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お葬式での挨拶マナー | 喪主・受付・参列者などケース別に解説

マナー
お葬式の挨拶にはさまざまなルールやマナーがあります。しかしながら伝えるべきことはおおよそ決まっていて、最も大切なのは気持ちがきちんと伝わることです。そこで、お葬式の際には、どのような挨拶が適切なのかをきちんと知っておきましょう。
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(1)お葬式の挨拶のマナーとは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/608881

お葬式(葬儀・告別式)を執り行う際にはさまざまな場面で挨拶が必要になってきます。特に喪主の場合は挨拶の機会が多いため失敗は避けたいものです。

一方、参列者もお葬式ではお悔やみの言葉(挨拶)をかけることになります。

これらの挨拶をするときには、失礼に当たる言葉や使ってはいけない言葉など、ルールやマナーがありますが、挨拶の内容や伝えるべき事柄はおおよその形があるもののため、きちんと理解してさえいればさほど難しいものではありません。

お葬式で挨拶が必要になるタイミングやどのような挨拶をすればよいのかをそれぞれみていきましょう。

(2)喪主の挨拶① 受付のとき

受付の時の挨拶は、一般参列者の受付を開始すると同時に参列者に対して挨拶をします。

このときには「ありがとうございます」や「本日は、お忙しい中お越しいただきありがとうございます」といった言葉で迎え入れるのが一般的です。また、悪天候の場合などには「足元の悪い中お越しいただきありがとうございます」といった挨拶がよいでしょう。

ここで注意しなければならないのは、親族に対しては「この度は誠にご愁傷さまでした」という言葉をかけることです。

また、受付での挨拶は簡潔にお礼を述べる程度にとどめましょう。

(3)喪主の挨拶② 出棺のとき

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/610436

出棺のときの挨拶は、霊柩車に棺を納め火葬場へ出発する際に見送りをする参列者に対して行います。

このときの内容は、参列のお礼、生前の故人への厚誼に対する感謝、今後の遺族への支援のお願いなどを述べますが、参列者は立ったままなので挨拶は手短に済ませるようにします。

また、挨拶の内容は葬儀業者が用意した定型の文章をそのまま使ってもかまいませんが、故人の最期の様子や遺族の心情、今後の心構えなどを盛り込むことで参列者に気持ちが伝わりやすくなります。

(4)喪主の挨拶③ 精進落としのとき

そもそも「精進落とし」とは、僧侶や世話役を主賓とした弔問者を喪主や遺族がもてなす食事の席をいいます。この精進落としの際の挨拶は、全員が着席したあとに喪主かあるいは親族代表が謝辞を述べます。

この冒頭の挨拶ではお葬式が無事終了したことへのお礼のほか、今後のご厚誼をお願いし、精進落としの飲食を勧める言葉を述べます。

その後、参列者の一人ひとりにお酌をしながら労をねぎらい、お開きの挨拶では、宴席をお開きにする旨を伝え、お葬式でお世話になったことへのお礼と不行き届きに対するお詫びのほか、改めてご厚誼をお願いします。

また、精進落としは1~2時間程度で切り上げるのが一般的なため、お開きの挨拶は弔問者がスムーズに帰れるように配慮することが大切です。

(5)喪主の挨拶④ 僧侶に向けて

通夜やお葬式でお世話になる僧侶には、出迎えるときと見送るときに挨拶をします。このうち出迎えの際には、「本日はご多忙中、ご足労くださいまして、誠にありがとうございます」など、感謝の気持ちを率直に伝えます。

一方、僧侶を見送る際には読経をあげてもらったことに対するお礼を「本日は大変ご丁寧なお勤めを賜り、本当にありがとうございました」といったように述べます。

また、お葬式あと法要でもお世話になる場合には「今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」などと付け加えるとよいでしょう。

そして、後日寺院へ出向くことができない場合には、お葬式の後の挨拶の際、「些少ではございますが、どうぞお納めください」といった言葉とともに、お布施を渡します。

このほか、通夜の際には読経、焼香の後、別室にてご遺族側から弔問客に、食事やおが振る舞われる「通夜ぶるまい」を行いますが、僧侶がこれを受けてくれるかも挨拶する際に確認しましょう。

