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介護派遣で働くためには | 始め方やメリット・デメリットを紹介

就職・転職
介護派遣とは、派遣会社を通してさまざまな職場に派遣される働き方のことをいいます。本記事では、そんな介護派遣について、具体的なメリット・デメリットや選び方、またどのような人に向いているのかといったポイントについて解説します。
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(1)介護派遣とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1504416

介護派遣という新しい働き方が、いま介護業界で注目されています。

介護派遣というのは、派遣会社に登録をして、そこから介護事業所・施設などに一定期間だけ派遣される仕組みのことをいいます。この場合、雇用先はあくまで登録を行った派遣会社なので、給料や保険料などもすべてそこから支払われることになります。

介護派遣は、その働き方によって以下の2つのタイプに分けられます。

  • 登録型派遣:派遣会社に登録したままさまざまな職場で働く
  • 紹介予定派遣:派遣先で正社員になることを前提に働く

登録型派遣の場合、数ヶ月ごとに契約更新が行われ、もし更新されなかった場合は、またほかの職場へと派遣されることになります。

一方、紹介型派遣では最大6ヶ月間働いたのち、採用されればその職場であらためて雇用契約を結ぶというかたちになります。

こうした介護派遣が注目されている背景には、業界全体で深刻な人手不足となっている事情があります。働く側にしてみても、より自分に合った条件を選びやすいので、このような働き方を選ぶ人が増えています。

(2)介護派遣のメリット

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2207139

介護派遣には、介護職で働きたい人にとって多くのメリットがあります。

その主な内容を見ていきましょう。

求職に手間がかからない

介護派遣では、派遣会社が登録者の希望や条件に沿った職場を見つけてくれます。

わざわざ、自分で求人広告を探したり、面接を受けたり、といった手間をかける必要は一切ありません。給料やシフトなどの条件交渉も派遣会社が行ってくれるので、言い出しにくいこともないでしょう。

派遣会社に対する信用から、未経験や無資格でも受け入れてくれる職場も多いので、その分だけ選択肢も広がります。仕事先でしっかり評価されていれば、契約が終了してもすぐに次の派遣先が紹介されるので、給料などの心配をする必要もありません。

また、短期間でさまざまな職場を経験することができるのも、スキルアップを目指すうえでは大きなメリットとなるでしょう。

パートやアルバイトより給料が高い

介護職員の待遇は、平均時給で1,000円前後とあまり高いとはいえません。

しかし、介護派遣ではそれを上回る1,000〜1,500円程度の時給で働ける場合が多くなります。

これは、介護事業所や施設にとっては、正社員やパートのように保険料を負担する必要がなく、さらに求人広告や社員教育などにコストをかけなくてもよいので、その分をすべて給料に回すことができるからです。

仕事ぶりさえよければ、昇給やボーナスを用意しているところもあるので、働くモチベーションもより高まるでしょう。

自分に合った働き方ができる

介護派遣では、シフトなどの細かい条件を希望して、それに合った職場を見つけることができます。

そのため、結婚や子育て、あるいは転勤や親の介護などのようにライフスタイルが変化していっても、それに合わせて柔軟に働き方を変えることができます。

仕事内容についても、派遣会社と派遣先の間でしっかり契約を交わしているので、急なシフト変更やサービス残業などを強いられることもありません。

人間関係の面倒がない

介護派遣は、あくまで第三者的にサポートを行なっている立場です。そのため、職場の人間関係にまで深く関わる必要はありません。

もし、何らかのトラブルに巻き込まれてしまったとしても、派遣会社に相談することができるので、安心して対応をまかせることができます。

また、介護職の場合、自分が抜けたあとの利用者や同僚のことが心配で、なかなか辞められないといったケースも目立ちます。しかし、介護派遣ならすぐに別の人が派遣がされてくるので、その点でも気が楽になるでしょう。

