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介護事務管理士ってどんな資格?過去問や難易度/受験資格/仕事内容

資格取得
「介護事務管理士」という資格は、介護施設内での介護事務の仕事をする上で役立つ資格です。介護保険の計算や請求業務などの専門知識をつけることができるため、介護事務職に就く上で持っておくと便利でしょう。介護事務管理士の資格の詳しい内容や、受検方法、仕事内容などを解説していきます。
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(1)介護事務管理士の資格とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1510544

介護施設や事業所における仕事といっても、実際に介護をする以外にも様々な種類の仕事があります。介護サービスを直接提供する介護スタッフ以外にも、施設の管理者であったり、マネジメントをする人であったりが必要です。

その中の仕事の一つが「介護事務」です。そして、介護事務を行うにあたって持っておくと便利な資格が「介護事務管理士」です。

介護事務の仕事は、介護の現場ではなく、いわゆるバックオフィスでの管理業務を担うことで、各施設・各事業所を支える仕事のことを指します。

この介護事務管理士は、そのような事務仕事にあたるための能力を示す資格となります。介護サービスを提供する事業所等にて受付や会計・レセプト業務等々の事務作業を行ったり、ケアマネージャーのサポートをするスタッフのスキル等を証明する資格です。

JSMA(「技能認定振興協会」・・・医療事務等に携わる人々の技能と社会的地位の向上を目的として日本で初めて医療事務等の技能を認定した資格試験団体。)が資格の認定を行っており、介護事務管理士技能認定試験に合格することで、介護事務管理士の資格を取得することができます。

試験には、介護保険制度や介護請求事務の知識等々を問うマークシート形式の学科試験10問と、レセプト点検・レセプト作成を行う実技試験があります。

受験資格の制限等はなく、誰でも受験することが可能です。

介護事務管理士の資格試験は、1月・3月・5月・7月・9月・11月の年6回実施されていて、全国の主要都市に試験会場があります。また、指定の通信講座を受講した受験者は自宅にて試験を受けることが可能になります。

(2)介護事務管理士はどんな仕事をしているのか?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/610817

介護事務管理士の仕事は、介護サービスを提供する事業所にて、介護報酬の計算・請求業務を行ったり、介護サービス利用者のケアプラン等々を作成するケアマネージャーの業務をサポートすることです。

基本的には、介護報酬の請求等に関する事務業務が重要な業務となります。

介護報酬の計算・請求等の事務作業については、基本的にケアマネージャーが作成する「給付管理票」を元に、利用者の方に対してどのような介護がどれだけ提供されたかをチェックし「介護給付費明細書(レセプト)」を作成し、請求業務を行います。

介護サービスの費用に関しては、原則、利用者から1割、残り9割は介護保険から事業所へ支払われます。

事業所は、介護報酬で決められた単位に基づき、利用者と、介護給付費の審査や支払いを行なう国民健康保険団体連合に請求を行う必要があります。この重要な業務を行うのが介護事務管理士です。

介護報酬の計算等を正確にしっかりと確実にこなす知識とスキルが求められる仕事です。

(3)介護事務管理士の業務内容

介護事務管理士の業務内容としては、

  • 介護サービスを提供する事業所の受付や会計業務、
  • レセプト(医療機関が保険者に請求する月ごとの診療報酬明細書)の作成

等の事務作業がメインとなります。その中でも介護報酬の計算・請求作業が重要でとなります。業務としてはその他にも、介護サービス利用者のケアプランの作成等を行うケアマネージャーの補佐等の業務サポートも行います。

また、介護サービス利用者の案内や問い合わせ・連絡等々の対応を行ったり、担当の介護士職の人のシフト作成等々を請け負い、シフト調整等を行う場合もあります。

(4)介護事務管理士の資格取得までの流れ

介護事務管理士の資格は、JSMA(技能認定振興協会)が資格試験を実施し、認定を行っている「介護事務管理士技能認定試験」を受験し合格することで、介護事務管理士の資格を取得することができます。

