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介護士がススメる本当に実用的な介護の資格とは?介護士が取るべき資格ランキングベスト5

資格
総人口に対して65歳以上の高齢者人口が21%を超えた「超高齢化社会」へと突入し始めた現在、社会的に介護・福祉業界への注目度は高まっています。 政府による2015年4月の介護報酬改定では、介護サービスの価格の基準となる介護報酬が9年ぶりに2.27%引き下げられ、それに伴い介護職員の賃金アップのための財源も確保されました。 重労働や低賃金などのイメージが強く、慢性的な人手不足に陥っていた介護業界も徐々に働きやすい体制が整ってきており、介護の仕事への就職転職を考えている方や資格を取りたいと考えている方も多いと思います。 そこで今回は、様々な介護関係の資格の中でも、実用的でキャリアアップにつながるオススメの資格5選とその使いみちを紹介していきます。
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(1)介護職員初任者研修

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2348636

旧ホームヘルパー2級にとってかわる資格で、介護職の入門ともいえる資格です。この「介護職員初任者研修」は、訪問介護の仕事をしようとする方、 在宅や施設を問わずに介護の仕事を行おうとする方を対象としています。

資格を取るためには、各地方自治体や民間の養成研修機関が主催している講座を受講し、 介護に携わる上での基本的な知識と技術を学ぶ必要があります。

受講時間は130時間で、内訳は講義55時間と演習75時間があり、修了試験合格者に資格が配布されます。 資格取得の難易度もそこまで高くなく、試験を受けた人のほとんどが合格しています。

資格取得後に働ける主な仕事先としては、

  • 特別養護老人ホーム
  • 老人保健施設
  • 有料老人ホーム
  • グループホーム
  • 福祉施設
  • 病院
  • ホームヘルパーステーション

などが挙げられます。

未経験で介護職希望の方は、まずこの資格を取得して選択肢を広げ、就職・転職活動をスタートさせましょう。

介護職員初任者研修について、より詳しい記事はこちら

→『介護職員初任者研修とは | 資格取得のメリットと試験内容

(2)介護職員実務者研修

「実務者研修」は、介護職員初任者研修の一つ上の資格となり、介護に関する知識や能力だけでなく医療的なケアに関する介護技術を学ぶ目的として、 2013年から実施された研修です。

平成27年度(平成28年1月)の介護福祉士国家試験から、受験資格として実務経験3年に加えて実務者研修の修了が義務づけられたため、 介護福祉士の受験を考えている方は、必ずこの実務者研修を受講しなければなりません。

研修内容は、介護の基本や介護過程、医療的ケア(喀痰吸引等の演習を含む)などの科目を含む450時間(6ヶ月以上。介護職員初任者研修を含む旧ホームヘルパー2級取得者は130時間が免除される)となります。

医療的ケアでは喀痰吸引や経管栄養についてシュミレーターなどを使いながら実際に行うので、現場でも役立つ技術を身につけることができます。

実務者研修の終了後には、「サービス提供責任者」として働くことができます。サービス提供責任者の仕事は、ヘルパーさんの指導や育成などの管理業務、連絡調整といったものです。

老人ホームや訪問介護事業所で必ず配置される必要があるため、現場からも歓迎され、給与・待遇面でも大きなメリットがあります。

また、原則として医療行為となる「たん吸引」や「経管栄養」の処置もできるようになるので、今後のスキルアップの向上へも繋がっていきます。

介護職員実務者研修について、より詳しい記事はこちら

→『介護福祉士(介護職員)実務者研修とは | 費用・受験資格・カリキュラム

(3)介護福祉士

介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづく国家資格です。

介護の必要な高齢者や身体の不自由な方の生活行為・生活動作を補い、支える知識と技術を有する介護の専門資格として認知されています。 その幅広い知識を活かし、サービス提供責任者の役割を担ったり、介護者に対して指導やアドバイスを行う立場にもあります。

医師や看護師、療法士との連携が求められる現在、介護の専門的知識・技術をもつ介護福祉士資格の重要性はますます高まっており、施設職員の資格取得率も高まっています。

資格の取得方法は、下記の3つのパターンがあり、介護福祉士国家試験は年一回実施(毎年1月)されています

  1. 養成施設2年以上(1,800時間程度)→国家試験
  2. 福祉系高校(1,800時間程度)→国家試験
  3. 実務経験3年以上+実務者研修(450時間)→国家試験

資格取得後に働ける主な仕事先としては、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、介護保険施設、通所リハビリテーションなどの介護老人福祉施設が一番多いといっても良いでしょう。

また、身体障害者養護施設、視覚障害者施設、聴覚言語障害者施設、肢体障害者施設、知的障害者施設などでも介護福祉士の方は活躍しています。

その他にも、社会福祉に関する事務所や市区町村が設営している施設や事業所など、様々な職場での需要があります。

介護福祉士について、より詳しい記事はこちら

→『介護福祉士になるには | 資格概要や取得方法、受験するまでの3ルート

(4)介護支援専門員(ケアマネージャー)

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1510544

ケアマネージャーは、介護保険法において要支援・要介護認定を受けた人やその家族からの相談を受け、居宅サービス計画(ケアプラン)を作成し、 他の介護サービス事業者との連絡、調整、取りまとめを行う専門職です。

2000年4月に介護保険制度が始まるにあたって新しく誕生した公的資格で、 福祉や保健医療の分野での実務経験がある人が取得できます。

試験は、全国共通の日時と問題で各都道府県が実施します。通常は7月の申し込み期間に受験申し込みを行い、 受験資格の審査が行われた後、審査を通過した人だけが10月末の試験を受ける事ができます。

