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介護現場で活躍!ロボット「PALRO(パルロ)」とは | 価格や機能を解説

テクノロジー
パルロは「人々がより豊かな生活を送るために役に立つこと」を目指して開発された自律型コミュニケーションロボットです。コミュニケーション能力やエンターテイメント性に優れているのが特徴で、レクリエーション補助などを目的に介護現場への導入が進んでいます。富士ソフト株式会社が提供するパルロの機能、導入における効果、価格などを解説していきます。
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(1)介護現場で活躍するコミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」とは

出典:https://palro.jp/

パルロはシステム開発などを行っている富士ソフト株式会社が製造・販売しているAI(人工知能)を活用した自律型コミュニケーションロボットです。

全高約40センチ、重量はバッテリーパック搭載時で約1.8キログラムほどの大きさで、パルロの名称の由来は「PAL」(友達)と「RO」(ロボット)から名付けられています。

音声認識・音声合成・顔認識といった機能を持ち、100人以上の顔と名前を区別し、自然な会話ができるだけでなく二足歩行も可能で、インターネットに接続してさまざまな情報を提供する機能も持っています。

これらの機能により、パルロは体操などレクリエーション補助を行うこともできるため、2010年3月に教育機関や研究機関に向けて初めて限定出荷されたのを皮切りに2019年6月現在、全国1200カ所以上の高齢者福祉施設に導入されています。

(出典:富士ソフトHP https://palro.jp/

(2)パルロの機能

出典:https://palro.jp/

高度なコミュニケーション知能を持っているパルロは人の顔をきちんと記憶し、あたかも感情を認識しているかのように自然に会話をすることができます。

パルロは100人以上の顔と名前を覚え、相手の名前を呼びかけながら一人ひとりに合った会話ができ、天気予報・ニュース・健康情報など役立つ話題からユーモア溢れる話題まで、相手に寄り添いながら楽しく提供することが可能です。

また一言、パルロに「レクやって」と声をかけるだけで、パルロが司会進行役を務め、日替わりのレクリエーションを実施します。パルロの歌、クイズ、ゲーム、体操など豊富なコンテンツは、高齢者が飽きずに楽しみながら続けられるよう、レクリエーション介護士が監修しています。

パルロの機能はシステムソフトウェアのアップデートを重ね、今後もどんどん発展していきます。

(3)パルロが高齢者施設でできること

出典:https://palro.jp/

現在、⽼⼈ホームやデイサービスといった高齢者施設では、介護ロボットを導⼊する事例が増えています。急速に進む⾼齢社会にあって、介護従事者の不⾜や業務負担の増加などが問題視されるなか、介護ロボットひとつとしてパルロを導入することにより、入所者の物忘れの予防や運動機能の維持向上、認知症の予防やセラピー効果などが期待されています。

すでにパルロを導入している高齢者施設においては、レクリエーションの雰囲気が明るくなり、介護スタッフの負担が減ったといった評価を受けています。

(4)パルロを導入することで得られる効果

パルロを高齢者施設に導入するとさまざまな効果がもたらされます。

入所している高齢者にとっては、問いかけに対する受け答えによって心を和ませたり、笑いや癒しをもたらすツールとなるのをはじめとして、高度な識別力や発話を制御するシステムを実現しているため、単なる受け答えに終わらずに高齢者の精神的なパートナーとしての役割も果たすことができます。

一方で、高齢者施設で行われるレクリエーションの企画⽴案は施設スタッフにとって案外負担の大きな業務ですが、パルロはダンス、ゲーム、クイズといったさまざまなプログラムを搭載しているので、こうした負担を軽減することが可能です。

また、パルロのような先進的なロボットを導入することは、来るべき近未来を想像させ、高齢者施設の広報・宣伝活動にも貢献するとされています。

(5)パルロが活躍するその他の場所

たとえば金融業界では現在、膨大なデータを蓄積し、それらのデータをITで解析し、活用することが求められています。

そこでパルロのようなロボットは介護の現場にとどまらず、金融機関の利用者とコミュニケーションを行い、本来持っているエンターテイメント性を発揮することで、さらに付加価値の高いサービスを提供する可能性も期待されています。

具体的には、営業店舗などでの挨拶をはじめ、窓口業務のサポートのほかサイネージと連動した金融情報の紹介などが考えられます。

また、すでに富士ソフトは30年以上にわたってさまざまな金融機関のシステム構築に携わってきたの強みを活かし、複数の金融機関においてパルロによる金融教育プレゼンテーションを実施しています。

(6)パルロを導入するための価格

パルロの価格は高齢者施設などでの導入を想定した「ビジネスシリーズ高齢者福祉施設向けⅢ」でメーカー小売希望価格670,000円(税別)となっています。

また、システムソフトウェアのアップグレードと専用アプリケーションがダウンロードし放題になっているアップグレードサービスであれば年間36,000円(税別)で販売されています。

また、用途や利用期間、予算などに応じてレンタルサービスも提供されており、料金は期間に応じて以下のようになっています。レンタルサービスの場合、サービス期間中であればアップグレードサービスの料金も含まれています。

通常レンタルサービス(料金はすべて税別)

  • 契約期間…2カ月から(最長23カ月)
  • 契約金…40,000円
  • 月額料金…40,000円
  • 送料(納品・返却時)…4,000円

長期レンタルサービス(料金はすべて税別)

  • 契約期間…24カ月
  • 契約金…0円(一括契約の特別価格)
  • 月額料金…30,000円(一括契約の特別価格)
  • 送料(納品・返却時)…4,000円

(7)家庭用のパルロも

出典:https://palro.jp/

パルロはこれまで高齢者施設向けとして法人に販売されていましたが、施設でパルロを知った高齢者や家族などから自宅でも利用したいという要望を受け、2018年8月29日より個人客向けの販売も開始しました。

価格はギフト向けモデルが348,000円(税別)となっていて、オフィシャルサイトや一部家電量販店、百貨店などで購入することができるほか、一部店舗では体験コーナーも設置されています。なお、購入後3年目以降はグレードアップ代金として、年間18,000円が必要となります。

(8)パルロを含む、コミュニケーションロボット以外の種類の介護用ロボット

現在、パルロのようなコミュニケーションロボット以外にもさまざまな企業からさまざまなタイプの介護用ロボットが開発されており、これを大きく分類すると以下のようなものがあります。

  • 移乗介助

ロボット技術を用いて主に介助者のパワーアシストをするもの

  • 移動支援

屋内外における援助者の歩行支援をするもの

  • 排泄支援

ロボット技術を活用し排泄物の処理をするもの

  • 認知症見守り

センサーや外部通信機能を活用し、見守りや転倒検知をするもの

  • 入浴支援

ロボットを活用した入浴支援

これらは主に介護に関わる介助者の肉体的作業を軽減するもので、コミュニケーションロボットとは違ったアプローチで介護現場での活用が期待されています。

(9)「パルロ」が、介護全般におけるコミュニケーションを変える可能性も

出典:https://palro.jp/

ここまでのように、介護用ロボットにはさまざまなタイプが開発されていますが、パルロのようなコミュニケーションロボットはコミュニケーションを通じて要介護者の生活の質を向上させようとするものです。

現時点では開発者と利用者の間でギャップが存在しているのも事実ですが、介護用ロボットが超高齢社会の課題解決を図るために果たせる役割は大きいと考えられ、介護現場におけるコミュニケーションのあり方を変える可能性も秘めています。

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