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認知症対応通所介護とは | 特徴やメリット、サービス内容など

施設サービス
認知症対応通所介護は、認知症の方に特化した通所介護サービスです。要介護1以上で、認知症の診断のあった人が利用できます。一般的な通所介護サービス(デイサービス)よりも定員が少なく、ゆったりと過ごせるようなサービスです。
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(1)認知症対応通所介護とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2142844
 

認知症対応通所介護とは、通所介護サービスの中で、「認知症」の方が利用でき、認知機能を維持・向上を目指すサービスです。

認知症対応通所介護のサービスのポイントは下記の4点です。

  1. 認知症により介護が必要と自治体が認定した場合(介護認定が要介護1以上である場合)に受けられるサービス
  2. 認知機能のレベルに応じ、できるだけ自宅で自立した生活ができるようになっていただくための、生活機能や機能向上を目指すサービス
  3.  認知症利用者の、社会的孤立感を解消するサービス
  4.  介護者である家族の身体的・精神的負担の軽減を図るサービス  

送迎から食事・入浴・機能改善を目的としたレクリエーションなどを通して、認知症の方に安心して過ごせる場所とサービスを提供します。  

通所介護なので、あくまでも自宅での生活を中心に、日中の時間を上記のサービスで改善または負担の軽減を目的としたものといえます。

(2)認知症対応通所介護の特徴

認知症対応通所介護の特徴は、

  1. 利用者定員が少ない
  2. 人員配置の割合が高く、手厚いケアを受けられる
  3. 認知症の方に適切なケアを提供できる
  4. 地域密着型サービスである

などが挙げられます。

認知症対応通所介護では利用者定員は12名以下となっており、通常のデイサービスよりも少なくなっています。そのため、顔なじみの方やスタッフとの信頼関係を構築しやすく、コミュニケーションを図りやすいというメリットがあります。

多くの利用者のいらっしゃるざわざわした空間は、認知症の方にとって混乱を生じることもあります。そのため、ゆったりと安心して過ごしていただけるように利用者定員を定めています。

介護保険では、そのサービスの種類によって主体となる母体(指導や任命権者)が異なる場合があります。  

認知症対応通所介護事業は、地域密着型(市町村による指定)サービスに分類されます。 地域密着サービスの詳しい説明については、以下のリンクを参考にしてください。

地域密着型サービスとは | 介護度別受けられる12種類と利用の流れ

認知症対応通所介護サービスの対象者は以下のとおりです。

  • 原則65歳以上(特定の疾病を持つ要介護認定の方であれば40歳から利用可能)
  • 要介護の認定を受けている(要支援の認定を受けられた方は、介護予防認知症対応型通所介護サービスの対象です)
  • 地域密着型サービスの事業者と同じ市町村に住民票を有している

(3)認知症対応通所介護のメリット

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1635021

認知症通所介護を利用するメリットとは以下の通りです。

  1.  認知症の方への生活サポート体制が整っている
  2. 手厚いサポートが受けられる
  3. 社会的孤立を防ぐことができる
  4. 心身機能の維持・改善が期待できる
  5. 個別のレベルに応じたレクリエーションが受けられる
  6. 認知症の改善に悪化予防に特化したレクリエーションが受けられる

当然のことながら、認知症対応通所介護のスタッフは認知症についての理解や知識があります。

一般の介護施設では、認知症について対応ノウハウを身につけていないスタッフがいる場合もあります。不適切な対応は認知症症状を悪化させ、周辺症状の発生を引き起こす可能性がありえます。

地域密着型サービスであるメリットとして、少人数制であるため顔なじみの存在がいる、ケアをしてくれるなど認知症の方が安心してケアを受けられることが最大のメリットでしょう。

(4)認知症対通所介護にて提供されるサービス  

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/3859

認知症対応通所介護サービスは一般の通所介護と大きな違いはありません。

  • 送迎
  • 食事提供
  • 入浴
  • リハビリテーション
  • レクリエーション  

上記が、サービス内容の主な取り組みとなります。

大きな違いは、利用者の認知機能レベルに対応し、本人にとって居心地の良い空間で過ごしていただくことを目的としている点でしょう。

認知症の方は、その認知機能がどのように、どの程度低下しているかによって対応を柔軟に変化させ対応することが最も重要です。  

一般の通所介護とサービスは同じ様に見えますが、実際は大きな違いがあります。認知症の方に出来ないことや混乱することをしてもらった場合、本人は不安や・居心地の悪さ・不快感・自尊心の低下をもたらし、更に認知機能の低下や、周辺症状の発生・悪化を引き起こしかねないからです。

認知症対応通所介護のスタッフは、認知症に対する深い知識と経験があります。その方に適したご説明や誘導方法を熟知しているため、在宅では感じられない安心感をご提供することができます。