受験資格や年齢制限は特になく、誰でも受験することができます。

受験の申し込み方法は、「コンビニエンスストア端末を利用しての申し込み」・「インターネットでの申し込み」・「申請書書類を送付しての申し込み」の3つあります。

介護事務管理士の資格試験は、1月・3月・5月・7月・9月・11月の年6回実施されていて、全国の主要都市に試験会場があります。(指定の通信講座を受講した受験者は自宅にて試験を受けることが可能です。)

受験票は、試験日の1週間前頃に、JSMA(技能認定振興協会)より発送されます。試験申し込みを行い、資格試験を受験し、学科試験・資格試験共に合格基準に達した場合、合格と判定されます。

(5)介護事務管理士の試験情報

試験日・資格試験時間・受験料・会場・科目についてまとめています。

①最新の試験日情報(2019年6月7日現在) 

基本的には、年6回・第4土曜日に実施されており、直近の日程は下記になります。

  • 2019年7月27日(土)
  • 2019年9月28日(土)
  • 2019年11月23日(土)

申し込みは、試験実施日の前月末までに行いましょう。

(参考:JSMA

②資格試験時間(学科・実技)

受付開始時間 15:15~

試験説明開始時間 15:30~

資格試験時間「15:45〜17:45」(所要時間約2時間)

③試験受験料

6500円(税込)となります。

④試験会場

開催日によって会場が異なる場合があります。(JSMA(技能認定振興協会)の公式ホームページにて、会場一覧を確認することができます。)

⑤試験科目

学科試験(マークシート形式10問)

  • 「法規」(介護保険制度、介護報酬の請求についての知識)
  • 「介護請求事務」(介護給付単位数の算定、介護報酬明細書の作成、介護用語についての知識)

実技試験(3問)

  • レセプト点検問題(1問)
  • レセプト作成3枚(居宅サービス・施設サービス)

(6)試験の難易度・合格率

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1120363

介護事務管理士の資格取得の為の試験である「介護事務管理士技能認定試験」の難易度や合格率です。

試験の合格基準は、学科試験が70点以上、実技試験は点検・各作成問題ごとに50%以上の得点があり、なおかつレセプト作成については3問の合計で70%以上と定められています。

実技試験のクリアが合格への大きなポイントになります。介護事務管理士の合格率は約50%となっています。

(7)介護事務管理士とケアクラークの違い

介護事務に関する資格はいくつかありますが、その中でしばしば混同されることの多い「介護事務管理士」と「ケアクラーク」の2つの資格の違いについて説明します。

まず、介護事務を全般的に定義すると、「ヘルパーステーションや訪問看護ステーション、デイサービスセンター等々の高齢者施設等で介護報酬請求業務を担当する仕事」となります。

その介護事務業務を行うものとして代表的なものが、「介護事務管理士」と「ケアクラーク」なのです。

以下では、まず2種類の資格の違いを簡単に説明したのち、それぞれの詳細について個別に説明していきます。

介護事務管理士とケアクラークの資格の違い

介護事務管理士とケアクラークの違いを一言でいうと、業務に求められるスキルの広さと深さです。

介護事務管理士は、介護報酬請求におけるプロとして、2~3年ごとに変化が起きる介護制度に基づき、その場その場で正確に介護報酬の請求を行うことが求められます。その意味では、ケアクラークと比べて「広い知識」が必要になる機会は少ないですが、介護報酬請求においてはプロフェッショナルといえるくらいの知識・経験が求められる仕事であるといえるでしょう。

一方ケアクラークは、「クラーク」が「事務員」・「受付」などを意味する言葉であるように、介護事務職として、書類作成といった事務業務に必要な知識をはじめ、介護職員とのスムーズな連携を図るためのコミュニケーション能力や、提供されている介護サービスについての理解など、介護および事務に関する広い知識を有していることが求められる仕事であるといえるでしょう。

介護事務管理士

介護事務管理士は、介護事務管理士技能認定試験を受験し、合格することで取得することができる資格です。JSMA(技能認定振興協会)が実施・認定を行っています。

資格試験では、関連法規・介護報酬計算など、介護報酬請求に関する知識とスキルが問われ、実技試験では、レセプト(介護給付費明細書)点検と、レセプト作成技能が試されます。介護事務管理士は、介護報酬の計算・請求業務が主な業務で、介護報酬請求業務に関してのプロとしての正確な知識とスキルが最重要な資格です。

