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往診の意味 | 訪問診療との違い・費用・申し込みの流れなど

病気
往診とは、医師が患者の自宅を訪れて行う診察のことです。ただし、この往診は訪問診療とは異なり、臨時での利用の側面が強いので、料金や、往診可能な病院ばかりではないことなどの注意すべき点・医師の選び方など、知っておくべきポイントがいくつかあります。そんな往診のサービス内容、対象者、依頼先を選ぶ際のポイントなどを解説していきます。
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(1)往診の意味

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1591817

往診とは、医師が患者の自宅を訪れて診察を行うことです。疾患やけがの軽重によっては病院まで行くことが困難ですが、自宅に医師が来てくれるので在宅で診てもらうことができます。

往診は基本的に1回ごとに依頼することになり、その都度診察を受けることになります。

病状の変化や体調の悪化など、救急車を呼ぶほどではないが診察をしたいときなどに利用するもので、あくまで臨時の手段と考えると分かりやすいです。

ただし、誰でもいつでも利用できるものではありませんし、料金は通常の診察費用や薬の代金にプラスして出張費用もかかります。また、どの病院や医師でも行ってくれるわけではなく、対応している病院や診療所に依頼する必要があります。

(2)訪問診療と往診の違い

往診と訪問診療は双方とも在宅医療に分類されます。どちらも医師が自宅へ来て診察をしてくれるという点では同じですが、サービス内容は異なっています。

往診はあくまで単発の診療であり病院へ行けない、病状の悪化などが起こったときに利用するものです。定期的に診察してもらうということはできないため、臨時として利用することになります。

一方、訪問診療はある程度の長期的なスパンで計画が立てられます。週に1回、2週間に1回など定期的に診察することが前提となっており、家族などと相談して診療計画やスケジュールを決めて行います。

(3)往診の対象者とは

利用できる対象者には明確な決まりがあるわけではなく、病院によっても判断が異なる場合もあります。そのため、ある病院では往診を受けることを断られても別の病院では受けてくれるいうこともあります。

基本的には身体が不自由である、病状が悪いなど、通院が困難な人が対象になっている病院が多いです。

普段は元気だが風邪をひいたため自宅に来てもらいたい、小さな子供がいて病院に行けないから来てもらいたいといった緊急性の低いケースは断られる可能性があります。

緊急性が高い場合は自宅に来てくれる割合が比較的に高いですが、状況によっては救急車を呼ぶ、という選択肢も頭に入れておきましょう。自宅におり、緊急性が高い症状が出たものの、救急車を呼ぶほどではない、といった場合は利用することができます。

(4)往診の内容とは

往診は、自宅へ訪問して医師が診察や検査などを行ってくれます。医師は処置セットや薬を持参してくれるので、病院で診察を受けるのと大きな変わりはありません。特に制限もないのでその場で診断し、必要があれば薬の処方や注射などの処置を行ってくれます。

緊急性があるものの救急車は必要ないようなときに利用する医療サービスなので患者の様子をみて触診、簡単な検査を行うなどします。電話連絡をした際に症状や状態などを聞かれることになるので、その状態から処置に必要な薬などを持参してくれるのです。

しかし患者の状態によっては病院で処置をする必要があることもあります。依頼しようと電話連絡をすれば救急車を呼ぶように指示されることもありますし、非常に緊急性が高い場合は初めから救急車を呼ぶようにしましょう。

(5)往診が可能な病院は?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/400984

可能かどうかは病院によるので、どの病院でも依頼すれば行ってくれるわけではありません。

そのため各病院のホームページ、可能な病院を一覧で検索するなどして探します。急いでいるときは電話で確認するようにし、できるだけ詳しい状態を伝えましょう。

病院が探せなければソーシャルワーカーやケアマネージャーに相談したり、役所や保健所、在宅介護支援センターでも案内してくれることがあるので活用していきましょう。

ただし、大都市では対応可能な病院も多いですが、小さな町ではまだそこまで数が多くないのが現状です。そのためできるだけ早く病院の目星をつけておき、必要なときにすぐに呼べるようにしておくと安心です。

