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耳鳴りに効くツボ | 原因・関係する病気・治療法など

病気
多くの人が一度は経験したことがあるであろう「耳鳴り」ですが、この症状を引き起こす「唯一絶対の原因」というものはいまだに特定されていません。それでも、耳鳴りの治療法に関しては、多種多様なものがネットや本など様々な場所で紹介されています。本記事では、このように多数存在する「耳鳴りの治し方」を4種類別に示し、それぞれの具体的な方法までをまとめていきます。この記事が、読者の方が耳鳴りを感じた時に対処する際の参考になればと思います。
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(1)耳鳴りとは

耳鳴りとは、実際には何も音がしていないにもかかわらず、音が鳴っているように感じられる症状のことをいいます。

これといった前触れもなく、「キーン」や「ピー」という高音、あるいは「ゴー」や「ブーン」という低い音が鳴ります。音が聞こえる位置も、片耳だけだったり、両耳だったり、あるいは頭の中で聞こえるというように、人によってさまざまです。音色や音の鳴る場所が時間によって変化していくケースもあります。

静かな環境や、物音の少ない夜から早朝にかけて頻繁に発症する耳鳴りですが、程度によっては精神的に大きな不快感や苦痛をもたらし、最悪の場合日常生活にも障害をきたすケースも存在します。

ここでは一般的な耳鳴りの治し方を解説していきます。ぜひ試してみてください。

(2)耳鳴りの原因

耳鳴りの根本的な原因は、現在でもはっきりと特定できていません。

基本的に、音というものは空気の振動が耳の鼓膜に伝わり、それが内耳の蝸牛で電気信号に変換され、神経を通すことで脳に認識されています。

つまり、耳鳴りがするということはこのような神経伝達回路のいずれかで何らかの障害が起こっていると考えられるわけです。なかでも、耳鳴りのほとんどは内耳に発生した異常によって、過剰な電気信号が送られることが原因だとされています。

特に、高齢になると内耳のはたらきがおとろえて高音が聴き取りにくくなります。それをカバーするため、より聴覚神経を過敏にして耳鳴りが起こりやすくなる傾向があります。

ほかにも、長期間にわたって騒音にさらされ続ける、耳垢が詰まる、あるいは一部の薬による副作用も耳鳴りの原因となることが分かっています。

上記の、耳鳴りの原因として考えられるものは以下の通りです。

  • 耳の中での神経伝達回路における障害
  • 内耳の衰えをカバーしようとして起こる聴覚神経の過敏化
  • 長時間、期間にわたって騒音にさらされ続けたこと
  • 耳垢が詰まっていること
  • 他の薬剤により引き起こされる副作用

(3)耳鳴りと関係の深い症状

耳鳴りそのものは病気ではありませんが、耳鳴りが体のどこかの病気や障害によって引き起こされている症状である可能性を考えると、その関連症状・関連疾患は、耳鳴りを引き起こしている原因を特定するうえで大きな手掛かりになります。

耳鳴りの関連症状(関連疾患)としては以下のものが挙げられます。

  • 難聴
  • 頭痛
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 顎関節症

なかでも、難聴は耳鳴りとの関係が深く、耳鳴りをうったえる患者の80%ほどは同時に難聴を発症しているとされています

急に片方の耳が聞こえなくなる「突発性難聴」では、耳鳴りと同時にめまいの症状も見られます。これは、バランスを取るための三半規管も内耳にあるため、障害が両方におよびやすいからです。突発性難聴を引き起こす原因としては、ストレスや疲れ、睡眠不足などが考えられています。

難聴にはほかにも、高音が聴き取りにくくなる「感音性難聴」、大きな音を聴き続けることが原因の「騒音性難聴」、高齢になるとあらわれる「老人性難聴」などがあります。

耳鳴りと関係が深い病気には、ほかにも「メニエール病」があります。内耳リンパが腫れることで発症し、耳鳴りとともに、めまいや船酔いしたような吐き気をもよおします。その原因にはやはりストレスが大きく関わっていると考えられ、再発の多い病気としても知られています。何時間にもわたって耳鳴りが続くときは、メニエール病の疑いがあるのでかならず受診するようにしましょう。

頭痛も、耳鳴りと同時に起こりやすい症状のひとつです。基本的にはストレスが原因となっていることが多いのですが、脳梗塞や脳腫瘍などの重大な脳疾患が隠れている可能性もあります。手足のしびれや言語障害、意識障害なども見られるときは、すぐに救急車を呼んでください。

ほかにも、高血圧や糖尿病、顎関節症などの病気でも耳鳴りの症状が見られます。

(4)耳鳴りに効くツボは?

耳鳴りに関しては、絶対唯一の原因というものがはっきりと特定されていません。そのため、人や症状の詳細などによって、効果的な治し方はまちまちです。

その中でも、ツボを利用した治療は、多くの人に推奨される治療法のうちのひとつです。

「聴宮(ちょうきゅう)」は、耳の穴の前にあるふくらみの耳珠の前方にあるツボです。血行を改善して内耳のはたらきを活性化してくれます。聴宮の指一本分上にある「耳門(じもん)」と、指一本分下にある「聴会(ちょうえ)」もそれぞれ、血行促進の作用があります。

耳たぶの後ろの付け根にある「翳風(えいふう)」も、血行を改善してくれるツボです。ほかにも、耳の付け根の上にある「角孫(かくそん)」や、耳の後ろにある骨の膨らみの指1本分下に位置する「完骨(かんこつ)」にも、同じような効果を期待できます。

