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介護サービスの種類【一覧表】| 利用の流れや費用も徹底解説

ノウハウ
介護サービスは種類が多く、いざ必要になったときに「どんなものがあるのかわからない」「どれを利用すればいいかわからない」と感じる方は多いのではないでしょうか。この記事では介護サービスの種類と利用の流れをまとめます。介護初心者の方、これから介護が必要になるかもしれない方はぜひチェックしてみてください。
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(1)介護サービスとは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/7521

高齢者を支える介護サービスは効果的に利用することで介護が必要な方だけでなく家族も心身の負担を軽減できます。どのように利用するのかは、介護サービスの内容を把握しておく必要が出てきます。介護サービスの利用は要支援・要介護認定を受けた方が、ケアマネージャーのもとケアプランを作成すると必要なサービスが受けられます。

4種類あるサービス

介護サービスは要介護の度合い、サービスを受ける場所などによって種類が多岐にわたり、次の4種類に分けることができます。

  • 居宅サービス
  • 施設サービス
  • 地域密着型サービス
  • その他(介護保険がきかないものやレンタルサービス等)

認定された段階によって、受けられるサービスに違いが発生することがあります。居宅サービスは、どの段階でも共通して受けられます。要支援の方は、施設を利用するサービスは限定的となります。

状況に応じた適切なものを利用するためにも、介護サービスの種類とその詳細を知っておきましょう。

主な介護サービス一覧
居宅サービス
施設サービス
地域密着型サービス

(2)居宅サービスの種類

居宅サービスは大きく3つの種類に分かれます。3つの種類の中でさらにサービスが分かれており、合計で12種類の居宅サービスがあります。

1.訪問サービス

訪問サービスは、ヘルパーに自宅に訪問してもらうサービスです。自宅で日常生活を手助けしてもらいます。訪問サービスにはいくつかの種類があります。

訪問介護

訪問介護には身体介護(食事、シーツ交換、排泄などの介助、着替え、入浴、身体の清拭など)、生活援助(掃除(住居)、洗濯、調理、食事の準備、買い物など)があり、負担額が異なります。

訪問入浴介護

自宅で入浴が困難な方に、専用車両で浴槽を部屋に持ち込みます。看護師と介護職員による介助を受けながら入浴します。入浴前後の体調チェックなども行われるため、安心して介助を受けられるでしょう。

訪問看護

看護師に訪問してもらい、医師の指示に基づいて手当や処置を受けられます。内容には、医療的な処置や、医療機器の管理(点滴、人工呼吸器、人工肛門や人工膀胱など)、傷や床ずれの手当てなどがあります。また、医療従事者に直接身体の不安を相談することも可能です。

訪問リハビリテーション

自宅でリハビリを受けられるサービスです。理学療法士などが訪問してくれるため、病院まで通う身体や時間の負担を軽減できます。起き上がり、歩行といった基本動作だけでなく、体操などの応用動作も行います。機能を回復することで、食事やトイレなどで自立した生活を目指せるでしょう。

居宅療養管理指導

医師や薬剤師が訪問し、服薬、歯磨きなどでの指導を行います。風邪にかかりやすい人、虫歯のある人などの相談を受けています。本人以外に家族も療養上での指導を受けて、役立てることができます。

2.通所サービス

通所サービスには「デイサービス」と「デイケア」があります。デイサービスは、通所介護、デイケアは通所リハビリテーションです。

通所介護

居宅からデイサービスセンターに利用者を送迎し、食事、入浴、リハビリテーション、レクリエーションなどを介護職員の支援によって行います。高齢者の方たちの孤独感や、自宅での引きこもりなどを解消し、家族の負担を軽くします。日中から夕方までがサービスを受けられる時間帯です。

通所リハビリテーション

日中送迎することで介護老人保健施設や老人病院などに通えます。その先で、リハビリテーションを受け、自立した生活へとつなげていくものです。

3.短期入所サービス

短期入所サービスは、「短期入所生活介護」と「短期入所療養介護」に分かれますが、「ショートステイ」とまとめて呼ばれています。

大きな違いは、短期入所生活介護は、福祉施設(特別養護老人ホーム)に入所します。そこで生活介護や機能訓練を受けるものです。一方短期入所療養介護は、医療施設(介護老人保健施設、老人病院)に入所して治療や機能訓練を受けます。