ケアクラーク

ケアクラークは、ケアクラーク技能認定試験を受験し、合格することで取得することができる資格です。

「一般財団法人 日本医療教育財団」が実施・認定しています。

(参考:日本医療教育財団サイト)

受験資格は特になく、誰でも受験することが可能です。

資格試験については、介護事務管理士と同じく学科試験と実技試験の2種類で構成されていて、学科試験では介護報酬請求事務だけでなく、介護事務職として必要なコミュニケーション能力や社会福祉、老人・障がい者心理、医学等々、介護関係についてを主として幅広い知識が問われます。

実技試験では、レセプト作成の問題が出題されます。

ケアクラークは、介護報酬請求業務を行うことはもちろんですが、ケアマネージャーのサポート業務や書類作成、事業所等での電話対応や窓口対応等もあわせて行います。

業務の範囲はとても幅広く様々なものが関係してくる為、介護そのものや介護保険に関する知識を主として、介護サービスに関しての全般的な知識が必要になる資格です。

(8)介護事務管理士の待遇

介護事務管理士 待遇のポイント

介護事務管理士は、介護事務業務として、介護報酬の請求に関する事務作業等を主に行っています。しかし、介護事務に関する国家資格はなく、民間団体が認定している資格がいくつかあります。

介護事務の仕事を行う上で、資格取得は必須ではないですが、介護保険制度等々、介護に関する専門的な知識が必要になる仕事なので、介護事務の資格を取得しておくことが望ましいといわれています。

介護事務関連の資格を取得していると、有資格者として無資格者より待遇が良い傾向があります。

待遇の特徴① パートやアルバイト、派遣社員の募集が多い

介護事務管理士は、正社員の求人よりもパートやアルバイト、派遣社員の募集が多い傾向にあります。

地域にもよりますが、時給は800円~1200円程度が相場です。また、正社員の場合は、額面で18万円~22万円程度となります。

企業や施設によっては、1ヶ月5000円~30000円程度の資格手当が支給される場合もあります。

また、介護福祉士やケアマネージャー、ヘルパーと兼業として仕事を行う場合もあり、介護事務業務に関して、手当てとして給料に上乗せされる場合が多いです。

他の業界に比べ、介護業界の待遇は決して高い水準とはいえないのが現状です。しかし、高齢化社会が加速している現況において、介護業界は需要が途切れることのない仕事です。

そして、介護保険料が入金される仕組みがきちんと整っているため、突然の倒産等のリスクが少ない業界ともいえるため、安定性のある仕事ともいえます。残業や有給休暇についても、以前と比べると介護業界全体の労働条件が改善傾向にあるため、有給休暇等も取得しやすくなっている企業や施設が多いです。

(9)介護事務管理士の資格を取得するメリット

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/939839

介護業界にて介護事務業務を行う為の資格はいくつかあります。代表的なものは、「介護事務管理士」や「ケアクラーク」等です。

介護事務業務を行う上で、資格取得は必須ではありません。しかし、介護保険制度等々、介護に関する専門的な知識が必要になる仕事なので、資格を取得しておくことでより深く、専門的に仕事を行うことができます。

また、介護事務業務は無資格でも行うことができますが、介護事務管理士等の資格を取得することで待遇面において優遇される場合があります。企業や施設によっては、「資格手当」として給料に上乗せされる場合もあります。

(10)介護事務管理士の資格を取って、キャリアアップを目指そう

介護事務管理士の資格を取得することで、介護報酬請求等の事務作業についての確かな知識を得ることができます。介護事務全般について、より深く専門的に仕事を行うことができます。

また、介護事務は現場での介護業務に比べて体力が必要とされない場合が多いので、年齢や体力を問わず、長く介護関係で働くことも可能になります。

状況によっては、介護福祉士やケアマネージャー、ヘルパーの業務との兼業として仕事を行うことで、介護事務業務に関して、別途手当てとして給料に上乗せされる場合もあります。

介護の現場で働く上で、介護事務管理士の資格を取得することでスキルアップ・キャリアアップとなる場合もあります。今後、キャリアアップを考えている場合は、ぜひ取得を検討してみましょう。

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