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ホームヘルパーに資格は必要?取得方法・費用・種類・雇用形態など

資格
ホームヘルパーとして働くためには資格の取得が必須ですが、その資格にはいくつかの種類があります。 この記事では、ホームヘルパーになるために必要な3つの資格と、取得方法、費用などを詳しく説明します。
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(1)ホームヘルパー(訪問介護員)として働くのに資格は必要?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/348157

ホームヘルパーとは、介護の必要な高齢者や障害者の自宅を訪問し、日常生活の手助けを行う仕事です。

ホームヘルパーとして仕事を行うためには、最低限、介護職員初任者研修を受講し合格する必要があります。

この介護職員初任者研修は介護職として最も入門的な資格として位置づけられています。

さらにスキルアップできる資格として、実務者研修があります。介護職員初任者研修よりも、さらに詳しく広い介護の知識や技術を身に付けることができます。

さらに、利用者に対して直接介護を行う資格の中で唯一の国家資格であり、最上位であるのが介護福祉士の資格です。

国家資格である介護福祉士は社会や医療福祉分野の関係者からも信頼感のある資格です。介護福祉士の資格を得ることで仕事の幅も広がり、キャリアアップも目指すことができる資格です。

(2)ホームヘルパーの主な仕事内容

ホームヘルパーは、高齢者や障害者など介護が必要な人の自宅を訪問して日常生活の援助を中心に生活・精神面のサポートを行う仕事です。

介護保険では「訪問介護」の位置づけをされており、決められた時間の中であらかじめ決定された利用者に必要なサービスを行います。

ホームヘルパーの業務の内容は大きく分けると「身体介護」「生活援助」「通院介助」の3つがあります。

身体介護

身体介護とは、食事・排せつ・入浴・着替えの介助など利用者の身体に直接触れて行われる介助です。

これに伴う準備や片付けと、治療食や流動食など特別な食事の調理も身体介護に含まれます。

近年では一定の研修を受けた介護職員が、たんの吸引や経管栄養を行うことも可能になっており、これを行っている事業所もあります。

生活援助

掃除・洗濯・調理・買い物をはじめとする家事の援助など、利用者の身体に直接触れない、身の回りの援助が生活援助とされています。

動作が不安定な利用者が家事を行うことを見守るなど、実際にはホームヘルパーが行わない場合も生活援助に含まれます。

通院介助

ホームヘルパー自身の運転で利用者を病院へ連れて行き、移動や受診の介助を行います。

(3)ホームヘルパーの就職先・雇用形態

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1564944

ホームヘルパーの就職先は一般企業とは異なることもあり、少し特殊な形態になっています。

大きく分けると「直接雇用」「登録ヘルパー」「派遣ヘルパー」の3つに分かれます。

直接雇用

最も一般的なやり方は直接雇用です。

希望する勤務先の法人(訪問介護事業所など)と直接雇用契約を結び就職するスタイルです。

雇用形態は正社員・パート・アルバイトなど複数あります。

登録ヘルパー

登録ヘルパーの働き方は、ホームヘルパー特有のスタイルです。

希望する勤務先の法人と直接雇用契約を結び、就職しますが、実際に働くことができる曜日や時間を指定して契約します。

都合の良い時間に働くことができるというメリットがありますが、給与は時給となる場合が多く、実際に働いた時間と比例するため不安定になりやすいのがデメリットです。

派遣ヘルパー

派遣ヘルパーは、派遣会社に登録し、そこからホームヘルパーとして派遣され仕事を行います。

派遣される事業所がバラバラになるため同じ利用者を継続してケアすることはできませんが、都合の良い日や時間に単発で仕事をすることも可能で、融通の利きやすいスタイルです。