いずれも数日から2週間程度の施設滞在で、介護サービスを受けられるものです。通常、家族が不在になる、病気などで介護できないといったケースで利用されることが多いでしょう。

(3)居宅サービス利用の流れ

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1025466

居宅サービスは実際にどのようにすれば、利用できるのでしょうか?利用の流れについて説明していきます。

①申請

まず市町村の窓口で要介護認定、または要支援認定の申請を行います。

②認定調査

その後、調査員から自宅訪問があり、認定調査が行われます。本人や家族と面談を行い、心身の状態を調査します。また、市区町村から依頼によって、かかりつけ医師が心身の状況について意見書を作成します。

一次判定は、認定調査や意見書をもとにコンピュータで行われます。その後介護士認定審査会が二次判定を行い、要介護度を決定します。申請してから認定の通知が行われるまで30日以内と原則決まっています。

③ケアプラン作成

要介護度が判定されると、受けられる介護サービスや、事業所の選択などでケアプランが作成されます。ケアプランでは具体的に、どんな介護サービスをどの程度利用するかの計画が立てられます。要介護1~5の方は、ケアプラン作成事業者(居宅介護支援事業者)、要支援1、2の方は地域包括センターへ相談、依頼します。

認定には有効期限があります。新規・変更申請では6ヶ月、更新では12ヶ月です。(状況に応じ、短くなったり長くなったりすることもあります。)期限を過ぎると、介護サービスは利用できません。

気をつけておきたいのは、ケアプランを立てるケアマネージャーの選択です。要望にきちんと応えてくれ、納得できるケアマネージャーに依頼しないと、介護生活が思ったようにはいきません。

(4)施設サービスの種類

施設サービスは、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設、介護療養型医療施設で行われているサービスですただし、介護療養型医療施設は2017年末に廃止されました。

1.介護老人福祉施設

特別養護老人ホームとも呼ばれます。入所できるのは、要介護度3以上の利用者のみです。介護職員や看護師による対応で、自立した生活を送れるようになっています。入居の一時金が不要かつ長期入所が可能です。

2.介護老人保険施設サービス

老健と呼ばれる介護老人保健施設で、介護、看護、回復期リハビリテーションを受けられるサービスです。入居の一時金は不要ですが、入所期間は3ヶ月のみと原則決まっています。在宅復帰を前提としたサービスです。

3.介護療養型医療施設サービス

2017年末に廃止されています。かつては介護保険適用老人病院で行われているサービスでした。代わりに2018年4月から介護医療院がスタートしています。介護療養型医療施設に、住まいとしての機能を強化させて設置されたものです。

(5)施設サービス利用の流れ

 施設サービス利用の流れも、他のサービスと同様です。申請→介護認定→ケアプラン作成の流れは変わりません。申請は市区町村の窓口へ、介護認定は自宅に認定職員が訪れ行う聞き取り調査と、医師の意見書を元に決定されます。認定された介護段階に応じたケアプランが作成されます。

(6)地域密着型サービスの種類

地域密着型サービスとは、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、認知症高齢者を対象とするグループホームなど、日常生活圏から離れることなく自立した生活が送れるように支援していくサービスをいいます。居宅サービスと施設サービスのちょうど中間的なものと考えるとよいでしょう。大きく分けると、訪問・通所型、認知症対応型、施設・特定施設型の3種類となります。

1.訪問・通所型

小規模多機能型居宅介護

小規模な施設に通うことを中心にサービスを受けられます。必要に応じて、訪問や泊まりなども組み合わせることができます。最大のメリットは、同じ事業所ですべてのサービスを受けられるので、職員も同じで安心感を得られることでしょう。

普段は自宅で、調子が悪い時には見守りのある泊まりなど、柔軟な対応も可能です。ただし、事業所に看護師は常駐していません。医療的なケアに関しては、血圧や脈拍程度となると思っておきましょう。

看護小規模多機能型居宅介護

かつて複合型サービスとも呼ばれていました。小規模多機能型居宅介護で受けられる、通い、訪問、泊まりに看護が加わります。このサービスは、要支援の段階の方は受けられません。

