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団塊世代はどんな世代?2025年問題・介護難民の問題を解説

社会問題
これからの超高齢者社会にて、団塊世代が一気に高齢者となります。これにより介護職は必然的に団塊世代と関わる機会が増えます。この団塊世代と上手く付き合うにはどのように関わっていけばよいでしょうか。団塊世代の特徴と対処法、また団塊世代による2025年問題とそれによってひき起こる介護難民の問題などを解説。
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(1)団塊世代とは

出典: 資料:「平成27年(2015年)国勢調査(抽出速報集計)」(総務省統計局)

団塊世代とは、1947(昭和22)年~1949(昭和24)年生まれの70歳前後から75歳以上の高齢者のことを指します。

この3年間に生まれた人をなぜ団塊世代と呼ばれるかというと、この3年間の出生数は約806万人でその後の3年間の約648万人に比べて24.3%も多く、人口ピラミッドを見ると、かたまり(団塊)のような形になっているところから名づけられました。

この3年間は第二次大戦直後数年間の「ベビーブーム」時にあたります。このベビーブームは、大戦後に自らの国を建設するために労働力が必要となり、国をあげて人口を増やす方針であったために起こったといわれています。

(2)団塊世代の人の特徴① 「亭主関白」と呼ばれる人が多い?

団塊世代の人の特徴として亭主関白な人が多いといわれることがあります。そもそも亭主関白とは、夫が家庭の中で最も権力がある夫婦関係や家族関係を意味します。

これは昭和以前の男尊女卑の名残であり、また家の主人である夫がお金を稼ぎ、妻は家の守りをすることから、お金を稼いでくる夫を敬うという風習がありました。

団塊の世代では、その男尊女卑や家制度の考え方を持っている人が多いといわれています。また、団塊世代は同世代の人数が多く競争意識が強いため、どうしても亭主関白になりやすい傾向にあったといわれています。

そのため団塊世代の男性は、亭主関白が当たり前で女は男の3歩後ろを黙ってついて歩くのが普通であるという考えをもっている人もいます。

(3)団塊世代の人の特徴② 「自分の意見をきちんと言う」人が多い?

団塊世代は自分の意見をしっかり発言する傾向にあるといわれています。これは自己主張の強さが影響しています。団塊世代は戦後の民主主義教育を受けており、ちょうど大学生になった頃には学生運動がさかんな時代でした。そのため、常に自己主張や自分の権利に関する主張する機会が多くありました。

団塊世代は自己の思ったことをきちんと主張する傾向にあります。そのため、時には若い世代と衝突し、クレーマーと呼ばれてしまうケースもあります。

団塊世代は努力や苦労を重視する価値観をもつため、権威や地位の高い人や高齢の人の意見は聞くものの、自分より若い人の意見は聞き入れないことが多いともいわれています。

(4)団塊世代の人の特徴③ 消費行動

団塊世代の3つ目の特徴として消費行動が高い方が多いことがあげられます。

団塊世代はちょうど戦後の時代の節目を生きた人たちです。戦後の「新しい価値観」も併せ持ち、幼い頃から民主主義教育や欧米のカルチャーに囲まれて成長したために、新しいものが好きな傾向にあります。

そのためテレビで流行っている内容などにも敏感であり集団意識が高いため、みんなが持っているものはほしいという気持ちが強く、消費行動が高い傾向にあります。

(5)団塊世代の子供が多い「団塊ジュニア世代」とは

団塊ジュニア世代とは、団塊世代を親に持つ1971~1974年(昭和46~49年)生まれの世代の人を指します。団塊世代は第一次ベビーブームと呼ばれていますが、この団塊ジュニア世代は第二次ベビーブームと呼ばれ、団塊世代に次ぐ出生数が多い世代になります。

また団塊ジュニアは、団塊世代を親に持ち高度経済成長期に生まれています。都市部の人口が大幅に増えている時期でもあり、地方ではなく大都市で生まれ育った人も多い世代です。

そのため団塊ジュニア世代では都会に子どもの人口が集中し、大学受験戦争を経験し、卒業する頃にはバブル崩壊による就職難に直面という荒波にもまれた世代でもあります。そのためこの世代では正社員で働かないスタイルである「フリーター」が生まれたといわれています。

