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もみじマーク(高齢者マーク)は何歳からつける?表示義務や罰則等

介護用品
車の後ろに4色のクローバー模様のマーク「もみじマーク」をつけて走る車を見かけることが増えてきました。このマークは、ここ数年、交通事故がニュースとして取り上げられている“高齢ドライバー”であることを示すものです。本日はこの「もみじマーク」について、着用に関する法律・規定や着用するメリット、入手方法などに関して説明していきます。
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(1)もみじマークとは


出典:https://www.irasutoya.com/

運転者が高齢者であることを示す、公的なマーク

「もみじマーク」とは、高齢者が普通自動車を運転する際に車に取り付けるもので、1970年に道路交通法が改正されたことにより生まれました。

自動車免許を取得して間もない人が普通自動車を運転するときに、周囲への配慮を示すために車につける初心者マークについては認知度が高い一方、上のもみじマークに関しては知らない人も多いのではないでしょうか。

実はこのもみじマーク(※高齢者マークと呼ばれることもあります。)も、周囲の車への標識であることと、周囲の車の配慮を促す点では類似しているのです。

正式名称は「高齢運転者標識」

高齢ドライバーが周囲への配慮を示すマークである「もみじマーク」や「高齢者マーク」、「シルバーマーク」は、俗称(通称)なのです。道路交通法上で謳われている正式名称は、「高齢運転者標識」となっています。図柄から「もみじマーク」と呼ばれていますが、一般的には、正式名称を略した「高齢者マーク」と呼ばれています。

(2)もみじマークは何歳からつける?

先述したように、この「もみじマーク」は、高齢の運転者が周囲の車に運転者が高齢であることを示し、かつ周囲の車に配慮を促すマークなのですが、ではこの「高齢」とは、具体的に何歳を指すのでしょうか。

一般的に“高齢者“というと、WHO(世界保健機構)が定義した65歳以上を指します。実際、65歳というのが多くの社会制度にて「高齢」の定義として採用されていることからもそれがうかがえます。

しかし、道路交通法における高齢ドライバーに関しては、高齢か否かの基準は70歳です。

そのため、70歳になったのちにこのマークの使用を検討する、というのが正しい流れにはなります。

(3)もみじマーク(高齢者マーク)の装着は義務なのか

「もみじマーク」については、「高齢者になったら車に装着しなくてはいけない」という認識が一般的ですが、実際はどうなのでしょう。

道路交通法での装着の義務性については、以下の3つのポイントがあります。

75歳以上の運転者に義務を課す法令はある

道路交通法によると、

「七十五歳以上のものが高齢運転者標識を付けないで普通自動車を運転すること」

(道路交通法第71条の5第2項 より抜粋)

に対しては、2万円以下の罰金もしくは科料といった罰則が適用されます。

しかし、道路交通法附則第22条では、この義務規定は当分の間適用しないことが記されているため、現在(2019年6月時点)のところ上記の罰則は適用されません。

70歳以上+身体機能の低下

道路交通法によると装着対象者は、

『「加齢に伴つて生ずる身体の機能の低下が自動車の運転に影響を及ぼすおそれ」のある70歳以上の者』

(道路交通法第71条の5第3項 より抜粋)

と定められています。

逆に言えば、70歳以上であっても能力面で運転に不安要素を抱えていなければ、表示義務はない、ということです。

努力義務

もみじマークの表示については、「この標識をつけて普通自動車を運転するよう努めなければならない」と定められています。”努める”ということは、初心者マークのように必ず装着しなければいけない“義務”ではなく、“任意”なのです。

(4)もみじマーク(高齢者マーク)をつけた方がいい理由

もみじマークは任意なので、極端なケースではありますが、「やむなく運転をする必要があるものの、身体能力の面から運転に大きな不安を抱いている」という80歳の方でも、もみじマークを装着しないだけでは罰則も罰金も適用されません。

