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賢い定年後の仕事の選び方|老後のお金の計算、身に着けたいスキル等

就職・転職
年金制度への不安や、老後資金への心許なさなどから、定年後も何か違う仕事に従事したい、と考える方も少なからずいるのではないでしょうか。実際、本記事で紹介するように、老後の支出をすべてを年金で賄うことは難しいため、定年後も安定した収入を得ることができ、かつ仕事に打ち込めるのは、定年後も働くことに関する一つの魅力といえます。 本記事では、そんな「定年後の仕事」について、老後に必要とされるお金と比較しながら、考えられる仕事の選択肢や選ぶ際のポイント、定年後につきたい仕事に就くためのポイントなどを、丁寧に紹介していきます。
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(1)定年後の仕事にはどんなものがある?

参考:総務省統計局「最近の正規・非正規雇用の特徴」 https://www.stat.go.jp/info/today/097.html

定年後は、非正規雇用の割合が格段と上がる

定年退職すると今までの生活とは環境が変わります。その後は全く仕事をしないという人もいますが、何らかの仕事を続けていく方も多いです。

65歳以上の人が働く場合、ほとんどのケースは非正規雇用となっています。上記のグラフは、総務省統計局が2014年に出している「年齢階級別非正規雇用者の割合」の調査結果です。

その割合は73.1%となっており、正規雇用の割合が極端に少なくなっていることが分かります。正規雇用は年齢的なこともあり厳しい状況となっているので、非正規での雇用が多くなっているのです。

非正規がよいか正規がよいかという問題はさておき、事実として、定年後に働く人の中では、待遇面で正規雇用の場合と比較して遅れをとっていることが一般的な非正規雇用の割合が大きくなっていくことがわかります。

定年後も働きたい、という人も多い。その中で、どのような仕事があるのか・どの仕事を選ぶべきか

ここからいえることとして、「非正規雇用でも働く必要がある」と感じる人が多いことが挙げられるでしょう。年金などの社会保障制度だけでは老後の生活を自分の満足のいくように送ることができない、と感じる人が多いことが原因の一つでしょう。

そんな中、どのように定年後の仕事を選んでいけばよいでしょうか。本記事は、そのような疑問にアプローチすべく、老後のプランや考えられる支出予測などについて説明したのち、どのような仕事があるのか、また、それらの仕事にはどのようなスキルを必要なのか、といった、「定年後の仕事のあれこれ」について説明していきます。

(2)老後のプランを立てよう

まずはイメージのしやすい、金銭面の話から

当然ですが、老後とは、定年を迎えた人であれば誰にでも来る未来の総称です。現在はバリバリと仕事をしていても、いずれ法律で定められた「定年」という年齢に到達する時はやってきます。

そのため、早めに老後の生活について、計画を(もちろん漠然とでも)してみることには価値があるでしょう。

老後のプランといっても、考え始めたらきりがありません。

まずは具体的に金銭面のイメージをしてみましょう。生活を送るには資金が必要になってきますから、老後の収入と支出のバランスを考えていきましょう。老後に入ってくる収入、そして必要となる支出をまとめていき、どの程度の余裕があるかも計算しておきましょう。

以下で詳しい老後の収入・支出の計算方法をご紹介します。

(3)老後の収入の計算方法

老後の収入は人によって違いますが、多くの人が収入の主になるのが退職金と年金です。退職金については会社規定がありますから、担当の人に聞くようにしておきましょう。

年金には国民年金と厚生年金があります。日本にはこの2段階の年金制度になっているので、それぞれ計算方法を紹介していきます。

国民年金の計算

まず国民年金の計算には、加入期間と免除や猶予期間がどれだけあるかということが必要になってきます。

計算式は「満額×(保険納付月数+全額免除月数×8分の4+4分の1納付月数×8分の5+半額納付月×8分の6+4分の3納付月×8分の7)÷40(加入可能年数×12)」です。

免除期間などが一切なく毎月支払っているという場合であれば満額支給となりますが、免除などがあればその分を差し引くこととなります。

国民年金の満額については、以下の記事にも記載されている通り、およそひと月あたり6万5,000円程度です(2019年現在)。

国民年金の受給額について、より詳しい記事はこちら

【2019年版】老齢基礎年金の満額はいくら?│これまでの推移も

厚生年金の計算

次に厚生年金の計算方法を紹介します。厚生年金の計算には2つの計算式が用いられることになっており、それぞれ計算して金額が高い方が適用されるという仕組みです。

1つ目の計算式は「本来水準方式」と呼ばれるもので、「平均標準報酬月額×乗数×平成15年3月までの振込月数+平均標準報酬額×乗数×平成15年4月以降の払込月数」で計算します。

2つ目は「従前額保証方式」と呼ばれる計算式で、「平均標準月額×0.0075×平成15年3月までの払込月数+平均標準報酬額×0.005769×平成15年4月以降の払込月数」です。

計算式で使う平均標準報酬にはボーナスは含まれません。月の平均を出すと等級に分類されるので、その金額で計算するようにしていきましょう。

(4)老後の支出の計算

以下の表は世帯あたりの月の支出の目安です。平均的な支出額と個人の現状の支出を参考にし、老後のおおよその支出を導き出すことができます。

【世帯主の年代別に見る2人以上の勤労者世帯の消費支出・60~69歳の場合(単位:円)】

食料 76,400
住居 19,700
光熱・水道 21,500
家具・家事用品 11,600
被服および履物 10,300
保健医療 13,600
交通・通信 41,700
教育 2,200
教養娯楽 26,900
その他 68,700
消費支出 292,600