さらなる認知症の進行や周辺症状の発生リスクをおさえ長く自宅での生活を可能とするサポートを受けられるでしょう。

(5)認知症対応通所介護の利用条件

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/781934

認知症対応通所介護サービスの利用にあたっては、いくつかの条件があります。

  1.  認知症により介護が必要と自治体が認定した場合(要介護認定が要介護1以上であること)
  2.  地域密着型サービスであるため、お住まいの市区町村の事業所が行っているサービスであること
  3.  医師による認知症の診断を受けていること

などです。

ただし、隣接自治体と連携が図れている場合や、認知症の診断がない場合でも他の手段がある場合がありますので、地域の相談窓口である地域包括支援センターのケアマネージャーなどにご相談されると良いでしょう。

(6)認知症対応通所介護の3つの種類

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1895768

認知症対応通所介護施設は3つの形式があります。

単独型

特別養護老人ホームや病院などに併設されていないものです。民家などを利用している場合もあります。

併設型

社会福祉施設(特別養護老人ホームや医療施設)に併設されているものです。

共用型

グループホームなど地域密着型老人福祉施設の食堂や居間を共同利用するタイプで、ご入居されている方々とご一緒にサービスを受けます。

いずれの場合も、ご利用される認知症の方に最もあう施設を見学・体験しご本人が最も安心できる施設を探してみましょう。

(7)認知症対応通所介護と通常の通所介護(デイサービス)との違いは?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/403286

認知症対応通所介護と通常の通所介護とは大きな違いがあります。

ここまで、認知症対応通所介護の特徴・メリットなどを述べてきました。 大まかに考えて、通所サービスとしてのサービス内容に大きな違いは無いと思って良いでしょう。

しかし、最も大きな違いは(4)でも記載の通り、認知症という疾患を熟知したスタッフが少人数で尊厳を大切にし、機能回復や維持、在宅生活への援助を行ってくれることでしょう。

一般の方には、なかなかご理解いただけないかもしれませんが、認知症の方はそれぞれ悩みを抱えて、不安と混乱の中で生きていらっしゃいます。

そのケアには、ご利用者様の生き方、これまでの人生、尊厳、性格など深く理解することが求められるのです。そのための学習や経験を積んだスタッフに身の回りのことをお願いできることは、最大のメリットでしょう。

(8)認知症対応通所介護の利用方法

まずはサービス利用の手順について知りましょう。

要介護認定の手順: 市区町村への申請 要介護認定を受けるには、まず自身の居住する市区町村へ申請を行います。 申請窓口は各役所に設置されており、介護保険課などが担当です。

窓口が分からない場合には、総合案内などで認知症対応通所介護利用のために「要介護認定の申請に来た」と伝えましょう。該当する窓口を案内してもらえます。

これらの手続きを経て、ケアマネージャーとよく相談しご利用者に最も適したサービスや施設を見学等し、決めてください。 施設側との利用契約が完了すれば、サービスが開始されます。

出典:安心介護

(9)(施設スタッフ向け)認知症対応通所介護の人員基準は

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/348257

認知症対応通所介護を提供する場合の人員基準は単独型・併設型・共用型によって異なります

単独型・併設型

  • 専従の看護職員または介護職員が二人以上必要(1人+サービス提供時間に応じて1以上配置)
  • 生活相談員一人(サービス提供時間に応じて1以上)
  • 機能訓練指導員 一人以上
  • 管理者は、厚生労働大臣の定める研修を終了している者が常勤専従であること

共用型

  • 各事業ごとに規定する従業者の員数を満たすために必要な数以上
  • 管理者は、厚生労働大臣が定める研修を終了している者が常勤専従であること

などの基準があります。これらは、認知症者に対する適切なサービスを提供するにあたり、必要最低限とされている基準です。

このため、他の介護施設よりも手厚いケアが求められるのです。

(10)専門性や手厚さなど、様々なメリットを持つ認知症対応型介護の利用を検討してみては

認知症の方の介護は、どうしてもコミュニケーションをとることが大変だと感じてしまう場面があります。そのため、家族だけで介護を行うことは時に大変で疲れてしまうでしょう。

認知症の方の介護について、お医者様監修のもと取り上げた記事はこちら

【保存版】認知症の介護のポイント│対応方法や介護疲れ防止策

認知症対応型介護サービスは、認知症の方のケアに特化したサービスです。

そのため、一般の介護施設よりも専門性を持ったサービスといえます。要介護1以上で、認知症の方がご家族にいらっしゃる方は、認知症対応型介護サービスについて利用を検討してみてはいかがでしょうか。

介護保険サービスを利用することによって、介護をする家族にも心の余裕ができ、前向きな介護生活を送ることにつながるでしょう。

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