それでも、もみじマークを装着すべき理由、メリットは以下の理由により大きいといえるでしょう。

もみじマークを装着することで、周囲の配慮を促し事故のリスクが軽減される

道路交通法では、もみじマークをつけた車に対して無理な幅寄せや割込みなどをした車は違反として罰金や違反点数が付されます。

この罰則規定により、もみじマークを装着することで、周囲に相応の配慮を促すことができ、自身が運転する際に接触事故を起こしてしまう、というリスクが軽減されるのです。

同じく道路交通法では、危険行為に対して罰則があります。最近、話題のあおり運転なども行政処分の対象になるので、身を守ることができます。

さらに、周囲の車のみならず、周囲を歩行する通行人も配慮・注意を払う。

高齢者であることを示すことで、「安全」と「配慮」が得られるのです。

(5)もみじマーク(高齢者マーク)をつけなかったときの罰則は?

もみじマークの装着は、任意であり義務ではないので、装着しなくても違反には(現在のところ)なりません。では、「違反」でなければ、罰則や罰金もないのでしょうか。

もみじマークは、今までに道路開通法の何回かの改正を経て、対象年齢がかわっています。ここでは、その対象年齢の移り変わりとともに、罰則の有無についてみていきます。

75歳以上の装着は努力義務でスタート。罰則はなし。

高齢者が普通自動車を運転する際に車にマークを表示することになったのは、1997(平成9)年10月1日に交付された道路交通法の改正からになります。

この改正にあたっては、75歳以上のものが普通自動車を運転する際には、高齢運転者標識を付けることを努力義務として謳いました。努力義務なので装着しなくても“違反”にはならないので、“罰則”はありませんでした。

このときは今のマークと違って、初心者マークの形で色はオレンジと黄色でした。

2002(平成14)年に、対象年齢を75歳から70歳に引き下げる法改正がありましたが、ここでも努力義務のままでした。

75歳以上は義務化、罰則は事実上なし

2007(平成19)年、道路交通法の改正案では75歳以上のものが高齢運転者標識を付けないで普通自動車を運転することを禁じる規定がありました。

この規定に違反した場合は、“高齢運転者標識表示義務違反“に問われ、2万円以下の罰金又は科料に処せられる可能性があり、酒酔い・酒気帯び運転等でない場合は、4,000円の反則金の納付(いわゆる反則切符)が通告され、違反点数1点が付さるというものです。

しかし、国会の審議の中で、

  • 運転手が高齢者であることを示すことでかえって事件に巻き込まれるリスクがあること
  • 当時は重大な酒気帯び運転やひき逃げ事件が社会問題になっていたこと
  • 後期高齢者医療保険制度を審議していたこと

などから、2008(平成20)年の道路交通法の改正では、「罰則規定はあるものの、1年間は違反者に対して、指導にとどめる」という事実上罰則はなしという運用となりました。

2009(平成21)年にデザインは一新、罰則規定は見送り

道路交通法の改正で、「75歳以上の高齢運転者標識義務については、当面、適用しない」ということが正式に決まりました。これにより、年代を関係なくマークの表示は任意となりました。

また、これまで高齢者マークは、色合いから「落ち葉マーク」や、初心者がつける若葉マークに対して「枯葉マーク」とも言われていましたが、デザインを公募し、現在の4色のもみじマークに変更しました。

(6)もみじマーク(高齢者マーク)をつけた車に対する規則

もみじマークをつけた車が得られるメリットでお伝えしたとおり、もみじマークをつけた車に危険行為(強引な幅寄せや割込み)をすると罰則があります。

これは、もみじマークをつけた車に対して、周囲の車は保護する義務があるためです。これを違反して危険行為をすると、反則金と反則の点数が付されます。

①反則金

  • 大型車・中型車の場合は、7,000円
  • 普通車・二輪車の場合は、6,000円
  • 小型特殊車両の場合は、5,000円

②違反の点数

  • 1点

いずれも、高齢者が運転する車ではなく、「もみじマーク」を付けている車両に対してです。

このようにもみじマークを付けた車に危険行為を犯した車に対して罰則規定があることで、もみじマークには保護効果があります。

このことからも、もみじマークを付けることにはメリットがあるのでつけたほうが良いことがわかります。

(7)もみじマーク(高齢者マーク)は車のどこにつければよい?

