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介護×IoT。テクノロジーの新潮流IoTで介護業界はどう変わる?

テクノロジー
介護業界でもIoTの導入がすすんでいます。しかしそもそもIoTとは何なのでしょうか?本記事では、このトピックについて、介護業界での位置づけとあわせて説明します。
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(1)ロボットで人手不足は解消される?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1826430

テクノロジーはこれまで、社会や生き方を大きく変えてきました。技術によってこれまで人間がやっていたことを機械が代替することも増えています。

今後10年から20年で日本では数多くの仕事が、人工知能やロボットによって成されると指摘されることもあります。介護業界もこの流れから逃れることはできません。

とはいえ、慢性的な人手不足に悩んでいる介護業界にとって、テクノロジーの発展は介護士の仕事を奪うのではなく、むしろ手助けしてくれる心強い味方となる可能性が高そうです。

中でも介護現場でのロボットの活躍が注目を集めていますが、IoTと呼ばれる新潮流についても理解を深めておきましょう。

介護ロボットについての記事はこちら

→『介護ロボットとは | 問題点・現状・種類・導入のメリット

(2)そもそもIoTとはなにか

Internet of Things 、モノのインターネットの略称であるIoTは、スマホやコンピュータといった情報通信機器だけでなく、世の中に存在するありとあらゆるモノに通信機能を持たせ、自動認識や自動制御、データ計測などを行うことを意味しています。

似たような発想としてはウェアラブルデバイスが挙げられます。これは身につけて(wear)利用するコンピュータのことであり、すでに腕時計の形をした情報端末が発売されていることは、多くの方がご存知でしょう。

常時身につけておくことで、日常的に心拍数や血圧を計測して健康状態を管理したり、異常をいち早く察したりする効果が期待されます。

IoTはウェアラブルデバイスのより広い概念であると考えることができるでしょう。身につけているモノだけでなく、身の回りのモノすべてに通信機能を持たせることで、さまざまな情報の収集が可能になります。

また先に述べたように遠隔操作によって、離れた場所の環境をコントロールすることもできます。

(3)IoTで広がる介護の未来

では具体的に介護の現場ではどのような活用法があるのでしょうか。現在でも一部ではすでに使用されているのが、人感センサーによる異常状態の早期発見体制の構築です。

一定時間センサーに反応がない場合(もしくはセンサー感知した場合)、メールで事業所や家族に通知されるようになっており、介護者がいない時間帯に発生した転倒や徘徊行動を早期に発見することが可能になります。

より簡便な利用法としては、遠隔操作による室温や湿度管理が挙げられるでしょう。

これによって高齢者が陥りがちな脱水や熱中症を防ぐことができます。 介護をされる側だけでなく、介護士にとってもIoTは負担を軽減する特効薬となる可能性を秘めています。

介護士がIoTを着用することで、介護士の健康状態を把握したり、日中どのような動きをしているかのデータを収集したりします。

それらのデータを活用して、ストレスの程度を事前にチェックして必要な休息を与える、事業所全体で効率的な動きを構築する、時間帯別に必要な人員数を割り出すといったことが実現できるでしょう。

これまで「なんとなく」感覚的にしか理解していなかった部分を数値化することで、少ない人員資源を有効にかつ大切に使う可能性が開けてきます。

(4)今後IoTが介護業界に導入されるのは必然

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1711185

すでに一部の事業所では先駆的に導入されていますが、今後ますますIoTが介護の現場で主流となっていくことは間違いないでしょう。

一番の理由は、IoTの技術を活用することで、従来の在宅介護では解決できなかった問題の解決に大きく前進する可能性があるからです。

たとえば、施設と違って24時間の見守り体制をとることができない在宅介護では、 介護者のいない時間帯をどのようにやり過ごすか、ということが現在でも大きな課題です。すなわち、その見守り体制を維持する、ということにあたっては、すでにマンパワーの活用は限界にきており、今後さらなる人手不足が予測されています。その点をロボットをが担ってくれる、ということなのです。

IoTはまさに人と人との間隙を埋める技術であり、上手に利用することで少ない人員で多くの要介護者に対応することが可能となるでしょう。ロボットのように「機械に介護される」抵抗感を抱きにくい点も、導入への障壁を低くしています。

現在の介護保険財政は非常に厳しく、予断を許さない状況となっています。国は現在も施設介護から在宅へと重心を移しており、この傾向は今後ますます強くなることが予測されます。

IoTはそんな国が進める在宅へのシフトチェンジを実現するために、欠かせないテクノロジーと言え、多くの自治体でIoTやロボットを導入する介護事業所への補助金を実施しています。

(5)まとめ

これからの数年は、IoTによって介護業界には大きな変化が起こることが予想されます。これまでのマンパワーに頼った介護から、テクノロジーを有効活用し、 最小限の人員で乗り切る介護へと変化していくでしょう。

これをテクノロジーによって人の仕事が奪われる、と表現することは可能です。

しかしながら慢性的な介護士の不足が叫ばれ、今後ますます介護士不足に拍車が掛かる現状では、「奪う」よりも「助けてもらう」のほうが適切な表現ではないでしょうか。

猫の手も借りたい状況で、猫ではなくテクノロジーの力を借りられることに、我々はもっと感謝すべきなのかもしれません。

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