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介護保険サービスとは | 特徴・内容・自己負担額など

在宅介護サービス
介護保険サービスとは、基本的に65歳以上の高齢者が利用できる介護保険が適用されるサービスのことです。この記事では、介護保険サービスについて、種類や自己負担額、利用の流れなどを紹介します。
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(1)介護保険サービスとは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/7521

介護保険サービスは介護保険法で、日本国内に居住する満40歳以上の人の加入が義務付けられた「介護保険制度」で提供されるサービスです。加入義務は日本に居住する満40歳以上であれば、国籍を問わず発生します。

満40歳となる誕生月から満65歳までは、厚生労働省の定める難病(16種類の指定疾患)以外は介護保険サービスを利用できない、第二号被保険者として介護保険に加入します。

満65歳に達すると介護保険被保険者証が発行され、居住する市区町村で要介護認定を受けた場合、介護区分に合わせて介護保険サービスが利用できます。

(2)介護保険サービスの特徴

介護保険サービスを利用できるのは、利用者が居住する市区町村の介護認定審査会によって要支援1と要支援2、要介護1から5までの7つの区分に判定された要支援者・要介護者となる介護保険被保険者です。

介護保険サービスは居宅サービス・施設サービス・地域密着サービスの3つに大別することができますが、利用者の介護区分によって利用できるサービスが異なります。

また、厚生労働省では介護区分別の区分支給限度基準額を定めているので、介護保険サービスの毎月の利用上限が設定されています。基準額内であれば利用者負担は1割(一定額以上の収入がある利用者は2割もしくは3割)ですが、基準額を超過した料金は自己負担となります。

自己負担額の割合について、より詳しい記事はこちら

→『【年収別】介護保険負担割合の特徴/利用条件/利用方法など

(3)介護保険サービスを受けられる人はどんな人か

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1983176

一部の例外を除き介護保険サービスは、介護保険の第一号被保険者となる満65歳以上で、要支援や要介護の判定を受けなければ利用できません。各介護区分の判定基準は次の通りです。

介護度別の判定基準
要支援1 日常生活を自立してほぼ行えるが、要介護予防のために軽度の支援が必要。
要支援2 日常生活に支援が必要であるが改善の可能性があり介護には至らない。
要介護1 自立歩行が不安定で入浴や排せつなど部分的な介助が必要。
要介護2 自立歩行が困難で入浴や排せつなどに部分的または全面的な介助が必要。
要介護3 自立歩行が行えず入浴や排せつ、衣服着脱などに部分的または全面的な介助が必要。
要介護4 日常生活能力が低下し入浴や排せつ、衣服着脱などに全面的な介助が必要。
要介護5 意思の伝達が困難となり介助なしでは日常生活が不可能で全面的な介助が必要。

(4)介護保険サービスは大きく分けて3種類ある

介護保険サービスには居宅サービス、施設サービス、地域密着型サービスの3つのサービスがあります。

居宅サービス

要介護認定を受けても自宅に住んだままで訪問サービス、通所サービス、短期入所サービス、その他サービスなど多くの種類の介護保険サービスが利用できます。

施設サービス

要介護認定を受けた高齢者が特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護療養型医療施設に入所し、施設内で介護保険サービスが利用できます。

地域密着型サービス

2005年に新設され介護保険サービスの利用者の生活圏内で訪問や通所、短期入所や認知症患者向けのサービス、特定施設や介護保険施設など多くの種類の介護保険サービスが利用できます。

(5)「居宅サービス」に含まれる主なサービスの種類と内容

居宅サービスには訪問サービス・短期入所サービス・その他のサービスが含まれますが、その中でも介護スタッフが利用者宅を訪問し介護保険サービスを提供する訪問サービスは居宅サービスの象徴的なサービスです。

要介護認定を受けた利用者は自宅に居る状態で家事代行の生活支援、食事・排せつ・入浴などの訪問介護、健康管理などの訪問看護、介護スタッフが行う訪問リハビリテーションなどの介護保険サービスが利用できます。

また、自宅で暮らすことで必要となる福祉用品貸与や住宅改修費支給などの適用を受けることも可能です。

(6)「施設サービス」に含まれるサービスの種類と内容

介護保険サービスで利用できる施設サービスには次に挙げる介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設の3つの施設があります。

介護老人福祉施設

常に介護が必要で自宅での介護が困難な方を対象とした施設で、2015年8月以降はやむを得ない事情がない限り原則要介護3以上の介護区分でなければ新規入所ができなくなりました。