夜間対応型訪問介護

文字通り夜間に訪問介護を受けられます。おむつ交換やトイレ介助など定期巡回で受けられるものと、緊急時に対応する随時対応のものがあります。

定期巡回・随時対応型介護看護

介護職員と看護師が連携によって、24時間継続して訪問介護または訪問看護を提供します。ごく短時間のケアとなる薬の管理やトイレ介助などを、複数回受けることもできます。各地域に設置されている事業所が行うものですから、緊急時に30分以内に駆けつけられる体制が整っています。

2.認知症対応型

認知症対応型通所介護

認知症の診断を受けた方が施設に通って利用できるサービスです。日帰りで、入浴などの介護や、機能訓練などを受けられます。デイサービスとの違いは、定員が少ないこと、利用者が認知症の方のみと限定されていることです。

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

認知症の方が共同生活をしながら、食事、入浴、機能訓練などを受けられます。定員は1ユニット9名で、1施設につき最大2ユニットまでに決められています。要支援2の方から利用できます。

3.施設・特定施設型サービス

自宅から移り住んで利用します。認知症対応型のグループホームもこのサービスの一種と考えられます。地域密着型の有料老人ホーム、特別養護老人ホームなども施設・特定施設型サービスになります。

定員は30名未満と小規模で、施設と同一地域に住民票がある方のみ入所できます。サービス自体は、広域の有料老人ホームなどと変わりません。

(7)地域密着型サービス利用の流れ

地域密着型サービスを受けたい場合は、まず介護認定から行います。

市区町村に申請し、聞き取り調査や主治医の意見書をもとにして介護段階を決定してもらいます。その後、担当ケアマネージャーが決まります。その際に、地域密着型サービス利用について相談しましょう。運営事業所を検索し、空きがあれば契約可能です。その後ケアプランが作成されます。

(8)その他の介護サービスについて

保険が適用されないサービスや、福祉用具貸与などはその他の介護サービスとなります。車いすや介護ベッドなどのレンタルは保険適用となりますが、その他サービスに分類されます。また、シャワーチェアやポータブルトイレなどの福祉用具の購入、住宅の改修などもその他介護サービスです。

保険が適用されないサービス

保険が適用されないサービスは、日常的な家事などの範囲を超える行為や、行わなくても日常生活に支障が出ない行為です。墓参りの付き添い、年末の大掃除や模様替え、おせち料理など「必須ではない」サービスがこれに当たります。とはいっても、このようなサービスを提供できる事業者はまだ多くありません。

ただ、今後豊かな生活を送るために利用したいと考える方は増えるでしょう。また経済産業省が保険外サービス活用ガイドブックを作成していることもあり、今後事業者も増加していくと予測されます。

(9)介護サービスにかかる費用はどれくらい?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1795494

介護サービスにかかる費用は、どれくらいなのでしょうか。まず、介護の段階ごとに利用できるサービスの量が決まっています。それによって支給限度額があり、その範囲内なら自己負担は1割で済みます(一定以上の所得者は2割負担)。

介護保険施設利用の場合は、1割負担(一定以上の所得者は2~3割負担)となりますが、それに居住費や食費などが別に必要になります。支給限度額を超えた分や、介護サービス適用外のサービスは全額自己負担です。

居宅サービス1ヶ月あたりの利用限度額は、次の表のとおりです。2019年10月から利用限度額が改正されました。

区分 利用限度額
要支援1 50,320円
要支援2 105,310円
要介護1 167,650円
要介護2 197,050円
要介護3 270,480円
要介護4 309,380円
要介護5 362,170円

おおよその目安額を見ておきましょう。要介護5の方が、多床室を利用した場合、施設サービス料の1割が約25,000円、居住費は1日あたり800円、食費1日あたり1,400円、日常生活費10,000円(施設により異なる)などがかかります。合計で101,000円程度が月々必要になります。

利用者負担が過重にならないような、低所得者への支援もあります。

(10)介護サービスは状況に応じて選ぶのが大切

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1983176

介護サービスは種類が多く、複雑だと感じる方も多いでしょう。しかし、高齢者や家族がより安心して生活していくためにも、状況に応じた適切なサービスを選択することが大切です。

介護認定によって受けられるサービスや、サービス利用限度額が異なってきます。本人、家族がどのように暮らしていきたいのかに重点を置きましょう。この点が明確になっていれば、ケアマネージャーが作成するケアプランへの希望も明確にできます。

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