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デイケアとデイサービスの違い |利用目的や料金を徹底比較!!

在宅介護サービス
介護保険のサービスには、デイサービスやデイケアといった施設サービスがあります。よく似た名前であり、介護保険に詳しくない方では、どんな違いがあるかわからない方もいるかもしれません。介護を受けたい方が選びやすいように、ここではデイサービスとデイケアについて詳しく紹介していきます。
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(1)混同されがちな「デイケア」と「デイサービス」

デイケアとデイサービスはどちらも居宅サービスのうちの、通所サービス

介護サービスを利用し始めた時期ですと特に、デイサービス、もしくはデイケア、という言葉に関して、聞いたことはあっても両者の違いについてはあまり知らない、という方は比較的多いのではないでしょうか。

そもそも、介護保険のサービスには、大きく分けて

  1. 居宅サービス
  2. 施設サービス

の2種類のサービスがあります。

居宅サービスの中には訪問サービスと通所サービスがあり、訪問サービスは訪問介護や訪問看護などが含まれます。これらのうち、イサービスやデイケアは通所サービスとなります。

同じ通所サービスだが、多くの違いがある

どちらも通所サービスであるところは同じですが、利用目的や料金など5つの点で異なります。それぞれどの点で異なるのかは次の章から詳しく説明していきます。

違いを知っておくことで、利用者にあったサービスを選択することができます。これを機にデイケアとデイサービスの違いをしっかり理解しましょう。

(2)デイケアとは

デイケアでは、リハビリなど、専門的なケアが受けられます。

利用対象者

介護保険のデイケアは、通所リハビリテーションとも言い要支援(1.2)要介護(1~5)の方が利用できます。介護保険だけでなく、医療保険にもあり、重度の認知症や精神科のデイケアがあります。

利用する目的

機能訓練やリハビリ、医療的なケアが主になり利用には医師の指示書が必要です。

サービス内容

病院で行うようなリハビリだけではなく、食事や入浴、レクリエーションなども行われます。また、送迎サービスもあるため、近隣ではなくても利用が可能です。

医療保険で行われている重度認知症デイケアは、介護保険とは違い介護認定を受けていなくても、専門医により認知症と診断され、認知症の症状の改善や進行を緩慢にする目的で医師の指示書があれば利用ができます。

また精神科デイケアも介護保険は関係なく、精神的な障害がある方が、社会生活能力や対人関係の向上を図り、社会復帰を目指す目的で利用されています。

デイケアについて詳しく知りたい方はこちら

『デイケア基礎知識|サービス内容/料金/役割/利用対象者等まとめ』

(3)デイサービスとは

デイサービスでは、介護関連の様々なサービスを、広く受けることができます。

利用対象者

デイサービスとは通所介護とも言い、要介護(1~5)認定の方が利用できるサービスです。

利用する目的

生活機能の向上だけでなく、要介護者のひきこもり防止、介護者の負担軽減(レスパイトケア)なども挙げられます。

サービス内容

食事や簡単な機能訓練、レクリエーション、希望者には入浴などが行われます。送迎も行ってもらえるため、近くに施設がなくても利用が可能です。

平成29年4月より介護予防・日常生活支援総合事業が始まり複雑になりましたが、要支援(1.2)の方も、今までと同等のサービスが受けられます。

デイサービスにはその他、認知症の方対象の認知症対応型通所介護、介護度が重度の人や末期がんの人が対象の療養型通所介護、事業所のある地域の方の利用が主な地域密着型通所介護などがあります。

デイサービスについて詳しく知りたい方はこちら

→『デイサービス(通所介護)とは|サービス内容やデイケアとの違いなど

(4)デイケアとデイサービスの違い① 利用目的

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2281990

介護者のレスパイトケアか、被介護者のリハビリか

上記でも説明したように、それぞれ通所サービスを利用するにあたって、目的に大きな違いがあります。

デイサービスは、介護が必要な高齢者のひきこもりを防止しや、介護者の負担を軽減するレスパイトケアが主な目的であり、デイケアは、サービス利用者(被介護者)の機能訓練やリハビリが目的となります。

デイケアでも他の利用者と一緒に食事をしたり入浴やレクリエーションなどを行ったりしますが、それだけが目的では利用はできません。

医師が、「デイケアを利用することで機能の改善などができる」と利用を認めたうえで、指示を出してもらう必要があります。

また、要介護者の介護をする方の負担が大きい場合、デイケアでもレスパイト目的での利用は可能です。しかし要介護者に機能訓練などの必要がなく、利用がレスパイト目的だけあれば、デイサービスが妥当となります。

(5)デイケアとデイサービスの違い② 利用料金

デイサービスのほうが少し料金は低い

介護保険当初の料金は自己負担額が1割~2割でしたが、平成30年4月に行われた改定で所得により3割負担となる世帯もみられるようになりました。

またサービス料金は単位で表され、1単位=10円である地域から11.4円である地域まで8つの区分があるため、地域によっても差が出ます。

さらに通所サービスごとに基本利用料金が違い、デイサービスの方が少し安くなっています。

デイサービスの料金は利用時間や事業所の規模、地域などで変わってきます。紹介する料金は基本料金となりこの他に、入浴・栄養改善・機能訓練などのケアが行われれば加算され、食事代やおやつ代(平均500~700円)も別に徴収されます。

