介護に関わるすべての人を応援します

DIYで大丈夫?階段手すりの高さや取り付け方法 | 介護保険適用で割引の可能性も!

介護用品
階段に手すりを取り付けることで、高齢者や障害者の移動が楽になり、転落事故などを防ぐことができるようになります。では、実際に取り付けるにはどのような方法があるのでしょうか。その選び方や費用、また介護保険適用となるケースなどについて解説します。
公開日
更新日

(1)階段の手すりの役割

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2252901

手すりには歩行や動作をサポートし、転倒をふせぐ役割があります。

特に階段は、つまずきや踏み外しなど、家庭内でも事故の起こりやすい場所です。高所から転落することで骨折や後遺症などの大きなダメージを負いやすく、打ちどころによっては死亡事故にもつながりかねません。

そのため2000年の建築基準法施行令改正では、1メートル以上の高さの階段にはすべて手すりを設置することが定められました。

高齢者や障がい者の方がいる家庭では、転倒事故のリスクもより高くなります。階段の手すりは、そのような人たちが自立して安全に暮らすために、大きな役割を果たしているといえるでしょう。

(2)階段の手すりの種類

階段用の手すりは、壁に取り付けるタイプが一般的です。表面の素材には、木やステンレス、アルミ、樹脂などが用いられています。

ほかにも、家庭環境によっては以下のような種類の手すりが用いられています。

階段がまっすぐではない

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1793620

階段が曲がっている、カーブしている、あるいは踊り場があるといった場合には、途中で角度を変えられるタイプの手すりを用います。また、複数の手すりをジョイントでつなぎ合わせることでも対応できます。

階段のまわりが暗い

夜間になると、照明などの関係で階段付近が暗くなる住宅もあります。このような環境では、手すりや階段の位置が分かりやすいように光るタイプのものがおすすめです。光り方によって、手すり全体が光るものや、足元を照らすものなどの種類があります。

取り付ける壁がない

オープン階段やらせん階段では、手すりを取り付けるための壁がない場合があります。このようなな場合、階段そのものに支柱を立てて取り付ける飾り手すりを用います。

(3)階段の手すりの高さ

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2531744

階段の手すりは、壁の両側に取り付けるのが基本です。どうしても片側しか用意できないときは、下りるときに利き手が来る側を優先して取り付けましょう。

一般的に手すりの位置は床から75〜80cmの高さが使いやすいとされています。階段の場合、踏面の端となる段鼻から75cmの高さに取り付けると、ちょうど踏面の真ん中で80cmぐらいの高さになります。

また、最初から最後までしっかりつかまっていられるように、階段の前後の床にも水平部分の手すりを取り付けておきましょう。長さは、階段から20cm以上あれば十分です。取り付けられる壁がない場合は、縦手すりを利用してください。

(4)階段の手すりを選ぶ際のポイント

階段の手すりは一度取り付けると、簡単に外すことができません。手すりを選ぶときには、あらかじめどのようなものがよいか、しっかり確認しておきましょう。

素材

階段の手すりは頻繁に触れるものなので、できるだけにぎり心地のよい素材を選んでください。

たとえば金属タイプのものは冬場に冷たく感じてしまいます。温かさがほしい場合は、木製や樹脂の素材を選ぶとよいでしょう。

また表面にディンプル加工ででこぼこがあると、よりにぎりやすく、手がすべるリスクを減らしてくれます。

高さ

おもに高齢者や障害者が手すりを使用する家庭では、その人の体格に合わせて高さを調節してください。

目安としては、太ももの付け根にある大腿骨大転子という出っ張りのあたりが、つかみやすい高さになります。腕が長い場合は、腕をまっすぐ下ろして、手首の親指側にある橈骨茎状突起という出っ張りに合わせてください。普段から壁に手をつく癖がある場合は、その手垢なども目印となります。

特に、高齢になると背中や脚が曲がって重心が後ろに下がると危険なので、より低めに調節したほうが安全です。

太さ

手すりの太さは、直径28〜35mmぐらいがにぎりやすいとされています。ただし、これも個人によって体格差があるので、かならずあらかじめ確認しておきましょう。

目安としては、ちょうど親指とほかの指が触れ合う程度がにぎりやすい太さです。また、円形タイプよりも楕円タイプのほうがつかむ面積が増える分、よりつかみやすくなる場合があります。

(5)階段の手すりを取り付ける費用

階段の手すりを取り付けるさいにかかる費用は、その種類や形状によっても大きく変わってきます。木製の手すりに用いるパーツは、以下のような価格帯となっています。

  • 手すり棒…3,000〜1万5,000円
  • ブランケット…600〜2,000円
  • ジョイント…500〜3,000円

一般的な家庭であれば、だいたい5,000〜4万円程度で取りそろえることができるでしょう。

取り付けを業者に依頼する場合は、工事費でさらに数万円ほどの費用がかかります。その場合は、パーツ代と合わせて階段の形状ごとに以下のとおりの価格帯となります。

  • ストレート階段…3万5,000〜7万円
  • L字型階段…4万5,000〜9万円
  • U字型階段…7万5,000〜10万円

L字型やU字型のように階段が曲がっていると、その分だけ取り付け箇所が長くなるので費用も高くなります。また、壁の強度が足りない場合は補強をするので、その分の費用もかかることになります。