(4)ホームヘルパーに必要な主な資格① 介護職員初任者研修

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/348154

介護職員初任者研修は、介護・福祉の最も初歩的な資格で、ホームヘルパーとして働く時には最低限、この資格が必要です。

介護職員初任者研修の受験資格は特に定められていないため、学歴や経験・年齢に関係なく誰でも受験することができます。

介護職員初任者研修を取得するためには、定められた130時間の講習を受講し、すべてのカリキュラムが修了した後に筆記試験を受け、合格する必要があります。

130時間のカリキュラムの中では、介護の基本や福祉の仕組み、高齢者や障害者の理解について学びます。

また、実際の介護技術も実技演習を通して習得します。

参考書等を用いて自宅で学習する内容だけではなく、研修を実施している学校等に通って受講するカリキュラムも必須であるため、通信教育のみでは取得できません。

修了後の筆記試験は約1時間程度の試験で、カリキュラムで学んだことを振り返るような内容であるため、合格率は高く、安心して受けられる試験です。

介護職員初任者研修の受講料は実施校により異なりますが、約6万円〜15万円程度のところが多くなっています。

資格取得後に指定された事業所で勤務することを条件に受講料を一部または全額負担している事業所もあります。

介護職員初任者研修について、詳しくはこちら

介護職員初任者研修とは | 資格取得のメリットと試験内容

(5)ホームヘルパーに必要な主な資格② 実務者研修

実務者研修とは、基本的な介護能力の向上のために取得する資格です。

介護職員初任者研修よりもスキルアップをする内容であり、様々な利用者に対する幅広く柔軟な介護提供能力を獲得することが目標となります。

専門学校や大学などの教育課程を経ず、実務経験者が介護福祉士の国家試験を受験するためには、この実務者研修の修了が義務付けられています。

たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアについての知識も習得することができます。そのため、実務者研修を修了していれば、たんの吸引や経管栄養を行うことができる介護職員を養成する“喀痰吸引等研修”での基礎研修の履修が免除されます。

実務者研修においても、特に受験資格は定められていないため、学歴や経験・年齢に関係なく誰でも受験することができます。

実務者研修では450時間のカリキュラムの受講が必要です。それまでに介護職員初任者研修などを受講している場合には一部のカリキュラムが免除されるシステムもあります。

カリキュラムが多く介護職員初任者研修よりも受講は大変ですが、一部を通信教育で受講し、数年かけて受講することも可能であるため、働きながらでも取得可能な資格です。

全てのカリキュラムを修了すると試験を受け、合格すれば資格が取得できます。

試験は筆記試験に加え実技試験も行われます。

どちらの試験もこれまでの内容を確認するための試験で、落とすための試験ではありません。

万が一不合格となった場合も合格できるまで追試や課題でのサポートを得られる事も多いので安心して受け取ることができます。

実務者研修について、詳しくはこちら

介護福祉士(介護職員)実務者研修とは | 費用・受験資格・カリキュラム

(6)ホームヘルパーに必要な主な資格③ 介護福祉士

介護福祉士は利用者に直接に介護を行う資格の中では唯一の国家資格であり、最も高度な資格です。

国家資格であり、専門的な知識や技術を習得しているため、雇用する事業主だけではなく、利用者や家族からも信頼される資格です。

国家資格を持たないホームヘルパー(介護職員初任者研修や実務者研修)も多数いるため、介護福祉士の資格を有するスタッフはリーダー・主任などのキャリアアップが期待されます。

他の資格と比べ給与面でも違いが出てきます。

介護分野の多様化により介護職員初任者研修や実務者研修は縮小傾向で、今後は介護福祉士が介護分野を引っ張っていく流れになっているので、取得すればどこでも行っても、いつでも通用する資格です。

介護福祉士になるためには国家試験を受験し合格する必要があります。しかし、この国家試験は誰もが受験できるものではありません。

介護福祉士の国家試験の受験資格を得るためには様々な道があります。

介護福祉士養成施設を卒業

高校や一般の大学などを卒業後、介護福祉士の養成カリキュラムがある大学や短期大学、専門学校を卒業すると介護福祉士の国家試験の受験資格が得られます。

最もシンプルなルートですが、大学や専門学校の学費が年間60万円〜200万円と高額であり、拘束時間も長くなるため働きながら通学することは難しくなります。

在学期間は2年(福祉系の大学などを卒業している場合は1年)で、未経験で介護福祉士を目指す場合、このルートが最短となります。

実務経験を積む

介護施設や介護事業所などでホームヘルパーや介護職として3年以上かつ540日以上の実務経験を積み、実務者研修を修了することで介護福祉士の国家試験の受験資格が得られます。