試験の合格発表は12月にあり、その後に実務研修を受講することで資格取得となります。この実務研修は原則として試験終了後1年以内に32時間以上のカリキュラムで行われ、 研修終了後に介護支援専門員名簿に登録され、研修終了後1ヶ月ほどで登録証明書が発行されます。

「介護支援専門員実務研修受講試験」の受験資格としては、大まかに下記のように、法定資格所持者等は5年以上の、それ以外の者は10年以上の実務経験が必要とされています。

  1. 法定資格(社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、機能訓練士など)を所持している者で、5年以上の実務経験を有する者。
  2. 社会福祉主事任用資格、ホームヘルパー2級課程修了、介護職員初任者研修課程修了の、いずれかの資格を所持している者で、5年以上の実務経験を有する者。
  3. 上記の資格または研修終了の資格を、1つも所持していない場合は、所定の福祉施設等での相談援助・介護等に従事した期間が10年以上の者。

ケアマネージャーは、介護保険制度に精通し、医療や福祉面の様々なサービスを理解した上で、介護が必要な人に合ったコーディネートを行います。

具体的には、

  • 利用者との面談
  • ケアプランの作成
  • 介護サービスを提供する施設や業者との調整
  • モニタリングの実践

などです。 働く職場は、

  • 福祉事務所
  • 市区町村福祉担当課
  • 福祉公社
  • 在宅介護支援センター
  • 老人訪問看護ステーションなどの公的機関
  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設

などの介護保険施設などです。

また、各市町村社会福祉協議会、居宅介護支援事務所(ケアプラン作成機関)として指定を受けた法人や、老人短期入所施設、有料老人ホームなどの入所施設の職員になるなどがあり、 ケアマネージャーとしての実務経験を積み、居宅介護事業所として独立する人も増えてきています。

ケアマネージャーについて、より詳しい記事はこちら

→『ケアマネージャーとは |試験内容や資格取得方法、試験概要など

(5) 社会福祉士

社会福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づく国家資格であり、専門的知識や技術を用いて、高齢者や障がい者など福祉サービスを必要とする人の相談に応じ、 助言、指導、援助を行うのが主な仕事です。

具体的に援助する人は、高齢者(寝たきりの人、心身の不自由により生活が困難な方)、障がい者(身体・知的・精神障がい者)、 子供(虐待を受けている子供、子育てに悩みを抱える親)、医療機関の利用者(入院・通院患者)、低所得者(失業、病気、災害などで生活が困難な人)、 地域住民(地域の中で自立した生活が困難になってしまった人)などが挙げられます。

社会福祉士になるには、毎年一回行われる国家試験(例年1月)に合格する必要があります。

受験するためには、福祉系の大学を卒業する、実務経験4年以上+短期養成施設(6ヶ月以上)などの受験資格を満たす必要があり、具体的には以下の12パターンがあります。

  1. 福祉系大学4年(指定科目履修)→国家試験
  2. 福祉系短大等3年(指定科目履修)→実務1年指定施設(更生相談所等)→国家試験
  3. 福祉系短大等2年(指定科目履修)→実務2年指定施設(更生相談所等)→国家試験
  4. 実務4年(児童福祉司・査察指導員・知的障がい者福祉司・老人指導主事)→短期養成施設等(6ヶ月以上)→国家試験
  5. 福祉系大学4年(基礎科目履修)→短期養成所(6ヶ月以上)→国家試験
  6. 福祉系短大3年(基礎科目履修)→実務1年指定施設(更生相談所等)→短期養成施設等(6ヶ月以上)→国家試験
  7. 福祉系短大2年(基礎科目履修)→実務2年指定施設(更生相談所等)→短期養成施設等(6ヶ月以上)→国家試験
  8. 社会福祉主事養成機関→実務2年指定施設(更生相談所等)→短期養成施設等(6ヶ月以上)→国家試験
  9. 一般大学4年(基礎科目履修無し)→一般養成施設等(1年以上)→国家試験
  10. 一般大学等3年(基礎科目履修無し)→実務1年指定施設(1年)→一般養成施設等(1年以上)→国家資格
  11. 一般短大等3年(基礎科目履修無し)→実務1年指定施設(1年)→一般養成施設等(1年以上)→国家資格
  12. 実務4年指定施設(更生相談所等)→一般養成施設等(1年以上)→国家資格

社会福祉士の有資格者は、その専門的な知識と相談技術で福祉社会を支える専門職として高い評価と信頼が得られ、老人ホーム、知的障がい者施設などの施設で生活する高齢者、 障がい者の生活一般に関わる相談援助業務や、社会福祉協議会、在宅介護支援センターなど地域の住民のための福祉サービスを行ったり、 さらに最近では独立型の社会福祉事務所など人権擁護や国際貢献にまで、その需要は広がっています。

社会福祉士について、より詳しい記事はこちら

→『社会福祉士の仕事内容とは | 業務/給与/やりがい/将来性など

(6)まとめ

介護は「資格」の業界とも言われるほど、持っている資格によりできる仕事や待遇などに差が生まれます。

そのため、介護に携わる仕事をしたいと考えている方には、いずれかは何らかの資格を取得するというキャリアを描くことが推奨されます。

介護職員初任者研修を受講後は、実務経験を積みながら介護職員実務者研修を受講し、3年後に介護福祉士、5年後にはケアマネージャーとステップアップしていくことができますので、 入門資格としてまず最初に介護職員初任者研修を受講するのが一般的です。

介護・福祉系の資格は、今回挙げたもの以外にも、精神保健福祉士、理学療法士、作業療法士、福祉環境コーディネーター、福祉用具専門相談員、居宅介護従事者、重度訪問介護従業者、 行動援護従業者など様々な資格がありますので、自分のスキルや将来について考えた上で必要な資格を選び、計画的に取得していくと良いでしょう。

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