なおオープン階段などに飾り手すりを取り付ける場合は、30万円前後の価格となっています。

(6)階段用手すり取り付けの際の自治体助成制度

階段用手すりを取り付けるさいには、介護保険や助成金制度による支援を受けることもできます。条件に当てはまる場合は、これらを利用して低コストで安全な住宅環境をととのえましょう。

介護保険制度

介護保険制度では、段差の解消や階段の手すりなどのバリアフリー化に対して住宅改修費の支給が行われます。対象となるのは、要支援・要介護の認定を受けた被保険者です。

自治体の窓口で申し込みを行い、認定されると費用の9割が支給されます。

上限は20万円までですが、費用がそれ以下であれば、数回に分けてほかの改修にも適用することができます。また要介護度状態区分が3段階上がった場合や、引っ越しをした場合はふたたび20万円分の住宅改修費が利用できるようになります。

基本的に介護サービスはケアプランにのっとって行われるので、階段の手すりを設置するさいにはまずケアマネジャーに相談しましょう。

各自治体による助成金制度

介護保険が適用されない場合でも、自治体によっては高齢者や障害者に対して、助成金が支給されるケースがあります。

介護保険と合わせて利用することもできますが、多くの場合、所得制限がもうけられています。

支給額や認定要件は各自治体によって異なるので、まずは窓口で相談してみてください。公式サイトや支援制度検索サイトなどでも調べることができます。

(7)階段の手すりを取り付ける方法

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/393238

階段の手すりは業者に取り付けを依頼するのが基本ですが、ほかにも自分で行う方法もあります。それぞれ、メリットやデメリットをよく考えて選びましょう。

業者に頼む

手すりの取り付けには、高さや角度など、測定を正確に行う必要があります。また、打ち込みをしっかり行っておかないと、手すりが外れたり折れたりして、大きな事故にもつながりかねません。

業者にまかせておけば、そのような安全性を確実に守ることができます。

ほかにも、取り付け位置に対するアドバイスや、工事が短時間で済むこともメリットといえるでしょう。

自分でDIYする

手すりの取り付けには、特に資格は必要ありません。普段から大工仕事などに慣れている人であれば、工事費の節約のために自分で取り付けてみるのもよいでしょう。

手すりの取り付けには、材料以外にも、取り付け位置などを測定するメジャー、手すり棒をカットするのこぎり、ビスの目印に用いるピンやマスキングテープ、ビス穴を開けるキリ、ビスを打ちこむ電動ドリルなど、ひと通りの工具も必要となります。

(8)DIY!自分で階段用手すりをつけるときの注意点

階段の手すりの取り付けは、わずかなミスが命の危険にもつながります。自分で行うときには、以下の点によく注意してください。

下地を探して取り付ける

多くの住宅では、内壁が石膏ボードで作られています。しかし、石膏ボードの厚みは10mm前後しかなく、ここに直接手すりを取り付けても体重を支えきることができません。

ボードの裏側には、下地と呼ばれる住宅の骨組みとなっている柱があります。階段の手すを取り付けるときには、この下地を探して打ち込む必要があります。

素人では下地がどこにあるか探すのは難しいので、針やセンサーを用いた測定器を使用してください。

位置を正確に測定する

階段が曲がっていたりカーブしていたりする場合は、その形状に合わせて手すり棒をカットしていきます。

このとき測定を正確に行っておかないと、取り付け位置や高さがずれて不安定になってしまうので気をつけてください。

手すり棒は購入のさいにカットサービスを行っているところもあるので、それを利用するのもおすすめです。

(9)おすすめの階段用てすり

階段用手すりを取り付けるさいに、おすすめの商品を紹介します。それぞれに特徴があるので、用途に合わせて選んでみてください。

オムソリ「いたわりエコ階段手すり3600」

長さ1200mmの手すり棒が3本と、ブラケットがセットになっています。ほかにも、取付ビス、コンクリートプラグが付属しています。
安価で手軽に取り付けられ、それでいて安定性や耐久性も高いので、DIYにおすすめの商品です。

LIXIL「壁付け手すり」

シンプルフォルムでネジ穴も目立たず、住宅になじみやすい工夫がされています。
6色の手すり棒と4色のブラケットのバリエーションがあり、デザイン性を重視したい人におすすめです。

DAIKEN「システム手摺35型LEDタイプ」

ブラケットにLED照明が内蔵されているので、夜間や照明の暗い階段でも安全に上り下りすることができます。
長寿命なので、メンテナンスの必要もほとんどありません。電気代も、毎日使用していてもごくわずかで済みます。

(10)介護保険を使って階段の手すりをつけてみよう

階段の手すりがあると、高齢者や障害者にとっては日常的な移動がとても楽で安心できるものとなります。それによって行動範囲も広がるので、生活の質を向上させることにもつながるはずです。

取り付けにはそれなりの費用もかかりますが、介護保険や助成制度を利用すれば大幅にコストを減らすことができます。階段に手すりがないという家庭では、ぜひ取り付けを検討してみてください。

現在は必要がないと思えても、将来的にはかならず必要となる時期も来るはずです。そのときにそなえて、今からよく考えておくようにしましょう。

この記事が気に入ったら
いいねしよう!