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介護施設の種類 | 13種類の一覧、特徴やサービス内容など

施設サービス
介護施設には、運営主体の違い、目的や入居条件による違いなどによりさまざまな種類があります。この記事では、13種類ある介護施設の一覧や特徴・費用、施設を選ぶときのポイントなどを紹介します。
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(1)介護施設の種類

老人ホームや介護施設には、運営主体の違い、目的や入居条件による違いなどによりさまざまな種類があります。しかし大きく分けますと、社会福祉法人や自治体が運営する公共型の施設と、民間事業者が運営している民間型の施設の2種類に分けることができます。ここから更に、公共型民間型それぞれの中で、細かく種類が分かれています。

本記事では、要介護状態の方が利用対象の施設か、もしくは自立状態の方を利用対象としている施設か、という「対象者」の視点で分けていきます。

「事業運営者」と「利用対象者」の2つの基準から、介護施設を4タイプに分けると、以下のようになります。

介護施設の大別4タイプ

本記事では、この4タイプそれぞれについて、どのような施設があるのかを具体的に説明していきます。(カッコで括られている数字は、本記事の大見出しに対応しています。)

公共型施設と民間型施設の違い

公的施設は、国や地方公共団体、社会福祉法人などによって運営されている介護施設です。国が補助金を出して設立されていることから、入居費用や月額利用料などは比較的安価に抑えられており、生計状況によっては補助を受けることも可能です。公的施設は、費用が民間施設の半額以下になる場合がありますが、入居待機者も多く入居条件にも制限がある場合があります。

一方、民間施設は民間の企業によって運営されている介護施設です。訪問介護事業や通所介護事業等を行っている民間企業により運営されていますが、近年では医療法人により運営されているものもあります。充実したサービスの選択肢があったり職員数が多かったりと、民間ならではの特徴があります。公的施設と比べると費用はやや高めですが、比較的早く入居が可能なことが多いです。

(2)介護施設の種類一覧

介護施設を一覧にまとめてあります。

要介護状態の人を対象とした「民間型介護施設」

  • 介護付き有料老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • グループホーム

要介護状態の人を対象とした「公共型施設」

  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 介護老人保健施設(老健)
  • 介護療養型医療施設

自立状態の人を対象とした「民間型介護施設」

  • サービス付き高齢者住宅(サ高住)
  • 健康型有料老人ホーム
  • 高齢者専用賃貸住宅(高専賃)
  • 高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)
  • シニア向け分譲マンション

自立状態の人を対象とした「公共型施設」

  • 軽費老人ホーム
  • ケアハウス

(3)要介護状態の人を対象とした「民間型介護施設」の特徴とサービス内容

まず、要介護状態の人が対象の、3種類ある民間型介護施設の特徴とサービス内容をみていきます。

介護付き有料老人ホーム

介護が必要になったときにはそこに常駐するスタッフにより、施設内で介護サービスを提供する介護施設です。「介護専用型」は要介護1~5の認定を受けた要介護者のみが入居でき、「混合型」は自立・要支援と要介護の方を対象にしています。

介護付き有料老人ホームについての詳しい記事はこちら

介護付き有料老人ホームとは│施設の特徴/費用/入居の手順など

住宅型有料老人ホーム

介護スタッフは常駐せず、訪問介護や通所介護などの入居者個人が契約をした外部の介護サービスを利用する介護施設です。自立・要支援・要介護の方が入居できます。

住宅型有料老人ホームに関する詳しい記事はこちら

住宅型有料老人ホームとは│施設の特徴/費用/入居の手順など

グループホーム

その施設が所在する自治体に住民票を持ち、要支援2以上で原則65歳以上の認知症高齢者の方が入居できる介護施設です。5人~9人を1ユニットとし、専門スタッフから介護サービス、機能訓練等を受けつつ、自ら家事を分担し、共同生活を送ります。

グループホームについて、より詳しい記事はこちら

→『グループホームとは | 費用、認知症や障がい者向けサービス内容等

(4)要介護状態の人を対象とした「公共型施設」の特徴とサービス内容

要介護状態の人が対象の、3種類ある公共型介護施設の特徴とサービス内容をみていきます。

特別養護老人ホーム(特養)

要介護度3以上の高齢者が対象の介護施設です。身体介護、日常的な生活支援、リハビリ、レクリエーションなどの介護サービスを受けることができます。

安価ですが、待機者は非常に多いです。入居の順番は申し込み順ではなく、緊急度の高い方が優先されるため、地域によっては入居までに数ヶ月~数年かかることも珍しくありません。

