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ベランダに設置する手すりを選ぶポイント|商品例や費用、物干し活用法

介護用品
ベランダに手すりを設置すると、転落をふせぐだけではなく、防犯やプライバシー保護などさまざまな面でも役に立ちます。しかし、手すりには材質や形状によってさまざまな種類があります。ここでは、その選び方のポイントについて、また設置にかかる費用や時間、メンテナンスの仕方なども解説します。
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(1)ベランダに手すりを設置する意味とは


出典:https://www.photo-ac.com/

ベランダの手すりは、基本的には転落をふせぐためにあるものです。しかし、それ以外の場面でもさまざまに役立ってくれます。

防犯対策

ベランダの手すりは防犯対策になります。ベランダは人目につきにくく、身をひそめやすいので、空き巣犯がもっとも侵入しやすい場所のひとつとなっています。そこに高い手すりがあれば、それだけで心理的なハードルが高くなります。つかまれないように忍び返しを取り付けておけば、より効果的でしょう。

プライバシーを守る

ベランダの手すりは、プライバシーも守ってくれます。特に、住宅が通りに面していたり、窓が向かいと向き合っていたりすると、何かと視線が気になるものです。それをさえぎってくれる手すりがあれば、かなり気分も変わるでしょう。

また、ベランダというのは家の外から目につきやすい場所です。そこにアクセントとなる手すりがあると、デザイン上でもかなりイメージが異なります。

ベランダに手すりを設置するときには、このような点を総合的に考えておく必要があるでしょう。

(2)ベランダに設置する手すりを選ぶ際のポイント① 材質を選ぶ

ベランダに手すりを取り付けるさいには、まず材質から確認しておきましょう。
材質には大きく分けて3種類あり、それぞれ以下のような特徴があります。

アルミ製

アルミ製の手すりは、軽さと加工のしやすさが最大のメリットです。そのため、格子からパネルまで、さまざまなタイプの手すりに利用されています。
雨風にさらされても劣化しにくいので、ベランダのような屋外の設置には特に向いています。ラインもきれいに出やすいので、デザイン的にはシャープなイメージをあたえます。

木製

木製の手すりのよさは、その見た目の美しさです。
自然のやわらかいイメージで、和風から洋風の住宅まで広くなじみます。実際に手で触れたときの温かみや心地よさなども、金属製にはないものがあります。
ただし、とても劣化しやすいので、塗装などのメンテナンスは欠かせません。環境にもやさしいので、エコロジーに関心がある人にもおすすめの素材です。

アイアン・スチール製

アイアン・スチール製の手すりは、頑丈さが特長です。
ある程度細くしても強度を保てるので、通気性のよい手すりに向いています。特にスチールは加工しやすく、凝ったデザインにも対応できます。
ただし、傷つくとサビやすく強度も落ちるので、メンテナンスにはある程度気をつけなければいけません。
デザイン的には、アイアン製は黒々として重厚感があり、スチール製は白系統のカラーによく調和します。それ以外の色でも、塗料で焼き付けることができます。

(3)ベランダに設置する手すりを選ぶ際のポイント② 形状を選ぶ

布団を干す図 出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/526376

次に確認しておきたいのが、ベランダに設置する手すりの形状です。
タイプは大きく分けて3種類あり、それぞれ以下のような特徴があります。

格子タイプ

格子タイプは、板状や棒状の手すりを等間隔にならべたものです。格子は縦組み、横組み、あるいは縦と横を重ねて井桁状にしたものなどがあります。
隙間を広く取れるので、風通しがよく開放感も得られます。
ただし、あまり幅が広いと外からも見やすくなるので気をつけましょう。また、小さな子供がいると転落のリスクも高まります。
太い格子や、斜めにかたむいたルーバー状の格子であれば、このようなデメリットも解消されます。

壁タイプ

ベランダを囲った壁に、笠木やトップレールを取り付けたタイプの手すりです。
壁になった部分は完全に視界がふさがれるので、外から見えることはありません。プライベートを重視する人には、このタイプが向いているでしょう。開放感を出したい場合は、半透明のパネルを用いることもあります。
ただし、風通しはどうしても悪くなり、布団なども干しにくくなります。
デザイン的には、外壁と統一してシンプルになるのも特徴です。

複合タイプ

ある程度までの高さの壁に、格子タイプの手すりを設置するタイプです。
2つのタイプを組み合わせることで、通気性や開放性を保ったまま、プライバシーや安全にも配慮できます。
壁の一部を変形させるなどして、デザイン的な幅を広げることもできます。

(4)ベランダに設置できる手すりの商品例

実際にベランダに設置できる手すりには、材質ごとに以下のような商品があります。
選ぶときの参考にしてみてください。

YKK AP「ハンドレールII」

シンプルなアルミ手すりで、どのような住宅のベランダにも合います。
縦格子の格子タイプや、トップレールのみの壁タイプ、中腰の壁に横格子を取り付けた複合タイプなどがあります。
ほかにも、壁の一部を下げた「掘込みタイプ」、穴を開けた「中抜きタイプ」があります。
カラーは、ブラウン、カームブラック、プラチナステン、ピュアシルバー、ホワイトの5色から選べます。

LIXIL「モダンパネル ナチュラルスタイル」

木製の自然らしさを取り入れたいときに、おすすめの手すりです。
基本は幅広の横格子で、木目の表情豊かな「ゆらぎ横面材」や、やわらかいふくらみの「ゆみなり横面材」などを選べます。
ほかにも、視線をさえぎりつつ風や光をよく通す「横格子ルーバー」、笠木と縦格子が一体のシンプルな「縦格子一体タイプ」、細い横格子が美しい「20×30格子」など、さまざまなタイプがあります。

