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口腔訓練でスムーズな嚥下運動を目指そう!加齢現象を防ぐためのトレーニングとは?

セルフケア
歳を重ねていくにつれ、どうしても低下してしまう口腔機能。口腔機能が低下してしまうと、嚥下運動をスムーズに行えない他にむせる、食べこぼしなどの症状や、誤嚥性肺炎などの病気に繋がります。 そのような症状や病気を予防するためには、口腔機能訓練が必要です。口などの筋肉をトレーニングすることによって、口腔機能を維持または向上させ、上記の症状や病気を予防することができます。今回は、加齢予防のための口腔機能訓練について紹介します!
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(1)口腔訓練とは?

口腔訓練とは、口腔機能を維持または向上させることを目的とするおくちの筋肉トレーニングです。高齢者の特徴として、さまざまな生理機能が低下していくことが挙げられます。

その生理機能の1つが、口腔機能です。口腔機能が低下してしまうと、おくちの中が渇く、むせる、食べこぼしが目立つ、口臭がある、無表情が目立つ、微熱が続くなどの症状が現れます。

また、食べ物を飲み込む一連の働きである嚥下運動がスムーズに行われなくなってしまいます。

口腔機能が低下する理由

なぜ、口腔機能が低下してしまうのでしょうか?

その理由の1つとして、歳を重ねていくにつれ、唾液の分泌量が減少し、自浄作用と呼ばれる機能が低下していくことが挙げられます。

自浄作用とは、歯の表面や隙間、舌などに付着した汚れを唾液により洗い流し、おくちの中を清潔に保つ機能のことです。唾液が減少したことにより、食事をした後、食べ物がおくちの中に残ってしまいます。

さらに、加齢により歯ぐきが下がり、歯の根の部分が露出し、虫歯が発生しやすくなります。また、おくちの中に細菌が残ってしまうと、誤嚥性肺炎を発症する恐れもあります。

誤嚥性肺炎は、おくちの中に残った細菌が増殖し、肺に入ってしまうことによって発症します。発症してしまうと、命を落としてしまうケースがある恐ろしい病気です。

上記の症状を防止するには、口腔機能を維持または向上させる口腔機能訓練が欠かせません。

(2)簡単にできる口腔訓練:事例編

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2089733

口腔機能訓練をするタイミングとしては、起きた時や寝る時、食事の前などをはじめ、テレビや新聞を見ながらなど気が付いた時が良いでしょう。決して無理はせず、リラックスしながら行いましょう。

うがい

最も気軽にできる口腔機能訓練は、うがいです。ぶくぶくと音を立てて、口や頬を使うようにうがいをするだけで、立派な運動になります。少しのお水からはじめて、様子を見ながら無理のないように行いましょう。

舌の体操

口を閉じたまま、舌を頬に沿って左からぐるっと一周させましょう。次に、右に一周です。終わりましたら、舌を思い切り出し、ベーっとさせてください。

パタカラ体操

パタカラ体操とは、「パ」「タ」「カ」「ラ」と発音することによって、食べる時に使うおくちの筋肉をトレーニングする体操です。

「パ」は、唇をしっかり閉めてから発音しましょう。そうすることで、唇を閉める時に使う筋肉を鍛えることができ、食べこぼしを防止することができます。

「タ」は、上アゴから下アゴへ舌を打ち付けるように発音しましょう。舌の筋肉を鍛えることで、食べ物を押しつぶし、きちんと飲み込める力がつきます。

「カ」は、喉に力を入れて閉めた後、開けて発音しましょう。喉の筋肉を鍛えることで、食堂へ運ぶ力がつき、誤嚥を防ぎます。

「ラ」は、舌を上の前歯の裏につけて発音しましょう。「タ」と同様に舌の筋肉を鍛えることができます。

あいうべ体操

あいうべ体操とは、嚥下機能を鍛える嚥下体操の1つです。

方法は、口を大きく使って「あーいーうーべー」と発音するだけです。1回4秒ほどかけてゆっくりと発音しましょう。1日30回ほど行うと効果的ですよ。声は小さくても大丈夫ですが、できるだけ口を大きく使うように意識しましょう。

上記の口腔機能訓練を通じて口腔機能が向上した方の中には、食欲の増加や、表情が豊かになったことを実感する方がいらっしゃいます。

(3)口腔訓練の効果とは?

口腔機能訓練を行うと、口腔機能の維持または向上することにより、さまざまな効果が期待できます。

先ほどご紹介した口腔機能低下による症状を改善することができ、唾液の分泌を増やす、誤嚥性肺炎の防止、おくちの中の渇きや発熱、虫歯をも防ぐことができます。

また、平成22年に厚生労働科学研究が行なった研究によると、噛める人に比べて、あまり噛めない人は認知症の発症リスクが1.5倍に増加したと言います。

このことから、口腔機能を正常に保つことによって、認知症の発症リスクを抑えられることが分かりますね。

(4)まとめ

さて、ここまで口腔機能訓練についてご紹介しましたが、いかがでしたか?

加齢による機能低下は誰もが通る道です。口腔機能訓練に関しては介護職に就いている方は仕事上知っておいた方が良いということはもちろんですが、あらゆる方が知っておいて損はしません。

ぜひ、本記事を参考に一度口腔機能訓練を行ってみてください!

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