通称・特養と呼ばれる介護老人福祉施設では主に食事・排せつ・入浴など日常生活の介護や機能訓練や健康管理などの介護保険サービスを利用できます。

介護老人保健施設

リハビリの専門家の理学療法士や作業療法士が配置され、医療機関での治療を終えた上で症状が安定した要介護1以上の介護区分で在宅復帰を目指す利用者が入所できます。

医療管理下で行われる介護やリハビリ、看護などの介護保険サービスを利用できます。

介護療養型医療施設

要介護1以上の介護区分で医療機関での治療を終えたものの、さらに長期間の治療を必要とする利用者が入所できます。医療施設に併設されているものや、介護体制を持つ医療施設で日常生活の介護を受けながら治療や看護の介護保険サービスを利用できます。

(7)「地域密着型サービス」に含まれる主なサービスの種類と内容

地域密着型サービスは介護保険サービスの中では後発のサービスですが、提供サービスの内容が豊富なことが特徴です。

利用者のニーズに応えるように数多くのサービスが提供される地域密着型サービスの中から認知症対応型通所介護、看護小規模多機能型居宅介護、グループホームを紹介します。

認知症対応型通所介護

食事や入浴、排せつなどの日常生活の介護サービスを日帰りで利用できます。利用者を認知症患者のみに限定し、定員が少なく設定されている点がデイサービスとの違いだと言えます。

看護小規模多機能型居宅介護

通いを中心に利用者の状況に合わせて訪問や宿泊などの、細やかなサービスを組み合わせた小規模施設である小規模多機能型居宅介護に、看護の介護保険サービスを加えたのが看護小規模多機能型居宅介護です。

介護区分が要介護1以上でなければ利用できません。

グループホーム

支援区分が要支援2以上判定を受けた認知症患者が利用できる施設です。

1ユニット9人で最大2ユニットの小規模な施設の中で利用者が共同生活を送りながら食事や入浴、排泄などの介護や機能訓練などの介護保険サービスを利用できます。

(8)要介護・要支援度別の介護保険支給額とサービスを使う時の自己負担額

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1483348

居住する市区町村の要介護認定審査会で要支援、要介護を含めた7つの区分に該当すると判定されると介護保険サービスを利用することができます。

しかし、厚生労働省では各介護区分別に1ヶ月の支給限度額を次に挙げるように定めています。

支給限度額(1か月)
要支援1 49,700単位(50,030円)
要支援2 104,000単位(104,730円)
要介護1 165,800単位(166,920円)
要介護2 194,800単位(196,160円)
要介護3 267,500単位(269,310円)
要介護4 306,000単位(308,060円)
要介護5 358,300単位(360,650円)

上記()内の金額の1割(一定金額以上の収入がある利用者は2割もしくは3割)が、利用者の自己負担額となります。また()内の金額を超過した介護サービス利用料金は全て自己負担となります。

自己負担額の割合について、より詳しい記事はこちら

→『【年収別】介護保険負担割合の特徴/利用条件/利用方法など

(9)介護保険サービスの利用に必要な「要介護認定調査」

満65歳以上の介護保険の第一号被保険者が認知症などを発症したと判断された場合、被保険者が居住する市区町村に要介護認定申請を行います。申請を行うと市区町村の担当者や業務委託を受けたケアマネージャーが訪問調査に訪れます。

要介護認定について、より詳しい記事はこちら

→『介護認定調査を受けるには?申請方法や当日心がけるポイントまで解説

訪問調査の結果を持ち帰りコンピューターによる第一次判定が行われ介護区分が判定されます。

一次判定の結果は有識者による介護認定審査会で第二次判定を受け、介護区分が妥当であると判断されれば介護認定が行われます。

介護認定を受けたのちに、介護保険サービスを提供する事業所や施設のケアマネージャーが作成するケアプランをもとに介護保険サービスを利用することができます。

なお、要介護認定申請は申請から30日以内に判定が通知されます。

(10)被介護者にどの介護保険サービスが適しているか理解して利用しよう

介護保険サービスは利用者や実際に現場で介護に関わる介護スタッフのニーズを受け、サービス内容の充実が図られています。

利用者の心身状態をしっかりと掴み、利用者と利用者の家族にとって最も適している介護保険サービスを選択し利用することが、要介護者と要介護者の家族にとって幸せな介護生活を送るポイントになると言えるでしょう。

介護問題は必ず身近に迫ってくる問題だけに、介護保険サービスの最新のサービス内容を掴んでおく必要があると言えるでしょう。

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