また、 祭壇の飾り方や焼香の方法についてもこのとき確認し、戒名については通夜の前にお願いするのが一般的です。

(6)参列者の挨拶

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1849571
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参列者としてお葬式に参加する場合には、まず受付で会葬帳に記帳し、香典があればここで手渡し、「この度はご愁傷さまでございます」と述べるのが一般的ですが、実際には軽く黙礼するだけの場合も少なくありません。

また、お葬式では遺族と言葉を交わす機会は式が始まる前の待ち時間などに限られています。むしろ、一言も言葉を交わさないことも少なくありません。

これは、お葬式の場合遺族は何かと時間がないためで、挨拶する機会がある場合も、遺族から特に引き留められない限りは簡単に済ませたほうがよいでしょう。

内容としては、「この度はご愁傷さまでございます。心よりお悔やみ申しあげます」といった平凡でありきたりのものが無難です。そして、このとき死因や病状などを聞いたり、笑顔を見せるのは慎まなくてはいけません。

(7)「ご冥福お祈りします」の意味

お悔やみの気持ちを伝える際によく使われる言葉に「ご冥福お祈りします」というものがあります。この「冥福」とは「死後の幸福」のことを指し、「あの世」という意味合いの「冥」と、「幸福」を意味する「福」を組み合わせたものです。

この言葉の成り立ちからもわかるように「ご冥福お祈りします」は故人に対して用いられるもので、遺族に対して使うのは間違いです。このため、遺族にお悔やみの気持ちを伝えるためには、「ご愁傷さま」を用います。

つまり、「ご冥福お祈りします」の正しい使い方としては、「この度は、まことにご愁傷さまでございます。○○様のご冥福をお祈りいたします」といったものになります。

また、主にキリスト教、神道、浄土真宗では、「ご冥福」という言葉は用られません。これは、「ご冥福」が仏教由来の用語であるほか、これらの宗教や宗派では「冥福」という概念がないためです。

(8)お葬式で気をつけるべき言葉

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/591472

言葉の使い方に関しては、お葬式で使うのにはふさわしくない「忌み言葉」というものもあります。

忌み言葉には主に以下のようなものがあります。

重ね言葉

  • 「重ね重ね」
  • 「かえすがえす」など

死を連想させる言葉

  • 「再び」
  • 「続いて」など

不吉な数字

  • 「四」
  • 「九」など(日本語の場合)

忌み言葉はかつては「言霊(ことだま)」という、言葉には霊が宿るという考え方から不吉な言葉とされていました。現在では死は避けて通れないものという考え方もあり、受け止め方は徐々に変わってきています。

しかしながら、忌み言葉はの受け止め方は人それぞれなので、できれば使わないほうが無難です。

また、お葬式では死を意味する直接的な表現も避けるようにしましょう。たとえば「死ぬ」は「亡くなる」、「死亡」は「逝去」、「生きているとき」は「お元気なとき」など、表現を変えるようにします。

(9)その他にお葬式で気をつけること

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1849571
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お葬式では挨拶以外にも気をつけなければならないマナーがあります。

まず服装は、男性の場合、黒のフォーマルスーツに白シャツ、黒無地のネクタイが基本です。このとき、金の時計など、光り物や派手なものを身につけるのは避けましょう。

一方女性の場合は黒のフォーマルウェアでナチュラルメイクの上、肌の露出は避け、アクセサリーは1連のネックレス程度にします。

また香典ですが、金額は自分と故人との関係性で変わってきます。以下が関係性別の金額の相場になります。

故人との関係性 相場
隣人・近所 3,000~5,000円
友人・その家族 5,000円
職場関係 3,000~1万円
取引先関係 5,000円
勤務先社員の家族 3,000~5,000円
親族 10,000~50,000円

包み方は不祝儀袋を使用し、水引は黒白か双銀、お金は中袋にいれてから、外袋で包むようにします。このとき、新札は、亡くなる前から香典を準備していたという印象を与えるため、一度折り目をつけるようにし、不祝儀袋は弔事用のふくさに包んで持参するとより丁寧です。

(10)心を込めた挨拶であたたかいお葬式に

お葬式における挨拶に共通していることは、遺族でも参列者でも「感謝」の気持ちを伝えることです。うまく話すことよりも、自分の心を込めたあたたかい言葉で故人を偲び、思い出や気持ちを伝えることがなによりも大切です。 

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