ケーアイ工業「スチール手すり」

スチールならではの、スリムな格子タイプの手すりです。
加工しやすい材質なので、オーダーに合わせてさまざまなデザインに対応することができます。
デザイン住宅などで、おしゃれな手すりを取りつけたいときにおすすめです。
カラーには、シンプルなホワイトや、焼付け塗装のブラックなどがあります。

(5)ベランダに手すりを設置する際の費用はどのくらいか

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/802317

ベランダに手すりを設置するさいには、それぞれ以下のような費用がかかります。
見積もりのさいの参考にしてください。

手すり

本体価格は、素材によって大きく異なります。
3メートル程度の長さであれば、樹脂コーティングのアルミ製が2〜5万円、天然木が4〜8万円、ステンレスが約5〜10万円が相場です。
さらに、ガラス張りなどになると5〜15万円と高価になります。

工賃

工賃は、だいたい3〜5万円が相場です。基本的に、風通しのよいタイプほど工賃は高めになります。
すでにある手すりと交換する場合は、取り外しなどの作業も増えるので7〜12万円、またガラス張りの手すりでは壁を壊す必要があるので、10〜20万円と高くなります。
これにくわえ、塗装するなら8〜15万円、足場設置が必要であれば10〜15万円ほどかかります。

諸経費

ほかにも、運搬費5,000〜1万円、廃材処分費2〜3万円、などの諸経費がかかることもあります。
運搬費は、手すりが重いほど高くなります。

(6)ベランダに設置する手すりに、介護保険住宅改修は適用されるか

介護保険住宅改修では、手すりの設置のように、介護目的のリフォームに費用の9割が支給されます。ただし、この制度はあくまで要介護者が自立した生活を送るためのものです。

そのため、適用されるのは以下のような場所にかぎられます。

  • 移動をサポートする手すり…玄関、廊下、階段、など
  • 動作をサポートする手すり…寝室、浴室、トイレ、など

ベランダの手すりはあくまで転落をふせぐことが目的なので、対象外となります。

一方、ベランダと部屋の段差を解消するためのスロープ設置などは、移動を助けるためのリフォームなので、介護保険住宅改修を適用することができます。

(7)ベランダでの手すり設置にはどれほどの時間がかかるか

ベランダに手すりを設置する工事には、だいたい3日前後の時間がかかります。

もちろん、設置する手すりの種類やサイズ、また工事内容によってもこの時間は大きく変わってきます。

基本的に、日数がかかればかかるほど作業員の人件費も高くなり、費用がかさみます。予算を見積もりするさいには、その点もよく業者に相談しておきましょう。

(8)ベランダに設置された手すりを利用した物干し竿とは

洗濯物を干す図 出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2413584

ベランダに手すりを設置したら、そこに物干し竿を取り付けるのもおすすめです。

物干し竿はトップレールや格子に固定すればよいので、足場を取る必要もなくスペースがすっきりします。取り付け箇所が多いので、通常の物干し竿より安定しているのもメリットです。

それでいて、上下や前後に複数の物干し竿をかけられるので、一度にたくさんの洗濯物を干すこともできます。

高さを調節できるタイプでは、使用する人の身長に合わせられるのも便利です。ベランダより高くしておけば、日差しや風通しもしっかり確保できます。逆に、人に見られたくない下着を干す場合や、物干し竿を使用しない場合などは、手すりより低くして目立たないようにすることもできます。

(9)ベランダに設置した手すりを掃除するには?

ベランダの手すりは、つねに風雨や排気ガスにさらされています。
汚れを放置しておくと材質の劣化にもつながるので、定期的に掃除しておきましょう。

そのとき気をつけたいのが、いきなり乾拭きをしないということ。ベランダの手すりには砂ぼこりも多く付着するので、傷つけてしまうことがあるからです。

掃除は、まずあらかじめ水で濡らしてからはじめましょう。一階ならホースでかけても問題ありませんが、二階以上は迷惑にならないように、霧吹きやペットボトルブラシなどを利用してください。雨が降ったあとなら、濡らす手間もはぶけ、サビをふせぐという意味合いでもよいタイミングになります。

水で濡らしたら、雑巾やブラシで汚れをこすり取りましょう。格子の細い部分には、細いデッキブラシや使い古しの歯ブラシが便利です。サビの原因にもなるので、濡れたままにせずかならずしっかり乾拭きしてください。

汚れがしつこい場合は、重曹やセスキ炭酸ソーダを溶かした水だとよく取れます。洗い流してから5分ほど置いて、やはり残らないようにしっかり拭き取ってください。

酸性の洗剤は金属がサビてしまうので、避けたほうがよいです。鳥のフンが取れにくいときは、クエン酸を利用するとよいでしょう。腐食しやすい木製の手すりには、中性洗剤を薄めたものがおすすめです。

(10)用途に合わせて手すりを選ぼう

ベランダの手すりには、さまざまな役割があります。防犯やプライバシー保護などの実用面はもちろん、デザイン上でもちょっとしたアクセントとなって、住宅のイメージをがらりと変えてくれます。

だからこそ、どのような手すりを設置するかはとても重要な選択になります。手すりの種類には、材質と形状によっていくつもの組み合わせがあり、それぞれに使い勝手や費用なども異なってきます。

いったい、自分はどのような形でベランダを使いたいのか。それをよくイメージしたうえで、もっとも合った素敵な手すりを選んでみてください。

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