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夜間対応型訪問介護とは|費用や利用条件、人員基準まで解説

地域密着型サービス
夜間対応型訪問介護という介護サービスをご存じでしょうか。介護が必要なのは日中だけではないことから、24時間安心して介護が受けられるように作られたものです。本記事では、夜間対応型訪問介護について、具体的なサービス内容や利用条件、費用の目安や人員条件などを、詳しく説明していきます。
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(1)夜間対応型訪問介護とは


出典:https://www.photo-ac.com/

夜間対応型訪問介護は聞きなれない言葉かもしれませんが、平成18年に創設された介護保険で受けることができるサービスの一つです。訪問介護の基本的な活動時間は午前8時から午後6時までとなっておりそれ以外は時間外となります。この時間外だった夜間帯にヘルパーが訪問するサービスになります。

夜間対応型訪問介護のサービスには、2種類あります。

定期巡回型訪問サービス

定期的に訪問します。夜間とは18時から朝の8時までの時間になり、事業所により設定時間は異なります。

随時対応型サービス

急な体調不良や転倒など、利用者からの依頼があった時に随時訪問になります。

(2)夜間対応型訪問介護にて受けることができるサービス内容

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/650678

サービス内容は「定期巡回型」と「随時対応型」で異なります。「随時対応型」には「オペレーションセンターサービス」がセットで利用でき、次のような内容になります。

定期巡回型サービス

決められた時間に訪問して夜間の身体介護を行います。
身体介護:水分補給や着替え・移動・排泄などの介助や、体位変換・オムツ交換など

随時対応型サービス

ケアコール端末を設置した利用者から連絡があれば、その都度訪問して身体介護を行います。身体介護の内容は、定期巡回型と同じです。

オペレーションセンターサービス

利用者から緊急の連絡が入った場合、状況をオペレーターが判断し、ヘルパーを派遣したり救急車を要請したりするサービスです。

(3)夜間対応型訪問介護の利用条件

訪問介護の利用対象者は、要支援1から要介護5までですが、夜間対応型訪問介護の利用対象者は要介護1から要介護5までとなっています。要支援1.2の方は、また自立認定の方はサービスを受けることができません。

また地域密着型サービスになるため、どこの事業所でもサービスを受けることができるわけではなく、基本的に実際に住んでいる市町村内の事業所を利用することになります。住んでいる地域外の事業所のサービスは受けることができません。

その他、グループホームや有料老人ホームなどに入所していないことや、小規模多機能型居宅介護やショートステイを利用している途中ではないことが利用条件となります。

また「ケアコール端末」を設置することが利用条件です。ケアコール端末とは、ボタンを押すだけでオペレーターに繋がるものですが、特別な機器ではなくても事業所に通報できるシステムであればよいとされています。

(4)夜間対応型訪問介護サービスの利用料金はどれくらい?

利用する際の料金は、他の介護保険サービスと同じく1割負担となります。利用する地域や事業所がオペレーションセンターを設置しているか、設置していないかでも料金が異なります。所得が多い人は2割、3割負担になる場合もあるため、以下の料金表はあくまで目安として確認しておきましょう。

オペレーションセンターを設置している事業所における費用目安(※介護保険利用で1割負担の場合)

基本料金 基本料金 1か月ごとに1,009円
定期巡回 1回ごとに378円
随時対応

ヘルパー利用が1人の場合:576円

ヘルパー利用が2人の場合:775円

24時間通報対応加算 1回ごとに2,742円

オペレーションセンターを設置していない事業所における費用目安

基本料金 1か月ごとに2,742円

(5)夜間対応型訪問介護の利用をする際の流れ

利用を検討している場合の利用の流れについて説明していきます。まず他の介護サービスと同じように、ケアマネージャーに利用したい旨を相談しましょう。ケアマネージャーは、地域で利用できる夜間対応型訪問介護を行っている事業所で受け入れが可能なところを探してくれます。また介護給付の支給限度額内でサービスを受けられるよう、ケアプランを作成します。