「前方または後方から見やすい位置」との規定が存在する

周囲への配慮を示す効果がある「もみじマーク」ですが、実際に装着する際、その装着位置に関して規定はあるのでしょうか?

結論から言えば、地上からの高さなどの数値として細かい規定がなされています。

道路交通法では、地上0.4m以上1.2m以下のところに、前方または後方から見やすい位置」となっています。高さの単位を変えると、40センチ以上120センチ以下になります。

自動車のタイプにもよりますが、セダン車などの形では、ボンネットやトランクに貼っても見えずらいので、マグネット式であれば後方のブレーキランプとナンバーの間、吸盤タイプなら後方か前方の窓に貼るのと、相手から見やすくなります。

(8)もみじマーク(高齢者マーク)の取得方法

インターネットで購入可能

もみじマークは、オートバックスやイエローハットのようなカー用品専門店だけでなく、ホームセンターのカー用品コーナーでも買うことができます。また、ダイソーなどの100円均一のお店でも買うことができます。

さらに、近くにお店がない場合は、以下のようにインターネットでも買うことができます。

タイプは、車のボディに貼り付けるマグネットタイプと、窓ガラスにつける吸盤タイプがあります。

(9)もし運転に不安を感じたら「免許返納」もできる

  • 車は処分したので持っていない
  • 車はあるけど全然乗らない
  • 運転に不安がある

という人は、免許を更新しないという方法があります。しかし、「免許証がないと身分証明書がなくなってしまう」という人には、「免許返納(正式には「運転免許自主返納(運転免許の申請取り消し)」をお勧めします。

身分証明

免許返納するには、まず、お住いの警察署に手続きができる場所を確認します。基本的にはあなたの免許証を発行した免許センターで手続きができますが、地域によっては警察署などでできるところもあります。

免許を返納すると、「運転経歴証明書」をもらうことができます。これは公的な身分証明にもなります。

サービス

免許返納や運転経歴証明書の提示をすると、自治体や民間企業からいろいろなサービスを受けることができます。

自治体(一例です)

  • 市営バスや県営バスの割引券
  • タクシーの割引券
  • 帝国ホテルの食事代1割引き(東京都)
  • 三越伊勢丹、高島屋などで買い物した商品の無料配送(東京都)
  • イオンで買い物した商品を100円から300円で配送(東京都)など

民間サービス(一例です)

  • 福祉用具(補聴器や電動車いす)の割引
  • レジャー施設(温泉、テーマパーク、ホテル、美術館など)の割引
  • 信用金庫の定期預金の金利上乗せ

など、お住いの都道府県、市町村によって、いろいろなサービスが受けられます。ホームページなどでご確認してみてください。

免許返納に関する記事に関する、より詳しい記事はこちら

→『免許返納するとお得?運転経歴証明書でいろいろなサービスを受けよう

(10)もみじマーク(高齢者マーク)をつけて安全運転を心がけよう


出典:https://www.photo-ac.com/

近年、自動車は1家に1台、地方では成人1人に1台という所有率になっています。車は仕事に買い物、通院、旅行、趣味の集まりなどの際にとっても便利な乗り物です。特にバスや電車といった公共交通手段が整備されていない地域では車は必需品です。

しかし、年をとるとともに、判断力や身体機能が低下してしまうのはやむを得ないことです。

ですので、当然その低下を補う方法が必要になるのです。本記事で紹介した「もみじマーク」の着用は、そのための方法の一つなのです。

ぜひ、もみじマークを付けて、自身のみを守ること、周りに配慮を促すことのできる「もみじマーク」の着用を検討してみてはいかがでしょうか。また、ご家族や友人として、高齢運転者の方に、ぜひ着用を進めてみてください。

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