(3)介護派遣のデメリット

もちろん、介護派遣にもデメリットがまったくないわけではありません。

メリットとくらべてみたうえで、どちらが自分に向いている働き方かを考えてみましょう。

安定して長く働きにくい

介護派遣では、基本的に短期間でさまざまな職場を渡り歩くことになります。

気軽に働くことができ、スキルアップできるという点ではメリットといえますが、できるだけ同じ職場で安定して働きたいという人にとってはデメリットになるでしょう。

そのような人は、派遣先で働きぶりをアピールして契約を更新してもらうか、あるいは紹介予定派遣で最初から正社員を目指すのもひとつの方法となります。

ボーナスや昇給が見込めない

派遣会社では、昇給やボーナスを出してくれるところはあまりありません。その点を期待している人にとってはデメリットとなるでしょう。

ただし、これらについては正社員として働く場合でも、あまり多くの額を期待できないというのが介護業界の実情です。

したがって、介護派遣での高い時給が、正社員のボーナスや昇給とくらべてどれぐらいの好条件となるのかを、よく計算してくらべてみる必要があるでしょう。

(4)派遣会社を選ぶポイントとは

介護派遣で働くためには、まず派遣会社に登録する必要があります。

そのさいには、以下にあげるようなポイントに気をつけて選ぶようにしましょう。

厚生労働省から認可を受けている

介護派遣については、派遣会社を運営するには厚生労働省から以下のような許可を得ている必要があります。

  • 登録型派遣:労働者派遣事業
  • 紹介予定派遣:有料職業紹介事業

これらの認可を受けている場合は、派遣会社のパンフレットや名刺などに許可番号が記載されています。また、社内に許可証が掲示されていることもあるので、確認しておきましょう。

介護を専門にあつかっている

派遣会社は数多くありますが、そのなかでも特に介護を専門としているところを選ぶようにしましょう。

そのような派遣会社は介護業界に顔が広いので、無資格や未経験でもはたらくことができる職場を見つけてくれます。

また、キャリアアップのための勉強や資格取得をサポートする制度を用意しているところもあるので、ぜひ利用しましょう。

コーディネーターがすぐれている

介護派遣では、担当のコーディネーターがついて仕事先を探してくれます。

コーディネーターが業界に通じていたり、関連の資格を持っていたりすると、より幅広く行き届いた対応を期待することができます。分からないことがあれば積極的に質問をして、そうした専門知識を持っているかどうかをチェックしておくとよいでしょう。

また、一般的な社会人としての態度も重要です。あまりに非常識な対応をしていると、それがもとで派遣先との関係もうまくいかないケースもあるからです。

(5)介護派遣に向いているのはどんな人か

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/403286

それでは、具体的にどのような人が介護派遣に向いている、あるいは反対に向いていないのでしょうか。

それぞれ条件に当てはまるかどうかを、チェックしてみましょう。

介護派遣に向いている人

介護派遣に向いている人には、以下のような特徴があります。

  • 求職に手間や時間をかけたくない
  • 仕事とプライベートを両立したい
  • できるだけ高い時給で働きたい
  • キャリアアップを目指している

介護派遣では、希望した条件に合わせて派遣会社が仕事先を見つけてくれるので、求職活動などを行う必要はいっさいありません。

シフトなどの条件も細かく指定できるので、子育てや介護など、自分の生活に合わせて働き方を選ぶこともできます。また、職場でのわずらわしい人間関係に悩まされることもないので、仕事とプライベートをきっちり分けておきたい人におすすめです。

給料も一般的な介護職の平均時給を上回り、さまざまな職場を渡り歩くことで自然とスキルも身についていくので、キャリアアップを目指す人にもおすすめです。

介護派遣に向いていない人

一方、介護派遣が向いていない人には以下のような特徴があげられます。

  • 正社員になりたい
  • ボーナスをもらいたい
  • 福利厚生を重視している
  • 新しい環境に慣れるのが苦手

多くの派遣会社ではボーナスの支給がなく、また福利厚生も一般的な介護施設や事業所とくらべて充実しているとはいえません。

その点を重視している人は、正社員を選んだほうがよいでしょう。介護派遣を利用するにしても、紹介型派遣で正社員になることを見込んで働くのがおすすめです。

また、介護派遣では短期間で新しい職場に移るため、新しい環境に慣れることが苦手な人にもあまり向いていません。

(6)介護派遣とパート・アルバイトの違いは何か

介護派遣と同じように、パートやアルバイトでもある程度シフトなどを自由に選ぶことができます。

ただし、これらはあくまで介護施設や事業所に直接雇用されているという点で大きな違いがあります。そのため、シフト変更や残業をたのまれることもあり、介護派遣ほど柔軟な働き方をすることはできません。