事業所の面接相談員による訪問があり、利用者の状態や必要な情報の聞き取りが行われ、契約となります。その後ボタンを押せば通報できるケアコール端末を利用者の家に設置すれば、提供開始になります。

(6)夜間対応型訪問介護を利用すると便利な点

夜間対応型訪問介護を利用するメリットは、やはりなんといっても安心して1日が暮らせるということではないでしょうか。寝たきりの方であれば、夜間でも体位変換やオムツ替えは必要です。また寝たきりではなくても、夜間排泄の介助が必要な方もおられるでしょう。夏場などは脱水を防ぐためにも、水分補給が必要です。介護度が高い利用者を家族の方だけで対応するのは、負担も大きいため負担軽減になります。

また近くに家族がおらず、独居で生活する方も増えてきました。元気な間は良いですが、介護必要になった時、不安になってしまうかもしれません。しかし24時間介護を受けることができれば、独居でも安心です。持病があって状態が悪くなっても、また転倒してしまうなどの緊急時でも通報すれば、ヘルパーが来てくれたり救急車を呼んでくれたりするため、心強いのではないでしょうか。

(7)夜間対応型訪問介護を利用する際の注意点

逆に利用するにあたってのデメリットや注意点として挙げられるのは、サービスを提供している事業者が少ないということや、訪問介護とは違い受けられないサービスがあることなどになります。

夜間対応型訪問介護を行っている事業所は、平成28年全国でみても182事業所に留まっています。訪問介護事業所は平成26年で3万件超えとなっており、訪問介護事業所と比べるとその少なさがわかります。

また訪問介護であれば夜間に生活援助を受けることができますが、夜間対応型訪問介護では受けることができません。要支援の方も受けることができません。また1回ずつの利用に対して料金が発生するため、高額になる場合があります。

(8)夜間対応型訪問介護と定期巡回との違いは?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2284971

夜間対応型訪問介護似た言葉のサービスに、定期巡回・随時対応型訪問介護看護があります。 定期巡回・随時対応型訪問介護看護は平成24年に創設されましたが、平成28年で事業者数は633件となっており夜間対応型訪問介護を追い抜いています。

要支援の方が利用できないのは定期巡回・随時対応型訪問介護看も同じですが、2つの違いは次のようになります。

利用時間

夜間対応型訪問介護:18時から翌朝8時までの夜間帯のみ
定期巡回・随時対応型訪問介護看護:24時間

利用料金

夜間対応型訪問介護:1回ずつの計算
定期巡回・随時対応型訪問介護看護:1か月ごとの定額

生活援助ができるか

夜間対応型訪問介護:できない
定期巡回・随時対応型訪問介護看護:できる

訪問看護ができるか

夜間対応型訪問介護:できない
定期巡回・随時対応型訪問介護看護:できる

(9)夜間対応型訪問介護の人員基準は

夜間対応型訪問介護の事業所の人員基準は、次のようになります。

オペレーションセンターの人員

提供時間帯を通じて1人以上
配属可能資格:医師・保健師・看護師・准看護師・介護福祉士・社会福祉士
オペレーションセンターを配置しない場合は、訪問介護員が行う

訪問介護の人員

訪問介護員として必要な資格を有する者:介護福祉士・介護員養成研修修了者・介護職員初任者研修修了者
定期巡回型:適切なサービス提供ができる人員数
随時訪問型:提供時間を通じて1人以上

面接相談員

1人以上必要
オペレーターと同等の資格が必要
オペレーターや訪問介護員と兼務は可能

管理者

原則常勤専従 業務に支障が出なければ他の職種と兼務可能

(10)夜間対応型訪問介護の利用を検討してみては


出典:https://www.pakutaso.com/

夜間対応型訪問介護は、まだ介護を必要とする利用者に浸透していないサービスかもしれません。しかし、介護は1日必要なものです。寝返りが打てない、夜間もオムツの交換が必要など、介護度が高い利用者には、プロに介護を頼むのも良いのではないでしょうか。

介護は長く続きいつ終わるかわからないものです。介護している方が倒れてしまわないよう、また独居でも安心して生活ができるよう、サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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