特別養護老人ホームについての詳しい記事はこちら

特養(特別養護老人ホーム)とは|種類/費用/申請方法など

介護老人保健施設(老健)

退院後すぐの在宅生活が難しい要介護1以上の方が対象の介護施設です。自宅に復帰するための機能訓練のサービスが提供されます。入居期間は原則的に3~6ヶ月です。

介護老人保健施設についての詳しい記事はこちら

介護老人保健施設(老健)とは | 施設の特徴・費用・入居の手順

介護療養型医療施設

医学的管理が必要な要介護1以上の方が対象の介護医療施設です。身体介護に加え、医師と看護師による医療的管理、理学療法士などによるリハビリテーションなどのサービスが提供されます。

入居者100人に対し3人の医師が配置されいる医療施設であり、医療ケアが充実しています。

ただし、時期は延長され続けているものの、現状ではこの施設は廃止が決まっています(詳しくは下記の記事にて説明)。

介護療養型医療施設についての詳しい記事はこちら

介護療養型医療施設とは│廃止の時期や受け皿となる2つの施設を徹底解説

(5)自立状態の人を対象とした「民間型介護施設」の特徴とサービス内容

自立状態の人が対象の、5種類ある民間型介護施設の特徴とサービス内容をみていきます。

サービス付き高齢者住宅(サ高住)

60歳以上の方が対象の施設です。相談員が常駐しており、安否確認や生活相談サービスが受けられます。建物はバリアフリー構造で、賃貸借契約を交わして入居します。

サービス付き高齢者住宅についての詳しい記事はこちら

サービス付き高齢者向け住宅とは│サービス内容/入居条件/利用料金

健康型有料老人ホーム

自立状態の高齢者方が対象の施設です。食事サービスがあり、温泉やスポーツジムなどの設備が充実しています。建物はバリアフリー構造です。介護が必要になったときは契約解除して退去する必要があります。

健康型有料老人ホームについての詳しい記事はこちら

健康型有料老人ホームとは|施設の特徴や費用、入居基準など

高齢者専用賃貸住宅(高専賃)

賃借人が高齢者のみで、住宅の構造や設備等の基準に適合した賃貸住宅です。見守りや家事援助サービスが提供されるところもありますが、全くないところもあります。高齢者住まい法の改正により、サービス付き高齢者向け住宅への登録切り替えが順次行われています。

高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)

60歳以上の方が入居対象の賃貸住宅です。民間事業者や公団などによって設置・運営され、都道府県単位で認定を受けています。バリアフリー構造で、緊急時対応サービスや安否確認サービスなどが提供されます。

シニア向け分譲マンション

高齢者を対象にした分譲マンションです。賃貸ではなく所有のため、売却、譲渡、賃貸、相続などの対象とすることができます。家事援助サービスが提供される、温泉やプールなどの設備があるなど、さまざまな施設があります。

シニア向け分譲マンションについての詳しい記事はこちら

シニア向け分譲マンションの基礎知識|費用や設備・サービス等まとめ

(6)自立状態の人を対象とした「公共型施設」の特徴とサービス内容

自立状態の人が対象の、2種類ある公共型介護施設の特徴とサービス内容をみていきます。

軽費老人ホーム

身寄りがなく、自立した生活に不安がある高齢者が対象の介護施設です。自治体の助成により、安価で入居できます。食事を提供するA型と、食事を提供しないB型があります。夫婦どちらか一方が60歳以上で月収34万円以下、などの入居要件があります。

軽費老人ホームについての詳しい記事はこちら

軽費老人ホームとは│3つのタイプと有料老人ホームとの違いを解説

ケアハウス

身寄りがなく、自立した生活に不安がある高齢者が対象の介護施設です。自治体の助成により、安価で入居できます。食事を提供するA型と、食事を提供しないB型があります。夫婦どちらか一方が60歳以上の入居要件があります。月収34万円以下の要件はありませんが、入居金や家賃が徴収されます。

ケアハウスについての詳しい記事はこちら

ケアハウスとは│サービス内容/費用/入居条件など

(7)「公共型介護施設」と「民間型介護施設」で、かかる費用はどう違うのか

公共型の介護施設と民間型の介護施設では、費用がどう違うのでしょうか。

一般には、公共型の介護施設のほうが、民間型の介護施設よりも安いです。一番の原因は、入居時にかかる入居一時金です。介護施設を利用するときには、入居時の入居一時金と、毎月の月額費用の2つを負担する必要があります。