ホームヘルパーなどの実務経験があり、介護福祉士へのステップアップを目指す人や、未経験でも働きながら介護福祉士の資格を取りたい人におすすめのルートです。

福祉系高校を卒業する

福祉系高校のカリキュラムを修了し、卒業することで介護福祉士の国家試験の受験資格を得ることができます。

中学卒業時に介護福祉士への夢が決まっている場合には最も早く資格を取得して働くことが可能です。

介護福祉士について、詳しくはこちら

介護福祉士とは | 仕事内容・試験の難易度・資格取得のメリットなど

(7)ホームヘルパーが取得すると役に立つ資格

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1051832

介護職員初任者研修

介護・福祉の最も初歩的な資格で、最も取得しやすい資格です。

130時間のカリキュラムでは介護の基礎知識と基本的な介護技術を学びます。

実務者研修

介護職員初任者研修よりもさらにスキルアップする資格です。

多様な介護現場に対応できる力を身に付けるため、450時間のカリキュラムの受講が必要です。

認知症や医療的ケアについても学びます。

介護福祉士

介護の資格の中で唯一の国家資格です。

取得には費用も時間もかかりますが、介護職員の中で信頼を得て、これからの介護分野を牽引していく重要な資格でもあります。

(8)2013年より「ホームヘルパー2級」が「介護職員初任者研修」に

ホームヘルパー2級という資格を耳にしたことがある人も多いと思いますが、ホームヘルパー2級という資格は2013年に廃止されており、現在は取得するこができません。

しかし、その後継として介護職員初任者研修が作られました。

この変更の背景には2013年4月の介護保険法改正があります。

この介護保険法の改正では、今後ますます進む高齢社会と、介護の多様化・複雑化に向けて介護分野の質の維持・向上を目的としています。

ホームヘルパー2級の廃止や介護職員初任者研修の創設もこの改正点の一つです。

2013年に新たに作られた介護職員初任者研修では、『認知症の理解』の受講科目が追加されました。そして、ホームヘルパー2級ではカリキュラムを修了すれば資格取得が可能でしたが、介護職員初任者研修では修了後に試験に合格しなければ取得できなくなりました。

これらの点で介護分野の質の維持・向上が図られていますが、上記以外の点ではホームヘルパー2級と介護職員初任者研修は大きな違いはありません。

(9)ホームヘルパー2級の資格は、もう無効になってしまうのか?

ホームヘルパー2級の資格が廃止され、もう資格が使えなくなってしまうのではないかと心配している人もいるのではないでしょうか。

しかし、心配はありません。今までのホームヘルパー2級の資格は有効です。既に取得している資格で、これまでと同様にホームヘルパーとして働くことが可能です。

履歴書や待遇の面でも介護職員初任者研修修了者と同等の扱いがされるため、カリキュラムを受講し直す必要はありません。

また、実務者研修を受講する際にも介護職員初任者研修修了者と同等にホームヘルパー2級の資格で一部のカリキュラムの免除が可能です。

ホームヘルパー2級は今後も活用できる資格なので、証明書をなくさないように注意してください。

(10)ホームヘルパーに関連する資格は様々にある。自分がしたい仕事に合わせて取得を目指そう

このように、ホームヘルパーとして働くために有効となる資格は多くあります。

働く場や働く時間も多様化しており、今後さらに広がっていくことが期待されています。

多くある働き方の中で、自分がどのような働き方がしたいのか、今後何を目指して行きたいのかを考えることで様々な選択肢が見えてきます。

今の資格で経験を積む事も可能ですし、スキルアップのために新たな資格を取得することも可能です。

ホームヘルパーに関する多くの知識を持ち、自分に合った資格や働き方を見つけていきましょう。


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