一方、耳鳴りの原因のストレスをやわらげるのに役立つツボが「百会(ひゃくえ)」です。目と目の間と両耳から線を伸ばし、頭のてっぺんで交わったところがその位置です。寝る前に、指の腹で下に向かって押すのが効果的です。

手の甲の小指と薬指の間から2cmほど手首側に下がったところにあるくぼみには、「中渚(ちゅうしょ)」というツボがあります。このツボには、筋肉のこりをほぐし、耳鳴りや頭痛に効果があるとされています。

これらのなかでも、聴宮(ちょうきゅう)、聴会(ちょうえ)、翳風(えいふう)の3つのツボには即効性があります。耳鳴りがしそうだと思ったときの治し方として、おぼえておくと便利です。

(5)耳の血流をよくする「耳ひっぱり」

耳鳴りの治し方のなかでも、手軽な方法としておすすめできるのが「耳ひっぱり」です。

やり方は、とても簡単です。

  1. まず、耳と反対側の手で耳の上をつかみ、くい、くい、と持ち上げるように繰り返し引っ張ります。これを、30秒間続けてください。
  2. 次に、同じように今度は耳を後ろに30秒間引っ張ります。
  3. もう片方の耳も、同じように引っ張ります。

タイミングは、毎日の起床時や就寝前、あるいは入浴後などがおすすめです。

内耳には、鼓膜の振動をつたえる耳小骨のひとつ「アブミ骨」があります。その動きを大きくなりすぎないようにコントロールするのが「アブミ骨筋」で、耳ひっぱりにはこれをほぐす効果があります。これによって、音がクリアに伝り、耳鳴りを起こしにくくします。

耳の穴は年齢とともにたるむため、外耳道が狭くなって高音が聴き取りにくくなります。耳ひっぱりはこれを広げてまっすぐにするので、特に高音の耳鳴りの治し方として大きな効果が期待できます。

また、耳ひっぱりで筋肉がほぐされると、耳の周りの血行改善にもつながります。それが、おとろえた内耳の機能を回復させることにもつながると考えられています。

忙しくて、耳鼻科などの医療機関を訪れる時間はなかなかとれない、という人にとっては、おすすめの治し方のひとつです。

(6)耳鳴りに効くとされる「自律訓練法」

耳鳴りの原因の多くを占めているのが、加齢とストレスによるものです。

なかでもストレスは、耳鳴りだけではなく、耳鳴りをともなう突発性難聴やメニエール病などの病気を引き起こす原因とも考えられています。

そのストレスを軽減することで耳鳴りを和らげる治療法が、自律訓練法です。

一種の催眠状態を作り出すことで、心身を深くリラックスさせ、自律神経の回復をはかります。

方法は、以下の通りです。

  1. まず、椅子に深く座るか、仰向けに寝て、目を閉じます。そのまま、自分は「気持ちが落ち着いている」と心のなかでつぶやいて、自己暗示をかけます。
  2. 次に、利き腕から順番に足まで、重いものが乗っているようなイメージを浮かべてください。そのときにも、「右手が重い」、「左足が重い」というように心のなかでつぶやきます。
  3. 同じように、お湯や日光を浴びているイメージで、利き腕から順番に「温かい」という自己暗示をかけていきます。
  4. 終わったら、大きく伸びをして、両手を強くにぎったり開いたり、首や肩を回して体をほぐしてください。これが、自己暗示からの解放となります。

これは、不安神経症やパニック障害などに対して、実際の医療現場でも用いられている治し方のひとつです。

心を落ち着けて不安をやわらげることで、耳鳴りにもよい影響を期待することができます。

(7)耳鳴りに効くとされる「心理療法」

心理療法は、症状に対する考え方や受け取り方をあらためるというアプローチの治し方です。

耳鳴りの心理療法とは、耳鳴りを完全に治療していく、というよりも、日常生活で気にならない程度にうまく付き合っていくための方法を探るものである、といえます。

たとえば、耳鳴りに対しては誰しもネガティブな感情を抱いているものです。このままでは日常生活にも差し障りがある、今後どうなっていくのかも分からない、もしかしたら重い病気かもしれない。このような感情を抱えることでストレスとなり、耳鳴りはよけいに悪化してしまいます。

そこで、心理療法ではまず耳鳴りという症状自体を受け入れることから始めます。

耳鳴りの症状のことをよく理解すれば、耳鳴りそれ自体に命にかかわるような危険性はほとんど含まれていない、ということが分かります。他の関連疾患・症状も見られないのであれば、むしろ自分は健康体なのだととらえることすらできるでしょう。また、治し方としてはリラックスすることが重要なので、前向きに取り組むこともできるはずです。

このように考え方を変えていくことで、根本のストレスを改善するというのが心理療法による治し方です。

(8)耳鳴りで悩んでいたら耳鼻科を受診しよう

耳鳴りは、多くの人が経験する症状のひとつです。一時的なものであれば、まったく心配する必要はありません。

一方で、長期にわたって日常的な耳鳴りに悩まされているという人も多くいます。その数は年々増えていく傾向にあり、しかも多くの人が、「治し方は分からないが耳鼻科を訪れる時間もない」という状況にある、というデータも出ています。

このような場合でも命にかかわるようなことはほぼありませんが、精神的な苦痛はとても大きなものです。もちろん、その裏に重大な病気が隠されている可能性も捨てきれません。

耳鳴りは、一ヶ月以上放置すると慢性化してしまい、より治し方が難しくなる症状でもあります。早期であればある程度治療も気軽にできるので、悩んでいる人はぜひ耳鼻科で受診するようにしましょう。

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