(6)団塊ジュニア世代の特徴

団塊ジュニア世代は高度経済成長期に育ち、様々な新しい思考に触れながら育った時代であります。そのため自分らしさを大切にしマイペースで我慢しない傾向があり、人の意見をあまり聞かない人が多いです。

またこの時代ではインスタントラーメンやレトルトの冷凍食品のブームが始まり、食文化が多様化を身をもって体感してきた世代でもあります。

(7)団塊世代による2025年問題とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/58189

このもっとも人口が多く日本の経済を支えてきた団塊の世代が、一気に75歳以上の後期高齢者になることに伴い生じる問題を2025年問題と呼びます。

団塊世代が後期高齢者になるということは、4人に1人は高齢者の時代に突入します。高齢者が増えるということは医療、介護、福祉サービスへの需要が高まる上に、3人で1人の高齢者を支えるため社会保障財政のバランスが崩れるという問題に直面します。

これは社会保険料費の増加や老老介護・認知症患者の増加、介護職の人材不足などの問題を引き起こします。

2025年問題について詳しくはこちら

2025年問題で医療業界はどう変わる?|とるべき対策 総まとめ

(8)2025年問題によって引き起こる介護難民の問題

介護難民とは、介護が必要なのに適切な介護サービスが受けられない高齢者のことを指します。

2025年以降、高齢者の増加により介護職の人材不足が起こり、介護難民となる高齢者も増えると考えられています。

介護業界における人材不足問題について、より詳しい記事はこちら

→『介護人材の確保をどうすべき?流出対策の取り組み事例や助成金など

国は介護の必要性に優先順位をつけ、施設利用費用の安い特別養護老人ホームの利用は要介護3以上(中等度以上の介護が必要)に定めるなどの対策をとっています。そのため介護は必要であるも重介護でない人は、お金がなければ自宅での生活を余儀なくされます。

そのため2025年に備え、国としては介護職の増員のための制度を整えていますが、当事者である高齢者も健康に長生きできるように普段から規則正しい生活(適度な運動・健康的な食事等)を心掛ける必要があります。

(9)介護難民にならないための工夫は

介護難民にならないためには、一番は資金をため介護サービスの整っている老人ホームに入所することが一番です。しかし2025年まであと数年…、今まで貯金していればいいですが今からすぐにお金を貯めるのは難しい人も多いと思います。

そのような方々は、老老介護や認認介護を防ぐためにも、介護保険サービスの利用に対して正しい知識を身に着けることが大切になります。

老老介護・認認介護について、より詳しい記事はこちら

→『増えている老老介護 | 認認介護に発展する危険性も・原因や対策

介護サービスは介護が必要である高齢者であれば誰でも申請することができます。一人で生活することが難しそうだなと感じる人が家族にいれば、市役所または近隣の地域包括センターに相談してみましょう。

その他にも自宅で生活するためには、自宅の環境を整える必要があります。自宅内のバリアが多く生活が難しい場合は、同じく市役所または近隣の地域包括センターに相談してみましょう。

このように便利な介護保険サービスですが、「まだまだ自分でできる」と考える高齢者や認知症の高齢者は自ら利用するにはハードルが高い場合も多いです。そのため家族が様子を観察し介護サービスの利用をサポートし一緒に考えていくことでスムーズに自宅にて生活できるでしょう。

(10)団塊世代の特徴やその世代に起こっている問題を理解しよう

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/124135

2025年に向けて増大する団塊世代の高齢者問題。

直面する高齢者本人も、2025年に向け介護難民にならないように今からでも資金をためたり、介護保険サービスを利用できるように情報収集したりするなど対処が必要です。また直面する高齢者本人以外の介護職やサポートする家族も知識を持っておいて損はないでしょう。

介護職はこのような団塊世代や団塊ジュニア世代と関わることが増えるため、この世代の特徴をよく理解しコミュニケーションを心掛け、お互いに気持ちの良いサービスを送れるようにしていくことが望まれます。

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