がかかるものの一例として、以下のものが挙げられます。

  • 現金
  • 預貯金
  • 土地
  • 宝石
  • 特許権
  • 死亡退職金
  • 著作権

などは相続税がかかるので、10か月以内の遺品整理が求められます。

相続税がかかるものについて、より具体的に確認されたい方は、金融広報中央委員会による『相続税のかかる財産とかからない財産(外部リンク)』をご参考ください。

それ以外の相続税がかからないものについては、先述したように49日を目安にする場合が多いので、相続税がかかるものと合わせて2ヶ月~半年を目安に遺品整理を行うと安心だといえるでしょう。

(4)遺品整理をする前にすること

突然に遺品整理を行おうとするよりも、前もって準備をしていた方がスムーズに事が運びます。

遺品整理をいざ行う前の準備としてしておいた方がよいものとしては、

  • どれが捨てていいものか、どれが捨ててはよくないかの確認
  • 廃棄物の処理方法の確認
  • 役割分担

などが挙げられます。

どれが捨てていいものか、捨ててはいけないものかの確認

遺品整理をする前に、故人が遺品に関して何か記録やメモ、もしくは会話のようなものをしていた場合、遺品整理の前にあらかた確認しておきましょう。

遺品整理をしている最中に「これは捨ててもよいものかどうか」と逐一迷ってしまうと整理がつかない、ということも考えられます。

廃棄物の処理方法の確認

大型の物や電化製品などはすぐに廃棄することができませんし、地域によっても異なります。まずはだいたいの遺品の量、大型のものや電化製品は何があるのか見ておくようにします。

無料で廃棄できる場合もあれば処分費用としてお金が発生する場合もあるため、前もって支払いは誰がするのか決めておくと良いです。

役割分担

そして、役割分担も前もって決めておくと余計な時間がかかりません。故人によっては遺品の量が多いですし、前もって電化製品担当、衣類担当、食器担当など分けておくといいかもしれません。

キッチン担当、リビング担当と場所で分けてもいいですが、その場合は電化製品や衣類、金属製品などが混ざってしまうため、遺品の性質で分担するとはかどります。

(5)遺品の仕分け方

遺品にも種類があるので、まずは仕分けをしてから行うと良いです。大きく分けると遺品は

  • 貴重品
  • 形見
  • 再利用できるもの
  • 捨てる物

に分けられます。

貴重品類

まずは貴重品ですが、印鑑や通帳、キャッシュカードや年金手帳、加入している保険証など、不動産の利権書類、貴金属、パスポートや運転免許証などです。他にも電気や水道などの公共料金の請求書など、金銭が絡むようなものを優先して整理しましょう。

形見

そして形見は写真やアルバム、生前に気に入って持ち歩いていたものなどです。形見になる物というのは特に決まってはいませんが、一般的には故人が大事にしていたものを形見とするケースが多いです。再利用できるものは、家具家電などです。

再利用できるもの

個人が持ち返って再利用できるものもあれば、リサイクルや中古業者に出すこともできます。冷蔵庫やテレビなどの電化製品や書籍など、モノとしての価値があるのは再利用できるものとして仕分けします。

捨てるもの

最後に捨てるものです。何を捨てるかは人の判断にもなりますが、古くなってしまったもの、身の回りのもの、小物などです。まずはこの4つの仕分けをして遺品整理をしていきましょう。

(6)遺品整理を自分で行う際のメリット・デメリット

出典:https://www.pakutaso.com/20190304070post-19812.html

遺品の整理を自分で行うメリットはいくつかりあります。自分達のペースで行えるということもその中の1つです。

他人には故人のものを触ってほしくないという人もいますし、他人には見られたくないものもあるかもしれません。ゆっくりと時間をかけることで心の整理をすることもできます。

そして、費用がかからないという現実的なメリットもあります。自分で行えば費用は最小限ですみますから出費を抑えることができます。

ですが、自分で行うとなると時間がかかる、どうやって捨てればいいのか悩んだ時に困るというデメリットもあります。費用が最小限で済むという反面、かなり時間を要することもあります。

(7)遺品整理をプロに依頼する際のメリット・デメリット

遺品の整理をプロに依頼する場合、最大のメリットは時間短縮ができ、苦労が少ないということです。

仕分けを行ってくれるので負担が少なくいですが、遺品を処分するのか残すのかといった判断は遺族がすることができます。処分品はそのまま持ち帰ってくれるため、廃棄物の処理がスムーズです。

しかし、いくらプロとっても他人が入ることもなるので問題が起こることもあります。相手はそんなつもりではないにしろ、遺品を扱うのでトラブルが発生することもあります。

中には遺品を雑に扱う場合もありますから業者選びも大事です。

更に当然ですが費用もかかってきます。整理する量にもよりますが、一般的には安くても数万円、高いと数十万円かかることになります。

(8)遺品整理の際の注意点

遺品を整理しているとトラブルが発生することもあります。そういった問題が起こらないようにすることもスムーズに遺品整理するポイントです。

親族とのトラブルに注意

まずは親族とのトラブルです。

例えば同じ形見を数名がほしいといった場合などです。これは前もって優先順位を決めておき、その順番で遺品の中から形見を選んでいくなどを決めておくと防ぐことができます。

なにかとトラブルがおきやすいため、誰が中心となって決めていくかを話し合うようにしましょう。

書類の処分に注意

そして手続きの準備書類でもトラブルがおきやすくなっています。例えば、故人が加入していた保険の手続き、相続に関係する書類などです。これらに関する書類は、のちに相続などのタイミングで必要になってくるため、遺品整理を行っている際には誤って処分してしまわないように注意しましょう。

特に、保険に関する書類もすべて処分してしまったため、のちに何らかの手続きをしているとき、「故人がどの保険に入っていたかどうか分からない」ということも起こりやすくなっています。

加入していた保険がわからなくなってしまった際には、

  • 保険証券・生命保険料控除証明書などの書類を探す
  • 預金通帳の確認
  • 勤務先に確認する
  • 思い当たる保険会社に直接問い合わせてみる

等の対応を取るとよいでしょう。

(9)処分するか迷ったときは

出典:https://www.pakutaso.com/20190117018post-18865.html

遺品を処分するかどうか迷ったときは、一旦保留にしておき後で考えるようにした方が安心です。例えば形見の品がとても多いときなど、ある程度残しておきあとは処分するという判断をします。

ですが、一度捨ててしまうともう元には戻りません。処分したあとに後悔してしまってももう遅く、二度と手元に戻ってくることはありません。

捨てると決断できないときは無理に処分せず、いったん保留しておいて後でゆっくり考えましょう。その後に処分すると判断したのなら処分すればいいですし、量が多すぎないのであれば処分にそこまで手はかかりません。

(10)遺品整理は気持ちの整理につながる

遺品を整理することはモノとして整理するだけなく、心の整理にも繋がります。故人の遺産は資産となるものあれば、全く価値のないものもあります。

ですが、資産価値がないものでも遺族にとっては何よりも価値のあるものであることもあります。

亡くなってすぐはとても遺産整理など考えられないかもしれません。ある程度の時間が経過し、心の整理をつけるためにもゆっくりでいいので遺産整理をしていきましょう。

財産的な価値のあるものは早めに整理した方がいいですが、そうでない場合は納得できるタイミングで整理していくと良いでしょう。

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