介護予防デイサービス

区分 利用料金
要支援1 1,647円
要支援2 3,377円

※1か月分のサービス利用料金


デイサービス基本料金

区分 利用料金
要介護1 645円
要介護2 761円
要介護3 883円
要介護4 1,003円
要介護5 1,124円

※通常規模で1日7~8時間利用、1単位=10円、1割負担の場合


デイケアは、利用時間がより細かく分かれています。事業所の規模、地域で利用料金は変わってきますが、デイサービスと同じ利用時間で、基本料金を紹介していきます。

また、入浴・機能訓練などのケアは加算され、食事代やおやつ代(病院食となる場合もあり平均350~600円)も別に徴収されます。

介護予防デイケア

区分 利用料金
要支援1 1,712円
要支援2 3,615円

※1か月分のサービス利用料金

デイケア基本料金

区分 利用料金
要介護1 712円
要介護2 849円
要介護3 988円
要介護4 1,151円
要介護5 1,310円

※利用時間7~8時間、1割負担、1単位=10円の場合

(6)デイケアとデイサービスの違い③ 事業所の数

デイケアの運営は制限が多いため、事業所が少ない

介護保険に関するデイサービスの運営は、社会福祉法人・医療法人・民間企業(株式会社・有限会社)・個人など様々な分野からの参入が可能です。

それに対しデイケアの運営は、病院・診療所・介護老人保健施設のみとなり、事業者数が大きく違ってきます。

この背景が起因し、厚生労働省が平成30年に発表した、平成29年度の介護施設の事業者数では、デイサービスが23,597施設、デイケアは7,915施設となっています。

また、介護予防デイサービスになると40,870施設、介護予防デイケアでは7,837施設となります。

(参考:厚生労働省『平成29年介護サービス施設・事業所調査の概況』)

※休止中の施設は含まず活動中の施設のみ

介護予防サービスについて確認されたい場合はこちら

→『介護予防サービスとは?その目的、サービス利用者、代表的なサービス形態を解説

(7)デイケアとデイサービスの違い④ 常駐スタッフ

どちらの通所サービスも、サービスを行うための最低限の決められた人員基準があり、資格保有者の配置が必要になります。

デイサービス

  • 社会福祉主事・社会福祉士・精神保健福祉士(介護福祉士でも良い地域もある)のいずれかの資格を保有する生活相談員
  • 看護職員(准看護師・看護師)
  • 介護職員
  • 准看護師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師のいずれかの資格を保有する機能訓練指導員

デイケア

  • 常勤医師
  • 理学療法士・作業療法士・言語療法士
  • 准看護師・看護師・介護職員のうちのいずれか

(8)デイケアとデイサービスの違い⑤ 利用時間

デイサービスは、昼食や入浴だけでなくレスパイトを目的に利用する方も多く、利用時間はデイケアに比べ長くなっていると言えます。

厚生労働省が発表している平成28年度の介護給付費等実態調査の全国平均では、利用時間として一番多いのが、7時間以上9時間未満です。中でも7時間以上7時間半未満で、朝9時~午後4時半までの利用が多いですが、延長で9時間以上10時間未満の利用者もみられます。

デイケアは、平成27年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査によると、要支援者は1~4時間が多くなっていますが、要介護者は6~8時間の利用が多くなっています。

また要介護度5の方になると、3~4時間程度の短い時間の利用が、要介護度4の方よりも増えてきます。機能訓練は長時間行えば良いというものではなく、要介護者に合わせて、機能が向上できる範囲で利用をしていると言えます。

(9)デイケアとデイサービスのこれから

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/456626

デイサービスには理学療法士が常在し、マシーンを使用し機能訓練を強化したリハビリ型もあり、デイケアとの違いが薄くなっているものもあります。

こういった背景で、デイケアにはデイサービスにはない、目標を掲げ生活機能が向上した場合にのみ高い単位数が加算できる、生活行為向上リハ実施加算などの項目が作られるようになりました。

その他もデイサービスは利用者のニーズに応え、小規模サロン型、アミューズメント型、カルチャー型、スナック型など多様化しており、これからも増える可能性があります。

しかし、目的をはっきりさせれば、どんな施設を利用すれば良いかわかってきます。介護が必要な方のニーズは何か、よく考えて利用するようにしましょう。

(10)デイケアとデイサービス、どちらの利用がいいのかは、担当のケアマネージャーに相談しよう

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1510544

デイサービスとデイケアは、異なった特徴を持ったサービスのため、それぞれの特化したサービスを併用したい方もいるのではないでしょうか。

デイサービスとデイケアを併用ができるかは、利用者の介護認定によって変わります。介護保険では、利用者の要介護度が高いほど、多くの介護サービスを利用できます。

要介護度1~5に認定されている場合は、デイサービスとデイケアの併用が可能(両方に保険適用)とされていて、要支援1~2の場合は、どちらか一方のサービスの利用(片方に保険適用)しか許可されていません。ただし、どちらかを全額負担するなら併用は可能です。

通所サービスにより、ひきこもりがちな高齢者も、他の人とコミュニケーションが図れ、生活機能の維持や向上が期待でき、また介護者にとっても介護の負担が減るなど、利用するメリットはいっぱいです。

しかし、どんな通所サービスでも良いという訳ではありません。先に説明したようにどちらの通所サービスにもそれぞれ目的があります。利用する方や家族にとってどちらが合っているかをケアマネージャーとよく相談しながら考え、決めるようにしましょう。

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