一方で、職場としてはパートやアルバイトも職員として見ているので、その養成のために研修や勉強会などを行ったり、ボーナスを支給したりするところもあります。これとくらべると、介護派遣の場合はあくまでサポート役として、はじめから即戦力のスキルをもとめられている点に大きな違いがあります。

パートやアルバイトは正社員の契約を持ちかけられることもあるので、できるだけ同じ職場で長く働きたいと考えている人には、そちらのほうが向いているといえるでしょう。

(7)介護派遣で働くときに必要な資格とは

介護派遣では即戦力としての高いスキルを求められるので、できるだけ介護職に関わる資格を持っていたほうがより有利になり、働き方の幅も広がっていきます。

なかでも、介護職として重要となるのが以下の5つの資格です。

1.介護職員初任者研修

介護職の基礎的な知識やスキルを身につけることができます。スクールに通って試験を受けることで資格を得られます。最短1ヶ月からでも取得できるので、ぜひ持っておきましょう。

2.介護職員実務者研修

医療的ケアやたん吸引などの実務を行うことができる資格です。働きながら介護福祉士になるには必須なので、目指す人は取得しておきましょう。

3.介護福祉士

介護職では、唯一となる国家試験による資格です。福祉系高校や養成施設に通うことで取得できるようになります。働きながら取得する場合には、3年以上の実務経験と介護職員実務者研修の資格も必要となります。

4.ケアマネージャー

介護サービスを利用するさいに必要な、ケアプランを作成することができる資格です。利用者にもっとも適した介護サービスを提案し、その希望などをサービス提供者側に伝えたりする仕事です。

5.介護事務

介護保険や経理についての知識を身につけられます。さまざまな民間団体で取得することができます。

派遣会社によっては、このような資格取得のためのサポート体制がととのっているところもあるので、ぜひ活用してみてください。

(8)介護派遣は無資格でもできるのか

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1051832

介護派遣ではたとえ資格を持っていなくても、その条件に合った仕事先を派遣会社が探してくれます。

その仕事内容は、たとえば食事の準備や、衣類の洗濯、部屋の清掃、片付けなどといった、介助補助がそれにあたります。

また、短期間の研修を行えば、ベッドメイキングや配膳時の指導、さらに実務経験を積んでいくことで、認知症患者の見守りや話し相手などといった仕事も行えるようになります。

一方で、食事や入浴、排泄の介助というように、利用者の体に直接触れるような身体介助については、資格がないと行うことができません。

(9)介護派遣を始めるには

介護派遣で働くには、まず派遣会社に登録してから仕事を紹介してもらうところからはじめることとなります。

その流れは派遣会社によっても異なりますが、おもに以下のとおりとなります。

1.登録会を予約する

公式サイトや電話で登録会参加に申込をします。

2.派遣会社に登録する

登録会の面談で、履歴や資格、条件などのヒアリングを行います。ここでしっかり希望を伝えておきましょう。条件が合えば、この時点で仕事先を紹介されることもあります。

3.仕事を紹介される

希望にそった仕事先が見つかると、メールや電話で報告があります。その内容に納得すれば、契約を行います。実際に働く前に、見学を行うことができる場合もあります。

4.仕事をはじめる

派遣先で、契約内容にそって仕事を行います。派遣会社によっては、そのための基礎的な研修を行うところもあります。契約期間が終わると、更新するかどうかが決められ、更新されない場合は次の仕事先の紹介を待ちます。

なお、このように介護派遣で仕事を行いながら、一方で正社員の求人を探すこともできます。介護派遣は、その間の収入を確保する手段としてもとても役立ちます。

(10)今必要とされている介護派遣で自分に合った働き方をしよう

介護業界は現在、慢性的な人手不足の状態にあります。この先、超高齢化をむかえるにあたって、その状態はより深刻なものとなっていくでしょう。

そんななか、正社員の穴埋めやサポート的な役割として、柔軟な雇用をできる介護派遣の需要は、ますます高まっていくことが考えられます。

一方で、働く側にとっても、より自分自身のライフスタイルに合った条件を選ぶことができ、さらに時給面でも高い時給と、メリットの多い働き方となっています。

介護派遣は、未経験や無資格からでもはじめやすいので、介護職を目指している人はぜひ選択肢のひとつとして考えてみることをおすすめします。

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