(6)往診申し込みの流れ

申し込みの手順は、まず病院に電話します。

電話越しに状態などを聞かれるので、詳細に説明し、必要と判断されると自宅まで来てくれます。手順としてはそれだけなので誰にでもできます。

しかし申し込みをするにはいくつか注意点があります。

まず、往診をするにはある程度普段の体の状態を把握しておくことが必要なため、かかりつけの医師や訪れたことがある病院に依頼するのが基本です。

中には初診でも可能である病院もありますが、基本的には病状などが分かっている患者が対象となっているので、依頼するまでに往診可能な病院で検査なり診察をしていることが望まれます。

対応していない病院に通っていた場合は紹介状を書いてもらうこともできるので、紹介状を持参してかかりつけ医を変更することも視野に入れましょう。

(7)往診の費用

利用料金は大きく分けると往診料、診察料、薬代の3つです。

往診料

往診料とは出張費のことで、料金は7,200円になります。ですがこれは10割負担の場合の金額です。実際に支払う金額は保険が適用となるため3割負担の人であれば2,100円、1割負担の人であれば720円となります。病院ごとに行くことができる場所の範囲が決められているので、出張費の料金は一律になっています。

診察料

診察料はどんな診察をしたのかによって料金は異なります。緊急の場合や夜間・深夜帯であればその分料金が加算されることもあります。病院によって決められた料金は違うので、前もって調べていたり、聞いておいたりすると安心して利用することができます。

薬代

薬代も診察料と同じく人によって異なります。当然ですが薬を服用されない場合は薬代は必要ありませんが、注射などの処置をすれば料金が上乗せされます。事前に調べておくとよいでしょう。

(8)医療保険は適用される?

医療保険には公的なものと民間のものがあります。公的な医療保険とは国民健康保険などのことを指し、民間のものは自分で加入する医療保険のことです。

まず公的な医療保険から説明しますが、結論からいうと保険適用となります。そのため往診料は10割負担で7,200円ですが、3割負担であれば2,100円、1割負担であれば720円となっています。もちろん診察料なども保険適用となっているので、それぞれの負担割合での支払いとなりますし、高額医療費制度なども利用できるようになっています。

そして民間の医療保険ですが、適用になるかどうかは契約内容によります。加入している保険によっては料金の補填もあるので事前に確認しておくようにしましょう。

(9)往診してくれる医師の選び方とは?

往診を依頼する医師の選び方は個人個人で異なりますが、ここでは、一般的に重要とされることの多いポイントを挙げていきます。

自宅と病院との距離

まず1つ目は自宅と病院の距離です。範囲はある程度決まっているので遠いところから来てもらうことは基本的にはできません。それでも近い方がお互い楽ですし到着時間も早くなるため、距離を考慮して選ぶようにするといいです。

訪問看護やケアマネージャーとの連携

2つ目のポイントは、訪問看護やケアマネとの連携がしっかりあるかどうかです。往診は在宅療養の中の1つです。そのためそういった所との連携がしっかりしている方が適切な判断や処置を行ってくれることが多いです。

医師の信頼度

3つ目のポイントは、その医師から納得できる説明があり、信頼が感じられるかどうかです。いくら医療サービスとはいえ、人と人とのコミュニケーションで成り立つサービスであることに変わりはありません。いくら能力が高くても、説明不足が目立つと任せたままでいいのか心配になるケースもあります。

「在宅医療ステーション」の利用

4つ目のポイントは「在宅医療ステーション」での検索です。これは全国にある在宅医療などを紹介しているサイトです。病院の一覧やよくある質問などもまとめてあるので、医師や病院探し、ふとした疑問の解決に役立つようになっています。

医師選びにはこういった4つのポイントが挙げられるので、参考にして信頼できる医師を探していきましょう。

(10)緊急性が高いわけではない急な体調変化には、往診を頼んでみるのも一つの手

急な体調の悪化、病気の場合は病院での診察が必要です。しかし自由に出歩けないような人は病院にいくことが難しく、そのまま診察を受けることができないとうこともあります。そんなときは往診を頼み、自宅での診察や検査を行ってもらいましょう。

医師選びにおいては、物理的な距離を考え、便利なサイトを使って信頼できる医師を探すのがおすすめです。訪問診療とは違って臨時的な診察になるので、いざという時のために早めに探しておくと安心です。

一度も受診したことがないような病院では断られてしまうことも多いので、前もって調べておき、いざ必要なときのために備えておきましょう。

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