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(1)シミの種類によって抜き方が違う
洋服やカーペットなどにシミがつくとなかなか落ちませんよね。洗濯しても落ちなかったり、洋服であればもう着ることができないとあきらめる方も多いのではないでしょうか。
本記事でお伝えしたいのは、「シミの種類によってはあきらめるのは早いかもしれない」、ということです。まずはシミの種類を把握して、しっかりシミ抜きしていきましょう。
シミには大きく分けると油溶性と水溶性の2つの種類があり、それぞれシミ抜きに適した方法が違ってきます。しっかりとシミ抜きをしたい場合は、シミの種類を知り、適した方法を行うようにしましょう。
(2)油溶性のシミの特徴と例
油溶性のシミの特徴
油溶性のシミは、油に溶けるという特徴があります。水だけでは落とせないので、油を溶かしてシミ抜きしていきます。
油溶性のシミの例
よくある油溶性のシミには
- ミートソース
- 焼き肉のタレ
- 口紅
- ファンデーション
- 油性のボールペン
- チョコレート
- 朱肉
- クレヨン
などがあります。こういったシミは普段の生活の中でつく機会が多いので正確なしみ抜き方法を身に着けておきましょう。
油溶性のシミは油を含んでいるので水だけではなかなか落ちません。水溶性のシミよりも落ちにくく、通常の洗濯だけでは落とせないのでしっかりシミ抜きを行う必要があります。
油溶性のシミはついてから時間がたってしまうと、酸化して漂白のシミになってしまいます。汚れを落とせたように見えても油分が残ってしまって、シミが黄色く変色することもありますから早めにシミ抜きしていきましょう。
(3)油溶性のシミ抜きの手順
では油溶性のシミ抜きをする手順を3段階に分けて説明していきます。
- シミになった部分の汚れを落とします。
固形物があればこのときに取り除いておきましょう。
- ベンジンなどの溶剤を使って油汚れを落としていきます。
他の溶剤でも構いませんし、なければ普通の液体洗剤でも構いません。溶剤や液体洗剤をシミのついた部分につけ、軽く叩いてシミ抜きをしていきます。
- シミに衣類用の漂白剤をつけて、洗剤を入れた洗濯機でいつも通りに洗います。
もちろん手洗いでも問題ありません。
(4)水溶性のシミの特徴と例
水溶性のシミの特徴
水溶性のシミは、水に溶けるという特徴があります。水で落とせるのでいつものように洗濯をするだけで問題なく落とせることも多いです。
水溶性のシミの例
よくある水溶性のシミの例としては、
- コーヒー
- ジュース
- 醤油
- ワイン
などのシミが挙げられます。水性のボールペンもこの中に含まれますが、食品が多いのも水溶性の特徴となっています。
こういったシミは、基本的に汚れがついたときにすぐに水洗いすれば落とすこともできます。色の濃いシミであればなかなか落ちないこともありますが、手早くシミ抜きをしていけば落とすことができます。
ただし、油溶性のシミと同じように、時間がたつと酸化して黄ばんでしまうので、すぐに水洗いする、シミ抜きをすることが大事です。
(5)水溶性のシミ抜きの手順
では水溶性のシミ抜きをする手順を4段階で紹介していきます。
- 汚れた部分に固形物が残っていていれば、タオルなどを使ってこすらずに取り除いていきます。
- 濡れたティッシュやタオルなどを汚れた部分にあててシミを抜くように取り、乾いたティッシュやタオルで水分を吸って衣類を自然乾燥させます。
- 汚れに衣類用の漂白剤をつけ、洗剤を入れていつものように洗濯していきます。
水溶性のシミは落としやすいので、しっかり手順を守って行えばシミ抜きができます。ゴシゴシこすらないように気をつけ、時間をおかないように素早く行っていきましょう。
(6)食べこぼしのシミ抜きは重曹を使うと効果的
食べこぼしのシミ抜きには重曹が効果的です。