【世帯主の年代別に見る2人以上の勤労者世帯の消費支出の項目別割合・60~69歳の場合(単位:%)】

参考:公益財団法人生命保険センター「月々の生活費は平均していくらくらい?」http://www.jili.or.jp/lifeplan/houseeconomy/asset/1.html

ライフスタイルや家族構成で金額は変わってきますが、こうした具体的な金額を見ながら、老後の生活をシミュレーションしてみましょう。

定年後の収入は退職金と年金が中心になってきますから、収入から支出を差し引き、足りないようであれば働く必要がるといえます。

(5)定年後の仕事は減収を覚悟しなければならない

定年前(正規雇用)と定年後(非正規雇用)では収入に大きな差が出る

65歳以上の人が働く場合、非正規雇用での労働になるケースが多いです。非正規雇用は正規雇用よりも収入が低く、平成29年度の調査によると平均して319万円もの差があります。正規雇用されている人の平均給与は494万円ですが、それに対して非正規雇用の人の平均給与は175万円です。

ただし、ここで紹介した数字は若者も含めた金額となっています。そのため高齢者であれば実際には更に差が開くこともありますから注意しておきましょう。

定年後に継続雇用をした場合でも、一般的には収入が下がります。そのためどのようなケースでも、定年後は収入の減収を覚悟しておかなければなりません。

(6)定年後の仕事の選び方

老後の支出と自身のスキルが主な判断軸

定年後の仕事を選ぶ前に、まずは収入と支出を計算することから始めていきましょう。人それぞれ生活スタイルや環境が違いますし、かかる費用も違います。そのためまずは金額をザッと計算しておき、必要に応じて仕事を探すようにすると良いです。

定年後の仕事として雇われることはもちろんですが、自営業やフリーランスという選択もあります。必ずしも会社に属する必要はありませんから、定年後に必要な収入、自分のスキルなどを考えながら選んでいくようにしていきましょう。

まずは収入と支出のバランスを考え、足りない金額を補える仕事を探していけば効率が良くなります。

(7)定年後も働くために身に着けておきたいスキル

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/815

定年後の仕事には様々なことがありますが、スキルをつけておくことで、より仕事探しが楽になります。

人気のある定年後の仕事としては、ビル管理やマンション管理などがあります。ビル管理であればボイラー技士や消防設備士、マンション管理であれば建築物環境衛生管理技術者、マンション管理士といった資格を取得していると採用に有利となります。

もちろん、上記の仕事は、あくまでも現在人気かつ、求人件数が多いというだけで、今後、こういった仕事が人工知能などの他のシステム・人に置き換わる可能性も十二分に考えられます。

現在は、定年後の仕事としては目立っていないものの、パソコンスキルや語学力などを生かした仕事が増えていくことも考えられます。

このように、仕事とスキルは深い関係性があります。定年後も仕事を続けることを考えている場合、現在魅力的に見える仕事だけに通じるスキル以外にも、幅広く活用できそうなスキル(※現在でいえば、パソコンスキル・プログラミング・語学力など))を探してみるのも一つの考え方でしょう。

他の仕事でも有利となる資格はいくつもありますから、まずは求人情報をチェックするなどしてどんな仕事があるのか知っておきましょう。求人情報には案件と共に必要な資格、歓迎される資格などが記載されていますから、定年前から調べておくと良いです。

資格を取得するにはそれなりの時間がかかることが多いですし、勉強も必要です。定年前から余裕を持って確認して準備をすると、定年後の生活も安定しやすくなります。

(8)定年後も働くためには健康第一

定年後も見越して、燃え尽きることなく走ろう

長い間働いてきた人は、定年すると時間を持て余すことがあります。そのため働けるうちは働きたいと考える人も多くなっています。

しかし、定年後も働くのであれば健康でいることも大事です。仕事が好きな人であっても体が資本なので、健康第一で考えていきましょう。中には働きたくとも、健康上の問題から働くことができないというケースもあります。

そのためには適度な運動をして、バランスの良い食事、そして睡眠をしっかりとることも大事です。良い健康習慣を身に着け、体を大事にすることも忘れないようにしていきましょう。

(9)定年後も働くことには様々なメリットがある

収入面と対人関係面

定年後にも仕事をすることはメリットがいくつもあります。

まずは収入です。収入は少ないよりも多い方が良いですし、定年後は基本的に収入が減るので、仕事をすることで生活の安定へと繋がります。

そして人と接することが多くなるというメリットもあります。定年後は孤独感に悩まされる人もいます。仕事をするとコミュニケーションをとる機会が多くなるので孤独を防ぐことにも繋がりますし、認知症の予防にも効果的となっています。

(10)実際に定年後の仕事を探してみよう

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/942755

定年後に仕事をするかどうか決めていない場合でも、まずは一度どんな仕事があるのか調べてみましょう。調べると就きやすい仕事や必要な資格も分かってきますから、あとは収入と支出のバランスを考えて仕事をするかどうか決めていくと効率が良くなります。

また、働くためには体が健康でいることが大事ですから、自分の生活を見直して良い生活習慣を行っていくようにしましょう。

老後に仕事をすることは、健康や心豊かに過ごすことにも繋がります。

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