公共型の介護施設である特別養護老人ホームと介護老人保健施設と介護療養型医療施設には、入居一時金がなく、月額費用のみで暮らすことができます。これに対し、民間型の介護施設では、入居一時金が数千万円になることもあります。

(8)介護施設の種類を決められない場合


出典:https://www.photo-ac.com/

介護施設には、以上のように多くの種類があります。入居先を選ぶ際には、まずサービス利用側がどんなサービスが必要なのかを検討しましょう。さまざまな検討項目がありますが、どのくらいの費用なら負担可能か、どの種類の介護施設にするかから考え始めるとよいでしょう。

次に、サービス提供側のパンフレットやウェブサイトなどを参考に、具体的に各施設の種類や費用、提供サービス、立地・周辺環境、その他の特徴などについて、しっかり比較しましょう。各介護施設の公開情報だけでなく、知り合いからの情報なども参考になるでしょう。

(9)介護施設の種類を決めたあと

見学をしてみる

介護施設に入居するまでの流れは、どの種類の介護施設でも、見学に行く、体験入居をする、契約する、というのが一般的になります。同じ種類の介護施設であっても、提供されるサービスが全く同じとは限りません。介護サービスを提供する人によって、サービス品質は千差万別だからです。

そこで、まずは見学をおすすめします。見学は1箇所当たり1時間~2時間程度かけて、施設の担当者に説明してもらったり質問させてもらったりして、いろんなことを確認しましょう。

体験入居もしてみて、入居契約を結ぶ

見学して、ある程度候補を絞り込めたら、体験入居をしてみましょう。費用は一泊5千円~1万円程度で、利用日数は3日~1週間程度が目安です。同じ種類の別の介護施設や、違う種類の介護施設など、実際に数日間を過ごせば、見学したとき以上にその施設について知ることができます。長く入居したい住まいかどうか、最終判断します。

ここまでで問題がなければ、いよいよ入居契約を結びます。契約書以外にも、重要事項説明書や管理規程といった書類について説明を受け、理解したうえで署名・捺印しましょう。とくに、料金に関する部分ついては入念に確認しておきましょう。

(10)施設選びに困ったとき利用できる3種類の相談先について


出典:https://www.photo-ac.com/

介護施設にはさまざまな種類があってわかりにくいですし、多種多様な施設のどれを選んだらよいかお困りの方も多いでしょう。また、身内や周囲に相談に乗ってもらえる人がいない方もおられるかもしれません。

そんなとき、以下の3つの相談先が利用できます。

地域包括支援センター

まず1つ目の相談先は地域包括支援センターです。各市区町村に設置されている地域包括支援センターで行っている業務のひとつに、総合相談支援業務があります。ただし、公的機関であるため、特定の介護施設をすすめにくい点があります。

地域包括支援センターについての詳しい記事はこちら

地域包括支援センターとは|サービス内容・利用時の長所と短所

民間の紹介センター

2つ目の相談先は民間の紹介センターです。全国の介護施設の情報を網羅的に把握した専門家が相談に乗ってくれます。相談自体は無料ですが、紹介した介護施設から紹介料をもらうというビジネスで行っているため、そのセンターと提携している介護施設が多いところを選ぶ必要があります。

担当のケアマネージャー

3つ目の相談先はすでにデイサービスや訪問介護サービスを受けているケアマネージャーです。被介護者の状況を充分把握してくれているため、どんな種類の介護施設がよいのか、適切な提案をしてくれる可能性が高いです。ただし、ケアマネージャーが介護施設についてはそれほど詳しくない場合もありますし、ケアマネージャー自身がひとつ仕事の口を失うことにもなるため、相談に対し積極的でない場合もあります。

(11)種類ごとに比較して自分にあった介護施設を選ぼう


出典:https://www.photo-ac.com/

介護施設には、大きく分けると公共型と民間型の2種類があり、それぞれさらにいろんな種類の介護施設があります。種類ごとに提供しているサービス、費用、特徴は異なってくるためそれぞれを比較し、必要条件や希望条件に合った介護施設を選ぶことが大切です。

困ったときは上記で紹介した3つの相談先を活用して自分に合った施設を選びましょう。

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