食べこぼしの汚れは酸性であることが多いため、アルカリ性である重曹が、酸性の汚れを分解するのに適しているからです。
重曹を使ってシミ抜きをする場合、ペーストとして使うか、重曹水を使うかでも変わります。
ペーストを使う場合のシミ抜き方法
ペーストとして使う場合、水1に対して重曹2の割合で混ぜます。そのペーストをシミに直接塗り込み、揉みこむように洗ってから洗濯機に入れていつも通りに洗っていきます。
重曹水を使う場合のシミ抜き方法
重曹水として使う場合、中性洗剤3滴、液体酸素系漂白剤小さじ3杯、重曹小さじ1杯を混ぜます。この重曹水をシミ抜きしたい部分にスプレーし、下にタオルなどを敷いてから歯ブラシで軽く叩いていきます。あとはいつも通り洗濯をするだけです。
食べこぼしの汚れだけではなく酸性の汚れには重曹が効果的ですから、上手に使ってシミ抜きをしていきましょう。
(7)シミの種類が分からない場合の見極め方
シミが油溶性なのか水溶性なのか分からない場合、水を吹きかけるだけでどちらか見極めることができます。
油溶性であれば水を吹きかけても大きな変化はありません。汚れがあまりにじまず、着色した部分が薄くなることもありません。
水溶性のシミであれば、水を吹きかけると汚れに変化があります。汚れた部分がにじみ、輪郭がぼやけるので、こういった変化があれば水溶性のシミだと分かります。
油溶性なのか水溶性なのか分かりにくい汚れもありますし、ふと気づいたときに衣類が汚れていることもあります。そんな時は水をかけ、どちらの汚れなのかチェックするようにして下さい。
(8)シミ抜きをする際の注意点
シミ抜きをする際、いくつか注意することがあります。場合によってはシミが落ちにくくなる、衣類がダメージを受けるといったこともあるので気をつけておきましょう。
水で濡らしたタオルなどでこすらない
こすると衣類の繊維がダメージを受けてしまうことになりますが、水で濡らすと繊維の糸が緩み、更にダメージが大きくなります。
お湯で洗わない
血液や卵白などのタンパク質はお湯とは相性が悪いです。汚れが固まってしまうことになりますから、水で洗っていきましょう。
おしぼりを使わない
おしぼりには消毒成分が含まれていることがあり、衣類に使うと逆効果となることがあります。
(9)シミ抜きに便利なもの
頑固なシミや出先ですぐに洗濯できないときはシミ抜きに特化したアイテムや便利グッズを使って対処しましょう。
シミ抜き洗剤はシミを抜くことに特化している洗剤で、リキッドタイプやスプレータイプがあります。油溶性のシミにも水溶性のシミにも両方使える商品もありますから、1つ持っておくと便利です。
持ち運べるような小型サイズのシミ抜き洗剤もあります。こうした小型のものであれば外出先でも使うことができますし、洗濯できない衣類にも使うことができます。
持ち運びに便利な小型タイプにはペンタイプのものもあります。こうしたペンタイプのものにはシミ取り剤がしみ込ませてあるので、ペン先をシミに押し付けやさしくこすることでシミ抜きすることができます。
次にアルコールですが、アルコールは油性の染料や色素などを分解することに向いています。アルコールであるエタノールは消毒用として使用することが多いですが、油性ペンのシミや化粧品のシミ抜きにも効果的です。
(10)シミの種類を見極めてから適した方法でシミ抜きしよう
シミといっても、油溶性なのか水溶性なのかによってシミ抜きをする方法が変わってきます。まずはどの種類のシミなのかを見極め、適した方法を選んでいくようにしましょう。
シミは時間がたつと落ちにくくなりますし、長時間落とさないでいると黄色いシミが残ってしまうこともあります。油溶性は水で落ちない、水溶性は水で落ちるという大きな違いがあるので、水をかけて確認すると間違えにくいです。
シミ抜きをするときに強くこすらないなど注意点を守りつつ、洗剤やアルコールなどのアイテムも使いながらきれいにしましょう。